ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第69回 (2000年7月20日放送)


<オープニング>
T「長らくお待たせしました。ついにオリジナルラヴのニューアルバム
 『ビッグクランチ』の大特集をやりたいと思います。」

M-01.R&R/オリジナルラヴ

<近況>
 僕のほうは先週と同じ状態でありまして。つまりプロモーション期間
真っ最中でして超過激なスケジュールをこなしてるというか…ね。7月い
っぱい全然休みが無い。でも嬉しい限りでありましてね忙しいのは。今
日は早速オリジナルラヴのニューアルバム「ビッグクランチ大特集」を
今週と来週2週に渡って行います。今日は第1週目。
 このアルバムは2部構成と言いますか、A面B面に分かれてる…勝手に分
けたんです僕が。仮想A面、仮想B面という感じでジャケットにもそのよ
うに記載されておりまして、ご丁寧にA面最後の部分にはちゃんとレコー
ドがプチプチっとノイズを立てて…昔のオートリターン式のレコード聴
いてるみたいにバツーンと音が切れて。で、B面1曲目はまたノイズがプ
チプチっと聴こえてきて始まるというそんな部分まで作ってみました。

 今週は仮想A面の曲を聴いてみたいと思います。題して「ビッグクラン
チ仮想A面大特集!」行きたいと思いますね。それでは1曲目の曲です
「女を捜せ」。

M-02.女を捜せ/オリジナルラヴ

 「女を捜せ」という言葉がまず最初にありましてですね、最初にタイ
トル有りきと言いますか。このタイトルを見つけた時から曲はもう出来
ていた。そんな感じで出来上がってきましたねこの曲は。

 このタイトルは山本ムーグ氏の家で僕がいろいろあーだこーだダベっ
てですね、ムーグさんの家にある本を引っぱり返したりしてるうちに見
つけた言葉でありまして「女を捜せ」。これはフランスかな?ヨーロッ
パの警察官、捜査官の間で言われている格言「女を洗え」「女を捜せ」
みたいな。事件が起こったらまず女を捜せ。犯人の女関係を洗え。そう
いうような言葉だと思うんですけども。
 その言葉を見つけまして、これはよろしい!非常にいいなっつー事に
なりまして、じゃそういう曲を作ろうと僕とL?K?Oが「女を捜せリフ」
なるモノをいろいろ探したり組み立てたりして結果出来上がってきた曲。
この曲は去年のXXツアーでずーっとやりました。

 で、まだこの曲CD化されてないにもかかわらず非常にライヴの現場で
盛り上がった曲でありまして、皆さんその節はありがとうございました
という感じですが(笑)。元々この曲はサンプリング、ループのみで作
られた曲だったんですが、去年のXXツアーでライヴやる事になってバン
ドでガチョーン!とやったところ非常にいい感じでありましたので、じ
ゃあレコーディングもバンドでやっちゃおうという事でサンプルの音も
残ってますけども、去年行われたXXツアーで一緒にやったバンドのメン
バーですね、僕と平井君と木暮、L?K?O、ベース沖山さんですね。あと
キーボード、サックスで松本健一、まっちゃんですね。彼等で一発でワ
ンテイクオーケー!でありました。ホントにレコーディングのスタジオ
に入って1回目にやった演奏でオーケーになりまして。もうちょっとい
い感じになるかもしれないって2回目3回目やりましたけど、その1回目
がやっぱ全然良かったんでね決まったという感じでありますけども。

 「女を捜せ」…やっとここに来てCDとして聴けるようになってホント
に嬉しいなあ。感無量という感じですがね。

 今日はA面大特集と題していろいろ喋って行きたいと思います。ネタは
唸る程ありますんでね、まあ語り尽くす事は出来ないと思いますがいろ
いろ喋って行きたいと思います。

***
 次は…これ曲順で今日はやって行きたいと思います。2曲目タイトルは
「地球独楽」。漢字で独りの楽しみと書いて「コマ」と読みます。この
曲は人によってはプログレか?なんつー(笑)方もいらっしゃる訳です
が、オリジナルラヴにとってもちょっと異色な不思議な曲だと思います。

M-03.地球独楽/オリジナルラヴ

 「地球独楽」長々と聴いて頂きました。「オリジナルラヴ史上最もプ
ログレッシブな曲」と言われてる曲ですけども。この曲が今回のアルバ
ムで最も最初に出来上がった曲でありまして。今回のアルバムはいつも
ツアーで一緒にやってるターンテーブリストと自ら言ってますけどL?K?O
と共同プロデュースで制作を始めたという感じで。ここが今までのアル
バムと最も違う点であると思う訳でありますが。

 今回のアルバム程バンド的な作曲方法を取って作り上げたアルバムは
まあ無かった訳でありまして。今までオリジナルラヴはバンド時代とい
う時もありましたけど、まあその時も何と言うのかなぁ、僕が割と1人
で決めていたという感じだったんですけど、今回はコウ君とホントに…
L?K?Oと僕と2人で作って、そして尚かついろんな僕の友達とか知人とか
っていう人達になるべくたくさんデモテープを聴いてもらいましてです
ね、いろいろ文句を言ってもらったみたいな(笑)ここはこうしたほう
がいいかな?ああしたほうがいいかな?といろいろこう考えて出来上が
ってきたアルバムでありましてね。これはひとえに僕だけでは絶対に作
り上げられなかったアルバムだったなあと。

 今回のアルバムはいろいろ取材受けましてですね、今までの中で最も
説明し辛い不思議な何とも言えないアルバムですね。何と説明していい
かわからんというか、非常に孤高の、どのジャンルにも属さない、なん
つったらいいんでしょう説明し辛いアルバムとなってる訳で。それはい
ろんな取材の評論家の方とかと話してても「そうだねぇ」という事にな
って。

 ただ自分で言うのも何ですけどね、とても評判が良くてですねー嬉し
い限りでありましてですね。どんどんどんどん取材が決まってホント嬉
しい、忙しくて嬉しいんであるんですが(笑)。何て言うのかな今回の
ビッグクランチ。テンション高くてやたら混沌としていまして、こうな
んつーんですか!僕の、オリジナルラヴの新しいポップ、カオスと言い
ますか、そういう感じのアルバムであるなあと。忘れられた男のロマン
あり、この番組で特集しましたけどね!「男特集」しばらくやってまし
たけど、あの影響もかなり入ってますね。

 次に流す曲のボーカルスタイルなんか自分で「寺尾聡」か!なーんて
思いましたけどもね。詞のスタイルもどことなく「なかにし礼」か!な
ーんて(笑)思ってしまいましたけど、なんかそういう側面あり…そう
ですねぇ、なんつったらいいんでしょうねぇ、これはもうホントにね、
人によってはオリジナルラヴというその音楽的な…まあ僕のパーソナリ
ティと言ったらいいのかなぁ、そのデタラメでセクシーで(笑)こうな
んでもありというか、そういうところが最も良く出たアルバムという方
もいらっしゃいますけども。非常に奇天烈なテーマパークと言うべきア
ルバムになったかなあと思っておりますがねぇ。自分で自画自賛いろい
ろしてますけどね(笑)。

***
 次の曲は「田島=寺尾聡説」というのが流れるか!っていう感じの曲
でありまして(笑)。

M-04.愛の薬/オリジナルラヴ

 A面3曲目の曲ですね。この「薬」。これはマツモトキヨシに僕が行っ
た時に思いついたアイデアかも!しれない(笑)。今回のアルバムとい
うのはいろんな街のルーティンな風景と言いますか、そういったものが
言葉となってサウンドとなってイメージとなってメリーゴーランドのよ
うにこうグルグルと回ってる訳なんですけども。

***
 今日はA面スペシャルをお送りしてますが、何故A面かというとA面と
B面に分かれているから(笑)。強引なアナログユースにしてしまった
このCDでありますが。このビッグクランチというタイトルがついてるの
は何故?ビッグクランチとはですね…いろいろハガキ頂いたんですけど
「おっきなクラッカーとかを…なんかパリっとしてておいしそう!」と
か(笑)それも良し!と僕はしてる訳でありますが。あと「ビッグラン
チ」と間違えて読んでて「大きいランチ!いやー田島さんなんかたくさ
ん飯食いそうでいいですね。」とかね。そういう意見もきてますけど、
それもあり!ですね。

 ですが「ビッグクランチ」というのは元々は「ビッグバン」の反対の
意味でありまして。「ビッグバン」は宇宙が大爆発して始まる瞬間、特
異点。その逆ですねビッグクランチ。宇宙が消滅する特異点。宇宙をぶっ
潰す!そういう覚悟でやったぜ!なーんて(笑)そんな気持でここんと
こずーっと活動し続けてきましたんでね。ほぼ直感で選んだ訳なんです
が。
 うーん!なんでこのタイトル僕選んだのかなぁ?とずーっと考えてた
訳なんですが。何が言いたかったっていうと、この均衡状態…均衡は破
られたんだと。っていう風に僕は言いたかったのかなぁと思う訳であり
まして。「均衡は破られた!オレもオマエも!」って感じですね。要す
るにもうボチボチしてられんぞ!と。何て言うのかなぁ…「行動するべ
き時だ!」みたいな…わかんないですけども。そんな感じで「ビッグク
ランチ」つけた訳でありまして。

***
 次の曲行きたいと思います。ホームページでアルバムのタイトル発表
した時に一番反響があったタイトルでありまして(笑)。これはオリジ
ナルラヴの「タナトス」といいますか「死の願望」もしくは「SM」。セ
ックスマジックな「オモロセックスマニアックワンダーランド」と申し
ましょうか(笑)、ムーグ山本氏参加曲であります。

M-05.セックスサファリ問題OK/オリジナルラヴ

 はい。「セックスサファリ問題オッケーかい?」と言いたくなるよう
な曲でありました。この「OK」は「アイラヴユーオーケーby矢沢永吉」
のオーケーですね。今回はアルバムタイトルを「ビッグクランチ」にす
るか「OK」とするか…悩んでないすけど(笑)「ビッグクランチ」だな
ぁと思ったんですけど(笑)。でもタイトルにしてもいいかなって一瞬
揺らいだぐらい「OK感」にこだわりまして。
 「OK感」…「OK感覚」と言いますか、観察の「観」でもいいや、問題
をOKにしてしまうような…大手を振ってこうなんつーんですか?(笑)
アホの花道を行くといいますか、そういう感じのテンションの高さって
のはありますね。
 これ何故か銅鑼が入ってますけど、これはなんで銅鑼を叩こうって思
ったのかちょっと忘れてしまったんですけども「銅鑼だよね!」って事
で僕とL?K?Oとの間でなりまして。最初銅鑼がなかったのでコウ君の銅鑼
のネタ、レコード持っててそれ入れたりサンプルのCD-ROMとか探してき
たりしましたけど。最終的に僕がデカイ銅鑼を渾身の力を込めて叩きま
したバーーン!銅鑼っていうのは…そん時思ったんですが、力いっぱい
叩けば叩くほどいい音が鳴る。凄いストレートな楽器ですね。普通楽器
というのはあんまり力任せに叩いてもかえって鳴らなかったりとかコツ
がいる訳なんですが。銅鑼の場合はなんていうの?力いっぱい叩くとそ
れだけ大きな音、バーーーン!…鳴るんでありましてですね。本当にい
ろんな悩みも何も吹っ飛ぶ感じで。人生何か悩み事があったら銅鑼を叩
こう!…ね(笑)いろいろパンフレットにも書いたんですが。

 ま、セックスサファリ問題OKという事で。この曲はですね。今回のア
ルバムは何か知らないけど異常にセックスマニアックな題材が多い訳で
ありまして。この曲の途中で聴かれたムーグさんね。「はっはっ!」と
こう笑って「いえっへっへ!25イヤーズオールド!」と、まあ言ってま
すけど。
 この設定としてはですね、池袋のそうゆうほらSM小屋みたいなのある
じゃないですか。そこに通う会社員(笑)が四角い黒縁の眼鏡が半分ず
り落ちちゃったりして、で、馬乗りになって「でっへっへ〜あっは〜25
イヤーズオールド」って言ってるっていう設定になってます全体的に。

 なんかそういう事であったりとかね、かなりキワドイ題材いろいろ多
く取り上げてある訳ですが、それがこのアルバムを作品化する時に非常
にオモロクなってる訳ですね。そこを結構気を付けたほうでありまして。
そういう意味で新世紀オモロポップと言いますか、そんな感じになった
のではないかなと思ったりしてるんですが。
 もう今回のアルバムはね、あーだこーだいろいろ言いたい訳なんです
よ。あのー(笑)凄い制作期間で考えまくって悩んでっていうかあった
んですけど。でも出来上がってインタビューとか最近受けますけど、何
ひとつ語れませんね。口のところで言葉がたくさん詰まってしまってで
すねバターン!と倒れちゃうというか…なんかそんな感じで非常に説明
し辛いこの謎の(笑)アルバムである訳なんですが。

***
 次はいきなりうって変わって美しい…ニルソンとかね、ニルソンって
知ってますかね?「Without You」マライアキャリーもカバーしましたけ
ど、あーいった世界か、サザンの桑田さん的世界と言ってもよろしいで
すか?(笑)今日はA面特集だからこの曲でお終いなんですね?…ね?
はい。A面最後の曲です。

M-06.ショウマン/オリジナルラヴ

 今プチプチプチプチ…って聴こえてきましたけど、これA面終了の合図
です!だからアルバムこれご購入なさってですね(笑)このピチピチ…ピ
チ!っと切れたら休憩!休憩です。パチッと一時停止押してご飯食べたり
とかトイレ行ったりとかコーヒー飲んだりとか歌詞カード眺めたりとかね。
次の日聴いてもいいですし。まあね止めて頂けたらと。気合いが入ってる
状態でしたらそのまま続けてバーっと聴いてもよろしいですけどね。取り
敢えず今週は仮想A面特集をお送りしました。次週は仮想B面1曲目から始
めたいと思っております。

<エンディング>
 はいー!お送りしてきましたオリジナルラヴプレゼンツバ〜〜スト!い
かがでしたでしょうかね。ビッグクランチA面スペシャル!「A面で恋をし
て」なんてありましたけども。来週は仮想B面特集。残りの曲をバーンと
流したいと思っております。いろいろ感想など待っております!この番組
では。今回のアルバムに関してはもういろいろ語りたい事唸るほどありま
すんで来週も喋ってみよーと思いますのでお楽しみに。


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki