Paula Cole Band (4/9@ラフォーレミュージアム原宿)
今日は東京公演の最終回を見ました。今日のコンサートは昨日よりもさらに素晴らしいもので、去年のSheryl Crowの来日公演で私が見に行った中で一番良かった、10/17の東京公演をも上回る出来だった(注:ラスベガスはより上を行く)と言えます(もともとのファン度の違いがあるのでこれはかなりの褒め言葉と思って下さい)。今日は前から3列目で見たこともあって受けたエネルギー量も凄いもので、まさに驚くべき内容でした。今日のは生涯のトップ5に入れてもいいな。
今日は昨日よりもさらに観客は多かったようで立ち見の人が両サイドにも認められました。今日のPaulaはエレガントな装いだった昨日とはうって変わってラフな衣装で、黒のキャミソールにマフラー?、下はベージュのワークパンツ(ちょっとハミパン(^^;;)にスニーカーという格好でした。この衣装で既にこのあと昨日以上に動きまわるであろうことを予感させられました。
(セットリスト)
1. Amen
2. Throwing Stones
3. Pearl
4. Mississippi
5. I Believe in Love
6. Tiger
7. Where Have All the Cowboys Gone?
8. Me
9. God Is Watching
(Encore1)
10 Feelin' Love.
11. Black Dog
(Encore2)
12. Hitler's Brothers
13. I Don't Want to Wait
今日は本編9曲+アンコール(2*2)曲で全13曲の構成。
今日のコンサートは昨日のとは大幅にセットが変えられていて、3人による演奏で静かな曲で入った昨日とは違ってバンドメンバー全員が出てきていきなりAmenを演奏するという全開モードでした。観客に立つように促したあとの2曲目にThrowing Stonesを持ってきたところに昨日と今日とで意気込みに大きな違いがあることがわかります。その演奏は昨日よりも更に激しくなっており、その歌はよりエネルギッシュなものでした。そして3曲目のPearl以降でのパフォーマンスはこれまでに3回セットをこなして自信がついたことを窺わせる動きで、自らを抑えていたタガをはずしたかのように非常に激しく(しかし曲に見事に合わせて)動き回り、その歌声は天まで届かせようかという声量で歌われる変幻自在なもので、魂の叫びという形容がふさわしいものでした。
4曲目のMississippiも、感銘を受けるには十分だった昨日の演奏が実は抑えていたことがわかる凄さで、感情を爆発させたその歌声はまさに圧倒的で鳥肌物です。ここまででもう完全に観客の心を掴むのに成功し、次のI Believe in Loveでは演奏後大歓声が湧き、拍手もなかなか鳴りやまないのにPaulaは感激しているようでした(こういう場面はその後も度々あった)。Tigerとかアルバムで聞いた時には最後の部分の強烈な叫びにエキセントリックさを感じていましたが、そういった曲がアルバムバージョンを遥かに上回るエネルギーとパッションで披露されても、既にその魅力を理解した観客はそれを違和感なく正面から受け止め、演奏後は大きな歓声と拍手で応えていました。
バンドメンバーの紹介後God Is Watchingをやって本編が9曲と短かめで終了した後のアンコール1曲目では昨日と同じくFeelin' Loveをやっていましたが、昨日は最後にギターソロがあるものの比較的穏やかな演奏だったのに、今日はPaulaの歌声がスパークして後半は全然印象の違う曲になっていました。そして驚きは次の曲で、なんとLed ZeppelinのBlack Dogのカバー!今日既に1セットやって、昨日も2セットやっていて、この順番でこんな曲を歌うとは!信じられない!イントロを聞いた瞬間私は「嘘!」と叫んでました(^^;;。ヘッドバンギングしつつ激しくシャウトし(しかしちゃんと歌声はコントロールされている)、ステージ前方に置かれた扇風機(首振ってる、、)の風を受けながら腕を前に突き出したりするその姿は、Black or Whiteのビデオクリップで炎の中、白いシャツをはだかせ髪をたなびかせているMichael Jacksonに迫るものがありました(いちおう褒め言葉のつもりです、、)。この曲のパフォーマンスとくらべると、去年の来日公演でLove Me or Leave Me AloneでJanis Joplinばりの歌を聞かせてくれたJewelも可愛く(可愛いけど(^^)見えてしまう凄さで、'97の東京厚生年金会館でのSheryl CrowのMoneyに匹敵する出来だったと思います。
この後また下がって改めて2回目のアンコールが始まりましたが、あんな曲を歌った後でさらに2曲(全部で13曲ですが)歌ってくれました。最後のI Don't Want to Waitなどは繊細なボーカルコントロールを要求される曲ですが、ファルセットの部分でも声がかすれたり息を切らしたりすることはなく、完璧にコントロールした歌声を聞かせてくれるのには、既に何度も言いましたがやはり驚かざるを得ません。
会場が小さめでその声で会場中を満たしてしまえる程度の大きさで、けど音が良かったのも大きかったと思います。が、1日2回のステージで2日間をこなし、しかもあれだけ動き回りながらあれだけの声量で全く破綻のない歌声を聞かせてくれるそのエネルギーの発散量は物凄く、タフというしかありません。終演後もそこらじゅうで「凄い良かった」とか「最高!」とかいう声が聞かれたのも当然の、記憶に残り続けるであろう凄いステージでした。
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