犬の毛

 卒業アルバムの中
 あの頃の写真のページに
 君の犬の毛が一本
 しおりみたいに挟まってたよ
 あの頃の記憶は消えることなく
 あの頃の想い出は変わることなく...

 卒業文集の中
 昔の文集のあの部分に
 君の犬の毛が一本
 何か伝えたい事でもあるんだろうか
 忘れたい...でも覚えておきたい
 消したい...でも残っていてほしい
 矛盾だらけの自分の記憶が
 ...また苦しくなってきた

 心をすべて見せられる
 君は僕の大切な友
 いつも優しく解かってくれて
 そして真剣にぶつかってくれて...
 君の制服についていたあの犬の毛
 あの頃の記憶はすごく苦しいけど
 でも...あの想い出は僕を大きく
 あの別れは自分を見つめさせてくれたんだ

 卒業アルバムの中
 君の笑顔の下に
 君の犬の毛が一本
 そういえば君の家でこれ開いたっけ...
 あのままの付き合いだったら
 あのまま別れたまんまだったら...
 君の家になんて行けなかった
 君の犬になんて逢えなかった
 こんな事言うと君はそんな事って笑うけど
 ...なんか犬の毛が嬉しいんだ
 君という存在が...感じられるんだよ

 エチケットブラシ貸して...
 あの時あの記憶のあの声が
 頭の中でこだまして
 ...ありがとう
 卒業アルバムをそっと閉じた




  あの頃...

 想い出をひとつずつ
 小さなノートに書き出した
 記憶の欠片を少しずつ
 ゆっくりゆっくり感じてみた
 出逢ってから今まで
 僕はたくさんの経験をした
 小さなノートじゃ足りなくて
 楽しかった...それだけ書いた

 別に行事なんかが最大の想い出じゃない
 でも楽しかった事と尋ねれば
 みんな揃って大きな行事を口にする
 でも...僕は違うな
 普段の生活を通して
 喧嘩して仲直りして
 頭ぶつけて考えてやっと答えを見つけて
 自分の気持ちを隠さずぶつけて
 相手の気持ちを全部受けとめて...
 そんな毎日が一番楽しかったよ

 一緒に帰って泣き事言って
 2人で入ったラーメン屋
 バイバイって手を振ったのに
 なんだか淋しくて君の家まで一緒に帰った
 友達の事で悩んで苦しんで
 2人で一緒に乗り越えたよね
 あのときの君からの小さな手紙
 今でもちゃんと残っているよ
 出逢えて良かった 幸せだった
 何て言えば良いんだろう...
 何か今ではすごく大切
 遠くに行ってしまっても
 それでも僕らは離れない...
 ...もう二度と離れたりはしないよ




  帰り未知

 僕 空を見るのが好きなんだ
 ただぼーっと...
 あの日僕はそう言ったよね
 空を見ていれば2時間ぐらい経っちゃうって

 あの日の帰り道
 僕は自分の夢を語った
 はじめて...自分が今持っている夢を語った
 誰にも言ったことなかった
 なんだか君なら受けとめてくれそうで...
 あの日の帰り道
 僕は何故かしっかりとした意見があった
 いつもは曖昧で
 他人に言われるとすぐに流されてるけど
 なんだか君といると自分が見えてきて...

 僕 空を見るのが好きなんだ
 空ってずっと青なんだよ
 雲は流れて
 時間と共に少しずつ表情が変化して...
 でも青は変わらずに広がっているんだよ
 ...想い出も同じなんだね
 空の下にいくら高いビルが聳えても
 空の下にいくら時間が流れても
 ...取り巻く環境が変わっても
 ...新しい出逢いが逢っても
 空はずっと空のまま
 ...想い出はカタチを変える事はないんだね

 僕 空を見るのが好きなんだ
 下を見て考え事をして帰る君に
 あの日僕は...そう言ったよね




  届かない届くモノ

 今...やりたいコトってなんだろう
 ただなんとなくの生活が嫌で
 ずいぶん自分を捜し歩いてた
 それでも眼の前はなんだか曖昧で
 もやもやは少しだけ残っていた

 久しぶりに言葉を綴ってみた
 久しぶりに想いを吐き出してみた
 なんだかこの感覚は懐かしくて
 やっぱり好きなんだなって気が付く
 ずっと前から思っていたコト
 誰かの為にやってみたいコト
 なんだか見えてきたような感じで...

 この手の先に広がる世界
 手を伸ばした先は明日なんだろうか
 流れる過去が風に揺れ
 この瞬間までもが流れ始める
 届かない...でも届くモノ
 いつかはきっと届くモノ
 広がる明日に希望を込めて
 握りこぶしをちょっと作った

 届くけど届かないモノ
 僕が求めるのはそれじゃない
 いつかはきっと届くモノ
 輝く明日に力を込めて
 ここから伸びる路に足跡をつけた

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