12/10/05更新

BBS過去ログ集 #5

受験専門の先生に移るべきか
ソルフェージュについて

Q:受験専門の先生に移るべきか
ご無沙汰しております。
子供も9歳になりました。3歳半から毎日2時間以上練習しているのですが、 まだソナチネに入ったばかり、インベンションに入ったばかり、チェルニー100番を半分、 という進度です。 今の先生には、4年半お世話になりました。

某有名音大の講師をされていた方で、もう60歳半ばになられます。 進度の相談を何度かしたのですが、少し遅れているが大丈夫との事。
しかし、受験専門の先生に聞くと、どう考えても遅いとハッキリ言われます。 受験から逆算するともうチェルニーなら40番に入ってないととの事です。 受験専門の先生は、できるだけ早くきませんかとおっしゃってくれています。 どうしたらよいでしょうか?

私ども親は音楽の道に全く知見がありません。 今の先生は大丈夫とおっしゃっていただけますが、他の先生方は皆、相当遅いと言われるので、どちらが本当なのか・・・?
Reiko先生のアドバイスで年齢は関係ないとの事でしたが、進度は如何でしょうか? 今一度ご示唆お願いします。

<<私の回答>>
確かにもう少し進めてもいいと思います。 これだけしっかり練習を続けているので、そろそろスピードアップを図っても良いと思います。今の先生には何かお考えがあるようにも思いますが、受験専門の先生が来て良いとおっしゃっているのなら、もう宜しいかと思います。

恐らく、受験生専門の先生の指導を受けてみると、今の先生の良い点も分かるかと思いますが、その時点で最終的に決断を下せば良いと思います。
9歳ですから、「相当遅い」とは思いません。チェルニーは流石に30番に入っていても良いかなと思います。練習曲は完成度が問題で、進度はその1つの目安に過ぎません。
40番を弾いている生徒よりも30番を弾いている生徒の方が上手でテクニックもある、ということは十分あり得ますので。

しかし、これだけ練習時間を確保していて100番の半ばというのは少し遅いかなと思います。 ソナチネを弾いているのならソナタとの差は、実際にはそうありませんから大丈夫でしょう。
その意味で、少し路線変更をしてみて、速いペースにどれくらいついていけて内容が伴うか次第なのですが、私ももう大丈夫だと思います。 今のペースは流石に少し遅いかなというのは感じます。 (ただ、テクニック的には力が十二分についているのでは?と思いますが。)

質問者からのお返事:
アドバイスいつもありがとうございます。
以前のアドバイスで先生の年齢は関係ないとのことでしたので、しばらく様子を見ていたのですが、あの後、コンクールになってしまい、進度的にはストップしたままでした。

今の先生は、とにかく基礎を固めてとおっしゃっていますが、
チェルニーでいうと100番を最後までやるつもりなので、そうなると半年はかかりそうです。また、進度が遅れている要因にコンクールにかける期間(本番含め4か月)が非常に長い様にも思います。

また、高名な先生と無知な親が故、中々話がかみ合わない事も多くて・・・。 やはり、思い切って新しい先生にお願いしてみようかと・・・大分心が傾きました。

「恐らく、受験生専門の先生の指導を受けてみると、今の先生の良い点も分かるかと思いますが、その時点で最終的に決断を下せば良いと思います。」 との事ですが、どういう意味でしょうか?

同時期に二人の先生に見てもらうという事でしょうか?それとも、新しい先生に見てもらって、今の先生の方がよかったら戻るという事でしょうか? 特に後者の場合は、そんなことが可能でしょうか?
また、今の先生をやめる際、何と申し上げたらよいのでしょうか?正直に進度のこととか、受験専門の先生につくとかおはなしすべきなのでしょうか?

<<私の回答>>
最低1カ月くらい、並行して見てもらってはどうか、ということです。 先生の立場からすると一番嫌な対応ではありますが、生徒の立場からすればやむを得ない選択だと思います。

受験の方の先生には、まず、『前の先生にはまだ言いだせなくて、まだお話していないのですが、近いうちにお話ししますので・・・』と言う感じでよいでしょう。 その際、楽譜は全く別に分けてください。もし同じ曲集を使う場合には、仕方ないので新しくその先生用に1冊用意してください。
書き込みから、前の先生に知れることのないように、また、新たな先生に対する敬意からも、別々にしましょう。
今までの先生にはまだ先生を変わった(変わる)ことは告げず、そのままで。 最終的には、4,5回のレッスン後に、新しい先生の方で大丈夫と思えれば、前の先生を辞めることになります。

受験の先生と今の先生に繋がりがあるようなら、理由はかなり気を使って考える必要があります。その際には、新しい先生にその旨ご相談のうえ、理由を決めてください。 そうでない場合には、難しいところですが、正直にお話しすることが最善とは思えません。
上手に嘘をつくことも必要悪だと思います。 (受験を諦めた、とか、塾が忙しくなった、とか・・・。お子さんにも十分その点を理解して貰っておくことをお勧めします。些細なことから真相が知れると、最悪の結果になりかねません。)

大切なことは、今まで本当に良く見て頂いて感謝しているという、本心をお伝えすることに尽きると思います。 進度のことを含め、親御さんが不安を抱いたまま数年過ごしてきたことは、ある意味で教える側の不手際ですから、inaさんが、先生を変わることに過度の負い目を感じる必要はありません。
で、万一、元の先生が良いようなら、受験の方の先生には、『専門的すぎてついていけなかった、前のゆっくりしたペースの方が子供に合うようだ』等、率直にお話ししてかまいません。

質問者からのお返事:
こんばんわ。アドバイスありがとうございます。 無知な私には具体的で本当に分かりやすいです。
早速、新しい先生に来週からお世話になるお願いをしました。

実は、妻が今の先生に再度進度の相談をしたところ、音高は到底無理、音大もわからないと言われました。 また、今後も力がつくまでは進度を速めるつもりは無いとも言われ、進度は子供次第との事でした。
この4〜5カ月、コンクールの練習だけやりましたが、その結果、ご判断が変わられましたようです。 子供に目をかけて頂いているとは思うものの、きちんとした先生が故に子供の実力をハッキリおっしゃってい頂いたとは思っています。
厳しい現実ですね。

しかしながら、少しでも可能性を見出して頂けるなら新しい先生に見て頂こうかと。 (新しい先生曰く、同じ音大のご出身ですが世代が違うので、今の先生は面識は無いとの事でした)


質問者からのご報告
Reiko先生のアドバイス通りやってみました。4〜5回重複というのはさすがに、子供の負担的にも難しかった上、先生にも心苦しいので、2回だけ重複してレッスンを受けまして、新しい先生に決めました。
今度も聞けば60歳前との事でしたが、さすが受験対策の先生とあって、ご指導いちいち感心すること多く、せめて1年早くお会いしたかったというぐらいでした。 (コンクールやピティナのステップで都合8カ月使ってしまったので)

今までの先生に比べて、フランクに相談や質問もできるので安心でもあります。 但し、教室が遠くなったのは唯一のマイナスですが、ソルフェとまとめてのレッスン(2時間弱)なので助かる面もあります。

Q:ルフェージュについて
さて、Reiko先生、質問なのですが、ソルフェというのは、どんな内容をどれくらいの進度でやるのが一般的なのでしょうか?
またテキストなどあれば参考までに教えて頂けませんか? BBSに特筆して頂きたいぐらいなのですが・・・

<<私の回答>>
先生の件が解決してよかったですね。決断なさったことが今後生かされてくるでしょう。
ソルフェージュのことについてもご心配かもしれませんが、 ソルフェージュの最終目的は、ピアノの演奏能力の向上にあるので、きちんと楽譜を読んで練習していくうちに、誰でも力が付いてくる面はあります。

小学生くらいですと、今はいろいろよい教材も出ているのだと思いますが、
視唱・・・(最後は初見で)短い小節の単旋律を音程とリズムを正確に歌うこと。
リズム・・・単独で扱うこともあれば、視唱の中で扱う場合もあります。
聴音・・・先生がピアノで弾いた通りに書き取ります。単旋律だけ、複旋律、和音などの書き取りにすすみます。

といった内容ピアノのレッスンとは別に訓練します。

今はCDなどの自習教材も出ていると思いますが、やはり一対一でチェックして頂くことが必要です。
その意味で、教材は何でも良いと言えばよいので、どれを使ったから力がつかなかった、ということはありません。私も詳しくないので何とも言えませんが、視唱については、私が小学生で使い、今でも使われていると思うのは、桐朋の子供のための音楽教室で出している小さい本で「こどものためのソルフェージュ」です。
HPの方にリンクしておきましたので、ご覧になってみて下さい。
1b,2と続きます。その後はさらに難しい教材にすすめば良いと思いますが、聴音については ところが主ですが、中学生くらいになれば楽典を本を買って自習することもあります。

先生の所に受験生がいるならば、心配なくお任せしていて大丈夫でしょう。
http://www.ne.jp/asahi/piano/yama/firsttext.html#solfe

質問者からのご報告
Reiko先生、ご無沙汰しております。 新しい先生に変わり9か月になります。すこぶる良い先生で本当によかったと。せめて後1年早くお世話になれれば大分状況も変わったと悔やむほどです。

なにせ相当遅れていたピアノですが、今チェルニ30番の15、インベンションを1/3程度、ソナチネはつまみ食いしながら、今夏のコンクールでメンデルスゾーンのロンドカプリチオーソをやります。

ソルフェは、聴音のみをやっておりましたが、これから楽典も勉強するそうです。
聴音はテキストは一切使ってないのですが、教材は不要な分野なのでしょうか?
また、今の先生に「東京音大」「桐朋」を目指したいと伝えたところ、音高を薦められました。ただ、まだ子供の中で、明確に音楽で生きていくというまでには至ってないのと、実力的にもまだまだなので正直途惑っています。

まだまだ、ピアノを目指すお子さんからくらべると、チェルニ40番、インベンション3声には遠く及ばないと思いますが、何とかなるものでしょうか?

<<私の回答>>
ご報告有難うございます。良い先生でよかったですね。 教本よりも、中身(完成度)が重要ですので、焦らず着実に進めることが一番だと思います。
聴音は、生徒側では教材は不要です。

音高を目指すにしても、まだまだ時間は十分あります。 先生を信頼して進めていけば、おのずと結果は出ると思います。 お子さん自身が何か感じるものがあるはずですし。

ロンドカプリチオーソが曲がりなりにも弾けるのですから、心配はいらないと思います。
あとは、暖かく見守っていけばよいでしょう。 先生との相談は今後も必要でしょうけれど、まずは安心してお任せできそうですね。 今はお子さんの力を信じてみてください。


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