2005/Jun/08
ローマ(13日目)
昨晩は、
雷鳴とどろく嵐の夜。
くったくたなのに。
寝かせてくれぃ。
07:30起床。
シャワー。
朝食は10分以内。
タクシー・・・
すごい行列。
今日はそーゆー日か?
弊社オフィスでメールチェック。
大阪のマネージャーから、
ローマの私に、
大阪のお客さんにメールを送れ、
と指示。
・・・あんた、
なんのために会社の金で日本語勉強してるの?
ぶち切れメールを反射的に送ってしまう。
今日はそーゆー日か?
向かいの客先オフィスへ向かう。
快晴。
昨夜の嵐のおかげか、
空気が透明。
ロータリーをぐるぐる回るクルマ達のガラスがまぶしい。
ここんところ降らなかったので暑かったのだが、
そんな空気も吹き飛ばしたのか、
日陰は肌寒いくらいである。
昨晩作成した提案内容について客と協議。
「このパラメータはこーゆーフィロソフィーがあってこーしてる」
じゃあ、
そーしとけば。
ローマだけでは決定できないとのことで、
本部に指示を仰ぐ。
「そーゆーことは本部でいろいろやってるから、
ローマでやるのは時間の無駄だよ」
出たよ。
日本もイタリアも一緒やな。
地方オフィスは、
本部が何にも教えてくれないことにいらだち、
自分達で何とかしようとする。
本部はというと、
いろいろ手がけていて地方の要望に応えきれないくせに、
地方を制御下におくべく、
「何もするな。
追って沙汰あるべし」
の一点張り。
とにかく、
今までの作業は一旦凍結。
今日はとことんそーゆー日なんか?
とりあえずレポートをもう少し充実させようか。
「明朝、
本部より連絡あるらしい。
多分、
1個か2個のパラメータ変更だけ。」
それでどれだけ改善できるか、
見ものではある。
「じゃあ・・・」
「帰って休んだほうがいいよ」
素直に従う。
弊社オフィスで再度メールチェックのあと、
いつもの守衛さんにタクシーを呼んでもらう。
ん?
手に持っているそれは、
コントローラー?
疲れの吹き飛ぶ笑顔で披露してくれたのはプレステ。
長い夜の守衛のお供?
つか、
今まで気づかなかったけど、
お腰に着けたその重そうなモノはモノホンですか?
長い夜の守衛のお供。
「ぼなせらー、
ちゃおー」
「ちゃーお」
一服してるとタクシー到着。
ドアの軋む、
ぼろっぼろのワゴンではあるが、
なんとあのLANCIAだ。
ちょっと嬉しい。
インパネに電圧計が付いてるあたりもなんとなく嬉しい。
ホテル。
リストランテ。
今夜は趣向を変えて、
ぴざ。
昨日のランチで一切れ戴いた味に惹かれ、
くあとろふぉるまっじ。
しばし白ワインで待つ。
到着。
でかい。
強敵現る。
短期決戦を心に誓う。
いつだってそうだ。
ゆっくりディナーを楽しむ?
無理無理。
そんな悠長なことしてるヒマはないのだ。
満腹中枢が侵される前に、
「勝利の栄光を、
君に!!」
おもむろに6時の位置に切れ目を入れる。
そして5時の位置。
袈裟懸けに一太刀。
この1時間分をやっつける。
・・・ゴルゴンゾーラの酸味がしない。
ただただ、
かびくさい。
田舎の民宿の押入れの、
ずしりと重い煎餅布団がふと思い浮かぶ。
がきの頃、
親父に付き合わされて、
神鍋までスキーに行ったよなぁ。
今日はやっぱりそーゆー日か?
4時、
3時、
と連勝を重ねるものの、
残り5時間というところで第一種警戒警報発令。
黄信号だ。
ワインを一口含んで、
発報解除。
「円グラフを英語でパイグラフと言うが、
これはアメリカの文化的侵略だよなぁ。
ピザグラフって呼ぶべきではないのか。」
などと思考をあらぬ方向へ追いやって、
一気に残り3時間まで攻め込む。
この時点でスコアはふぉーてぃー・さーてぃー。
予断を許さぬ状況だ。
でゅーすに持ち込まれると形勢は一気にピザ側に有利になる。
それだけは避けねば。
と、
おおっとここでゴルゴンゾーラ濃度の高い時間帯だ。
美味しいところは最後に取っておく、
というしみったれた性格が裏目に出ました。
神鍋高原スキー場の民宿の押入れを、
パンドラの箱を、
今まさに開け放ってしまいました!
冷たく湿った煎餅布団が覆い被さってくるようだ!
わらわ危うし!
わらわピーンチ!
希望の光は差し込むのか!?
正攻法で勝利を呼び込むことはかなり難しい状況になってまいりました!
ここで、
秘策をもって臨むことを決意。
「ヘタは食べなくてもおーけー。」
掟破りのこの超法規的措置の導入によって、
なんとか逃げ切ったカタチ。
まさに辛勝。
この厳しいゲームをものにしました。
おまえもまさに強敵(とも)だった。
ってなんのこっちゃ。
風呂は明朝。
寝る。
今夜のディナーにも勝利を収めることができたし、
日本も勝ったし、
LANCIAにも乗れたし、
某吉成圭子の誕生日だし、
それでよしとしようじゃないのさ。
ぼなのって。
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