ORIGINAL LOVE presents《BURST!》

第61回 (2000年5月25日放送)


<オープニング>
T「今日はのんびりと今週のリコメンド拡大版をやってみたいと思います。」

M-01.R&R/オリジナルラヴ

 この曲7月19日発売で随分前からかけるなあという感じですけども(笑)。
ひとつ皆さんにもロックンロールをという感じで。最近50年代の音楽たまに
また聴いたりしてますね。エディコクランとか…なんかいいなと。ロックン
ロールっていうテーマでいろんな人にインタビューしたビデオを友達にもら
ったんですが、50年代60年代初頭までロックンロールってのはやっぱり高校
生とかティーンエイジャーのモノっていうのがあるんですけど、60年代後半
から70年代にかけてロックってのは偏差値高くなっちゃってカレッジのモノ
っていうかね、学生運動、ヒッピーのムーブメントとロックみたいな、そし
てスピリットとか精神性みたいなところに段々行く訳なんですが、それ以前
にまたこう戻したっていうのがパンクなのかなあとそのビデオ観てるとそう
いう気がしてきたんですけど。

 今回のニューシングル歌い方も今までになく巻き舌入ってましてちょっと
矢沢さんとかエルヴィスかなあっていう(笑)影響が出た歌い方になってる
んじゃないかと思いますが、僕の中ではロイオービソンのイメージ強かった
ですねこの曲作ってる時。で、歌入れの時にショートディレイあるじゃない
ですか、ジョンレノンがロックンロールってアルバム作った頃によく使って
た手法でエルヴィスのレコード聴くとそういう歌なんですけど。そういうエ
フェクトかけてくれって言って、3回歌ってオッケー!終り!そういう短さ
が勝負!みたいなところがあるんですよね勢いってゆうか。なんかそういう
テイクになってると思います。オリジナルラヴが今までシングルカットした
曲の中で一番勢いがあると思いますね。爆音で是非聴いて頂きたい。いろい
ろと喋りましたけど(笑)。

<今週のリコメンド>
 ヤン富田さんのリイシュー。1993年に出たライブアルバム「素晴らしい偶
然を求めて」というタイトルで93年のライブで限定300枚配布されたものの
正規板リリースが今度出るんですね。今日はその中から「シーア」っていう、
これはマルチトラックのテープをライブで即興で流してそれにエフェクトを
かけて演奏したといいいますかそういうものをまたレコーディングしたもの
であるらしいですね。

M-02.シーア(ライブバージョン)/ヤン富田

<今週のリコメンド拡大版>
・貴男の「LOVE論」。
 テーマは題して「ダメディスコ大集合」。先週から結構ダメな曲をかける
というこの番組のモチーフとなってきてますが大丈夫なんでしょうか?(笑)
ダメ好き田島としては喜ばしい状況でありますが皆さんにはどうかという感
じですけども(笑)。でもね、僕に言わせればモーニング娘。とかね、あれ
かなりダメディスコですよね?(笑)でもね、つんくさんって確信犯的なと
いうか、ダメを好きでやってるってとこあるような気がしますね。アイドル
ってのはダメなんだよ。ってところから始まってるといいますか、そういう
意味で凄いなあと思えたりしますけど。そんな事言ったら怒られちゃうのか
どういう反応が来るんでしょうかわかりませんけども。だってなんかインタ
ビューで僕読みましたけど、スターボーが好きだったとかシブイ事言ってる
んですよね。モーニング娘。そう言えばスターボーだなとか思ったりしたん
ですけど(笑)。ある意味日本の音楽のミュータント性を体現しているアー
トかなあなんてハタから見るとそういう風に思えてきちゃうところもあった
りして。でもね、今回のオリジナルラヴのニューアルバムはある意味でそう
いった今言ったような日本のクレイジーなと言いますかミュータント的なと
ころを表現する事が出来たかもしれないなとアルバム全部通して聴くと。つ
んくさんとは全然違うやり方でみたいな。そういう自覚あるんですけどね。
なーんて事を予告編的に言ってみましたが(笑)。

***
 という事で「海外ダメディスコ大集合」と題して。取り敢えず1曲。

M-03. ホワイトホース/レイドバック

 カッコイイですねこれは。まいりました。「ダメディスコ市場に燦然と輝
く名曲」らしいですね。ある意味アバンギャルドと言ってもいいくらいカッ
コイイ曲なんですが。「アルバムの他の曲を聴けばひょっとして凄いヤツか
も!なんて思いは宇宙の彼方に吹っ飛んでしまう」つまり全然ダメらしいで
す他の曲は(笑)。「ひたすらウエストコーストに憧れるデンマークの2人
の青年の過剰な思い込みが産み落としたミュータントディスコ」という事で
すね。1983年という事ですから、これはひょっとしたら確信犯的なっていう
事を思わせますね。無人島というか小さい5メートルぐらいの小島にニコッ
と笑いながら2人写ってるジャケットなんですが非常にダメな感じでダサイ
ですね(笑)。でもこの曲は凄いですね。名曲かと思いましたけど。という
事で今日は続々「ダメディスコいい曲特集」をお届けしたいと思います。

***
M-04.イズイットオールオーバーマイフェイス/ルースジョインツ

 ディスコディスコ!いい曲でしたね。多分この人僕インド人だと思うんで
すね。この♪トゥルルルル〜、タブラだと思うんですけど。80年代初頭には
こういう、ディスコなんだけどアンチディスコっていうかバカにしたような
音楽が結構あるんですね。ハウスミュージック誕生前夜といいますか。70年
代後半にサタデーナイトフィーバーさ、ジョントラボルタみたいなああいう
ディスコ万歳!みたいな、ああいう、音楽をまるっきり茶化すようなぶっ壊
すようなディスコっていうのがあったんですね。NYなんて特にそうですけど。
いろんなムーブメントがあって、この番組でもいろいろかけてますが、リキ
ッドリキッドとかもそうかもしれませんね。いろいろ他にもあの当時80年ぐ
らいの変なおかしなちょっとジャズも混じったようなディスコみたいなのも
あったりしてこれもそういった中の1つなんですが。ひょっとしたらこのア
ーサーラッセルっていうプロデューサーらしいすけど、意図的にやったのか
もしんないですけどね。こういう音楽をかけながら酔っぱらって躍ってみた
いですね(笑)。すーごくダルイ感じ。思考停止。何も考えない。っていう
モードもたまにはいいかなと思う訳なんですが。

・ダメディスコをパラパラと。
 まあ、でもね。ディスコっていうのはね最近…この間までもパラパラとか
さ、おねえちゃん達が躍ってたりして。いつもダメなんですね結局ディスコ
っていうのは(笑)。でも何なんだ?あのパラパラって。この間とある楽器
屋さん行ったらパラパラビデオって売ってて。おねえちゃんがパラパラダン
スを延々躍ってるだけなんですね1時間ぐらい。あーれはね!あれ買うヤツ
いるのかな?あれもまた非常に腹の底から怒りが湧いてきたあれを観て(笑)
何?パラパラって。ヤマンバとかさ、ふざけんな!っていう感じがする訳な
んですが。ホントに腹立ちましたけど(笑)。でもなんかさ、ザッツザウェ
イとか80年よりも前にはあった訳ですよ大バカディスコが。やっぱディスコ
ってダメなんだよな基本的には(笑)でもダメ心地良い。ダメいい。ってい
うね。ああ…もうダメなんじゃないか、でもなんかいい。っていうそういう
良さがありますねディスコって。ビージーズのステインアライブいいなとか
キッスのラヴィングユーベイビーとかいい曲じゃん!とか思えてしまう自分
もいたりして。そういう事いろいろ思いましたけど。

 最近のディスコの現場ってどうなんでしょうかね?ジュリアナとかもうな
いでしょ?だって最近はヤマンバの人達とかも街に出てこないで友達の家行
ってメシ食ってダベる。そういうスタイルに入ってるらしいですね。コギャ
ルとかはちょっと前は援助交際とかしてたらしいですけど今はそういうのは
もうダッサーイって事になって、友達んちでダベる、延々。そういう事にな
ってるらしくて。でも女の子はほらそういう抜け穴というか空気の抜き場所
があっていいっすよね。ある意味、昔の不良がやってたような事を手段が変
わっただけで繰り返してるような気もたまにする訳なんですが。

・君はどこでヌク?
 でも男の子はさ、昔はタイマンはってとかオバカさん達いたじゃん(笑)
ああいう状況じゃない訳でしょ?今の男子学生とか。空気の抜き場所が恐ら
くないと思うんですよね。そういうのがない子達がこの間のバスジャックじ
ゃないですけどバツーン!と行っちゃうのかなあと思う訳なんですけど。
 だからねーもっとこう…何言おうとしたんだっけなー(笑)。男のティー
ンエイジャーって僕らの時より厳しいのかなあ。だって男女共学であんなに
スカートの短い子がたくさんいたらもうさ男として辛いでしょやっぱり。僕
らの時はあんな子いなかったですよ。男子生きてる中で最もやりたい年頃で
しょ?高校時代っていうのは。ああいう状況であったり受験とかなんだかん
だいろいろあったりして、僕らの世代の時よりも抜き場所がないっていうか
厳しいっていうか理解されないっていうか。

 だから今の高校生とかもっとサブカルチャーにね!走ったらいいと思うん
ですよ俺は!今の中学生高校生こそ!サブカルチャーの現場をもっともっと
作るべきなんだけど、モーニング娘。とかああゆうの聴いちゃうんだよな。
もっとこうオリジナルラヴのようなですね(笑)サブカル片足突っ込みつつ
ある最近のオリジナルラヴですけど(笑)そういうものをいろいろ聴いてで
すね、そういう人間のドロドロしたダークな部分をそこで昇華して欲しいで
すね。
  ピカソも言ってますが「芸術は破壊の集積だ」というぐらいですから、自
分の破壊衝動をサブカルチャーに投じるといいますか、中学生高校生ほど芸
術にいろいろ敏感になってやって欲しいですよいろいろ、ね、行動を。なー
んて思ったりしましたけど(笑)。特に男子!なーんつて(笑)。という事
で…あ、次の曲あるんだよね?(笑)

***
M-05.ゴーバーン/ダイナソーエル

 イカした曲ですねかなり。ちなみにこの曲の解説ですが「アホディスコチ
ャンピオン、アーサーのウルトラキレた極めつけディスコナンバー」。やっ
ぱね、キレるんならこういった音楽の中でとことんキレて欲しいと僕は思う
んですよ今のティーンエイジャー。そしたら面白いと思うんですよね。きっ
と面白い変なモノが相当出てくると思うんですけど。

 だってやっぱりちょっとほら不良くんとかああいうヤツらはいいんですよ。
ダメな自分っていうのをある程度わかってるしいろんなところで抜き場所あ
る訳ですから。でもちょっとほら優等生くんっていうのは本当に心の抜け場
所がないのかなと益々俺らの頃よりも。とか思えている訳なんですよいろい
ろ最近事件が多いから。

・イカレる者が軟着陸できる場として。
 こういったダイナソーエルに負けないぐらいのですね(笑)キレたディス
コとか作ってみろ!みたいな。でも作れる気がしますね相当キレてるヤツを。
そういう場がなんか最近ないのかなと。バースト!ぐらいでしょ?だってそ
ういう場があるのは皆さん(笑)。ホントはあるんですよ。僕の友達にも音
楽とかやってなかったらホントにヤバかったかもって人たくさんいますから
(笑)。芸術やってる人って結構そういうケが多いからねもともと。どんど
ん音楽なりいろんな事やって欲しいなと。そういう危険性を自分で感じてる
ならばね。マズイかなヤバイかなこの発言。取り敢えず言っておきました。

 今の曲は82年のですけど、このアーサーラッセル。ちなみに彼はソロアル
バムも出していて、これまた凄まじい完全にキレたアルバムらしいですね。
「ワールドエコー!世界のエコー!と題されたその名の通りやたらディレイ
がかかりまくってもはやモヤの中を不気味にモノローグするアルバム。この
人は要チェック!」だという事ですから。ディスコ界のリーペリーみたいで
すね。リーペリーだってホントにね、極端な言い方しちゃうとちょっとおか
しな人ですからね(笑)。作品も相当凄いけれどもあそこまでもう作れる訳
ですからね。最近来日してますけど何回か。フジロックフェスティバルに出
たりしてますけど。ホントにキラキラ光るモノが好きなんです!って感じの
おじいちゃんなんですけどね(笑)。体になんか光モノをくっつけて躍って
るだけって感じの人でしたけど、素晴らしい、ジャマイカレゲエ界のフラン
クザッパというかレゲエ界の一大変人ですけどもね。という事で今回はダメ
ディスコ大集合でした。

<エンディング>
 という事で、芸術を推奨するバースト!(笑)。来週も続きますんで。



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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki