ORIGINAL LOVE presents 《BURST!》

第145回 (2002年1月3日放送)


<オープニング>

T「先週に引き続きグラフィックデザイナーの常盤響氏と共にこの番組をお送り
 して行きたいと思っております。」


M-01.夜行性/オリジナル・ラヴ

 このシングルのジャケデザインが、今日ゲストで来て頂いている常盤響さんな
んですけど。これがね、いいんですよまた。筆で絵みたいに描いてあって。最高
ですね。オリジナルラヴシングルジャケット史上…そんな史ってのあったかな…
一番いいんじゃないかと思ってるジャケットが出来上がってきましたんで。これ
ね、ジャケ買いもありかと!なんて思いました。あのー是非お手に取って(笑)
見て下さい。1月の17日発売になります。

 という事で、今回のはだから…先週も言いましたけど、オリジナルラヴの僕の
最近の音楽のムードとしてはですね、やっぱりブルースなんですよ。何か人がダ
メになってる時にこう…ブルースがあるといいじゃないですか。そういうモード
で今アルバム作ってて。ひょっとするとこういった…20世紀以降のポップス、大
衆音楽みたいなものは根本的にこうずーっとブルースだったのかなあと思ってね。
で、それをやればいいじゃないかみたいな。だから音楽ってここんとこロックの
80年代90年代以降って、情報としてのロック、ポップスみたいな歌詞がこう絡み
つきすぎちゃってね、だから何かこう新しい音楽が価値だみたいになっちゃった
たと…まあそれももちろんいいんですけど、もうここでね、僕的にはブルース。
ここで皆さんに聴かせたい。やりたい。みたいなね。だからといってロバート・
ジョンソンやるって事じゃないんですけど。普通のジャズでもいいんです。マイ
ルス・デイヴィス、オーネット・コールマン=ブルースだなあみたいなね。あの
ー結構ほら落ち込んでる時にちっちゃい音でオーネットとかマイルスとかセロニ
アス・モンクとか、あと何でもいいんですよ…何でも良くないな…そう、ブルー
ジーな感じのフィーリングを持った曲を聴くと、結構ホッとしたりするんですよ
ね。だから何かそういう…もの凄いナチュラルな自然な事を今回やっちゃおうと
思ってアルバムで。

 で、何を気をつけてるかというと、ダビングをしない。だからパンチインをし
ないという。あの、間違えるでしょ?歌とか演奏とかしても。でもね、直さない。
とにかく頭から一回で歌いきる、もしくは演奏しきるっていうかね。歌入れも今
回は自分のプライベートスタジオでやってるんで、直そうと思ったらいくらでも
直せるんですけど、とにかく直さない。えーと、朝寝起きに一回歌って、ダメだ
ったらダメだなみたいな。で、ちょっと疲れたから寝ようとかね。で、寝て起き
てチョコレート食べて、で、歌ったら、それは最高だったとかね。何かそういう
感じの歌録りしてますね。あのーそういう状態になってます。今度のオリジナル
ラヴのアルバムの方がね。だから是非楽しみにして頂きたいと思います。アルバ
ムの方は春ぐらいになっちゃいますね発売は。そういう感じで。何か喋っちゃっ
たな(笑)。

 という事で、それではここでオリジナルラヴのマキシシングルからもう一曲聴
いて下さい。

M-02.アダルト・オンリー/オリジナルラヴ

<談話室バースト!>
ゲスト:常盤響(以下H)

T「今日のお客様も先週に引き続き、2002年も絶好調か、ね、原稿に書いてあり
 ますけども…」
H「(笑)」
T「デザイナー&フォトグラファーの常盤響さんです。どうも。」
H「よろしくお願いしまーす。」
T「いやいやいやもう。先週の曲のセレクトに完全にノックアウトされちゃって。
 もう僕としては、好きにして!みたいな感じに…」
H「(笑)」
T「なりましたけど(笑)。先週いや〜良かったですけどね。あのアルバム全部
 チェックだって紙に書いてありますけど。で、あれですね、ここにちょっと原
 稿にフリが書いてありますんで、この通り進めて行きたいと思いますけれども。
 この2002年ね、「展望」…(笑)。」
H「(笑)」
T「(笑)。常盤さんとしては何かありますか?」
H「いや〜…年男なんで…」
T「年男か!」
H「ええ。」
T「え?!…そうかそうか。そうだね同い年だから。マージ?!」
H「(笑)」
T「年男か!そうか…ヤバイ…いや〜午年(馬)ですよ。」
H「だからっちゅー訳じゃないけど、まあ何か自分らしく。」
T「(爆笑)。自分らしくね。なるほどなるほど。自分らしくかぁ…俺も自分ら
 しくしよう(笑)。」
H「自分のルーツとかね、向かい合いながらこう次を考えて行くと。」
T「なーるほどなー。」
H「泳がされないようにしようと。」
T「なるほどね(笑)。そうか午年…え?何月生まれなんですか?」
H「5月ですよ。」
T「5月。じゃ生まれた月も近いですね。僕4月だから。」
H「じゃあ凄い近いですね。」
T「ねー。へえー。そうか。午年。丙午ですね。」
H「丙午ですね。」
T「(笑)」
H「いろいろと問題が多いと聞いてるんですけども。」
T「あー。じゃ結構校内暴力とかする世代ですよね?」
H「そうでしたね。もうメチャクチャ…」
T「(笑)」
H「まあ中学ぐらいですからね。丁度上の世代が超暴走族…」
T「そうそうそう、そうでしたよね。で、川崎とかでしょ?」
H「川崎ですよ。超暴走レートだったですよホントにもう(笑)。」
T「(笑)。なるほどねー。はあーそうですか。でもあれですね、そんな中でパ
 ンクとか行ったって事はやっぱりちょっと変な人だったのかなっていうね。」
H「まあそれがあったから逆にイジメっていうかね、無く。」
T「そうですね。うん。」
H「ヤンキーの先輩が『ちょっとアナーキー貸してくれよ』という感じ?」
T「(爆笑)なるほど。そうでしたねー。アナーキーで繋がっていた(笑)。」
H「そうそう(笑)。」
T「何かアナーキーの位置ってそういうほら、パンク、ニューウエーブとこのヤ
 ンキー音楽との中間に立つっていうか…」
H「そうそうそう。」
T「そういう感じでしたよね。『団地のオバサン』とかありましたけども。」

***
T「って感じで。そうですね、えーと…今日の常盤さんのこの曲のセレクトちょ
 っとブラジル寄りだと。」
H「そうですね。ええ。殆どブラジルで。一曲はアルゼンチンが。」
T「で、この一曲目のジャケが見えるんですけど。これはこの間僕が常盤さんち
 に行った時に聴かせてもらったアルバムで。これも良かったですね。」
H「はい。アントニオ・アドルボという人なんですけどね。」
T「これも変な人ですね。」
H「変な人ですね。元々60年代にソフトロック的な、コーラスグループなんだけ
 どちょっとひねくれたみたいなのをやっていて、で、ソロになって自分のレー
 ベル起こして。何か現代音楽っぽいのやったり、あと映画のサウンドトラック
 やったり、パンキーな曲やってたりとか、結構フリ幅の広いというか。」
T「うんうんうん。何かこれミニマルっぽい感じの…」
H「そうですね。全体的に凄く音響っぽいんですよ。」
T「そうでしたねー。」
H「何かやっぱりテイイ(?)とか音の近さ遠さみたいな所が…計算ってか天然
 なんだと思うんですけど、ブラジル人って天然にそういう所わかってる部分っ
 てある…」
T「あーあーあー。」
H「だからラウドな部分も凄くクワイエットな部分もフロアーにかけた時に結構
 音が立つっていうか。」
T「あーそうですねー。」
H「そういうとこが優れてるなと。」
T「なるほどねー。」
H「うん。全体のアルバム通した質感とかは全然違うんだけど、例えば小山田君
 のポイントにちょっと近いとか…」
T「あー。そうだねー。」
H「を少し感じる。匂いが…」
T「ミニマル感が何とも。」
H「要するに、少ない音の配置の感じとか。」
T「あーそかそかそか。なるほど。」
H「とか思ったりしています(笑)。」
T「なーるほどねー。自然にこうなっちゃうんだろうね。」
H「元々が凄いポップスの出っていうところも何かあるんで。」
T「そうですね。うん。で、この似たようなジャケットのシリーズが何枚かある
 んですけど。」
H「ありますね。」
T「じゃ早速聴いてみたいと思います。」
H「はい。アントニオ・アドルホで『ベイジーニョ』」

M-03.ベイジーニョ/アントニオ・アドルホ

T「これホント小山田君っぽいね。」
H「うーん。何かどこがどうって感じじゃないんだけど、受ける質感みたいなも
 のがね。」
T「そうそう。で、こう暗くなくて、ポカポカした感じね。」
H「そう。こういうのをやっていても何か変にお勉強してますって感じにならな
 い。」
T「ならないね。そうそうそう。ちょっとこうアカデミックな匂いがしないっつ
 ーの?」
H「ね。そういうとこが逆に気持ちいい。」
T「そうですね。このレコードね!今僕貰っちゃいました。」
H「(笑)」
T「(笑)。2枚持ってるって事で戴いちゃいましたけど。申し訳ないです。あり
 がとうございましたホントに。」
H「いえいえいえ。」
T「という事で今日は常盤響さんとお送りしています。」

***
T「常盤君がこういうのやったらさ、引き出しがありすぎてどれをやるかっても
 う…あれだね。」
H「ねー。だからホントはやっぱり南米モノとか凄い聴いているんで何か持って
 来ようかなと思ってたんですけど、だからディスモンティとかパスコールとか
 もいろいろ聴いたり特集やられたりとかしてるって事なんでね。」
T「そうですね。エルベルト・ディスモンティとかパスコールとか…」
H「僕もその辺からブラジルに入って行ったんでやっぱり何か…」
T「あー。」
H「ちょっとひねてるっていうか、が好きなんですよね。」
T「なるほどねー。」
H「でも今回は何か(笑)普通なんだけど何か笑えるなみたいな感じ。」
T「なるほどなるほど。ちょっとまた違う系統ですよね?ディスモンティとかと
 はね。」
H「全然違う系統の。」
T「次の人は?」
H「次はリー・ジャクソンという名前みたいなんですけどバンド名なんですね。」
T「リー・ジャクソン…このジャケがまた(笑)…」
H「ヒドイ…ヒドくいいっていうか(笑)。」
T「いいーですねこれ。」
H「これはブラジルの結構長年やってるロックバンドで、まあラテンロックみた
 いなのをやってる…」
T「ビルヘイリーだよこれ!」
H「そう。ビル・ヘイリーが何故かリー・ジャクソンをプロデュースというか…」
T「え〜?!」
H「ビル・ヘイリープレゼンツにして。で、所謂ロックの著名な曲をただやって
 るだけっていう。」
T「メチャクチャなアルバムだなこれ(笑)。」
H「まあ『ROCK AROUND THE CLOCK』とか『SATURDAY NIGHT』とか『SATISFACTION』
 とかをね…」
T「やってるんですか?(笑)」
H「やってるんですけどねー。」
T「はあー。」
H「ええ。『ROCK AROUND THE CLOCK』なんかはね、76年なんですけど、最速です
 ね多分。」
T「(笑)」
H「もうパンク。」
T「ホントに?(笑)」
H「だからダムドの『ヘルプ』なみっちゅーか。」
T「(爆笑)あ、そうなんですか。」
H「で、演奏は上手いっていう。」
T「へえー。そうなんだ。」
H「うん。『SATISFACTION』なんかも、サティスファクション・サンバ・アシッ
 ドみたいなのをずっと繰り広げる訳なんですけどもね。」
T「へえー。これ根っからもうさ企画が間違ってるっていう…」
H「間違ってるって感じで。」
T「いいですね。」
H「何かみんな楽しそうで(笑)。」
T「(笑)」
H「そうだから、そういう中の凄く生真面目にや…やっぱりある種トロピカリズ
 モとかの生真面目な方面で凄く新しい物作っていった人達もいれば、天然にや
 ってんだけど普通じゃないなこれっていう部分があるのもやっぱりブラジルの
 面白さかなあと。」
T「なるほどね。この何か企画から何から全てが間違ってる感じ?」
H「(笑)」
T「ビル・ヘイリーが卓の前にメンバーとまたいる感じがさ(笑)…」
H「この卓結構いいなーとか。」
T「この卓いいですね。これ○○○ですね昔のね。とかって感じですけども。
 じゃ早速これ聴いてみたいと思います。」
H「はい。曲は、前に中原がグラハムボンドのカバーバージョンでかけた、レイ・
 チャールズの『WHAT'D I SAY』」
T「あ、そうでしたっけ。ふーん。『WHAT'D I SAY』? はい。」

M-04.ホワッド・アイ・セイ/リー・ジャクソン

T「いやー最高…」
H「珍妙なね。」
T「いやーもう珍妙…うーんもう最高最高。」
H「有り難がられないブラジリアンっていう(笑)。」
T「(笑)。いやーこの軽さといい、最高ですね。」
H「結構ね、その所謂ブラジリアンミュージックとして今世の中的に評価が高い
 モノじゃないモノでも、やっぱりね、オカシイんですよ。」
T「(笑)」
H「欧米の音楽がオカシイフィルターを通って出ている感じのが結構あって。」
T「うん(笑)かなりオカシイですねこれ。ブラジルのちょっと勘違いしちゃっ
 たアマチュアバンドみたいな気が(笑)。でもビル・ヘイリーがここにいるっ
 て事はやっぱプロなんだな。」
H「いや、これはね、結構アルバム出していて、要するに人気ロックバンドなん
 ですよね。」
T「はあーー!」
H「ロックの人達なんです。」
T「ロックの人達なんだ。へえー。」
H「これはビル・ヘイリーを迎えたんで楽しそうにもう往年の名曲をやっている
 という。」
T「名曲やって。ついついサンバが入っちゃう。」
H「必ず入ってくるという。」
T「いらないエンディング?(笑)」
H「(笑)。何でかな?っていう。」
T「何でかな?ってホントに(笑)。でも何かさ、あのほらイギリスのステイタ
 スクオーとかさ。」
H「はいはいはい。」
T「何かそういう存在なのかもよ?」
H「あーなるほどなるほど。」
T「(笑)」
H「そう、大衆に支持されてる感じなんだよね。」
T「そうかもしれない(笑)。」
H「だからやっぱりあのー、今日本で流行ってるようなブラジリアンミュージッ
 クってのは、凄く裕福な層の為の音楽じゃないですか。ボサノバもそうだし」
T「そうだねー。」
H「そうじゃない層向けのってもの凄い量あって。」
T「すーーっごい量あるんだろうね。」
H「うん。もんの凄い量あるんですよね(笑)。」
T「(笑)。なるほどなるほど。あのー日本からブラジルの音楽好きですってい
 うとさ、どうも…こう何つーの?…スノビズムが入ってくるよね。」
H「入ってきますね。」
T「何かお金持ってる感っつーかさ。」
H「ええ。」
T「でもこのリー・ジャクソンね、このお金の無い感(笑)。」
H「はい(笑)。」
T「でもビル・ヘイリーがいる感じ?(笑)この感じかな?みたいなさ。」
H「ええ。」

***
T「という事で(笑)、次から次へ行きたいと思いますが。」
H「はい。次はですね『ノボス・バイアーノス』という。」
T「ノボス・バイアーノス」
H「これはまあサンバとボサノバのグループなんですけど。」
T「へえー。ジャケいいですね。」
H「ジャケいいです。これ彼らなんですよ。これメンバー。」
T「あ、そうなの?」
H「そう。彼らはですね、コミューンなんですね。」
T「へえー!」
H「コミューン生活をして、サッカーと音楽をやるだけのコミューンを作って…」
T「へえー!」
H「それでみんな共同生活して、サッカーやったり音楽やったりして自由に暮ら
 してる人達。」
T「へえーーー。」
H「で、もう凄い初期とかはアシッドロックですよね。」
T「あ、そうなんだ。」
H「1st、2ndあたりはかなりディレイのかかりまくった。ちょっとムタンチスと
 かに近い感じ。」
T「へえー。」
H「で、これは中期なんですけど、普通にボサノバとかやってるんですが、やっ
 ぱり何かそこに対して、いわゆるスノビズムってよりはフリーダム感が強いと
 いうか。」
T「うーん。なるほどねー。」
H「まあちょっと聴いてみますか?」
T「あ、聴いてみます。」
H「これは有名な曲をカバーしてるんですけども。『オ・サンバ・ダ・ミア・テ
 ラ』」

M-05.オ・サンバ・ダ・ミア・テラ/ノボス・バイアーノス

T「いいですねーこれも。」
H「まああのー非常にそのヒッピー的というかね。」
T「うん。そうだね。ヒッピーだね。」
H「うん。凄くラフにやってんだけど、やっぱりブラジル人は凄いテクニックあ
 りますよね。」
T「ある。基本的にリズム感がやっぱ違うとこにあんだよね。だからこうラフに
 何かいい感じでやっても自然とカッコ良くなっちゃうっていうかね。」
H「そうなんですよね。何かやっぱり70年代頭からのグループで、そのサイケ感
 というか…」
T「そうですねー。」
H「アシッド感が常につきまとっていて。メロウな曲やってても何故かノイジー
 なギターが入ってきたりとか。」
T「ねー。今のギターソロも何故かパンがこう右から左に(笑)。」
H「(笑)。これは随分聴きやすくなってきた方なんですよね。」
T「へえー。」
H「初期はもうドロンドロンだったんですよね。」
T「あ、そうなんだ。へえー。これだから、コミューンっていうのはさ、70年代
 にやっぱあったんだよね。」
H「ありましたね。」
T「ヒッピーから…」
H「そうそうそう。」
T「日本にもいたでしょ?きっと。」
H「いましたよね多分。」
T「あのー長野の山に住んじゃってるとかさ。」
H「伊豆に…」
T「そう伊豆に移り住んだりとかして。で、何人かで自給自足みたいな生活して
 て。で、ブラジルにもいた訳ですね?彼らはサッカーと音楽しかやらないって
 いう集団?」
H「ええ。」
T「だってあのドイツのファウストもコミューンでしたよね?」
H「コミューンでしたね。」
T「で、あれは悲劇的な結末を何か…」
H「(笑)」
T「何だっけな、仲間割れしちゃったり何だりして、リーダーの人がやっぱりち
 ょっとおかしくなっちゃって。」
H「だってファウストのラストライヴは、ステージで卓球やっただけなの。」
T「(爆笑)」
H「メンバーが出てきて。」
T「マジっすか?(笑)カッコ良すぎ!」
H「そういうのが伝わってます。まあどこまでが事実かわからないけど。」
T「(笑)でもやりそうホントに。」
H「メンバー卓球やって終わったっていう(笑)。」
T「(笑)…カーッコイクない?それ!」
H「うん(笑)カッコイイかなー。」
T「凄いカッコイイねそれ。」
H「見たかったなーその卓球。だって全員凄い髪長いでしょう?」
T「(爆笑)」
H「髪がどうなったんだろうっていう(笑)。」
T「(爆笑)なーるほど。」
H「で、袖がビロロ〜ンとした服着てたでしょ?」
T「そうそうそう(笑)。」
H「どういう卓球やってたんだろうかっていう。」
T「だってあのリーダーの…何だっけあの人…あの人ヤバイよねかなり。」
H「ですね。」
T「卓球で終わったんだ。イカすなー。」
H「伝説がありますよねいろいろ。」
T「うん。なるほどなー。はい。」
H「はい。」

***
T「って感じで、今日の最後の。」
H「最後はアルゼンチンのグループで、最近買ったばっかしで、何か知ってて買
 った訳じゃなくて何か知らんバンド買ってみようかなあと思って。」
T「アルゼンチンにもバンドがあるってもの凄い僕なんかリアリティーが無い訳
 なんですけど、こうあるんだね?ちゃんとしたのが。」
H「アルゼンチンは凄いいいらしいんですよね。」
T「あ、そうですか。」
H「これはブラジル版なんですけど、ブラジルのソンリブリーから出たアルバム
 で、ディスクを見て買ってる時に『Y』から始まるアルバムタイトルだったん
 で、あ、これはポルトガル語じゃなくてスペイン語だなあと思って。」
T「はあー。」
H「アルゼンチンのグループなんですよね。」
T「あ、そうなんだ。へえー。」
H「『ロス・エルマノス・カストロ』」
T「え?何で『Y』から始まる…」
H「スペイン語なんですよ。だからバンド名もロス…『LOS』から始まって。これ
 ブラジル、ポルトガルだと『OS』ですよね。『L』が無いんです。メキシコと
 かアルゼンチンとかスペイン語なんで『LOS』なんですね。ロスインディオス
 のロスですね。」
T「あーそかそか。へえーなるほど。僕なんかほらアルゼンチンっていうとさ、
 あのー何だっけ、アイツ、サッカーの…バティしか知らない(笑)。」
H「(笑)」
T「バティの国(笑)。」
H「凄いいいらしいですよ何か。」
T「へえー。あ、そうなんだ。」
H「で、何かちょっとやっぱりヨーロピアンで。アルゼンチンのブエノスアイレ
 スはやっぱり南米のパリと言われてるぐらいらしくて。」
T「あ、ブエノスアイレスはアルゼンチンなんだよね?」
H「そうですね。」
T「あ、そっかそっかそっか。なるほどねー。」
H「まあ僕も詳しくわかんなくて。でもいいって話を聞いた。まあこれは単なる
 ポピュラーのバンドでコーラスグループなんですけど、で、曲はジョルジュ・
 ベンのハイトロピカルをカバーしている…」
T「あ、そうなんですか。ふーん。」
H「ま、コーラスグループなんで。」
T「じゃそれ聴きます。はい。」

M-06.ハイトロピカル/ロス・エルマノス・カストロ

T「いい曲ですねーこれも。」
H「ですねー。何かやっぱりハイトロピカルは結構いろんな人達がカバーして。
 ね、セルジオメンデスのバージョン有名ですけど、何か全然違う感じでってい
 うか、何で頭で笑ってんのかそれがよくわからない。」
T「そうですね(笑)。」
H「何か過剰ですよね?そういうの。もっと単純にポピュラーにしといたりとか、
 あと例えばこういうの北欧とか東欧の人達が結構ブラジリアンミュージックを
 カバーしたコーラスグループがあるんですけど、ちょっと真面目かなあって。」
T「うん。ド真面目でしょう。」
H「ド真面目にやってますよね。で、彼らは多分生真面目にやってるんじゃなくて
 凄いただ音楽を楽しんでやっていて、だからそれに裏打ちされるコーラスワー
 クとか楽器演奏テクニックが凄いついているから、何か気持ちの揺らぎと同時
 にリズムも可変というか。勝手に変拍子になったりとかリズムがダウンしたり
 してもグルーヴは保つというか。」
T「うんうん。そうだねー。」
H「その辺がやっぱり凄いなあというかね。」
T「だから何かこう身体能力がやっぱ高いんじゃないかって感じだよね。あのバ
 ティストュータといい…みたいな。」
H「うん(笑)。」
T「だからあれだね、やっぱ掘る価値あるんだね、アルゼンチンの音楽ひょっと
 したら。」
H「そうですねー。これは結構ブラジリアンミュージックだけど、多分ブラジリ
 アンっぽいのとは違う何か融合が…ヨーロッパの音楽とかとの融合があると思
 うんですよね。」
T「うん。だからこういう何かさ…あの…あれだな、やっぱ体が…ほら体による
 とこ多いよね?」
H「そうですね。」
T「だからさ、アルゼンチンの人の体の構造がこういう音楽になっちゃう。アメ
 リカの音楽ってさ、ああいう…野球っぽいじゃん?」
H「あーそうですね。」
T「あの何か…野球っぽいっつーの?(笑)、『大リーガー!』っていうさ。」
H「あーやっぱりその何かメジャーなモノがあって。確かにその…野球なのかな
 …でもあれですよね、常にリーダーがいて、例えばギターソロがある時にそれ
 をサポートして、で、次はドラムのサポートをしてって感じに作るかもしれな
 いですね、バンドっていうか。」
T「うん。で、リズムのノリも何かさ『キャッチャー!』みたいな。何かわかん
 ないけど。」
H「受け止めろ!みたいな?(笑)」
T「『バッター!』みたいな、何かさ(笑)。」
H「(笑)」
T「○○が大っきいの何か。『ハンバーガーも大きい!』みたいなさ。」
H「(笑)」
T「感じで(笑)。でもこのアルゼンチンのは何かバティって感じだな。」
H「あー。」
T「なーに言ってんだろう俺(笑)。ブラジルサッカーっぽいんだよね。」
H「そうですね。やっぱりだから身体能力的な部分というか。結構欧米のミュージ
 シャンっていうのは、例えばラリー・カールトンでも何でもいいんですけども、
 ギタリスト!ドラマー!凄いどっかでキャッチャー!とか名保守とか…」
T「あー、ラリー・カールトンはね、何かファーストって感じする。」
H「そういう感じ(笑)に分けられると思うんだけど…」
T「(笑)」
H「でも基本的にブラジルのミュージシャンって、もちろんメイン楽器あるにし
 ても、マルチミュージシャンじゃないですかほとんどの人が。」
T「そうですねー。」
H「まあ管楽器まで出来るかどうかわからないけども、ギター弾ければ大概パー
 カッションは全員イケルでしょ。」
T「イケルねー。」
H「で、歌も上手いじゃないですか。」
T「そうだね。だってカエターノも何かさ、ミッドフィルダー守っても違和感無
 いもんね。」
H「違和感無いですよね。」
T「キャッチャーだと違うなーって感じするけど。」
H「全員が例えば曲も書いて、いい曲も残しながら、で、結構アルバム見ると、
 例えばジョイスのアルバムとかでもカエターノのでも、他でリーダーを取って
 る人達が結構普通にパーカッションだけ参加してたりとか。」
T「そうですねー。そうそうそう。」
H「ホントに卓越した演奏能力があるから、全部音抜いていっても成り立つし、
 全部たかれても成り立つっていうね。」
T「そうだねー。個人個人がそうなんだよな。そのサッカーのセルジオさんじゃ
 ないけど(笑)身体能力の高さってのがやっぱりあるんだよね。」
H「あるんでしょうねー。」
T「その余裕感っていうかね。」
H「そう。だから逆にその、今日はブラジルの中でもマイノリティの人達の音楽
 みたいな?一般大衆っていう感じの…」
T「大衆音楽…もの凄い大衆レベルのね。」
H「そう。それで、大体そうなると、例えば中村とうようさん的民族音楽の方に
 行ったりするんですけども…」
T「あー。そうじゃなくてね?」
H「じゃなくて、だから歌謡曲ですよね。一般の人が喜んで欧米のカバーやった
 りしてるんだけど、変。変っちゅーか、変なんだけど、これが例えば演奏がヘ
 タクソだったら、何か非常にモンド・珍盤みたいな感じで終わっちゃうんだけ
 ど、何でここで凄いいいキメがあるんだろうみたいな(笑)。」
T「(笑)なるほどなるほど。微妙なその辺のね。」
H「このいいコード進行にこの演奏能力あんのに、何でこんなディレイが深いん
 だろう?とか。」
T「あーあーあー。なるほどねー。その辺を結構追ってる訳だ。」
H「そうです。」
T「なーるほどねー。微妙だなー。」
H「微妙ですね(笑)。」
T「うーん伝わったかな?今の。」
H「(笑)」
T「(笑)なるほどね。」

<エンディング>
T「あのー盛り上がりましたけども。」
H「はい。」
T「ま、常盤さんいろいろあれですね、引き出しがもの凄いあるんでね、どっか
 らでもかかって来い!って感じですね。」
H「(笑)」
T「ホントに(笑)いろいろ引き出しがあるからね、何回でも番組もっちゃうっ
 て感じしますけど。今回はブラジルモノの…ブラジルの大衆居酒屋って感じの。」
H「ですね。」
T「ブラジルの養老の滝的な選曲(笑)。」
H「なるほど(笑)。」
T「でしたけどね(笑)。いかがでしたでしょうか。常盤さんといるとブラジル…
 じゃねえや、世界のエロモノとかさ、いろんなモノがあるじゃないですか。」
H「ええ。」
T「そのうちまた持ってきて下さい。ね。」
H「はい。わかりました。」
T「という事で、先週今週と2週間ゲスト、常盤響さんでした。どうもありがとう
 ございました。」
H「ありがとうございました。どうも。」
T「また来週。オリジナルラヴの田島貴男でした。バースト!」


 


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki