ORIGINAL LOVE presents 《BURST!》

第151回 (2002年2月14日放送)


<オープニング>
T「今日も中原昌也君がスタンバッております。」


M-01.夜行性/オリジナルラヴ

<近況>
 もうここんとこ毎日ずっとアルバムの最後の微調整と歌入れに追われててです
ね、殆どそればっかりやってて。あとプロモーションもまあちょこちょこっと行
ってラジオ出たりとかしてますけども。…ぐらいでですね、忙しくてなかなか自
分の時間が無いんですけど。ただ夜ね、帰って来て深夜テレビもうしょうがない
からちょっと…このまま突然寝るのもちょっとね、仕事のテンションが上がった
ままなんでね、取り敢えずテレビでも30分ぐらい見てから寝ようかな〜、でも何
も見る番組無いな〜なんて(笑)思いつつつけるんですけど。

 そこでね、夜中ボクシングやってるんですよね。で、あれにハマリまして。ボ
クシングここんとこずっと見てて。この間、渡嘉敷さん、トカチャンのジムから
チャンピオンが出ましてですね。チャンピオンでその人は勝ったんですけどトカ
チャンの方が目立っちゃってね。「ウワー」とか言って。あと岡林信康さんって
いますよね?あの人の息子さんがボクサーでね。確か勝ったんだっけな?最後ま
で見れなかったかな?やってましたけど。岡林信康さんもボクシングやってたん
ですね。

 でね、いろいろボクシングずーっと見てて…そうだな、最近ボクシングやって
みたいな〜とか思うようになってきて(笑)凄いやりて〜!とか思ってホームペ
ージで最近ずっとボクシングジムチェックしてるんですよ(笑)。あのほら僕な
んかが行ったら絶対さ「テメー何しに来たんだ」みたいな感じでボコボコにされ
ると思うんですけど、そういう風にされてー!とか思って(笑)。何かそういう
環境に自分を置きたいな〜なんて思う今日この頃なんですけどねー。だからマジ
でちょっとひょっとしたら今年ボクシング…まあどうでしょうね〜…でも本気で
やるとしたら大変ですからね。音楽やりながら…音楽でさえもこんなヒーヒー言
ってんのに。でもヒーヒー言ってるから余計行きたいんですよねボクシング。ね。
で、あの僕みたいな半端者が行ったらもういろいろ睨まれたり何だかんだしたい
!みたいな感じなんですけど(笑)。だからよく最近ボクシング見ますね。畑山
さんとか辰吉なんかもう大好きで。とても自分にはああいう物が無いからなんで
しょうけど何か凄いキラキラ見えるんですよね。まあプロレスはあんまりこう…
まあK-1は見て。安田とか去年の大晦日も結構泣いたりしましたけど。ボクシング
は何かこうもうピカピカしてるっていうか綺麗な感じがしてね。

 で、ジムのホームページのメニューとか見たらやっぱり物凄いキツイんですよ
ね(笑)。もうだって「朝は必ずロードワーク、ランニングをしてここに来る事」
とか書いてあってですね。プロコース、アマチュアコースと、まああとボクササ
イズとかいろいろありますけど。アマチュアコースでさえもこれキツイだろうな
とか思う訳なんですけど。ただね、自分では今結構やりたいな〜なんて思い始め
てきた時期なんですけど。

 マイルス・デイヴィスとかマーヴィン・ゲイはボクシングやってましたねそう
言えば。マーヴィン・ゲイも確か30越えてからボクシングを始めて。マイルスも
確かやってましたね。あれも30越えたぐらいじゃないかな。それでボクシングっ
ぽいアルバム作ってましたよ確か。そう「ジャック・ジョンソン」ですね確か。
「ジャック・ジョンソン」っていうボクサーのドキュメンタリーのアルバムだと
いう事ですけど。自伝でも確かボクシングやってどーのこーのっていうくだりが
確かあったような気がしましたけども。だからってやりたいって訳でもないんで
すけど。そうミュージシャンでボクシングやってる人あんまり今いないかな〜。
でも何かそういうのやりたい気分なんですけど。わかりません、ただ本当にやる
かどうかは。ただホームページでよくチェックしてますね(笑)って感じですけ
ど。

<今週のリコメンド>
 今日はですね、僕のレコメン、友部正人さんです。友部正人さんは僕何回か会
った事あるんですけど。僕が中古レコ屋でバイトしてる頃、そこの中古レコード
屋の店長が友部さんと知り合いの人でね。しょっちゅうお店に来て会ったりも…
まあ会ったっていうか向こうは覚えてないでしょうけど。そん時もまあ好きだっ
たんですけど、この間アルバム歌入れの前にちょっとそのアルバムで語りっぽい
部分があって「友部さんどうだったっけな?聴いてみよう」と思って聴いてみた
ら…「空が落ちて来る」とかね、最初の頃のヤツを聴いたんですけど、やっぱり
ぶっ飛んじゃってね。凄い!こんなのがいたらもう現代詩なんかぶっ飛ぶな〜み
たいなね。現代詩やってる人なんかもうやめるんじゃないか?!みたいな感じで
思っちゃって(笑)。スゲー!なんて思って。で、そういう事を知り合いに話し
たら「じゃあこれ貸してあげる」とか言って貸してくれたCDで今聴いたんですけ
ど。エルヴィスの「ラヴ・ミー・テンダー」とディランのカバーかな。それとト
ム・ウェイツのカバーやってるCD。企画物なんですけど。珍しいですけどね。で、
エルヴィスの「ラヴ・ミー・テンダー」のカバーをここで聴いて欲しいと思いま
す。この英語がね、発音が日本語っぽくていいんですよねこれが(笑)。はい。
聴いて下さい。

M-02.ラヴ・ミー・テンダー/友部正人

<談話室バースト!>
ゲスト:中原昌也(以下N)

T「先週に引き続き中原昌也君をお迎えしております。どうも。」
N「はい。」
T「えーとね、先週いろいろもうね…」
N「語り尽くしちゃった(笑)。」
T「語り尽くし(笑)ましたけども。あのー最近何か新作で見ました?」
N「ロード・オブ・ザ・リング。」
T「ロード・オブ・ザ・リングって何だっけ?」
N「『指輪物語』って映画になったヤツです。」
T「あ、そうなんですか。あの何だっけ、ハリーポッターと…」
N「あんなのもう目じゃないです。凄い気合いの入った映画でした。」
T「あ、そうなんだ。へえー。」
N「ファンタジー映画で。凄かったですね。」
T「凄かった。ふーん。」
N「3時間あったんですけどね。」
T「へえー。あの『セブン』の監督のヤツがまたやるじゃない?」
N「あーデヴィッド・フィンチャー。『パニックルーム』とか。」
T「あれはどうなんですか?」
N「見てないですまだ(笑)。」
T「見てない。ふーん。面白そう。何かジョディ・フォスターが出てる…」
N「ええ。割とでも何かそんな…まともだというような話を噂では聞いたんです
 けど。どうなんでしょうね。」
T「あ、そうですか。ふーんそうか。他では何かありました?」
N「何かあったかな〜。ダリオ・アルジェントの新しい映画を見ましたけどね。」
T「何だっけ?ダリオ・アルジェント…」
N「『サスペリア』の人ですね。」
T「あ、そう。新しいの作ったんですか?へえー。」
N「新しいの作って。音楽はゴブリンが再結成して。」
T「ウソッ!(笑)」
N「凄いいい感じでしたけどね。」
T「凄いねそれ(笑)。聴きたいなそれ。」
N「ええ。サントラ結構良かったですけど。」
T「へえー。あ、そうなんだ。」
N「結構全編なんじゃそりゃって感じの何かもうツッコミどころ満載の(笑)。」
T「(笑)」
N「例えば、殺人鬼から逃れて電車乗ってて、したらもう先に殺人鬼が電車に乗
 ってたりとか(笑)。前の列で殺された人がいて、逃げろ〜!とか言って逃げ
 て来たら、もうその後ろにいたりとか。」
T「(笑)」
N「そういう不条理な事が次から次へと続くんですけれどね。やっぱりもう面白
 いです。」
T「へえー。」
N「とんでもない映画でしたねー。」
T「へえー。あのサスペリアの監督ってのはもうあの調子でずーっと?」
N「そうですね、ずっとやってますね。『シャドー』とか『インフェルノ』とか
 いろいろありますけどね。」
T「へえー。」
N「ええ。ちょっと最近の…ずっとつまんなかったんですけどね、10数年間ね。」
T「10数年間つまんなくて?!でも今度のは結構いけてるんだ。」
N「ええ。今度のは結構いいですね。面白かったなー。」
T「(笑)10数年そんなものをずっと見続けて…」
N「そうそう、そうです。ちょっと最近もうダメかなーと思ってたんですけど、
 これは強烈でしたね。」
T「へえー。そうか。」

***
N「…もっと何かアーバンな会話しましょうか。」
T「そうだね。アーバンな会話(笑)。えーとね、アーバンな会話。そうだなあ、
 じゃあね……」
N「うん……(笑)」
T「例えばワインの話?(笑)」
N「ワインの話(笑)。知りませんけどね。」
T「(笑)でも中原君って結構おしゃれな茶店とか飲み屋とか好きなんでしょ?」
N「え?!誰がそんな事言ってんですか?(笑)」
T「でも聞いたよ俺(笑)。何かおしゃれな美味しいケーキたくさん知ってると
 かさ。」
N「知らないですよそんな!嘘もいいとこですよ。」
T「だって俺聞いたな。誰だっけな?」
N「誰?二見さんから?(笑)」
T「二見君じゃなくて。あれだあれ、デザインしてる子。何かね『広尾のケーキ
 の美味しいお店にいる』とか。」
N「知りません!(笑)。広尾なんて何年も行ってないですそんな。」
T「(笑)。聞いたけどな。」
N「メチャクチャな事言うなー。嘘もいいとこですよ。」
T「あ、そうなんだ。へえー。」
N「毎日牛丼しか食ってないですよ。何言ってんですか。んな訳無いですよ。」
T「へえー(笑)そうか。なんだ。え?ワインとか飲まないんですか?」
N「いやもう何だかわからず飲みますけどね。」
T「あー。あ、でも飲みに行ってますよね?結構ね。」
N「まあ飲みには行ってますけどね。ええ。…飲んでますか?」
T「もう全然飲んでないですね。」
N「ライヴとか飲んでやったりしないですか?」
T「飲んでやったりはねー。だって俺あんまり強くないから。」
N「はーはー。」
T「昔はよく飲んでやったりしましたけど。メチャクチャになっちゃってね。」
N「あ、そうなんですか。」
T「そう。でもメチャクチャもいい方向に行きゃあいいんだけど。うーん…」
N「で、凄いインプロとかにならない?インプロ合戦とかならないですか?」
T「(笑)ヴォーカルまでインプロ合戦にって?」
N「現代詩みたいなのを何かリーディング始めちゃったり。そういうの無いんで
 すか?」
T「(爆笑)」

***
T「でも中原君ってさ、小説書く時お酒飲むの?」
N「飲みませんよ。」
T「飲まないんだ。ふーんそうかー。飲んで書く人いるじゃん?」
N「あーいますけどね。憧れますけどね。飲んだらますます仕事する気無くなっ
 ちゃいますからね。」
T「あー。飲んでテンション上げる人とかさ。」
N「あーいますけど。僕の場合聴きたくない音楽とか爆音でかけて書きますね。」
T「あー。…聴きたくない音楽?(笑)」
N「ええ。早く止めたいから早く書き上げないと!とかこう…」
T「(爆笑)」
N「そういうのはありますね。」
T「なるほどね(笑)。」
N「デスメタルとかかけますけどね。仕事してる時は頭キテるから。」
T「あーなるほどね。でもやっぱりある程度テンション上げないと書けなくない
 ?なんか。」
N「そうなんですよねー。でもね、ちょっとやそっとじゃ上がんないですよ。」
T「上がんないね。曲書く時もそうだもん。やっぱ普段暮らしてる分だと上がん
 なくて。」
N「あー。え?楽譜書くんですか?やっぱちゃんと?」
T「ん?楽譜は書かないよ普段。楽譜なんか無いよ。曲ただ作るだけでもさ。
 まあ詞書く時でも…」
N「あーええ。」
T「詞書く時だってさ、何書いていいかわかんないじゃん最初は。」
N「そうですね。」
T「取り敢えず気合い入れないと。訳のわかんない言葉でも何でもいいからブー
 って書いてやって行くんだけど。」
N「ええ。」
T「普通のテンションじゃ何かさ…」
N「あー。普通のテンションってやっぱ上げなきゃダメなんですか?全部上げて
 一応書いてるんですか?」
T「もう、だからさ。そう…」
N「どうやって上げるんですか?」
T「締切を間近に…」
N「あー。え?上がるんですか?それで。そんな事で上がるんですか?」
T「(笑)結構上がるね。」
N「あ、そうですか。」
T「っていうか、まあ『やるかー!』みたいなさ。」
N「あー。そうかもしんないですねー。」
T「それとか、うん。だから何かもう椅子にさ…今日はもうこっから動かない!
 とか決めて…」
N「あーなるほどね。」
T「うん、そう。でも文章書く人偉いよね。だってさ、ずーっとこうやって椅子
 に座って書いてられるじゃん。」
N「ええ。」
T「凄いあれですね。」
N「僕はただイヤイヤやってるから。」
T「ふーん(笑)。」
N「好きでやってる人は偉いと思いますよね。あんなチマチマした事をよくやっ
 てんなと思いますけどね。」
T「あー。でもまあ僕なんかはだからもう椅子に縛り付けて今日はこっから動か
 ないって決めて10時間ぐらいさ…」
N「そんなに座ってんですか?10時間も?」
T「そうそうそう。」
N「凄いですね。」
T「それでやっと書ける、みたいな時あるよ(笑)。」
N「お〜〜。」
T「でも10時間ぐらい座ってる?書く時。でも結構早いのか…書くのが。」
N「ん〜いや〜もう…いや殆どそんな無いですね。もうすぐ席立っちゃうし。」
T「ふーん。」
N「もう締切1時間前に書くとか。そんな感じでね。ええ。」
T「(笑)。あれだけどさ『この仕事書けない』とか思った事とか無いんですか
 ?」
N「いや『書けない』って話を書くんですけど。毎回。」
T「(爆笑)毎回。」
N「そう。『書きたくない』っていう。その話を書けばもういい。ええ。」
T「(笑)なるほど、あ、そーかそーか。」
N「ええ。そういった意味では僕の仕事は楽な方なのかもしれませんね。そう言
 っちゃえばね〜。」
T「あーうん、なるほど。それがネタになっちゃうのがね。それがひとつ芸風に
 なってるもんね。」
N「そう。って、それがまたちょっとやり過ぎたかな〜と思って。『こういう事
 書くのが自分は一番飽きてる』『書きたくない』『書けない』って話を書くの
 を一番自分が飽きてる…みたいな事を書いたりとかしてね。」
T「書く訳だ(笑)なるほどなるほどね。そうか。じゃあ書くあれはやっぱりあ
 るんだな。巡って巡って。」
N「いや、無いです。無いと思いたいですよ。」
T「(笑)」

***
N「音楽とかがいいですよ。やっぱ。一番。」
T「あーまあね。うん。音楽。そうね。でも音楽もね、歌モノ、自分が歌詞書い
 て歌ってってヤツはやっぱりね、たくさん書いてると人間そんなに書く事がし
 ょっちゅうある訳じゃないからね、結構難しいですね。」
N「ええ。では行き詰まりますか?やっぱり。」
T「行き詰まるけど。でも僕ずっと歌詞とか書かなかったから。っていうか歌詞
 書き出したのはやっぱり20超えてからでしょ。曲はもうずーっと12とか13歳の
 頃から書いてるけど。」
N「ですね。ええ。」
T「大体自分でやる事まあこんな感じかな〜みたいな。でも歌詞は20超えてから
 だから、まださ、余地があるんだよねたくさん。」
N「ええ。」
T「だからその分いいね。」
N「なるほどね。困ったらインストの曲にしちゃえばいいしね。」
T「(笑)。そういう訳にもいかないんだけどさ。僕の場合。」
N「(笑)」
T「そうかー。困ったらインストの曲(笑)。だけど自分の書いた…あ、歌モノ
 やんないの?中原君。」
N「やりたいですけどね。」
T「やればいいじゃん。」
N「作曲能力が無いから。未だにコードひとつ知らないから(笑)。」
T「(笑)。でもあの語りとか。」
N「あー語りかー。」
T「語り系。あんまりやってないよね?」
N「うん。やっぱこっ恥ずかしいですよね。自分でやるのはねー(笑)。」
T「いやいやいや。でもやればいいじゃん。あれは?リーティング。」
N「やりたくないですよ。いきなりそれは。」
T「(笑)」
N「自分の書いた原稿責任持って自分が読むって一番恥ずかしいですよね。」
T「そうそうそう。でも僕さ、人の書いた詞の方が歌いやすいのよ。」
N「そりゃそうですよね。」
T「やっぱね。人の書いた詞はすっごい楽に歌える訳。スカパラのももうウワ〜
 楽しいな!と思いながら歌えるんだけど、自分の書く詞は本当キツイよね。」
N「ダメですねー。本当そうですね。」
T「そうなんだよね。これどうかな?とか思っちゃうんだよねいろいろ。」
N「ええ。僕も作曲の才能があったら作ってるかもしれませんけどね。」
T「いやでもほら作曲っていうか別の種類の作曲の才能あるじゃん。」
N「別の種類…(笑)。」
T「(笑)。だからそれの語り。行ったらいいよ。」
N「あー。語りねぇ…」
T「灰野さんみたいな。或いはさっきのラヴソングじゃないですけど、めちゃカ
 ッコイイじゃん。」
N「ええ。トライしてないなぁ。」
T「あ、そうだ!前言ってたそう『裏声でやるぞ』とか。」
N「ファルセット?」
T「ファルセットで。」
N「あー。やりたいですけどねー。」
T「うん(笑)。」
N「そうですね。それで芸名も考えたんですよね。」
T「芸名考えたんだっけ?」
N「ファルセットだから『ファルセ太郎』っていう名前。」
T「(爆笑)」
N「ね。考えたんですけど『マルセ太郎』を知ってる人がもうあんまいないって
 いう(笑)。」
T「ファルセ太郎(笑)はい。なるほど。いいなそれ。」
N「(笑)」
T「(笑)」

***
T「えーという事で、曲全然行ってないです。」
N「(笑)」
T「曲をじゃあ行きたいと思いますけど。これはJunior Murvinで『Roots Train』
 ですね。はい。」

M-03.ルーツ・トレイン/ジュニア・マーヴィン

T「ね、見事にこう裏声話で。」
N「繋がりましたね。」
T「繋がりましたけどね。」
N「もう『裏声でしか歌わない宣言』をしたいですね。ここで。」
T「(爆笑)あ、じゃあもうして下さい。」
N「裏声でしか喋らない!…(笑)」
T「(爆笑)。あ、裏声でさ、ポエトリーリーディングしたらどう?」
N「あー。バカですよ。アホですよ(笑)。」
T「(笑)『ナイフが!尖ったナイフ…(裏声)』」
N「あー。裏声で作った方がいいですよ。ゲストも全部裏声で(笑)。」
T「ゲストも裏声(笑)。番組を全部裏声でね。」
N「(笑)」
T「(笑)ええ。みたいな感じで盛り上がってますけど。という事で今日は中原
 昌也さんをお迎えしております。」

***
T「という事でね。裏声、そうですね、じゃあ今度次の中原君ゲストで出た時は
 裏声で。」
N「裏声で、別人のように。」
T「そうですね。僕もじゃあ裏声で(笑)。」
N「ええ。ここでは一切裏声出しませんけどね。今日は(笑)。」
T「今日はね(笑)。そうだ次の回はじゃあ裏声宣言という事でね。」
N「裏声で。」
T「そうですね。」
N「やっぱレゲエのアルバム出したいですね。」
T「そうですね。中原君のレゲエの意味性が無いけど。それがいいよね。」
N「ファルセット&裏声で。ええ。」
T「裏声(笑)。」
N「そうなんですよ。でもちょっとレゲエブームまた来たんですよ僕ん中で。」
T「あ、ホントに?」
N「ええ。中古盤屋行って『ハーダー・ゼイ・カム』のDVDが投げ売りされてたん
 で、久々に見てみようと買ったんですけど。」
T「あーへえー。」
N「ヒッドイ映画ですねあれ(笑)。いや大好きなんですけどね。」
T「(笑)あ、そうですか。」
N「ええ。暗い映画ですねあれ。」
T「あ、ハーダー・ゼイ・カム見てないや結局。」
N「見てないですか。凄いスプラッターですよ真ん中。」
T「あ、そうなの?」
N「もうジミー・クリフが相手の顔をズタズタに引き裂く。ケンカしてる相手を
 ズタズタに顔を引き裂くシーンがね、もう血まみれでしたよ。」
T「へえー(笑)。」
N「ビックリしましたよ。」
T「あ、そうなんですか。あれってジャマイカの映画なのかね?」
N「え〜まあ一応白人がね、何だっけ、ナントカブラックレー?名前忘れちゃっ
 たけど、関わってますけどね。制作とか監督でね。」
T「ふーん。」
N「『ロッカーズ』も見たりとか。やっぱいい映画だなと思いますけど。」
T「(笑)へえー。でもさあれヘアスタイリスティックスでやってましたよね?
 レゲエちょっと。」
N「まあちょっとだけ。」
T「あのレゲエも良かったね。」
N「あ、そうですか。しょーもない…(笑)」
T「あれ良かったよ。あれ俺大好き。」
N「あ、ホントですか。懐かしいですね。」
T「あれロスアプで聴いたもん。」
N「あ、ホントですか?」
T「うん。もう最高だなと思って。リズムが途中でズレたり止まっちゃうヤツ。」
N「(笑)かなりアバウトですけどね。」
T「(笑)何だこれ〜!と思ってさ聴いた時。あれ良かったよ。」
N「あ、ホントですか?」
T「うん。あれアルバムになってるんだっけ?」
N「いや、なってないですけどね今まで。」
T「あれなってないんだ結局。そうだ、あれアルバムにいろんな曲たくさん入っ
 てて。」
N「ええ。」
T「あれ良かったけどね。うん。何かディスコみたいなヤツもあって。」
N「ええ。ありましたね。」
T「そうそう、あれ俺結構好きだな〜。」
N「そうか〜。じゃあ頑張ろうかな〜。」
T「ん?そう、頑張ってよ。音楽も。」
N「音楽、頑張んなきゃな〜。」
T「そうそう。で、せっかく文章書くんならさ、やっぱリーディングだよ(笑)」
N「リーディングか〜。恥ずかしいなあ。」
T「裏声で。やっぱね、そう、言葉とさ…」
N「ねえ。」
T「言葉が加わって面白いじゃない?」
N「そうですけどね。でも自分で読むのはなかなか勇気がいりますけどね。」
T「なかなかね。まあそうそうそう。でもそれがさ面白いやでも。中原君が裏声
 で泣き叫びつつ(笑)。」
N「何なんですかそれ(笑)。あの、浪曲のレコードとかよく昔好きで買って聴
 いてましたけど…」
T「浪曲?」
N「浪曲っていうか。ドラマになってて。」
T「それ落語じゃないんでしょ?」
N「落語じゃない、落語じゃないです(笑)。どんな落語…ええ。」
T「(笑)そーかそーか。え?浪曲ってだけどさ、あれ歌うんですか?」
N「歌もちゃんと入ってる。真ん中に。」
T「へえー。何か恨み節みたいなあの…」
N「いや、そういう暗いのじゃないですけどね。話にちゃんとこう合った。」
T「合った感じ?」
N「ドラマ編はちゃんと哀しい音楽が流れてるんですよ。それでいきなりブツっ
 て切れて♪ヒトノナントカァ〜〜とか、こう始まるんですよジャカジャカね。
 三味線が鳴って。」
T「へえー(笑)。」
N「CDにしたら結構面白いと思うんですけどねかなり。『天津羽衣』とかいろい
 ろ。」
T「あ、でもそういうの聴きたいね。うん。」
N「最近はでも中古盤屋行ってもそういうコーナー見ないだけかもしんないです
 けどね。」
T「あー。でもそれ中古盤で見たんですか?」
N「ええ。よく捨ててあるの拾ったりとか昔しましたけどね。」
T「(笑)。でもそういうのCDであったら聴きたいね。」
N「ね。ですよね。」
T「うん。日本のオルタナじゃないですけど(笑)。」
N「オルタナ。」
T「日本のそういうヤツたくさんあるかもしんないですね。」
N「たくさんあると思いますよ多分。」
T「あるでしょうねきっと。ヤバイヤツ。」
N「ええ。」
T「うん。」
N「浪曲のドラマ物はやっぱりいいですけどね。あのフリーマーケット行くとね、
 でもフリーマーケットも最近無いからな。ああいうの。」
T「あー。それはSP盤じゃなくて、もうちゃんと?」
N「ええ。ちゃんとLPです。」
T「へえー。」
N「でももう持ってないな〜。実家に置いてきちゃったかな〜、捨てられたかも
 しれませんね僕のなんか。」
T「(笑)両親に。あー。」
N「ええ。そういうの持って来れば良かったですね今日ね。」
T「あ!そうだ。かけたいですね。かけられる範囲で。」
N「かけられない(笑)。」
T「かけられない所だけピーを入れる(笑)。そうね、日本の文化をね。」
N「そうですね。」
T「そうだ!日本の曲たくさんかけたいね。」
N「あー。」
T「いいね、日本特集。今度。」
N「そういう人いないですか?」
T「日本特集あんまりいないねそう言えば。」
N「ええ。」
T「古き良き、ダメな(笑)。そういうのも何かね。」
N「ええ。そうですねー。」
T「でも結構持ってそうじゃないですか。中原君。」
N「いやあ意外と無いですけどね。」
T「あ、そうですか。そういうの何か探したくなってきた。」
N「関係無いけど、今日山崎ハコ持って来ようと思ったけどやめましたけどね。」
T「(笑)」
N「古本屋で買った『地獄』って映画のテーマ曲。」
T「『地獄』?へえー。」
N「そういうのとかまあ持ってない事はないけど。あんまりどうなんでしょうね。
 モップスとか好きでたまに聴きますけどね。」
T「(笑)中原君がモップス好きなの?!」
N「ええ。大好きですよモップス。」
T「あ、そうなんだ。へえー。」
N「ええ。たまに聴くな〜。」
T「そうか。モップス聴いてるんだ。」
N「聴きますよ。」
T「へえー。意外!と思いましたけど。何か変な似合い方するな〜と思って。」
N「何ですかそれ(笑)。」
T「わかんない(笑)。」

***
T「取り敢えずじゃあ曲をね。」
N「はい。」
T「これは、Graham Bondですね。『Neighbour, Neighbour』」

M-04.ネイバー・ネイバー/グラハム・ボンド

T「カッコイイですねこれも。」
N「いや〜もうグラハム・ボンド最高ですよ。」
T「最高ですね。これクリームの前身のね。」
N「2人がいたグラハム・ボンド・オーガニゼイションのリーダーだったんですけ
 どね。」
T「そうですね。この編成も何とももう最高で。声がもう本当にカッコイイ。」
N「ええ。この後だからその悪魔をね、黒魔術にハマッちゃって、最後は飛び込
 み自殺しちゃったんですよね。そういう何か悪魔っぽい声ですね。」
T「そうだね。ちょっとやっぱりおかしいムードが。マッドなムードがあります
 よね。」
N「ええ。」
T「それがまたいいんだよな。」
N「いいですね〜。」
T「この何つーかちゃっちいサックスも最高だし。何ともこのキンキーな、いい
 ムードがありますよね。」
N「そうですね。ライヴ盤が凄いカッコイイんですよめちゃくちゃ。もうたまん
 ないっすよ。」
T「はあー。たまんない。ライヴ盤。ふーん。」
N「もう本当に悪魔のような声でね。いちいち合いの手入れるんですよ。イエー
 とか。凄いカッコイイんですよそれが(笑)。めちゃくちゃカッコイイんです
 けどね。」
T「(笑)へえーそうなんだ。ふーん。買お。でもこのマッドなムードっていう
 のはなかなか。ボーカルもう元々持ってたんだろうな。こういった感じ。」
N「そうですね。ええ。」

***
T「という事でじゃあそのグラハム・ボンドもう1曲ここで聴きたいと思います。」
N「はい。」
T「『Moving Towards the Light』

M-05.ムーヴィング・トゥワーズ・ザ・ライト/グラハム・ボンド

T「これはもうこのタイトルが示す通り何かちょっとこの…これはまだ黒魔術の
 方には?」
N「もう行ってんですね。」
T「行ってる頃。うん。」
N「このアルバム凄い変なアルバムで。さっきもね、聴けばわかるんですけど、
 ドラムとハモンドだけがほぼ構成の中心でね。」
T「カッコイイね。うんうん。」
N「たまにしょうもないサックスが入って来る所もあるんですけど。」
T「うん(笑)。」
N「何なんだろってアルバムなんですけど。」
T「へえー。」
N「ベースは足踏みですねこれね。」
T「足踏みで、自分で1人でやってて。それでコーラスがいる。この編成がカッコ
 イイね。」
N「ね。メチャクチャ。無いですねこんな編成ね。」
T「うん。やりたいよそれ。」
N「ええ。」
T「うん。とか言っててね、いろいろ今曲がかかってる間中原君にサックス薦め
 てたんですけどね(笑)。」
N「ねえ。田島さんソロねえ、いいですね。7〜8分やってたんですか?」
T「そうそうやってた。7〜8分やって。もう寝っ転がったりね、ピアノの上に乗
 っかったりとか。」
N「あー(笑)。」
T「中原君でもサックス似合いそう。似合うっていうかね…」
N「あー。コントーションズみたいのやりたいですよね。」
T「コントーションズ(笑)。何か、何だろうな、こういい感じになりそうだよ
 ねサックス吹いて。サックスと裏声…裏声はダメ(笑)、サックスと語り。」
N「あー。どうやって?(笑)」
T「(笑)」
N「うぁぁぁ〜…こんなね。こういう感じですよね〜。」
T「そうそうそう。そう、いいかも。」
N「んな(笑)。」
T「うん。と思いますけどね(笑)。」
N「いや〜ねー。ローランド・カークみたいなね。」
T「ローランド・カーク。うんうん。」
N「あんな器用な事…器用かどうかわかんないですけど(笑)。」
T「(笑)。あれはでも凄いけどな。実際にやると…」
N「なかなか出来ないですね。」
T「出来ないと思うけど。でも中原君ね、サックスソロとか聞きたいね。」
N「ねえ。やりたいですね。あ、でもクラリネットではやった事あるけど。」
T「クラリネット(笑)。」
N「かなりショボくて。皆んなからは『辞めた方がいい』ってよく言われて。」
T「クラリネット(笑)うん、ショボイかもな。でもテナーとかいいよ多分。」
N「あーそうですね〜。」
T「アルトよりテナーだろうね。」
N「ええ。やりたいな〜。アイラーみたいにやりたいです。」
T「アイラーみたいなね、哀しい感じも。」
N「そうですよね。人なつっこいメロディーをやりつつも、急に爆発して♪ピャ
 ァ〜〜〜!と。」
T「あー。いいね。」
N「ねー。みたいな感じのね、やりたいですけどね。」
T「ねー。何かいろいろアイデアがね、今日出て(笑)。」
N「ええ。サックスで参加かな。」
T「サックス参加。あ、でもサックスだったらオリジナルラヴにソロで出てもら
 って。」
N「ええ。サックスその前に買わないといけないから。そう、所有してた時期も
 あったんですねサックス。思いっきりライヴで誰か上に乗ってグチャッ!って
 潰れて。それからはもう持ってないですけどね〜。」
T「あーそう。へえー。あ、でも、あれなんだな、だからそういう空気が。サッ
 クス、そうだ、あれだよ、これからの歳でも全然いけるからさ。」
N「あーねー。でもまあプロにはなれないな。」
T「(笑)いや、だけど吹きゃあいいんじゃない?」
N「吹きゃあいいですけどね。結構皆んなでもサックスね。ECDもやってるし。」
T「さっきそう聞いたらECDがね、サックスとラップとターンテーブル。これ凄い
 ね。」
N「カッコイイですよね。ええ。」
T「凄く見たいですね。」
N「方法論としては凄いですよね。ビックリしましたけどね。」
T「ヤバイねそれ。うん。サックスソロ吹くの?」
N「そう。そういう時もありますよ。」
T「へえー。凄い。」
N「結構ビックリしましたね。ええ。」
T「へえー。それちょっと見たいな〜と。」
N「ねー。サックスいいな〜。メンバー全員サックスやって。あのね、アーバン・
 サックスみたいなのやってるんですよ。『アーバン・サックス』とか言ってこ
 の番組で言っても全く訳わかんないでしょうけど(笑)。そういう事をやった
 りとかね。」
T「アーバン・サックス(笑)。」
N「ええ。」
T「でも僕も必ず最近ライヴではもう絶対サックス吹こうと思って。」
N「あー。」
T「そう。まあピアノは最近ずっと弾いてるんだけど。ピアノとサックスと。まあ、
 サックス吹く時はピアノ弾けないんでギターと…」
N「ええ。」
T「もう1人サックスがいるんで、サックス2本で。」
N「あー。そうか、ピアノも弾いたりするんですね?」
T「ピアノもそう弾いてますよ。」
N「あ、こういうのはどうですか?Tシャツにピアノの絵が描いてあって、出て来
 るとピアノソロで。脱ぐと今度はサックスの絵が描いてあって、サックス吹く
 とか。」
T「(爆笑)」
N「死ぬ程ダサくてカッコイイと思うんですけど。どうですかね?(笑)」
T「(笑)あ、やるやる。じゃそれ。」
N「重ね着(笑)。」
T「そう、重ね着してね。それサッカーの何かあれみたいだね。ゴール決めた時
 にさ…」
N「そうそう(笑)。」
T「じゃあTシャツ2枚作ってサックスソロ吹く時はサックス…」
N「そうそう。」
T「で、ギターのヤツはあんのかな?」
N「ギターの絵で。ボーカルの時は自分の顔がこう(笑)…」
T「(笑)」
N「(笑)」
T「くだらねえ〜(笑)。でもそれちょっとね、じゃあ考えますよ。」
N「ええ。考えて下さい。」
T「うん。」

<エンディング>
T「今日はいろいろ四方山話を(笑)。」
N「ええ(笑)。」
T「スゲー面白かったですけどね。」
N「あ、そうですか(笑)。」
T「いやいやいやいや。じゃ僕の方はね、そのサックスのTシャツとピアノのTシ
 ャツと作りますんで(笑)。」
N「そうですか(笑)。」
T「ええ。だからソロを吹く時はそれ着て脱ぐとそうなってるという感じでね。」
N「ええ(笑)。」
T「まあ中原君はサックスと裏声と。」
N「ええ、そうです。裏声とサックス(笑)。凄いなあ。」
T「裏声とサックス(笑)。」
N「何だ…どういう人ですかね?それ。」
T「(笑)。ある時レゲエをやり、ある時フリーみたいな感じでね。」
N「ええ。アイデアを頂きました。」
T「いやいや…という感じでね、やって頂けるという事で。はい。で、オリジナ
 ルラヴ乱入もあり得るか?!という感じで。裏声とサックスで乱入(笑)。」
N「はあー(笑)。」
T「ファルセ太郎でね。」
N「ファルセ太郎で。」
T「はい。という感じで。今日のゲストは中原昌也君でした。ありがとうござい
 ました。」
N「はい。どうも。」
T「また来週。オリジナルラヴの田島貴男でした。バースト!」

 


prev

next


[BURST!]
[BROADGRAPHY] [Home Page]

Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki