北海道2006 その3   2006年8月10日夜〜16日

◆コース◆
岩木山
利尻岳
礼文岳:内路登山口11:22〜13:08礼文岳〜14:45内路登山口
ピヤシリ山


北海道上陸初日はサロベツ原野や宗谷岬の観光、2日目は利尻岳登頂、そして今日は3日目である。鴛泊港10:05発のフェリーで礼文島に向かう前に島を一周することになっている。

利尻島は丸ごと利尻岳でもあるので、島を一周すれば、利尻岳を360度楽しめるという訳だ。山は見る角度によって本当に姿を変えるもの。昨日頑張って登った山をゆっくり眺めるのは贅沢なことだ。

まずは朝の姫沼に向かう。もしかして、の期待に見事にこたえ、池に写った利尻岳の美しいこと!あの稜線を登ったのだろうか、ともう一度思い返すのも楽しい。
池の周囲は木道が巡らされ、サンダル履きでも歩ける。朝の散歩にはぴったりだ。

気分良くまたバスに戻り、車窓からどんどん変る利尻岳の姿を楽しむ。利尻岳をご神体として拝むのか、あちこちに小さな鳥居が設けられている。

ちょうど島を半周するとオタトマリ沼。キャンプ場もあって、広い公園のようになっている。ここでまた沼めぐりということになる。
降りてみると、姫沼の倍くらいの大きな池で、これまた利尻岳の姿が素晴らしい。池には睡蓮も咲いていて、なかなかの風情である。
喜んでカメラに納めていると、Iリーダーを先頭にみんなが足早に池めぐりに出かける姿が目に入る。
あ、と思ったが、もう少しこの姿を楽しみたいと思ったので、追いかけるのは諦めて、もう少しこの風景を楽しむことにする。

ハマナス・ソフトを食べながら、椅子に座って利尻岳を心行くまで眺める。ああ、優雅なひと時・・・。


姫沼に写る利尻岳


オタトマリ沼にて


アザラシの子
みんなが戻ってくるのを待って、次は仙法志御崎公園へ。
なぜか海辺でアザラシの子供を飼っている。海の底は昆布の森。

ここからの利尻岳は絶景、とカメラを構えるが、山は厚い雲に覆われてしまった。折角のアングルだったのに、残念!

またバスに戻ってフェリーターミナルに戻る。港に突き出た小さなペシ岬に一等三角点があるということで、ここに登ることに。
結構な傾斜で汗をかかされる。(ちなみに利尻岳山頂は二等三角点、途中の長官山が一等三角点とか。)
ここは意外と足元が危ないので、登る際は要注意。


雲に邪魔されて・・・
フェリーを待つ間に、構内の売店で利尻岳のバッジを買いに行く。(リシリヒナゲシのついた可愛いバッジ。)お土産に利尻昆布も買ったし、本当にこれで利尻島を隅から隅まで楽しんだ満足感を胸に、10:05発のフェリーで礼文島に向かう。

遠ざかって行く利尻岳を眺めつつ、さて次の礼文島はどんな島かなと期待する。
礼文島では礼文岳490mに登るが、その前にコンビニで予約したお弁当を貰うことになっている。

港に着いたのが定刻の10:45、日は高く上り、蒸し暑さを感じる。途中のコンビニで受け取ったお弁当、何と礼文岳登山口にバスが着く前に車内で食べると聞き、びっくり。
大慌てで食べても間に合わず、ご飯の半分を残したまま登山口についてしまう。ザックを降ろし、まだ口の中にあるご飯を水で流し込み、急いで靴紐を締めなおしていると、何ともうIリーダーはさっさと登り始めてしまう。待って〜!


山頂は彼方・・・
内路登山口は道路からすぐで、始めからジグザクの急登だ。さっきまでのノンビリ観光気分が吹っ飛んで、ひたすら追いかける。
トイレに行って戻っていない人もいるが、SサブLにお任せし、MサブLらと一緒に追いかけるが、私は一人どんどん遅れてしまう。
街中でもこれほどは速くは歩かないというペースで追うものの、全く追いつけない。更に、かなり後ろからも数名が必死に追っている。強い日差しの中、道端の綺麗な花を横目に、まるで競歩大会のよう。

ようやく話し声が聞こえてきて、木陰で先頭グループが待つ地点に到着。汗をぬぐう。
暫くして最後の集団が息せき切って追いついたが、何とそのとたんにまた歩き出す。・・・

結局、終始このハイペースの行軍。礼文岳も山頂にタッチするかしないかで折り返すことに・・・。

どこかでボタンを掛け違えてしまい、最後までかみ合わなかったこの日。

「礼文岳にはおしゃべりしながらノンビリ登って、山頂ではコーヒーでも飲みながら、彼方の利尻岳を心行くまで楽しみ、途中では花も写して・・・」というのはどうやら私の勝手な思い込みに過ぎなかったようだ。


礼文岳山頂
案の定、礼文岳へのルートには余りめぼしい花はなかったが、去年も見たアリドオシランの小さな白い花や、ウメバチソウが見られた。
何故か一番印象的なのは、うちの庭にもあるネジバナ。しかも、とても色が濃い。
(余談:ネジバナは、これでも立派な蘭の一種。モジズリとも言い、百人一首に読まれている。
「みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめにし われならなくに」)

・・・ようやく登山口近くまで戻ると、海の向こうに利尻岳が再び姿を見せる。

バスに戻り、桃岩に登るという。バスで向かった先は桃台・猫台という海辺の展望台。どうもIリーダーの目指した場所では無さそうだ。
振り返ると大きな「桃」岩があり、海に突き出た展望台から、小さく背中を丸めた「猫」が見える。


海の彼方の利尻岳

もっとお花が咲いている良い場所があるのに、と運転手のSさんがしきりに気にしている。
照りつける日差しに負けて、Mサブらと共にバスに戻って待つ時間の長く感じられること・・・。

ようやくIリーダーらが戻り、Sさんの言うお花の咲いている場所へ向かう。有名な場所とみえて、夕方になるのに大型バスが数台路上駐車しており、見れば観光客が急坂を必死に登っている。
私たちはそれを尻目に、マイクロで楽々入口へ。

見れば見事なお花畑!桃岩に登れるとすれば、やはりここからと思われるが、管理人に聞くと、今は許可なく登れないし、非常に危険とのこと。
フェリーの出港時刻も迫り、後ろ髪を引かれる思いでバスに戻る・・・。
バスの車窓から初めて目にする道端のマンテマの白い花が、「またおいで!」と呼んでいる。


キタノコギリソウ

エゾノコギリソウ

ミソガワソウ

ツリガネニンジン

(礼文島散策路マップ)桃台猫台ではなく桃岩展望台へ!


フェリーで稚内へ
夕刻またフェリーに乗って稚内へ。
宗谷にある宿に到着、夕食後温泉に入って、早めに「お休みなさい。」・・・

明日は帰路、名寄に立ち寄ってピヤシリ山に登ってから室蘭へ。フェリーで青森港に向かう予定である。そろそろ新聞やテレビのニュースが気になり始める。

ピヤシリ山



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