銀河おさわがせマネー

表紙

ロバート・アスプリン&ピーター・J・ヘック 著/斉藤伯好 訳
カバー・イラスト 橋本正枝
カバー・デザイン ハヤカワ・デザイン
ハヤカワSF文庫
ISBN4-15-011310-6 \820(税別)

 前作、「銀河おさわがせパラダイス」の活躍の後も、カジノ宇宙ステーション、ローレライの警備任務についている、ジェスター中隊長率いるオメガ中隊の面々。宇宙屈指の大富豪をリーダーに、奇想天外な作戦で数々の手柄をたててきたオメガ中隊だったが、そんな彼らの活躍は宇宙軍上層部にとってはいまいましい限り。なんとか中隊とジェスター中隊長ことウィラード・フールとメンバーの面目失墜を狙ってあの手この手の策謀をしかけてくるが………

 「マジカルランド」のアスプリン、もともと国内での翻訳はこちらのシリーズのほうが早かったのですけれど、なぜか第二作、「銀河おさわがせパラダイス」からはや7年。サボり気味のアスプリンさんの尻を叩くため(^^;)、ってワケでもないでしょうけれど、共著者を迎えて久々の新作。どうかすると忘れちゃったキャラも多い久々の新作のために、かなりの分量を割いて"おさらい"がなされているのがなんともはや(^^;)。

 愉快なキャラクターたちの魅力で楽しめる作品なんですが、なんちゅうかこの、キャラの魅力におんぶしちゃってて、肝心のお話の流れが少々エエカゲンにすぎるんではないかと思えるのも確かなところで、ありていに申すならば各論ハナ◎、総論△てえ感じですか(^^;)。「宇宙版M★A★S★H」、なんて褒めすぎもいいところだと思うんですけどどうですか解説の大森望さん(苦笑)

 まあ復帰第一作ってことで、今後盛り上げてってほしいと思っておりますです、マジで。エンターティンメントに徹したSFが少ないなあと嘆くことしきりな昨今、このシリーズにも頑張って欲しいと思っておりますんですよ。

00/5/25

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