デュタステライドとプロペシア
昨日の日経の
検証・グローバル危機は解説記事ではなく、GE社長のインタビュー記事でした。ちょっとがっかり。
2~3週間前の日経の1面のトップにコメ価格下落という記事が出ていました。
みんなが外食しなくなって、外食など業務用の需要が振るわず、卸が2008年産米の在庫を処分しているためだそうです。
好況から不況に転じた時には在庫管理が大事です。
当院ではプロペシアを院内処方しています。なのでプロペシアを在庫しています。
卸さんからは前日注文した分が翌日の昼に届きます。
土曜日は配達してもらえません。
なので、金曜・土曜・月曜の午前にいらっしゃるであろう患者数分を在庫しておかなければなりません。
プロペシアの患者さんは週末に集中するので、プロペシアの在庫は多くしておかなければなりません。
土曜日に30分近く診察の順番待ちしていただいた挙句、「売り切れました」なんて言えませんから。
AGA治療薬のプロペシア。一般名はフィナステライド。5α還元酵素阻害剤で、抗男性ホルモン薬です。
フィナステライドはアメリカではプロスカーという名前で前立腺肥大症治療薬として使われています。
日本人を対象とした治験でプロスカーは有意差が出せず、前立腺肥大症治療薬としては認可されませんでした。
5α還元酵素阻害剤は前立腺体積を縮小させます。縮小させますが、効果が現れるのに2~3ヶ月かかります。
内服直後の症状改善という点では、2~3日で効果が出る
ハルナールに敵いません。
前立腺が縮小する(
前立腺体積) → 尿が勢いよく出る(
尿流率) → 患者さんが満足する(
症状スコア)、には時間がかかるのです。
でもこの秋、デュタステライドという5α還元酵素阻害剤が前立腺肥大症治療薬として認可されるようです。
症状スコア改善という点ではなく、尿閉のリスク軽減を証明できたのかもしれません。
デュタステライドが認可されると、AGAと前立腺肥大症を合併している人にはデュタステライドを処方することになるので、プロペシアの処方が減ることが予想されます。
プロペシアにも有効期限があります。
有効期限切れ間近のプロペシアを損失覚悟で処分する必要に迫られないように、在庫管理をしっかりやろうと、思うのでした。
バイアグラ・
レビトラ・
シアリスの不良在庫なら私が使えばいいことですが、幸いプロペシアを飲む必要がないので。
昨日の午前は娘がいたので、生田テニスに行かず。午前はジョギング(青葉公会堂~川和町駅~鴨池公園~江田駅)、午後は
嶮山スポーツガーデン。
フェデラーはナダルを破った男に簡単に勝ってしまいました。祝!4大大会制覇。
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