◆ 勧 誘 編 ◆

1. 勧誘 2. 動機 3. ディーラーへ 4. 試乗 5. 交渉〜購入
6. ナンバー 7. おひる 8. 駐車場 9. もうひとつのナンバー



1. 勧誘

'99.04.18。
沼津に出張。 けりを付けたかったが、 だめだった。 次回は木曜日。 以上、 仕事のはなし。

21:00過ぎ、 宮崎台着。 駅からわざわざ下ってクルマを見に行く。 雨ということもあるし、 新車だし、 ということで様子見。 依然、 自分のクルマという実感はなかったのだが、 暗がりの駐車場に雨滴を光らせながらたたずむ姿を見て、 自分の車なんだぁ、 って気持ちになる。

ん、 ワイパーになんか挟んである、 あ、 RCOJの入会案内書だ。 実はディーラーで貰って持ってたりするんだけどね。 あの青いろーどすたーの人(会ったことはないが)だな。 わざわざビニールで包んであるよ、 てーねーな人だなぁ、 を、 自筆メッセージも入ってんでないの、 どらどら(と、 明るいところに行く)

ロードスターのオーナーさんへ

よかったら
ご一緒しませんか?
読んでみてください

〜ラグナブルーロードスターより〜

なかなかうれしいぢゃないのさ、 えぇ。 “ご一緒しませんか?”かぁ。 味のある言葉だなや。 お誘いいただけるなんて、 なんかもったいないですな。

お返事とか書かんといかんなぁとも思ったが、 あいにく“ラグナブルーロードスター”さんはお出かけのようですな。 ま、 後日改めて。
ということで、 RCOJに入ることにして申込書にいろいろ書く。
申込書の下にはアバウトな質問が用意されている。

●あなたにとってロードスターとは?

とか聞かれてもなぁ。 困っちゃうねぇ。 一言、

初めての車

と書くにとどめる。

他に書き様がある?



2. 動機

でも実際、 なんだろね。
“スーパーカー”と”サーキットの狼”の洗礼を受けた世代ではある。 コンビニで立ち読みする雑誌は“特選外車情報”(?)的なやつばっか(しかもベンツ特集には見向きもしない)。 “スポーツカー以外はクルマではない”と思ってたこともある。
が、 就職して、 スノボにはまり、 釣りにはまり、 実用的なクルマのがええんちゃうん、 と思い始め、 “やっぱしレガシーやで”、 “フォレスターでもええんちゃうん”、 などと思い始めて。

まぁ、 その辺かなぁ、 と思ってたのであるが、 今年の2月、 3月あたりに沼津からの引越しとか新しいシゴトとかその他いろいろあって(この“その他いろいろ”の比重大)“ふぅ”って感じの頃に、 知人(としておこうか)のクルマの助手席で湾岸線経由でお台場まで行く機会があって。
これがまたい〜ぃ天気の日で。
ベブリを初めてくぐって。
嗚呼、 これがおーぷんかーだったらもっと気持ちええんやろなぁ、 と思ったのがコトの発端かも。

で、 職場で休み時間にいんたーねっとでロードスターのカタログ請求なんかして気を紛らしてたり。
実際、 買う前からロードスターには助けられてたかも。 うちでパンフレット眺めて現実逃避してたもんね。
そんな感じで日々過ごしておった3月のある日、 けーたいに電話がかかってきて。 見知らぬ電話番号。 横浜からだということしか分からんかったが、 横浜には一人しか知り合いはおらん、 でもその人の電話番号ではない、 一体誰やねん、 といぶかしがりつつ出たところ、 営業のY川さんだったと。

で、 その頃にはわけのわぁらんシゴトと川崎と沼津の二重生活とその他もろもろにより、 神経がマヒしておったのでしょうか、

“んじゃあ、 今度の休みに見に行きます〜”

なんて口走ってたりして。



3. ディーラーへ

もう忘れたが、 3月20日か21日だと思う。
天気は今('99.06.06)でも覚えている。 みぞれにでもなろうかという程冷たい雨の日であった。

Y川さんとの約束は、 3時。 しかも、 天気が悪かったら行かないかも、 といういいかげんなものである。

実際、 どうしようか迷ったのを覚えている。 引っ込み思案な性格である。 石橋を叩いて結局渡らない奴である。 普段なら絶対に行きはしなかったであろう。 深く考えることもせず、 ふらりと出かけたのは、 普段の自分ではなかったのだろう。 その“普段の自分”に嫌気がさしていたのもある。

仲町台の駅からディーラーまではかなり遠い。
寒かった、 ように思う。

Y川さんにお会いして速攻、 “S俣そっくり”という印象を抱く。 S俣というのは、 学生自分の友人である。 今は音信不通ではあるが、 私の数少ない友人の、 しかもかなり大切な部類の一人である。

が、 このY川さんはS俣のような切れ味に欠ける御仁であった。 それはそれで、 大切な素質だろう。 人をほっとさせるのは、 並たいていなことではない。

展示車を眺めつつのお話も自然消滅の方向へ。
“じゃあ、 試乗してみます?”
“あ、 はい。”

どきどき。



4. 試乗

試乗コーススタート地点までは助手席で。
雨天ということで、 クローズ状態で。

ひっく〜い。 べたべたじゃんよ。
天井、 ほんっとに布っきれだよ。
骨丸見えなんだ。
せまい〜。
後ろがないよぉ。
ちょっと音がうるさい?
もうちょっとやさしくクラッチつないでよ。

などと思いつつ、 スタート地点へ。
運転席を譲ってもらう。

どきどき。

低い。
ををっ、 シフトノブがこんな位置でいいのか?
え、 クラッチかなり右寄りでないの。 これ、 怖いよ。
あー、 サイドブレーキ、 やっぱ嫌だねぇ。 日本車なのになんでアメリカ人に合わせるかな。
てそんなことはよい。
サイドミラー見て、 ウィンカー出して、 そぉ〜っとクラッチをつないで・・・。 をを、 走る走る。←あたりまえ

あー、 でも目線低いほうがなんか見える景色に現実感があっていいなぁ。 以前パジェロを運転させられたけど、 目線が高くて怖かったもんなぁ。 ふつー逆なんだろけど、 なんか、 見下ろす景色に現実味がないんだよね。 オートマだったってのもあるかもしれないけど。
やっぱりマニュアルだねぇ。 すんげー恐る恐るだけど、 操作してる感じがして不安感がない。

結局、 仲町台の街の中をぐるぐる回ったのかどうかよくわかんないが、 無事ディーラーまで帰還できた。

6速、 使わなかったよ・・・。



5. 交渉〜購入

とりあえず、 エンストはしなかったぞ。

コーヒーなど出してもらいつつ、 何気ない会話などしつつも交渉はスタートしていることを感じる。
所望のグレードとオプションを伝える。
このくらいになりますねー。
280。

はー、 高いですねー。 いやー、 きびしーなー、 などととぼけてもみる。

ここでY川さんが身を乗り出す。 “実はですねぇ、 今月、 決算なんですよ。”
待ってました。

で、 いつまでならいいんすか?
“できれば今日中に。”
はぁぁぁぁ?
いくらなんでもそら無茶や。 第一駐車場はどないすんのん。 うちの寮長、 来月にならなわかれへん言うてたし。 ちょちょちょと待てディーラーなんて生まれて初めてふらふらっと軽い気持ちで来たんやで。 それでぽーんと買うてみいな。 口の悪い奴ばっかり周りにおるっちゅうんや。 何言われるか分からんて。

“もちろんこれでは鈴木さんにかなり負担をかけてしまうことになりますから、 その分こちらも勉強させてもらいます。 駐車場に関しては明後日休暇なんでその時に宮崎台周辺の駐車場を当たってみます。 よい物件がありましたらそちらと契約して、 実印がない? では実印も作って頂いて、 あ、 普通の印鑑を登録するだけでいいんですぐ済みますから。 で、 グレードは?”
RS。
“メーカーオプションは?”
BOSEのオーディオ。 クルマに乗るなら音楽は聞く(普段は聞かない)。
ABS。 これは当然でしょう。
パワードアロック? なんでオプションなの。 付ける付ける。

そこからいくら引いてもらったかは言っちゃだめよと言われているので言わない。
一つ言えることは、 ディーラー初訪問から3時間ではんこを押していたということである。


ひょっとして、 大ばか?



6. ナンバー

'99.03.24?

バイクの名義変更をしなきゃ。

お休みをもらって、 宮前区役所まで実印を作りにいく。 宮前平からの坂道がきついんだよね。

ちゃっちゃと済ませて尻手黒川道路をぷらぷら歩いて帰る。
途中、 バイク屋さん発見。 えいやで入り、 陸運局の場所を聞く。 港の方らしい。 うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーむ。
行くことにする。

バイク自体はまだ沼津にあるのだが、 登録証と自賠責とナンバープレートは持って帰ってきたので、 それらを持って川崎駅まで。

宇宙カプセルで有名なアゼリアのバスマップなんぞで陸運局を調べる。 あった! 行くことにする。
バスは、 駅前から競輪場(?)を過ぎ、 下町を越えて工場区画(?)に突入。
ほんとにここでええんかいな、 と思いつつ、 なんとかという交差点で下りる。

川崎の地図を見ながら陸運局になんとかたどり着く。 受付は午後1時から。 生ぬるいこと言うとらんとちゃっちゃとやってくれや、 という思いをぐっとこらえながら書類をしたためる。

バイクの名義変更は初めてのことではない。 前回は沼津で。
詳細は割愛するが、 出戻りバイクである。
書くべきところに書くべきことを書くだけで済む話であることは承知しているのであるが、 融通のきかない連中相手なのでげんなりする。

さすがに2回目ということですんなり終了。 新しいナンバープレートを持って、 宮崎台へ。



7. おひる

宮崎台へ、 と思ったのであるがさすがに腹が減ったので、 アゼリア地下街の“あかさたな”に行く。 ここのごまみそラーメンは、 細身の麺とあいまって絶妙である。 はずだったのだが、 メニューにごまみそラーメンの8文字がないではないか!? 私がこの店を発見したのは'95年だからな。

草の戸も
住み替わる世ぞ
雛の家

って句、 なかったっけ、 とか思いつつふつーのラーメンをすすってたら携帯が鳴る。

営業のY川さんである。
“今、 どちらですか?”
“あ、 今川崎駅です。”
“は?・・・”
(あ、 またこの人フリーズしちゃったよ)
余裕を見て、 1時間後に宮崎台で、 ということで電話を切ってラーメンに取り掛かる。



8. 駐車場

Y川さんは、 頼りになるのにどこか頼りなさげな人である。 でも、 頼りになるのである。 面白い人である。

宮崎台駅前で落ち合う。
  1. 朝からこのあたりの駐車場を調べてみたこと
  2. 駅近くの舗装されたところは満杯だったりすること
  3. 運よく空いてても、 月2万円以上したりすること
  4. とりあえず、 2件ピックアップしたこと
を聞く。
やっぱり頼りになる人である。


とりあえず1件目。 駅から花園橋交差点を左折、 寮の前を素通り、 リンガーハットの交差点を直進。 ひょえー、 ほっそい道ですなぁ、 などと言いつつずずずいっと奥の方まで。
あ、 ここですぅ。
・・・遠い。 だけならまだしも、 なーんか“怖そう”なクルマが並んでいる。
“中古車屋さんが置いてるのかも”とY川氏。 なるほど。
でもなー、 せっかくの新車をこんなとこはちょっとなー。

ということで2件目。

駅に逆戻り。 駅を突っ切り下って宮崎台駅入り口交差点。 きゅっきゅと入って到着。
えー、 砂利じゃないですかぁ。 あ、 でも、
ロードスターがとまってるぅ。
“お仲間さんがいらっしゃるじゃないですか。”
“そうですねぇ。”

青いロードスターである。
後ろのウィンドウが割れて、 セロテープかなんかで貼ってある。
あ、 RCOJのステッカーが貼ってある。 へー、 会員さんなんだー。
入った方がいいのかなー。

などと考えつつ、 Y川さんと不動産屋にてお話。
  1. 1年契約であること
  2. なんだけど、 打ち切りたかったら早めに言えばよいこと
  3. 2個所あるけどどっちがいいか決めること
  4. 実際の使用は4.17からであるが、 4月頭から契約スタートであること
  5. 4月頭からの契約スタートなんだけど、 役所には今月中に登録しちゃってもそれはそれでご随意に、 ということ
を確認。 ここなら会社の行き帰りに見に来れるし、 電車から見えるかもしれないし、 どうせ寮の駐車場が空く(と予想される来月)までの仮駐車場だし、 安いに越したことはないし、 "お仲間さん"もいらっしゃるし、 砂利だけど、 まいっか、 ということで契約成立。



9. もうひとつのナンバー

“では、 登録に行ってまいりますんで、 これで失礼します。”
“あ、 すみません、 もう一つ・・・。”
“なんでしょう?”
“今って、 好きなナンバーが登録できるんですよね?”
“あー、 そうですねぇ。 いくらかかかりますけど、 やります?”
“えぇ、 お願いします”
“分かりました、 で、 誕生日かなんかですか?”
“いや、 そういうわけでもないんですが、 ****です。”
“はぁ、 あぁ、 なるほど”
“だめならいいんすけど”
“分かりました。 じゃあこれにて”


残念ながら、 これは実現しなかった。
川崎で希望ナンバー制が導入されたのは、 '99.05月からであった。

せっかく考えたのに・・・。





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