中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2007年2月)

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作成日: 2007-03-04
最終更新日:

ホワイトカラー・エグゼンプション制度

ホワイトカラー・エグゼンプションと呼ばれる制度が、この時期話題になった。 働いた時間ではなく、当人が出した結果で給与が定まるのが裁量労働制である が、これは管理職のみへの適用である。 この適用を、管理職だけでなく、いわゆるホワイトカラーにまで拡げよう、 というのがホワイトカラー・エグゼンプション制度である。 この制度は論議されたものの、今国会への提出は見送られた。 私なりに少し考えてみたい。

ホワイトカラー・エグゼンプション制度は、 一部で「過労死促進法」とも呼ばれた。結果として、 労働時間の規制を外し、残業代をなくすことになるから、 使用者側はいくらでも労働者を働かせることができる、 その結果労働者が過労死に至る、 という論理である。

この論理はわかる。では、労働時間で何をしているのだろう。 使用者側の言い分はこうだ。労働時間の中には、待機時間など、 直接労働の結果とはつながらない時間もある。 労働者が自分の裁量でうまく調整し、実りある仕事をすればよい。 過労と感じれば、それは自分で休むことだ。 労働者側は考える。待機時間は拘束時間である。 仕事をしている時間である。使用者側は仕事を押しつけてくる。 休息を要求しようにも、陰に陽に許さない。 結果として過重労働となり、過労死につながる。

私の立場は、労働者側である。使用者側の論理はともかく、 事実として過労死は発生しているのだ。 使用者の責任をとらねばならない。 では、どのような形で使用者は責任をとらねばならないか。 労働者の心の健康(メンタルヘルス)に絶えず注意する、 というのが一つの方法であろう。 また、労働環境の改善も加えなければならない。 しかし、最も大事なことは、労働時間そのものを減らす、 という最終目標を実現することである。これには、 多くの困難がある。

「働きすぎの時代」という本を上梓した著者(大学教授)は、 自身も働きすぎである、と表明していた。 ここに、労働時間の問題が端的に表れている。 (2007-03-04)


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MARUYAMA Satosi