ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第97回 (2001年2月1日放送)


<オープニング>
T「今日は恒例のレコメンデーション拡大版をやって行きたいと思います。」
M-01.誘惑について/ピチカートファイヴ

 いい〜〜曲ですね!…えっとー(笑)今聴いても全然大丈夫だなこの曲は。
なんて思って誇らしげですけどちょっと…なんて。小西さんの歌詞も凄いで
すねこん時。それでこの若かりし頃のわたくしのヴォーカル、ね、えー(笑)
という感じなんですが。この曲はそのうち俺ライヴでやる可能性高いです。
そのうちやろうかななんて思って。実はね、前回のビッグクランチツアーで
もこの曲「誘惑について」をやろうかなと思った時期があったんですけど、
ちょっと練習する時間が無くて結局やらずじまいでしたけど。次のツアーで
ひょっとしたらやってみようかな、なんて思ってる訳なんですが。

<近況>
 最近相変わらず僕はMP3/携帯ウォークマンなんてハマってますけど、そろ
そろアルバム作る準備をしなきゃと思ってましてですね。今年に入ってから
またいろいろ音楽を聴こうと思ってレコード屋さん行ったりとか自分のCD棚
チェックしたりとかして最近また音楽よく聴くんですけど。先週も言ってる
んですが、なんか最近…21世紀に入ってから自分の音楽への接し方がね…
やっぱり「カタルシスを感じる音楽」っていうテーマが何となく無意識的に
ですが自分の中にあって。そういった音楽ばっかり最近選んでるんですけど。
例えば凄く奇妙な音楽…エイフェックスツインのリチャードDジェームスとか、
あれにしてもそうだしね。あれもなんかカタルシスを感じんですよね。凄く
ガガー!っと作られてるんだけど。あとは小山田君の「ファンタズマ」とか。
あれとかもなんか悲しいアルバムだなと思って。何でなんだか知んないです
けど。凄くいろいろエフェクティヴな面白い事やってるんだけど、なんか全
体的に悲しいみたいな。そういう音楽の聴き方を最近…。ジョンに去年の暮
れにハマってからそういう風な聞こえ方全部してきたみたいな(笑)感じな
んですけどね。ちょっと前まではミニマルミュージックみたいなものもいろ
いろ聴いてたりもしたんですけど、最近はあまりそういうモードじゃなくな
ってきたっていうか。

<今週のリコメンド>
 それでですね、レナードコーエンなどをまた聴いてた訳ですね。レナード
コーエンっていうのは、アメリカ西海岸、ロサンゼルスですよね?確か、今
だにそこで音楽活動やってんのかな?まあビートニクの頃からの詩人といい
ましょうか、シンガーソングライターっていうよりも詩人ですね。そういう
アーティスト、かっちょいい人がいて。ニルヴァーナのカートコバーンとか
が大好きだって。ベックも好きだとか言ってますけど。レナードコーエン聴
いててですね、僕は英語がメチャクチャ得意っていう訳じゃないんですけど、
聴いてたらね、英語がバンバン入ってきたんですよ!僕に(笑)。そいです
っごく響いちゃって…その歌詞の意味と。確かカナダ人ですよね?レナード
コーエン。だからかえってわかりやすい英語なのかな?という感じ。どーな
のかわからないですけど(笑)。もの凄い感動しちゃいましてここでかけた
いです!(笑)レナードコーエン。これ歌詞カードね、日本語の対訳見るよ
りもやっぱ英語の歌詞カード見ながら聴くのがよろしいかっていう気がしま
す。英語の堪能な方はこの歌詞聴きながらじっくり味わって欲しいという感
じです。では2曲続けて聴いて下さい。

M-02.シスターズオブマーシー/レナードコーエン
M-03.ソーロングマリアンヌ/レナードコーエン

***
 今日は特にテーマを儲けずにいろんな曲を。この番組のディレクター二見
裕志氏が選曲した曲をゆっくりとかけていきたいと思っております。

 最初はトン・ゼーであります。ブラジルのアーティストで先週か先々週…
もっと前かな?(2000.12.28 92回)この番組でかけましたね。「久しぶりに
いい新譜がある」という事で。元々、デヴィッドバーンのレーベル「ルアカ
ポップ」からリリースされたベスト盤がきっかけで再評価が始まったアーテ
ィストと。デヴィッドバーンはそうトーキングヘッズというグループ。「ル
アカポップ」面白いレーベル名ですけども。つい最近リリースされた新作も
素晴らしいデキで!番組でかけました。そしてなんと70年代の4枚のアルバム
「泣く時には」「すべての目」「サンバ学習」「ブラース駅の郵便局」この
4枚が2in1でCD化したという事でして。これは結構僕も興味ありますね。でも
「サンバ学習」ってダサイですねこのタイトルの付け方(笑)。これ普通に
「サンバスタディー」…なのかわかんないけどさ(笑)そういう風にすれば
いいのに…なんて思いましたが。その「サンバ学習」というアルバムからの
曲をここでかけたいと思います。

M-04.トッキ/トン・ゼー

 これカッコイイですねこの曲は!カッコイイっていうか凄い曲ですね。い
ろんな曲が埋もれてるもんだなーと感心しましたけど。このトン・ゼーって
やっぱタダモンじゃない人だったんですね。ブラジルに住んでなんでこんな
事を思いついたんでしょう(笑)って凄い不思議な人ですけど。これはちょ
っと買いですね!僕今そのディレクターの二見氏のCDを早速MP3化(笑)自
分のパワーブックに入れてしまいましたよ思わず。

***
 はい、ガンガン曲をかけていきたいと思いますが。次はワールドスタンダ
ードの鈴木惣一朗さんがコンパイルした「フォーキーリラクシン」からです
ね。最近この「コンパイル」っていう言葉よく使いますねアルバムで。「編
集した」とか。「コンパイル」ってコンピューターでLINUX、UNIXとかやる時
にコンピューター言語で何かC言語とかやってる人が「コンパイルする」とか
なんとかって言いますけど。それが普通に「アルバム編集=コンパイル」と
か言いますけど…「編集した」って言えばいいのに…とか(笑)。あと「コ
ンテンツ」とか最近言いますよね。コンテンツ…「内容」って言えばいいの
に…とか(笑)いろいろあります。まーいいじゃないか。って?はいはい。
「これは50年代から60年代のプレステッジに残された膨大なフォークナンバ
ーを集めたものだ。」…プレステッジにフォークのアーティストいたんです
ね。「ジョンフェイヒーや…」ジョンフェイヒーってギターの人、変な人。
「戦前ブルースを通過した人なら充分に楽しめる筈だ。」と書いてあります
けど。プレステッジにフォークが…プレステッジっていうのはジャズのレー
ベルですけど…これが出たんですね最近。鈴木惣一朗さんが選曲したアルバ
ム。僕全然わからないのでこの辺。聴きましょうもう。

M-05.セントルイスティックル/デイヴヴァンロンク
M-06.ブランディ/ボブギブソン

 この2人ともボブディランが非常に尊敬してたフォークアーティストだった
らしいですけど。この辺についてはよくわかりませんね僕。フォークブルー
スとかそんなに詳しくない。ウディガスリーとかレッドペリーとかああいう
のは聴きましたけどそんなにたくさん知らないす。DMBQの増子君とかいろい
ろ詳しそうですけどね。でもね、僕が昔アルバイトしてたレコード屋さんは
この辺強かったですねフォークブルース。そんなアルバムがたくさんありま
してですね。その頃僕はソウルミュージックとかそういったのにハマってて。
「こんな寂しい音楽よくみんな聴いてられるな」みたいな(笑)。「こんな
の毎日聴いてたら人間が地味になるぜ」みたいに思ってましたけども。でも
そのうちいつの間にかやっぱり僕も。フォークとかカントリーが好きになっ
てた自分がいましたね。でもまああんまり詳しくないんすけど。こういう音
楽は夜中1人でお茶とかコーヒーとか飲みながら聴くとグっーときますね。ち
ょっと気分がバッドな時でもこういうの聴くとホントに「悪い夢見ずに眠れ
るかな」みたいなさ(笑)そういう。「カタルシス」っていうよりもこれは
「癒し」みたいな感じですね。そういうアルバムだと思う訳ですが。

***
 この間ジムクウェスキンの「アメリカ」っていうアルバムを僕久々に聴き
ましたけど、やっぱりいいアルバムですねーあれは。ジムクウェスキンの事
説明しなきゃいけないのかな?やっぱ。「ジムクウェスキン・ジャグバンド」
っていうのがあってね60年代後半から70年代最初にかけて。アメリカにはフ
ォークブルースブームっていうのは何回も何回も来てるんですねきっと。そ
れで60年代の後半にもその「戦前ブルース」とかそういったブームがやっぱ
あったみたいで。まあボブディランの登場によってそれはバーっと火がつい
たんでしょうけど。で、戦前ブルース…戦前ってのは第二次大戦ですけど、
それ以前のフォークブルースを20歳そこらの学生がやる事がヒップだ、みた
いな。そういう大学もあったみたいでね。ジムクウェスキンっていうのはそ
ういう人達だった訳です。で、その戦前ブルース等をカバーした「アメリカ」
っていうアルバムがあって。これはね本当にいいアルバムですね。これでび
っくりするのがね、その戦前ブルースって結構ヒットした曲とかやってるん
ですけど、歌詞がね、かなりこの…今では考えられないような…例えば電車
にひかれちゃった事故の話とかね、ブルースですから凄い暗い内容の詞だっ
たりとか。ホントにアメリカの奴隷の悲劇みたいなものが歌に歌われてたり
して。やっぱカタルシスの音楽だなと思う訳でありますが。

 21世紀もね、そういう音楽をずっと作っていきたいなと、今になって改め
て思いますけどもね。「ロックは終わった」だとか「テクノの次のムーブメ
ントは何だ」とか、そんな事言わずにですね(笑)基本的にカタルシスみた
いなものが音楽にもあればいいんではないかと。いつの時代も。と思う今日
この頃であります。このね、こういったコンピレーションもいまだに出る事
ですしね。ホントに。

***
 次は沖縄音楽界の奇才、黒川修司さんという方。全然知りません僕。すい
ませんという感じなんですが。とにかくもの凄いアシッドフォークだという
事でね。この間タワーレコードに行ったんですよ。そしたらヘアスタイリス
ティックス、暴力温泉芸者こと中原君がいて。中原君に僕が買ったばっかり
の携帯ウォークマンを自慢して「これ聞いてよ!凄いよ!」とか言って…
(笑)タワレコの中で中原君「携帯ちょっと貸してよ」とか言ってずっと聞
いてたっていう時ありましたけど(笑)。で、そん時に中原君に「何かいい
レコードない?」とか聞いて教えてもらったんですけど。そん中にね「オー
ル」っていうアルバム…何だっけなー?アーティスト名ちょっと忘れちゃい
ましたけど。「アシッドフォークで凄いいいアルバムだよ」とか言って教え
てもらったアルバムがあってそれ結構気に入って聴いてますね。「アシッド
フォーク」という言葉で思い出しましたが、70年代にアシッドフォークなん
て言葉はもちろん無かった訳ですが…ちょっと聴いてみましょう、よくわか
んないんで。

M-07.墓標をひとつ/黒川修司

 はい、黒川修司さんで、墓(笑)墓標をひとつでしたけどね。これ2分で
終わって良かったですね(笑)。歌詞はちょっと置いといて、このコードが
ね!すーごい何かちょっとおかしなコードですねこれ。変なコード。屈折し
たような感じのコードで面白い曲ですね。で、歌詞が…でもホントそんなに
…まあ(笑)って感じですけど。まあこう、怨恨感情、ルサンチマンという
ヤツですか?そういう…まあ、音楽もありますけども……何と言ったらいい
んでしょーーっっ!(爆笑)。いや、でもね、確かにこれアシッドフォーク
だわ。あー。でもこの人、どういうバックグラウンドを持った人なんでしょ
う。凄い興味が湧きますね。「アシッドフォーク」と言われる人達っていう
のは大体そういったバックグラウンド…背景みたいなものが強調されてそう
いったストーリーと一緒になってアシッドフォークだって言われる所ありま
すけど。ティムバックリーとかね。この人どういったプロフィールなのか知
ってる人がいたらこの番組にちょっと教えて頂きたいと思っておりますが。

***
 もう1曲あるんですね?次は最近ベスト盤がリリースされた異端の歌謡ポッ
プス。最近は宗教活動に忙しいらしい…アオキアイって読むんですか?青樹
亜依さん。突き抜けた歌声をちょっと聴いてみましょう。

M-08.アンドロメダの異星人/青樹亜依

 いやあこれも僕のMP3にちょっとコピーしようかと(笑)早速思いましたね。
これは素晴らしいアルバムですね。青樹亜依さんのこのベストアルバム最近
出た訳なんですけど。このね「幸せあげたい人見つからないわ。寂しいなあ。
チチモモパチヤマモ、フュヨヨヨヨヨヨ〜〜」って(笑)何だよこれ。チチ
モモパチヤマモって何でしょう(爆笑)歌詞カードに書いてあるんですけど
(笑)これ凄いウケてる俺。このチチモモパチヤマモ、この言葉…(笑)凄
いなこれ。でもこれ作詞家の方がちゃんといらっしゃるんですね?82年の1月
に「アンドロメダの異星人」で歌手デビューしたという青樹亜依さん。ずー
っとこの様なコンセプトで80年代の何というのかな…「四次元演歌」と言い
ますか(笑)を突っ走ったという事ですけどね。90年代まで続けてたのかな?
あ、最近も?あ、1997年に再リリースしてると。「四次元酒場」とか「焼鳥
サンバ」とか「世界はひとつ(ロック編)」とかね。いろいろ(笑)ある訳
ですけど。このジャケットがいちいち凄いジャケットばっかりなんですが。
「世の中全部茶番だ」と。そういう風に思う事も人生時にはありますけども。
そんな時にはピッタリの曲かもしれませんね。「21世紀茶番じゃないか」み
たいな。なんかね(笑)。そんな事思う時もあるかもしれませんけど、そう
いう時にこう「アンドロメダの異星人」いいかもしれないと思いました。

<エンディング>
 お送りしてきましたオリジナルラヴプレゼンツバースト!いかがでしたで
しょうかね。感想、インフォメーション、それから青樹亜依さんに対する質
問とかね(笑)どしどし募集してますんで番組に是非。あとは黒川修司さん
「墓標をひとつ」今日かけましたけど、この人の情報知ってる方も是非この
番組に送って頂きたいなと思います。

 


prev

next


[BURST!]
[BROADGRAPHY] [Home Page]

Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki