初公開は1978年。当時管理人は予備校生であった。模型屋の常連衆といっしょに、おにぎり持参で劇場に出かけたことを思い出す。結局朝イチで入った劇場を、夜の７時頃後にしたはず。確か初日に３回見たと思う（笑）。とにかくカルチャーショックに近いものを感じた覚えがある。「ああ、こういう映画をつくってもいいんだ」ってしみじみ感じたのだね。
さてそれから幾星霜、リニューアルなった「NEW HOPE」を観に行ってきた訳なんだけど、いや、「スター・ウォーズ」はあくまで「スター・ウォーズ」であって大変楽しい時間をすごすことができた。最近はLDもあるから、新味に欠けるかな、なんて思ってたんだけれど、やっぱり大スクリーンで見るインペリアル・クルーザーは最高である。
今回の最大のウリは何といってもＣＧでリニューアルされた追加画像だった訳だけど、こちらの方は正直いうてそれほどインパクトのあるものではなかった。「まあね」って感じかな(^^;)。ちょっと驚いたのは追加シーンのなかの、デス・スター攻略直前のシークエンス。ビッグズがルークの友達だった、って設定はどこかで聞いたことがあったんだけど、それに続くルーク、ビッグズ、レッドリーダーの会話は知らなかったなあ(^^;)。僕の持ってる「The Art of STAR WARS」には、レッドリーダーがやってきて、ルークに「キミの父さんを知ってたけど、彼もいいパイロットだったなあ」とかなんとかいう、ってシーンはあったような気がしたんだけどね（シナリオにはあるが、結局カットされたようだ）。でも英語だからちゃんと読んでなかったのかも………。見たかたならご存じのとおり、このシークエンス、「特別編」では、レッドリーダーが「なんや、ビッグズのダチかいな？」っつって、それに「さいでんねや、こいつは最高でっせ。」とビッグズが答える、ちう流れになっておった（ナマリはなかったかもしれない）。知られていないバージョンが在ったのだろうか？
ＣＧなどの新技術で追加、リニューアルされたシーンのなかでは、モス・アイズリーの景観がかなりよろしかった。前は田舎の集落みたいだったんだけど、今回はちゃんとそれなりの都市っぽくみえたしね。あと、個人的にはジャワズのサンド・クロウラーの走行シーンガ好き。逆にジャバのシーンはなんだかなあ、て感じ。あのあとどんな暴飲暴食したらあの（『ジェダイの復習』の）ジャバになるんでありましょう（笑）。
とはいえ全体として、あくまで「大スクリーンでもう一度『スター・ウォーズ』を」ってのがコンセプトだったのだろうと思うので、まあこのあたりはオマケとして見れば別に腹もたたないっす。
ただし今回新たに製作された字幕には文句ありまくり。全体に訳が硬くてキャラクタの魅力というか個性みたいなものをことごとくスポイルしてしまっているんじゃあないだろうか。
デス・スターに乗り込んで、ようやくレイアの居場所を発見して突入したルークに向かってのレイアのセリフが「ちびっこ部隊？」っておいおい(^^;)（旧バージョンでは『ずいぶん小さな機動歩兵ね』）、続いてルークがターザンごっこしようとする瞬間に、ほっぺにキスしてレイアが「Good Luck！」っていうところは「しっかり！」いやああああっ！ここは「おまじない！」でしょう誰がなんと言っても(^^;)。デス・スター攻略に向かう反乱軍の戦闘機隊。巨大なデス・スターを目の当たりにしたウェッジが「でかいな」ってつぶやくのをたしなめるレッド・リーダーのセリフが「うるさい」ではちょっと悲しいぞ。やっぱ「私語するな」とリーダーらしく注意して欲しいぞ（ウェッジ君ファンのオレ／苦笑）。
最悪なのがようやくデス・スターを脱出してほっとしたあとのハンとルークの会話。オレはこの時点で、ルークとレイアが双子だなんて多分当のジョージ・ルーカス本人も知らなかったと思うんだ（爆笑）。だからここはハンが「オレ達みたいなの（平民）とお姫様じゃあハナッから釣り合わねえぜ」っていうのを、レイアに惚れかかってるルークが「んなことないやいッ！」ってムキになるシーンなんだと思うんだな。なのにシリーズ後半の展開に含みを持たせたかったのかどうか分からないけど、無理矢理ハンに「『オレ』も惚れちまいそうだぁ」なんて言わせたことにするから話がややこしくなる(^^;)。硬いやわらかい以前に、これは反則だろう。普通に訳せばいいんじゃないの？
結局オレたちゃ英語なんてとんと分からないんで、洋画を見るときは字幕が頼りなんである。もっと考えて欲しいなぁ、この辺は。ってオレ、字幕にケチつけられるぐらいこの映画何回も見たんだなあ(^^;)。
とはいえ、なにはともあれ大変楽しい時間を過ごさせていただいた。やっぱり「スター・ウォーズ」はよいなあ(^o^)。「帝国の逆襲」も楽しみにしたい（字幕はもうちょっと何とかして欲しいけど）。