小公女セーラ

ミンチン学院の見取り図


地下

地下(Ver.k3)


 台所
ここでミンチン女学院、総勢20名の食事が調理されています。コンロにかまど、食器棚に作業台、なかなか機能的に配置されており料理人ジェームスの能力の高さが伺えます(笑)

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 洗い場
食器の洗い場です。
高さの異なる二層のシンクが設置され洗浄用、すすぎ用にと使い分けられています。奥の方は洗濯場へと繋がっています。

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 洗濯場
衣類などを洗う洗濯場です。
土間には水ポンプが設置されており、床には排水のための下水路が設けられております。また、奥のドアは庭に通じているので洗濯物を運ぶのにも便利です。

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 石炭部屋

石炭と薪の置き場です。
入り口ドアは開かれたまま固定されている事が多いようです。

※場所の特定については後述。

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 トイレ
作品中にはトイレは登場しません。
洗濯場とアイロン部屋の間の通路奥にドアが確認でき小さな空間でもある事からトイレと推測、使用人が主に使うトイレという設定にしました。

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 バスルーム(お風呂場)

作品中には登場しません。
建物全体の構造上、水回り等を考えるとここにお風呂があったのではないかと考えました。シャワー・スペースとバスタブ、トイレを併設しました。

※19世紀当時イギリスのお風呂・トイレ事情については後述。

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 アイロン部屋
セーラにとって一日の最後の仕事がアイロンがけ。
棚にはシーツなどが保管されています。
生徒さんの靴磨きなども、この部屋でやっていたようです。

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 使用人の部屋

作品中には登場しません。
建物外観から窓がある事が確認でき、また適度な広さもあることからジェームスとモーリーの居住スペースだと考えられます。

※場所の特定については後述。

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 食堂

生徒さんが食事をする食堂です。
パーティーの時も食事はここでしています。

天にまします父なる神様、私たちに与え賜うた御恵みの全てに感謝いたします。
今いただく食事も私たちの良き糧となり私たちも神様のお役に立ちますよう御恵みをたれたまえ。
アーメン・・・ 

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 食糧倉庫

作品中には登場しません。
台所でパンも焼いていることから食材を保管する倉庫も当然あったであろうと考えられます。

※場所の特定については後述。

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<地下・総合解説>

地下スペースには生徒達の食堂、台所のほか食器洗い場、洗濯場、
アイロン部屋に石炭置き場と、この寄宿学院を支える諸々の作業場となっています。
構造・間取りが半端じゃなく複雑なため最も検証が難しく一番苦労させられたフロアです。

お風呂について

作品当時の英国のお風呂事情について調べてみました。
英国では当時から銭湯(「バス」の語源になったバースが有名)がありましたが
19世紀中頃に伝染病が蔓延した際、銭湯は衛生的でないという理由から、
それ以降は家の部屋の中にバスタブを置いて入浴するのが一般的であったとの記述があります。
日本のお風呂のようにお湯を沸かしなおすことは出来ないため別の場所でお湯を沸かし
バスタブまで運ばなければならず大変な労力が必要であったようです。
また19世紀後半にはシャワーも実用化されておりますので図にも描いてみました。

お風呂が何処にあったのか検証してみました。
お湯と水がなるべく容易に運べる場所。
作品中に描かれていない謎の空間であるところ。
以上の条件を満たす一番可能性の高いと思われる場所にお風呂を設置しました。

使用人の部屋について

ジェームスとモーリーが住み込みで働いていた事は疑いようのないことであり
当時の英国で使用人に対し普通の部屋が与えられることはありません。
地下または屋根裏部屋が一般的だったようです。
窓があり適度な広さでもあることから最も可能性が高いと判断しました。

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石炭部屋の場所?

場所の特定が難航し作成の過程で幾度となく位置を変更したのが、この石炭部屋でした。
当初は配送されてきた石炭を離れた場所まで運ぶのは可哀想だ(^^;) との想いから
できるだけ入り口に近いようにと(現)見取り図の使用人部屋の場所に配置していたのですが
その後の検証により、なんと石炭部屋には窓がない事が判明!
さらに入り口の開いたドアの外に、見慣れた洗濯場の下水路を発見!!
ここに、ようやく正確な場所を特定することが出来ました。

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食糧倉庫について

台所内にある食器棚わきのドアについては
台所と食堂の間の通路にもドアがあり部屋があることが確認できます。
台所とも隣接していますので、ここは食料倉庫としました。

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