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超音波医学会専門医。腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意です。 膀胱炎・尿道炎・男子不妊症では、院長自身が顕微鏡検査(尿・精液)を行います。 皮膚科学会認定専門医ではありませんが男性皮膚科も標榜しています。

肺高血圧症とPDE5


肺高血圧症の研究をしている娘と共通の話題はタダラフィルとシルデナフィル

これは、正月に帰宅した娘が持って帰ってきた本。 肺血管にも平滑筋があります。

何をしているかと言うと、 換気がちゃんと行われているところに血液を送り込む調整。

右心室を出た血液は肺でCO2(二酸化炭素)とO2(酸素)を交換し、 青い血が赤い血に生まれ変わります。

呼吸の時、すべての肺胞で換気が行われているわけではありません。 換気が行われている肺胞ではNO(一酸化窒素)が産生されて、 肺血管の平滑筋が弛緩して血液がいっぱい流れ込むのです。

換気していない肺胞では肺血管の平滑筋がしまったままで、 血液は流れ込まないようになっています。 酸素をもらえないところに流しても無駄ですから。

御殿場アウトレットに自家用車で行ったことのある人にしか通じない例えですが、 肺胞のNO(一酸化窒素)は、どの駐車場に車を誘導するかのプラカード持ちのおじさんなのです。 たくさんある駐車場のどこがまだ空いているかの情報をもとに誘導します。

NO(一酸化窒素)の働きが停止すると、周辺道路は渋滞し、東名まで渋滞します。 これが肺高血圧症と右心不全です。 その時に使う薬が、PDE5阻害剤(ペニデカエンド・インヒビター)。

循環器内科医の娘と泌尿器科医の私との共通の話題はタダラフィルシルデナフィルだけ。 高山病にシルデナフィルが有効な理由も教えてもらいました。

酸素分圧が低いと肺血管の平滑筋がしまったままになるのだそうです。

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2014年1月10日の院長ブログ原稿


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