僕らは「踊るサル」だ

 
  僕らは、直立猿人だ。
 二本足で立ち、両手を振り回して踊ることのできる、サルなのだ。
 自由になった両手で 僕らの祖先はいろんなものをこしらえてきた。
 火をおこし、道具をつくり、大地を耕し、文字を書き、キーボードをたたき、
 人を抱き、あるいは人を殺める。
 脳みそと両手がもたらしたものはたくさんあるけれど、
 それでも僕らはサルだ。
 フリーハンドで、大地を踏みしめて踊り尽くすとき、
 僕らはそれを身体で思い出す。
 遠い昔、祖先が二本の足で立った時の感覚を追体験する。
 脳みそと両手がいろんなことをしてきたからといって
 僕らが本来、何者であるのかを忘れてはいけない。
 生命世界の中で特別な存在なのだと勘違いし、思い上がってはならないのだ。

 そんな「踊るサル」としての僕らヒトについて、あらためて考えてみたい。
◆「生きにくさ」とシステム
◆ 「今、ここ」での「リアル」を
◆ リズムの力
◆心臓の鼓動と生命リズム
◆ 内なる「原始」を解き放つ
◆ 「まつり」と変性意識
◆ 自然とつながる手段としてのシャーマニズム
◆踊るヒト化の、明日はどっちだ?
◆「まつり」の始原
◆ 僕らサルなのに・・・
◆ ヒトという種としての自覚


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