ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第96回 (2000年1月25日放送)


<オープニング>
T「今日は以前エレクトロ特集で一度登場したスマーフ男組のマジック・
 アレックスさんとコンピューマさんがやってきております。」
M-01.トーキンプラネットサンドウィッチ(弾き語りバージョン)/オリジナルラヴ
<オープニング>
T「今日は3度目の登場となる方が来ております。アーフォリージェットの
 高井康生氏であります。久しぶりですね。」



<近況>
 やっと新年明けまして。とっくに皆さんリスナーの方は明けてると思い
ますが。21世紀に突入。2001年なんて子供の頃にはもう車は空を飛んでい
て人類は火星にも木星にも住んでいて…みたいな、そういった事を想像し
てましたけども。そういった事は起こらず割と思ったよりもあんま変わん
なかったっていう印象持ってますね。「え?これが2001年?!」という思
いもあると同時に、自動車が空を飛ぶっていう事は本当に実際2010年ぐら
いまでにはそうなるだろうという(笑)話もあるみたいで。先日見たテレ
ビではそういう風に…空中を走る車ってのは開発中で2004年かな?に市販
すると。今もう実際できてて100人ぐらいもう予約が入ってるっていう段階
らしいすけど(笑)。で、そうなったら本当に車ってのは空飛んでね、交
通事故起こった時は本当に大変な事になると思いますけど。ただ交通渋滞
が無くなるといいなあ。という感じですけども。

 それと同時に僕は今MP3に遂にハマりました。わたくし田島、超アナログ
人間でね、アナログレコード大好きでアナログシンセ大好き、アコーステ
ィックギター大好きなんですけど。MP3は3年ぐらい前に1回「どんなもんだ」
って聴いてみたんですが、その時は凄い音悪いなあっていう印象があって、
「なんだ、こんなもんは普及する訳ない」なんて思ってたんですけど。去年
L?K?OがMP3のファイル持っててそれを僕ちょっと聴いたんですねパワーブッ
クで。そしたらすーごい音が良くて。これホントCDと変わんないなと。なん
か最近いろいろ圧縮技術が洗練されたみたいでねいいんです音が。で、早速
僕も今年に入ってMP3ソフトを3000円ぐらいで安かったんで買って。自分の
パワーブックに入れてガンガンCDハードディスクに取り込んで。先週1週間
ぐらいずっとそんな事に明け暮れてたんです。アルバム1枚が大体3分で入る
んです。凄い早くて気が付いたら自分のハードディスクに20〜30枚アルバム
が入ってて。音楽ほとんど今パワーブックで聴いてるっていう状態になって
しまいました。自分がやっぱ音楽の仕事してる訳でね、音質チェックって散
々やったんです。自分のオーディオに繋いでCDと比べてどうだ?とか言って。
でもまあCDよりはやっぱ多少落ちてるような感じするんすけど、でも普通に
聴く分には全然問題無いですね。もうCDとほとんど変わらないっていうかMD
と変わんないっていうか。凄く音が良くてビックリしてしまいました。MP3
でいろいろ「自分だけDJ」みたいな(笑)選曲組んで聴いたりしている今日
この頃なんですけど。で、ハードディスクにいろいろ音楽入れていったらね、
いつの間にか結構ジャズが多くなってたりして。最近またジャズにハマって
ますね。ジャズっつってもむちゃくちゃメジャーな…マイルスデイヴィス、
しかも『カインドオブブルー』みたいなね「ソーホワット」が入ってる。あ
れとかセロニアスモンクとかそんなのばっか聴いてる。「ソーホワット」の
イントロのピアノ、あれで毎日泣いてる…そういう(笑)感じなんですけど。
やっぱ音楽ってのは…カタルシスってのはいいな〜と思ってる今日この頃な
んすけどね。

<今週のリコメンド>
 今日は50年代ジャズのカタルシスに敬意を表しまして、セロニアスモンク
の「ブリリアントコーナー」を聴きましょう。

M-02.ブリリアントコーナー/セロニアスモンク

<談話室バースト!>
ゲスト:高井康生(AHH! FOLLY JET)以下K

T「今日のお客様は、最近アーフォリージェット以外のバンド活動が盛んらし
 い高井康生さんです。どうも。」
K「どーもどーも。お久しぶりです。」
T「お久しぶりです。サンレコ読んでます。」
K「あ、デタラメばかり(笑)お恥ずかしい。」
T「(笑)。最近のアーフォリージェット以外のバンド活動っていうのはどう
 いう感じなんですか?」
K「ジャズサックス奏者の菊地成孔さんっていう方が主宰してます『デートコ
 ースペンタゴンロイヤルガーデン』というバンドにギタリストとして参加
 してまして。」
T「へえー。」
K「そのバンドはどういうバンドかっつーといわゆる70年の『電化マイルス』
 と呼ばれてる…」
T「『デンカ』っていうのは電気の電に化ける。『電化マイルス』」
K「ええ。」
T「エレクトリック化したマイルス。」
K「そうですね。マイルスディヴィスが70年代にやってたような…」
T「『アガルタ』を始めとした『ビッチェズブリュー』を始めとした…」
K「ええ。いわゆるあの辺の。」
T「うんうん。なるほど。」
K「その音源を今日はちょっと持って来たんで田島さんに聴いて頂こうかなと。」
T「あ、ホントに?おおー!」
K「あとでちょっとかけたりするんですけれども。」
T「え?今結構その電化エレクトリックマイルスにハマっちょるんですか?」
K「僕は一番最初にやっぱり高校生の頃にハマって。『ビッチェズブリュー』
 とか聴かなきゃ』っつって買うじゃないですか。」
T「うん。」
K「全然わかんなかったんですよ。」
T「わかんないよ高校生ん時はね。俺もわかんないと思う。」
K「ずーっとわかんなくて。で、2年ぐらい前にこのバンドに誘われて練習とか
 で音楽の構築の仕方みたいなのを見てると『あーなるほど。こういう事だっ
 たのか』という風にわかりだした気が最近自分ではしてるんですけども。」
T「なるほどなるほど。」
K「こうなると面白いもんで、まあちょっと聴いてみたりしてるんですよ他の
 モノも。」
T「へえー。そうか。でも70年代のマイルスもいいですよね。」
K「いいですよね。」
T「でも僕今ね、50年代のマイルスにハマってるんです。」
K「さっきなんか言ってましたよね。」
T「そうそうそう。」
K「マイルスはでもいつのもいいんじゃないですか大抵。」
T「いいけどね。でも本当の意味でマイルスが凄かったのってやっぱ50年代
 だなって今僕思っちゃってて。」
K「50年代っつうと『カインドオブブルー』?『クール(の誕生)』から?」
T「やっぱり『カインドオブブルー』とかさ。一番最初の頃の、あ、最初って
 いうか、ビルエヴァンスとかとやり出したクールジャズの頃ね。ほらあの
 電化マイルスの頃っていうのは要するにマイルスも凄いけど他のメンバー
 も凄かったじゃない?ハンコックとかさ、誰だっけあのギターの人とか…」
K「ピートコージーとかですね。」
T「そーそー。」
K「マクラフリンもいましたね。そうですねあれはチームワークの音楽って
 感じですよね。」
T「うん。何か今ね音楽の聴き方がさ…ジョンの曲カバーして。それから
 何か完全にカタルシスとしての音楽っていうモードに今なっちゃって。」
K「何やられたんですか?ジョンの曲って。」
T「ジェラスガイ。」
K「ジェラスガイ!いえー!最高!」
T「そうそう(笑)。テレビ番組だったんだけど。で、そっから何か…自分は
 ビッグクランチモードだったのが一挙に変わっちゃってさ(笑)。」
K「(笑)」
T「それでマイルスの『カインドオブブルー』聴いたらねもう凄かったんすよ。」
K「ええー。泣けますよね。いつ聴いてもいいですね。」
T「うお〜。凄いねあれ。こんなにカタルシスを感じる音楽ってあるんだーって。
 それが自分のパワーブックのちっちゃいスピーカーから聞こえてくるんだけど。
 もうねこれはどんな精神安定剤の薬よりも効く!みたいな。」
K「いいですね。あのデスクトップの小さいスピーカーからクールジャズが流れ
 てくるっつーのが。」
T「いいんだよこれがっ!」
K「いい感じっぽいですね。」
T「うん。それで何かそういう時代のにハマってて。最近ずっとモンクとか
 あーいった所にまた。ここ何年かずっとジャズ聴いてなかったんですけど
 今そういう感じになってて。」

***
T「で、今日高井君が持って来てくれた音楽。さっき見たらビックリしちゃって。」
K「(笑)」
T「マイルスでしょ?それとあとヴェルヴェットアンダーグラウンドでしょ?
 これ俺と聴いてるの本当に一緒だなあと思って。」
K「何でしょうね?(笑)」
T「曲の時期は全然違うんだけど、選んでる曲は違うんだけどアーティストは
 一緒だと思って(笑)。」
K「何ででしょうね(笑)。」
T「不思議だと思ってさ。僕も今ヴェルヴェットアンダーグランドの1stと3枚目
 だっけ?あれよく聴いててね。」
K「へえー。いいですよねー。」
T「ヴェルヴェットの1stってホント凄いクオリティーの高さだなと思って。」
K「あれはもうロックンロールアルバムの殿堂入りって感じですよね。」
T「うん。」
K「曲ごといいんですよね。」
T「曲もいいしアルバム全体としての完成度って…俺最近いろいろアルバム
 見ながら考えてて。例えばサージェントペパーズとかさ、まあああいうの
 は完成度高いっていうか『ア・デイ・インザライフ』が凄いんだなみたい
 な、そういう解釈なんだけど。」
K「極論ですか(笑)。」
T「そう。ヴェルヴェットアンダーグラウンドの1stっていうのはやっぱり
 いいアルバムだと思ってさ。」
K「そうですね。アルバム単位でいいっていうとやっぱりあがりますね。」
T「あがるあれは。『サンデーモーニング』とかもさ、いい曲じゃない?」
K「あれから入るのがもうたまんないですね。」
T「そうそう。『ファム・ファタール』とかもいい曲だなとかさ。」
K「『ファム・ファタール』もいい!『ウエイティングフォーザマン』もね。」
T「最高。で『ヴィーナス・イン・ファーズ』があって『ヘロイン』があって。
 よく出来てるな!と思って。」
K「全曲いいですよね。」
T「うん。感心しちゃったりして。そしてそんな事思ってたらヴェルヴェット
 アンダーグラウンド持って来るんでね、もう凄いシンクロニシティーって
 いうんですかね。」
K「(笑)。去年なんですけどビクターから出ましたヴェルヴェットアンダー
 グラウンドのトリビュート盤に参加さして頂きまして。」
T「あ、ホントに。」
K「ええ。で、その曲を今日はかけさしてもらおうかなと思って。」
T「なるほど。持って来たんだ。」
K「その元曲と自分がやったバージョンの聴き比べ大会を田島さんとしよう
 かなと思ってちょっと持って来たんですよね(笑)。」
T「あ、いいですね。はい。じゃあ早速2曲続けて聴きましょう。」

M-03.フェリーボートビル(オリジナル)/ヴェルヴェットアンダーグラウンド
M-04.フェリーボートビル(カバー)/アー!フォリージェット

T「これは全然違う曲ですね。」
K「いわゆるリコードっていうんですか?歌詞だけ一緒でコードとか全部変え
 ちゃって。」
T「これさ、自分のオリジナルにすれば良かったじゃん。ここまで折角作った
 んだから。」
K「いや〜(笑)。」
T「歌詞つけてさ(笑)。俺だったらそうしちゃう。」
K「とはいえ、あのチェンバロのリフとかサン・ラからパクってきたり、ホー
 ンのアレンジの感じはバカラックから取ってきたりとか。結局パズル的な
 作り方をしてる。生録なんですけど。」
T「うんうんうん。」
K「まあオリジナルっつーにはね(笑)。」
T「あ、そう?そうかな。いーじゃん別に。俺だったらそうしちゃうけど(笑)」
K「(笑)。まあ、たまたまこういう企画で。」
T「あ、企画が。企画がそうだったのね。あ、わかった!企画がそうだった
 から取り敢えずヴェルヴェットの曲にしちゃおうって事で歌詞つけたり?」
K「(笑)」
T「へえー(笑)なるほど。」
K「という感じなんですけどね。」
T「まあでもね、元曲凄いですねこの曲。」
K「多分未発表曲集『アナザービュー』か何か。」
T「『アナザービュー』…侮ってたな。『アナザービュー』なんて絶対いいの
 入ってる訳無いと思ってた(笑)。へえー。」
K「(笑)。これデータが無いんですけど多分この曲はジョンケイルが…」
T「そう、当然でしょうね。」
K「スティーブライヒがやりたいとか言って…ロックンロールでライヒだとか
 言って作った曲でボツになったという事なんじゃないですかね。」
T「あー。あれかもね、やっぱり3枚目4枚目の頃、ジョンケイルとルーリード
 がどんどん離れて行って。その頃の曲っぽいですよね。」
K「そうですね。」
T「ルーリードは『こんなのヤだよ』とか言ってそうな(笑)。」
K「(笑)」
T「これもちろんジョンケイルの曲だなと感じさせる…」
K「ですよね。やっぱ多分ケイルだと思うんですよね。」
T「うん。ヴェルヴェットの1stの良さっていうのはジョンケイルとルーリード
 とニコのセンスがね、全部一緒くたになってるのがいいですねあれ。」
K「うん。」
T「変なロックンロールのリフなんだけど、突然ライオンの声が入ってたり
 何かさ(笑)。」
K「ありましたね(笑)。」

***
T「はい。曲をどんどん行きたいと思います。次の曲があれですね、さっき
 言ってたエレクトリック…」
K「マイルスっぽいバンドですね。デートコースペンタゴンロイヤルガーデン
 という長いバンド名なんですけど。」
T「はははー。」
K「1曲目はじゃあ『サークルライン・最後の平和を我等に』という曲を聴いて
 もらいましょうか。」
T「これは大友さんが入ってるんでしょ?」
K「大友良英さん。ええ。」
T「ギター弾いてる…」
K「ギターが僕と大友さんとツインギターで、あとはドラムもツインでツイン
 パーカッション、ツインキーボード。」
T「全部ツインなんだ。」
K「ええ。ベース以外はツインという構造になっている大所帯バンドで、11人
 編成なんですけど。」
T「はあー。」
K「それでみんなでポリリズムのトーンクラスタードファンクと呼んでるんで
 すが、オルガンで密集和音、トーンクラスターですね、を出してポリリズム
 のファンクの上にそれを乗っけてという事を。」
T「へえー。これリーダーは誰なんですか?」
K「これは菊地成孔さんと言ってジャズの…」
T「あ、そっか。さっき言ってた…」
K「ええ。スパンクハッピーという名前の歌謡ハウスみたいなバンドも最近
 やってるんですけど。」
T「あ、そうなんだ。」
K「ええ。この人主宰でやってるバンドですね。」

M-05.サークルライン・最後の平和を我等に/デートコースペンタゴンロイヤルガーデン

T「はい。『サークルライン・最後の平和を我等に』デートコースペンタゴン
 ロイヤルガーデン。なーがいね。」
K「はい、長いです(笑)。」
T「タイトルも長いし曲も長い。曲もまだまだ続くんでしょ?(笑)」
K「ええ(笑)。この間『みるく』で3時間ぶっ通しでライヴやりまして。」
T「へえー!」
K「気持ち良かったですよ。もう3時間ずーっとああいうポリリズムのファンク
 で。」
T「はあー!」
K「まあファンクだけじゃなくてもちろん途中でチークタイムというか…
 バラードタイムっていうんですか?普通のソウルっぽい安っぽい曲とか
 やるシーンもあるんですけども。」
T「うんうん。3時間?!」
K「ええ。3時間やると疲れますね(笑)。」
T「そりゃ疲れるよね。1曲でしょ?」
K「いや1曲じゃなくて数曲にわかれてるんですけど。」
T「あ、そーかそーか。」
K「まあでもずーっと。途中、でも30分休んだのかな?確か。」
T「あ、そうなんだ。昔P-Funkも3時間ぐらいやったじゃない?」
K「P-Funkはもっとやるんじゃないですか?5時間とか。聞いた話だと。」
T「そんなにやった?!でも僕見に行った時3時間だったよ。」
K「本場ではなんか5時間やるとか。」
T「5時間〜?!ホントにー?!でも3時間でもねもう死にそうになったよ。」
K「死にそうですよね(笑)。」
T「でね彼らね死ぬ気でやってっから。ジョージクリントンへらへらしてる
 けどね。メンバーとかライヴ終わった後誰も口きけないみたい。」
K「へとへとだ(笑)。」
T「もうね、本当に一生懸命やってるみたいで。」
K「あーでもわかりますよ。ファンクはやっぱ長時間へとへとまでっつーの
 が気持ちいいですね。」
T「そう(笑)客の方もさ。僕も3時間の最後のあたりになった頃踊るのも
 疲れてきてさ(笑)。」
K「客は疲れるかもしんない。」
T「死ぬかと思ったよ。でも面白かったけどね。」
K「うん。」
T「この1曲40分みたいな曲たくさんあるんだ?」
K「そうですねぇ。40分もないですけど(笑)。」
T「うん。ROVOとかも長いんだよね。」
K「ええ長いですよ。ドラムがROVOの芳垣さんなんですよ実は。」
T「あーそうなんだ。へえー。」
K「今度P-VINEからROVOとスプリットで12インチを出すという事になってる
 んですけど。」
T「はあー。」
K「その後多分P-VINEからアルバム出す予定になってますね。」
T「へえーそうなんだ。」
K「はい。」

***

T「で、えーともう1曲。安っぽいソウル?」
K「今聴いて頂いたヤツがトーンクラスタードファンク、密集和音のファンク
 で結構聴覚上キツイものがありますよね。まあ気持ちいいんですけど大音量
 で聴くと。」
T「うん。」
K「こういう曲の他にもちょっとメロディーとかが泣けるコード進行がある
 ような曲も間に挟みつつ…という活動をしてるんですが。」
T「うんうん。」
K「そのじゃあ泣ける方の曲で、タイトルもズバリ『安っぽくて泣きたくなる
 話』で。これは菊地さんのオリジナルですね。」
T「そうなんだ(笑)。でもなんか卑屈じゃないかこのタイトル(笑)。」
K「いやいや(笑)。」
T「いいんだこれが。なるほど(笑)。わかりました。」

M-06.安っぽくて泣きたくなる話/デートコースペンタゴンロイヤルガーデン

T「これどういう…『安っぽくて泣きたくなる話』どっからきたの?(笑)」
K「どうなんでしょうね。まあ僕がつけたんじゃないんですけども(笑)。」
T「あーそのリーダーの人が。曲作った人がつけたんだ。」
K「まあでもあれじゃないですか。友達とかと話してても『その話安っぽいよ。
 聞いてらんないよ』っていう話が多いけど…」
T「あーなるほど。」
K「多いけど、頑張ろう!っていう(笑)。」
T「なるほどね。多いけど頑張ろう!っていう、そういう。」
K「世の中そんな話しか無いように一瞬見えるが、違う!と。世の中が輝い
 たり…」
T「なるほど。そういうメッセージがある訳だ。」
K「なんじゃないでしょうかね。まあその辺はわかんないですけど。」
T「へえー。これはでもホントスライっぽいね。」
K「これ曲はもう(笑)もろに『イフユーウォントミートゥステイ』。間奏
 からマーヴィンゲイ『ホワッツゴーインオン』。」
T「ね。」
K「いいとこ取りで(笑)。」
T「これさっき高井君と話したんだけど。このソロの人さ、折角ソロやって
 んのにバックの人もっとソロ聴いてあげたらな、と俺思ったんだけどさ
 (笑)。」
K「あー。モニターがねもう11人いると…」
T「聴こえないだろうねえ。そう。」
K「誰がソロ弾いてんのかもよくわかんないしねー。」
T「そうそう。だからね、今僕バンドのメンバーにもずっと『誰かがソロ
 取ったらそのソロを全員で絶対聴け』って言ってんの。」
K「うん。」
T「例えばコウ君のスクラッチだったらコウ君のスクラッチを全員で聴いて
 あげる。」
K「うん。」
T「松っちゃんがサックスソロやったらサックスソロを全員で聴く。歌って
 んなら歌を聴くと。そうするとね、全然音楽もバンドも演奏が全く!違う
 風になるんですよ。」
K「あー。」
T「ジャズとかってさ、例えばマイルスがソロ取っても『マイルスだけソロ
 でーす。他の人はただリズム刻んでます。」っていうのじゃないでしょ?」
K「うんうん。」
T「実は有機的でさ。♪ブーってやったらピアノが♪チャリーン」
K「そんな感じがしますね。」
T「あれ!もうあれだ!!と思ってさ。それでなんかさ。でも気が抜けてる
 とメンバーはみんな『ソロじゃあやってー』それだけ(笑)。何かねそう
 いう風になって。ライヴやる時には絶対それを心がけてて。最近メンバー
 はみんなライヴ中にずーっと見てるの。」
K「目を?」
T「そうそう。目を離さないようにって。ちょっと離してると『あっ!ほら
 ほら!』っつって(笑)やるようにしてるんだけど(笑)。そうすると
 特にソロとかインストゥルメンタルとかでももう全然違う風になってく
 んですけどね。」
K「めちゃめちゃ今ロックバンドですよねオリジナルラヴ。この間ブリッツ
 拝見さして頂きまして。」
T「そうそう。ブリッツん時はもうそうそう…何かとにかくね、そこで音楽
 の躍動感って出てくるっていうか。」
K「ええ。素晴らしいショーでしたね。」
T「いやいやいや。」

<エンディング>
T「今日は高井さん、いろいろね…」
K「(笑)」
T「いや〜もう高井さんのそのなんかちょっとひん曲がったような音楽活動
 の数々(笑)。」
K「はい、ありがとうございます(笑)。」
T「(笑)。高井君のさ、コードの、あの好きな世界っていうのも本当に
 ねじくれてるさ…」
K「そう。」
T「一貫したものがありますね。」
K「ありがとうございます(笑)。」
T「なんかこうコードの流れも絶対違う風に行く(笑)。」
K「(笑)」
T「そういう音楽好きじゃない?」
K「好きですねー。」
T「うん。何かねこう他の仕事でもね、そういうのに関わってるのが面白いな
 (笑)と思ったりしたけど。」
K「とんでもないです。」
T「その極限には何かあるかも。という感じもする訳ですけど。」
K「はい。」
T「で、サンレコの原稿の方も。」
K「(笑)」
T「よく頑張って書いてあって。結構面白いですよあれ。」
K「いえいえいえいえ。」
T「うん。ホントホント。」
K「本当はねよくわかってないんですよ機械モノとか(笑)。」
T「(笑)そうなの?!あれ面白いなっていつもチェック入れさせて頂いて
 るんですけど。他に活動は何か今?」
K「えーとですね、ちょっとじゃあ宣伝させて頂きますけれども。今丁度両方
 共制作中なんですが、4月に発売されるサルディスクという新しい…」
T「サルディスク?」
K「ええ。あのースタッフ全員がサルなんですけど。」
T「猿なの?!」
K「ええ。全員サルの所からですね。ニールヤングのトリビュート盤が出る
 予定なんですよ。それに参加する予定があります。」
T「はあー。」
K「あとはもう一つ。ダブルバイドレコードという、スタッフが全員昼も夜も
 バイトしてるというレコードメーカーなんですけども。」
T「(爆笑)」
K「これも新しいメーカーですね。そこのコンピにアー!フォリージェットで
 参加します。これアー!フォリージェット名義が2つですね。」
T「あ、ホントに。」
K「ええ。あと今日聴いて頂いたデートコースペンタゴンロイヤルガーデンの
 ライヴが3月7日東京西麻布のイエローで。」
T「イエローで?」
K「ええ。これは深夜1時からですね。対バンがジャイヴジャンボリー。」
T「へえー。」
K「あと4月30日に渋谷クラブエイジアで。これちょっと詳細決まってないん
 ですけれども、ライヴがありますんで興味のある方は是非来て下さい。
 お待ちしてます。」
T「はい。という事で今日のお客様はアー!フォリージェットの高井康生さん
 でした。ありがとうございました。」
K「はい。どうも。」
T「来週まで。バースト!」

 


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki