イタリア日記
〜 Roman Workingday 〜

2005/Jun/07

ローマ(12日目)


正念場の一日スタート。
変更するパラメータの提案と、 どれだけの規模で変更するかの提案をしなければならない。

殺生なハナシである。
最新情報は手に入らず、 ツールは未だ動かない、 というのに。



客先オフィスでメールを開く。
昨日要望した局リストが届いている。 よっしゃ。
そのリストを加工して、 なんとか地図上に表示させてみる。
・・・昨日もらった情報と一緒やん・・・。
そうでなくてさあ、 もっと広い範囲でくれないと、 ってなんかそんな情報貰ってた気がするなぁ。
あったあった。 広すぎっぽいが、 加工開始。
って、 緯度経度情報が文字列ですか?



Excelで文字列処理、 文字列を分解して実数に変換、 ってどーやんだ???
自慢じゃないが、 BをとばしてCまで行っちゃった人間だぞ。
いまさらBなんかでけるかぃって思ってるんだぞ。
おまけにExcel関数ブックなんて持ってきてるわけないんだぞ。
ここで目の前が少し暗くなる。 思わず日本に電話。

・・・出てくれない。

ここでふとひらめく。
viで行けるやん。
自慢じゃないが、 マクロはさっぱり分からんが、 viとUNIXコマンドならなんとかなるぜ。
  1. Excelから緯度経度の文字列をコピー。
  2. vi(正確にはVivi)にペースト。
  3. :%sコマンドで文字列をばらばらに。
  4. ふたたびExcelに戻して計算、 実数に。
なんとかなったところでお昼。



こっちの人のお昼休みは、 13:00から14:00。
クルマに乗って、 高台のリストランテ。
R氏もS嬢もPZ氏もピザ。
よく食うよなぁ。 うちなら2人でも厳しいかも。
と、 S嬢がシャラポア訛りな英語で、
「一切れ食ってみそ」
「ぐらーつぃえ」
S嬢のピザは、 ゴルゴンゾーラ入りのチーズピザ。
チーズの香りと酸味が効いてる。 空きっ腹にはとても美味しく感じるであろうが、 満たされていくにつれ、 うんざり度も上昇する味だよなぁ。



ご馳走様でした。 あれ、 帰らないの?
まぁたはしごかぃな。
「カフェエ?」
「おっけ」
なぜかいっつも奢ってくれる。
ちなみに、 イタリアでは、

カフェ=エスプレッソ

アメリカンよりカフェインが少ないんだよ、 とか言ってるが、 ほんまかいな。

PZ氏が話しかけてくる。
「ローマはどない?いい感じ?」
「いいとこもあればわるいとこもある」
「悪いとこは?」
ミサンガを見せ、 かくかくしかじか。
「そーなんよ。 フィンランド生活がすっかり長いからさぁ、 たとえばフィンランド人が39.99って言ったら、 それは絶対39.99なんだよねー。 でもこっちでは、 39.99って言われたら、 のーのーのーのーとぅーはぁい、 って、 そーゆーことからやんなきゃなんないんだよねー」
うーん、 そーゆーことを言いたかったわけではないのだが、 まぁいっか。

「じゃあ、 いいとこは?」
まぁ、 気さくに話し掛けてくれたり、 笑顔で相手してくれたり、 ってとこかな。

「そーそー、 こっちだと結構表情があるよねー。」

厄介なのは、 その笑顔が純粋なものなのか、 下心から来るのか、 判断が付きにくいってことなんだよなー。



午後は、 パラメータの比較結果の検討。
かなり酷。
  • 電波状況不明
  • 最新パフォーマンス不明
  • パラメータ設定の過去の経緯不明
  • イタリア人の携帯の使用方法不明
どないしろと?

それでも、 日本でやった試験の結果とか、 あぁこれデフォルトのまんまやねとか、 日本で再検討しなきゃねって言ってたなとか、 そーゆーところを皮切りに取捨選択していく。

で、 出来上がったのが21:00。
弊社社員はおろか、 客先社員すら帰宅。
わたしと、 掃除のおばちゃんと、 警備のあんちゃんのみ。
ちゅーかさぁ、 “まだ”9:00だよ!? と思ったところで空虚なだけ。 なぜなら、 たいがいの連中、 6時前にはいなくなるからだ。



客先の警備のあんちゃんにタクシーを呼んでもらってホテルへ。

速攻リストランテ。
「すぱげってぃあらかるぼなーら。 ざっつおーる」
「のーどりんく?のーびあー?のーかふぇ?」
「のーぐらつぃえ」

だって、 眠いんだもん。
  1. 巻き取っては口に入れ、
  2. 咀嚼しながら巻き取り、
  3. 飲み込んでは口に入れ、
  4. 2と3の繰り返し
ご馳走様。 お勘定!



まぁ、 会議場が併設されているとはいえ、 ほぼ観光客相手のホテル。 仕事で来るやつだって、 「役得役得♪」と思って来てるのばっかりだろう。 ビールでもワインでも、お好きなお酒をいただいて、 ゆっくり食事をして、 食後のデザートはフルーツがいいかな、 ケーキにしようかな、 なぁんて具合に楽しまないなんて、 何しにローマに来てるんだ!?ってのが正論。



今夜は韓国からの団体さん。
毎朝・毎晩、 玄関で一服してる横を、 スーツケースを満載したバスが出発したり到着したり。 ロビーでは、 毎日違う目の色の団体さんが、 ツアコンがチェックインしてくれるのをソファにうずもれて待ってたり、 フロントの前では、 スーツ姿、 スーツケースを引き連れた紳士達がチェックアウトの列を作ってたり。

そんなのをホテルの従業員のような立場で毎日毎日眺めている。

そのうち、

「ねーさん、 事件です」

なぁんてなことに、 ならない・・・ですね、 はい。



ぼなのって。





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