3-1「更衣室、夕暮れ、そして・・・」

 

 「先生、後かたづけ終わりましたぁ、後は生徒会長がやってくれるっていうんで〜」
 「紺野センパイよろしく〜」
 今年の夏休みは冷夏だったので、プール開放日がほとんどなく、 町教委の判断で9月半ばまでの週末、学校のプールを自主開放にすることに。 で、私は監視員のアルバイト。今日の日直とプールの担当は先生だ。
  「紺野、疲れただろ。皆にもあげたんだけど、ジュース飲むか?」
  先生はこういった所はとても優しい・・・私以外にも。 そんなところが好きなんだけどちょっと焼きもちを焼きたくなる。

<ツクツクホーシが鳴いている。そして2人だけしかいない更衣室>

 「先生、水着のままだけど・・・いいよ」
  薄皮一枚、水着なんてそんなもんだ。いつもの格好よりもとても恥ずかしい。
  「でも先生、あまり強く締めないで、腕に跡が残っちゃうから」
  明日の日曜日も監視員のアルバイト。当然水着だし、腕や手首に跡が残ってたら 何だとみんな思うだろう、それはちょっとマズイ。 だけど先生はかまわずに強く縄を引き締めます。
  最近、先生は縄を持つとちょっと人格が とういうか、何かが変わる様な気がする。私の思い過ごしなら良いんだけど。

 

 

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