ORIGINAL LOVE presents 《BURST!》

第136回 (2001年11月1日放送)


<オープニング>
T「今日は、近々ホントに待望のニューアルバムをリリースするバッファロードー
 ターのメンバーがなんと全員ですね!今日はゲストで来ておりますこの番組に。
 楽しみですね。3日ぐらい前にシュガーさんに会ったばっかりなんですけど夜。
 クラブでバッタリ会いまして。」


M-01.愛の薬

<近況>
オリジナルラヴはこの「ビッグクランチ」というアルバムを出してからはや1年
以上経ってるんだね?そうですね?1年以上経ってるか…で、今現在ニューアル
バムを制作中なんですけど。この間約一週間半ぐらい前にやっとそのニューアル
バムの全曲の録音が終わりました。っていうか、いや、それはウソだった。歌以
外のバックトラックが全部録音終了しましてですね、あとはもう歌待ちという状
態でありますね。ホントに今回オケ録り早かったですね。1週間で終わってしま
いました(笑)。その前まであーだこーだアルバムの曲をアレンジしながら自分
のプライヴェートプリプロダクションスタジオでもうねちねち考えていたのは一
体何だったのか!というぐらい、物凄いスムーズにレコーディング進んで行きま
して。約1週間ぐらいで10曲全部の楽器がバーンと…っていうか殆ど1テイクとか
2テイクとかそんな感じで全員でいっせ〜の!でやっておしまい〜!みたいなね。
そういう1960年代方式と言いましょうか。ダビング殆どしませんでしたね今回の
レコーディングは。それぐらいパッと最初に演奏した時の生の新鮮な素材を食っ
てくれ!みたいなね、そんな感じの音づくりという風に結果的になったかな〜と
いう感じでありますが。

 今回のアルバムねえ、いい感じですね凄い。「ビッグクランチ」とはもうかな
り違う感じになりましてですね。「ビッグクランチ」は足し算のアルバムだった
と言うならば、今回のアルバムはもうホント引き算のアルバムと言いましょうか。
音数が全然少ない訳ですね。で、全曲いつものライヴメンバーだけでやった訳な
んですけど。で、1つルールがあって。ライヴでやって出来ない部分とかあるで
しょ?レコーディングの時っていうのは大体それをやってしまう訳なんですよ。
例えば僕がピアノを弾いてる時に木暮がエレキギターで、で、なぜかもう1人僕
がアコースティックギターをダビングしてとか、そういうのは禁止という事でね。
僕がピアノ弾いてる時は木暮ギターであとはギターもう入れない。で、サックス
も松っちゃんがヴァイブやってる時はサックスは鳴らない!みたいな(笑)。で、
サックスとヴァイブをライヴと同じように持ち替えながらレコーディングしたと
いう。そういう感じで進んで行きました。何かライヴ録音をちゃんと演奏したみ
たいな、そういう感じのアルバムになってね、凄いいい感じなんですけど。

 で、今丁度歌詞を書いてる訳ですね。で、これがね1週間考えた挙げ句5行ぐら
い出来ました(笑)。1曲のうち5行しか出来ませんでしたねこの1週間。もう何
かだからどんどん鬱になっていって。何かこうあんまりもう…面倒くさいな〜今
1人きりで歌詞の世界に入りたいとか思ってたら本当にだんだん鬱になっていっ
てですね。で、あんまりもう人にも会いたくないみたいな、そういう(笑)半引
きこもり状態になりかけてたら、電話かかって来てですね。「今日ライブがあん
だけど来ない?」とかシカダのヒロシからかかって来まして(笑)。「まあじゃ
あ行く」とか言って行ったんですね。で、行ったらね、シカダのヒロシ君がドラ
ム叩いててですね「ギターはもう飽きた。やらん!」とか言って(笑)ダブルド
ラムとベースとサンプラーみたいな何か変な面白い事やってましたね。変なジャ
ーマンニューウェーブみたいな何か謎の音楽やってて面白かったですよ。で、そ
こで…それは何かDMBQのリミックス発売の記念のイベントだったみたいで。僕が
着いた時丁度そのDMBQのリミックスアルバムで自らリミックスしてるっていうか、
変名でリミックスしてるんですねDMBQが。とん平アンドザナンダカンダっつう…
それがめちゃくちゃ面白いらしいんですよ。で、噂だけ聞いて行ったら丁度終わ
ってましたそのとん平ナントカカントカっつうのが。そしたら今日はゲストで来
てるバッファローのシュガーさんがいて。「見た?あのとん平ナントカ!」って
言われて。「いや見てないですよ。」「え〜!!」とか言われてね。もうサイコ
ー!サイコー!とかベタ褒めしてましたねとにかく。「ヤバイ」とか言って(笑)
DMBQの増子君がこうジャージをはいて、そのジャージのパンツを思いっきり胸の
方までブワっ!と吊り上げてるらしいんですよね(笑)。で、Tシャツをこうや
っぱズボンの中に入れてですね、で(笑)何かギター弾いてないでずーっとメッ
セージを語っていたらしいんです(笑)。かなり面白いパフォーマンスだったと
いう。「もう1回やんないの?」とか言ったら「もうやらない」とか言っててで
すね増子君が。これ是非どっかで他の機会でやって欲しいと思ったという感じで
ありますけども。そん時L?K?Oもいましてね。L?K?OもDJやってて。もうブッチギ
レてましたね。最初の方酔っ払ってましたけど。何かもうブッチギレてました
(笑)。で、そんなような感じでまたスタジオに戻って来て歌詞を考えて…思い
浮かばないという。今そういう状況である訳なんですが。

<今週のリコメンド>
 で、今日はまた『オーネット・コールマン』ですね。もうここ1ヶ月以上オー
ネット・コールマンづくしという感じでありますけど。今本当にオーネット・コ
ールマンしか聴いてないんでね音楽(笑)。こうなってしまう訳なんですが。
今日は3回か4回ぐらい前のバーストでかけたアルバム「明日が問題だ(Tomorrow
Is the Question)」の「Compassion」という曲を聴いて下さい。

M-02.コンパッション/オーネット・コールマン

<談話室バースト!>
ゲスト:バッファロードーター
    山本ムーグ(以下Y)/シュガー(以下S)/大野由美子(以下O)

T「今日のゲストは、来る11月21日に待望のニューアルバムをリリースする、
 ホント待望ですけど。バッファロードーターの皆さんです。どうも。」
Y/S/O「こんにちわ〜。」
T「こんにちは(笑)。どうも!」
Y「はい(笑)。言ってるじゃんこんにちはって。」
S/O「(笑)」
T「言ってるか…なんかほら地味だな〜と思って。」
Y「目見なかったから?(笑)」
T「そう目…(笑)」
S「さ〜みしいとか言って(笑)。」
T「ね(笑)。で、バッファロードーターこの番組に全員で来て頂くのホント
 初めてなんでね。自己紹介をお願いします。」
Y「ターンテーブルその他担当の山本ムーグです。」
S「私はギターを弾いてるシュガーです。ヴォーカルもやります。」
O「ベースとあとムーグとヴォーカルの大野由美子です。」
T「はい。で、僕が田島といいます。…なんて。」
全員「(笑)」
T「(笑)。あの、僕知り合ったのはいつぐらいなんですかね?ムーグさんとは
 ずっと前から。」
Y「そうだよね。」
T「僕がデビューする前から知ってましたけど。シュガーさんとか大野さんとか
 あんまり(笑)。この間リミックスを僕依頼してね。バッファローに。」
S「あれはいつだっけ?」
T「あれがだから2年ぐらい前かな?…3年ぐらい前か。」
S「結構前だよね。」
T「そうですね。3.4年ぐらい前ですかね。」
O「うん。」
T「で、その時何かどっかで会いましたっけ?でも何かシュガーさんとかはどっ
 かライヴへいろいろ行ってる度に『どうも』とか言ってね。挨拶は。」
S「うん。会いますよね。」
T「そうそう。会って挨拶しながら何となく話すようになったみたいな(笑)。
 話しさしてくれるようになったっていう。」
S「(笑)」
Y「(笑)。で、そのすがるような目は何?」
全員「(笑)」
T「いやいや(笑)。何となくええ。ていう感じなんですけども。はい。」
Y/O「(笑)」

***
T「結成っていうのはいつ頃なんですか?バッファローっていうのは。」
S「凄い展開だね(笑)。」
T「(笑)」
O「(笑)。結成…93年じゃないの?」
S「93年ね。うん。」
T「じゃあ結構前ですね。結構古い。」
O「うん。」
S「時間だけは経ってってしまったっていう。」
T「そうですね。あれハバナですよね?ハバナ・エキゾチカで。」
O「そうなんです。」
S「私と大野がね。」
T「そうですよね。で、最初のアルバムが出たのっていうのがもうこの間のあの…」
S「ニューロック?」
T「何だっけ、大野さんのジャケットのヤツ。」
S「あー『ニューロック』」
T「ニューロックですね。あれは3年ぐらい前ですよね?出たの。」
O「そう。」
S「あれ最初のアルバムじゃないよでも。あれは2枚目。」
T「あーそうかそうか。あれ2枚目だ。そうそう。あの最初のお風呂場で3人いる…」
S「あー。それはホントのホントの最初。それは94年かな。」
T「あ、そんなに前ですか?あれ。」
S/O「うん。」
T「へえー。あん時もムーグさんいたんですよね?」
S「もう最初からいるもんバッファローは。」
T「あ、そうなんすか?」
S/O「うん。」
T「へえー。で(笑)あのファーストアルバムもね凄い良かった。」
S「『シャギーヘッドドレッサーズ』」
T「そうそううん。あれもカッコイイなーとかずっと思ってて。で、何かライヴを
 僕インターネットの何だっけな?あの…KCRWかな?」
S「うん。」
O「あー。」
T「多分あれでライヴをやりましたよね?」
O「うん。」
S「やってる。結構やってる。」
T「あれでムーグさんがいない時の確かねシュガーさんと大野さんとドラムと3人
 でやったヤツのライヴ聴いたんですよ。」
S「へえー。」
T「あれダウンロードして聴けるの?」
S「うん、そうなんだよね。早いね。でもね。」
T「そうそう。それが随分前ですよ。」
S「うん。凄い前。」
T「そう。でね、カッコ良かったのそれが。スゲー。」
S「(笑)」
T「うん。イカス〜!と思って。」
S「放送事故があった時じゃなかったっけ?あの時。」
O「そうだそうだ。怒られちゃった時。」
T「へえー。放送事故あったんですか?」
S「ちょっとね。」
O「うん。」
T「ちょっと?(笑)」
S「レコードとかかけるじゃないですか。で、ムーグさんがいなかったからその
 ネタを仕込んどいてライヴはそれでやったんだけど。えーとほら、放送に乗っ
 ちゃいけない言葉とかあって。」
T「あー。」
S「アメリカ厳しい言葉があるじゃないですか。それが入っちゃってたんですよ
 ね。」
T「なるほど。」
Y「かなりふんだんに入ってたんだよね。」
O「そう(笑)。」
S「もうめちゃくちゃ一杯入ってて。」
T「(笑)」
O「私やりながらザックがオペレーションルームにいたから『ザックがきっとミ
 ュートしてくれてる事を願う!』とか思ってたんだけど。」
T「うん(笑)。」
S「向こうもでもブースの人が何も言わないから平気かな?と思ったら。その後も
 う責任者出て来ちゃって(笑)。」
T「へえー!」
S「ヤバかったんだよね。結構ね(笑)。」
O「うん。」
S「『電話がジャンジャン鳴っているわよ!』とか言われて。」
T「あ、電話もう鳴っちゃうんですね?」
S「鳴っちゃうんだって。『何だあれは!』つって。」
T「そういうのは。へえー!」
S「コマーシャルなラジオ局だからあれって。」
T「あ、そうなんすか。ふーん。結構メジャーなラジオ局ですよねあれ。」
S「うん、メジャーですね。ロスの方ではね。」
O「うん。」
S「まあ、あたし達の知ったこっちゃないんだけどさ(笑)。」
T「そりゃそうだけど(笑)。」
O「でも大体グランドロイヤルの人があれをやれって言ったのよ。」
S「そう、やれって言ったの。最初はリストに無かったのに急にやれって言わ
 れて。」
T「へえー。」
O「そう。」
S「それでこっちはね…」
O「『じゃあやろうか』っつって。」
S「やったらヤバイな〜とか思ってたんだけど(笑)気付いてないからいいのか
 な〜?と思ったら、やっぱりマズかったんだよね。」
T「へえー(笑)。だけどあれいろんなアーティスト出てますよねあの番組。」
S「凄いいっぱい出てますね。」
O「うん。」
T「他の何かね…エイフェックスツインとかも出てて。」
O「ふ〜ん。」
S「うん。結構面白いよあの番組。」
T「凄い面白い。あの司会者の人どうでした?あの男の人。」
S「でもね、司会者はちょっと…」
T「ちょっと違うって感じなんだ!(笑)そうなの?」
S「それはでも言われた。友達にもやっぱり。どんな質問だったの?とか言われ
 て(笑)。」
T「そうですか。あー。あの司会者も大変なんですよ。」
S/0「(笑)」
T「いろんなバンド相手にしなきゃいけない(笑)。」
O「そうだよね(笑)。」
T「だってね、あそこにあるアーティスト結構みんな面白い感じの。」
S「面白い。」
O「うん。」
S「しかもね、生演奏するから。」
T「そうそう。生演奏もね面白かった。ウィーザーじゃないや、あれ何だっけ?」
Y「だから俺を見るなって!(笑)」
T「そうかそうか(笑)。ついつい頼っちゃうんだよ。」
O「(笑)」
T「あのほら何だっけ、解散しちゃってさ。ボーカルのヤツがアルバム出した…
 あの何だっけ?忘れちゃったなー。」
S「アメリカのバンド?」
T「アメリカのバンドでオルタナとかいうヤツ…」
Y「ペイヴメント?」
T「ペイヴメント!ペイヴメントのライヴも面白かった。聴いたんだけど。」
S「ふ〜ん。ペイヴメント…」
T「うん。凄い面白かったよ。それとかね、あと何だっけな、エイフェックスツ
 インとか出てたね。」
Y「言ってんじゃんそれ(笑)。」
T「言ったっけ?(笑)…あ、俺今言った?さっき。」
Y「(笑)」
T「さっき言った?そう凄いシャイな奴でさ。」
Y「そうらしいね。」
O「そう。インタビューもすんだよね。曲の間にね。」
T「そうそう。インタビューしてました。」
O「そう。それで喋んなくちゃいけないからあれもちょっと緊張なんだよね。」
T「(笑)」
S「生だからねあれはね。」
T「あ、生なんですか?あれ。」
O「そう。生放送。」
S「だから放送事故だったのよ。」
T「へえーなるほどね。あれ演奏も生なんですか?」
O「うん。」
S「生。」
T「生なんすか?あれ!えーーー!あ、そうなんだ。」
S「超ぶっつけだよね。」
T「へえーー。あ、でも凄い良かったですよライヴ。収録なのかと思った。」
O「(笑)ううん違う。」
T「へえー。良かったあれ。ライヴ。へえー。」

***
T「えーと…」
O「『ヴォルカニック』って書いてある(笑)。」
Y「(笑)」
T「1曲じゃあそのニューアルバムですね。今度の11月21日に出る…これタイトル
 何て言うんですか?アルバムタイトルは。」
S「『I』です。」
T「えっ?」
S「『アイ』」
T「アイ?」
S「ラヴじゃないけどね、アルファベットの『I』」
T「アルファベットの『I』!ウソ!カッコエエ!」
全員「(笑)」
T「マジッすか。『I』。じゃあニューアルバム『I』から『ヴォルカニック』」
Y「ウソ!違う!(笑)」
O「(爆笑)」
T「違うか。ごめん(笑)。」
S「(笑)言ってるのに〜!そばから〜もう〜。」
T「何だっけ?ヴォルカニック…何だっけ?…ヴォルカニックガール!はいはい。
 わかりました。えー1曲聴いてみましょう。『Volcanic Girl』」

M-03.ヴォルカニックガール/バッファロードーター

T「えー、バッファロードーターで『ヴォルカニック…ガール』」
Y/O「(笑)」
T「ね。ガール!でしたけども。いやカッコイイです本当にマジで。ええ。あの
 …(笑)何か言ってよ!」
全員「(笑)」
Y「自分の事って言いにくい…」
T「まあそうだよね。自分の事って言いにくいですよね。僕も『カッコイイです』
 とか言われたら『う〜ん…』とか言うしかないですよね。そうじゃないとか言
 われたらムカー!とか(笑)そういう…」
Y「『普通です。』とか(笑)。」
T「普通!そういう事言う(笑)そうそう。うん。そういう事ホントに言うヤツ
 いたけどな前。」
全員「(爆笑)」
T「まあいいや(笑)。えー、いやでもねホントにかっこいいですねこれ。もう
 凄い歌モノですね。これは。」
S「なんかね。」
T「結構歌モノ。ガンガン歌ってんですか?他の曲でも。」
S「もうね、ほとんど。」
T「へえー。大野さんとシュガーさんが。」
O「うん。」
T「あー。いいと思います。カッコイイ。まだ1回しか聴いてないですけど。わか
 んないですけど。で、『I』っていうのはなかなか意味深な感じのタイトルで
 すけど…その辺については後々伺っていきたいと思っております。今日はバッ
 ファロードーターの皆さんをお迎えしておりまーす。」

***
Y「ていう事でですね、今日はバッファロードーターの皆さんをお迎えしてお送
 りしております!」
T「♪プ〜〜(サックス演奏)」
Y「田島君があのもう司会…司会じゃないや(笑)サックス吹きたい!と。喋り
 たくない!と。」
T「♪ブ〜〜〜!プロロロロ〜 ブッ!」
Y「恥ずかしいって事であのワタクシが。」
T「僕今からねサックスで喋るから。」
Y「あっそう。ギャラ貰うからね俺これね。」
全員「(爆笑)」
T「いやいや(笑)。はい。」
Y「どうー田島ー!最近!ノッてるかい?!」
T「♪プーーーーーーーー!」
S「にごってる音がしますね(笑)。」
T「にごりのある(笑)…はい。そう。うん。」
Y「どうですか?その前回からインターバルがありましたが。」
T「(笑)」
Y「3年振りって事ですが。」
S「誰に向かって言ってんの?」
Y「そうだよね(笑)。」
T「♪プッ、プーー!」
全員「(笑)」
Y「オリジナルラヴの事じゃないんだよね。」
T「僕じゃないっす。はい。」
S「あ、バッファローですよね。」
T「♪プ、プ、プ…」
Y「うるさい!」
全員「(爆笑)」
T「すいません(笑)。はい。うん。これはでもそうですよね、割と長かったで
 すよね?」
S「3年ぐらいね。うん。」
T「3年ぐらいありましたけど。で、僕その合間合間でいろいろムーグさんから
 実はバッファローの曲聴かしてもらってて。」
Y「ちょっぴりね。」
T「ちょっぴり聴いてて。その時点でかなりカッコ良かったんで早く出ないのか
 なぁっていろいろ楽しみにしてたんですけど、まだ出さんとか言われてて。
 で、その時に気に入ってた曲僕結構あったんですけど、それが今回入ってなか
 ったりとかして。」
全員「(笑)」
Y「そうだっけ?」
T「ええ。何かねシュガーさん言ってましたよ。で、凄い曲書いたんだなって。
 とにかく今回。」
S「うん。いっぱい書いた。だって3年もやってりゃあね。」
T「そうですよね3年。で、えーと、もう大作みたいな感じのアルバムなんですか
 ?ひょっとして今回。」
S「今回?(笑)…いや、の割には地味な内容なんだけど(笑)。」
O「コンパクトに聴き易いタイプの。」
T「あー。割と歌もたくさん入ってるしという感じでちょっとカジュアルな感じ
 の。」
S「何かね、今回『母性』って言われてるんだよね結構。」
T「母性?」
S「うん。何かインタビューとかすると。」
T「ほおー。」
S「『今回僕はこのアルバムに母性を感じました』とか言われて。うわ!ゾゾ!
 とかするけど(笑)、でもまあいいかなっていう。そういう。」
T「あーなるほど。大野さんはだってね、子供さん生まれて…言ってもいいのか
 な?そういう事は。」
O「うん。いいよ別に(笑)。」
T「大丈夫ですよね?…とかそういう事もあるのか、みたいな。」
O「あんまり関係無いんだよね。もう子供生まれる前から作ってたし。」
T「あーなるほどね。でも意識はあったんじゃないですか?だから出来ちゃった、
 みたいな。」
O「かなあ?」
T「(笑)」
Y 「『出来ちゃった』って(笑)。」
O「(笑)。作んなきゃいけなかったんだもん。そういう成り行きになってたん
 だけど。」
T「(笑)あーそうなの。」
Y「え、どっちの話なの?それ(笑)。『出来ちゃった』とかさ『作んないとい
 けない』とかさ。」
全員「(爆笑)」
T「意図的なもんだと(笑)すいません。なるほど母性のアルバム。で『I』と。
 うーん…でもまあちょっと僕まだ全部聴いてないので何ともあれなんですけ
 ど。あの〜それはじゃあ、詞を書いていくうちに何となくそういう方向に向か
 って行ったという?」
S「いや別に詞はそういう訳じゃないと思うけど、多分そういう風に言った人っ
 て、私達ほら女の子で2人で歌ってるから、その歌の比率が増えたからってい
 うのもあると思うけど。」
T「あー。うん。」
S「あと曲調もあんまりガチャガチャしてないからっていうのもあると思うけど
 (笑)。」
O「うん。」
T「へえー。あ、そうなんですか。ふ〜ん。割とこの何て言うんですか?包み込
 むような…わかりませんけども。」
S「(笑)」
Y「そういう曲もあるよでも。」
T「あ、そうですか。」
O「うん。」
T「ふ〜ん。あの僕この間…この間って大分前ですけど、去年か一昨年だっけな、
 パティスミス見たんですよ。」
S「あ、フジロック?」
T「いや、あの〜…」
S「あ、向こうで?」
T「向こうで。テキサスで。」
S「あ、ホント。」
T「で、ものすげえ感動したんですけど。パティスミスもね、そう、何て言うの
 かな…母性っつうのとも違うのかもしんないですけども。何かもうパティスミ
 スだったら俺何でもするな、みたいなさ。そういう(笑)…」
Y「(笑)」
T「まあ、母性なのか…ちょっとマリアっぽいっていうかね。」
S「あー。」
O「うん。」
T「っていうものを割と感じたんですけど。そういう感じかも!って今予想した
 んですけどね。ひょっとしたら。」
O「あー。どうなんでしょうね?私はわかんないわ(笑)。」
T「あー。でもそいういう何かがあるのかなって。…何か伝わってるかな?これ
 (笑)。」
全員「(笑)」
T「ええ(笑)。何かね、思った訳なんですけども。」

***
T「これレーベルの問題ってやっぱ言わない方がいいのかな?差し支え無い程度
 に。何かいろいろすったもんだあったという。」
S「直接関係無いけどね私達。」
T「いや、大体ね、ミュージシャンがレーベル社長やるの無理だよ。」
S「そうなんだよね。」
O「うん。」
S「そうなんだよ実に。」
T「もうね、ホントそれ俺は感じる。」
S「うん。」
Y「(笑)」
T「(笑)。やっぱりね金勘定しちゃいけないですね。」
Y「あー。」
S「金勘定は違う人がやってたけど…」
T「あ、そうですか。」
S「でもねーやっぱ大変だったんだよねー。っていうかね、まあ時代が終わった
 んだよ結局。」
O「そう。」
T「なるほど。」
S「90年代が終わったっていう、まさにその象徴だなっていう気がしたけど。」
T「なるほどねー。あ、そっかー。」
S「90年代って結構いっぱいそういうインディーレーベル出たじゃないですか」
T「ありましたねー。」
S「ミュージシャンを割と主体にしたっていうか、ミュージシャン側がちゃんと
 コントロール出来るようなレーベルみたいな感じで。メジャーと違うっていう
 意味で。それが割と成功を収めてやってきたと思うんだけど。」
T「うん。」
S「やっぱそれもね、難しくなってきてしまったんだよね今ね。」
T「あ、そうなの?アメリカがそういう状態なんだ。」
S「インディーレーベルはもうね軒並み全部倒れてる今。」
T「あ、そうなんですか?!」
S「うん。」
T「へえー!」
S「アメリカとにかくね今CD売れないんだって。」
T「あ、日本と一緒ですね。」
S「日本の方がまだいいんじゃないの?」
O「うん。」
Y「日本以上だよ。」
T「日本以上に売れないの?」
O「うん。」
T「あーそうなんすか!あれみんなMP3で聴いちゃってるんじゃないの?タダで」
S「何かねとにかく…」
O「あとね、決まった人ばっかり集中して買うようになって。それはちょっと日
 本的になってんのかもしれないけどね。」
T「あー。日本もそうですけどね。」
O「うん。そういう傾向が何か出て来ちゃったみたいで。」
T「あ、そうなんですか。」
O「うん。」
S「何かメジャーレーベルもヤバイって言ってるぐらいだから、インディーなん
 てとてもじゃないけどダメで。今結構厳しいんだよねーアメリカの音楽業界
 ね(笑)。」
T「へえー。あ、そうなんですか?日本もそうですけどアメリカもそうなんです
 ね。」
S「アメリカはもっとヤバイと思う多分。しかももうちょっと前からずっとヤバ
 くて。」
T「へえーそうか…あのちょっと前はさほら日本だと『バンドやろうぜ』じゃな
 いけど、フジロックとかたくさん出て来るようなミクスチャーっぽいハード
 コアっぽいインディーのバンドって結構いたりして。2年ぐらい前かな?で、
 噂によると物凄いお金儲けしてたりとかね。」
S「アメリカの人で?」
T「いや、日本の。」
S「あ、日本の。あーそうそう自分達でやってるからね。」
T「そう。社員4人とかで。」
O「あーはいはい。」
T「何か物凄い売れて。それでビルも建てたとかね、いう人がいたらしいですけ
 ど。インディーっていいな!羨ましい!とか思ってたの。」
全員「(笑)」
T「メチャ思ってましたよ。」
全員「(笑)」
T「だって羨ましいじゃないですか。Tシャツも売れて売れてたまらん!とかさ
 (笑)」
Y「うちらもでもインディーみたいなもんだからね。」
S「そうだね。」
O「うん。」
T「あ、そうですか。でもれっきとしたほらメジャーレコード会社から…」
S「それはでもディストリビューターっていうだけの話だからね。」
T「なるほど。でもそれ今時のやり方ですね。」
S「そうですね。」
T「うーん割と今時。羨ましいなあそのスタンス。」
S/O「(笑)」
Y「直接売ってね。」
T「(笑)。あ、こんな事言ったらヤバイわ俺!」
S/O「(笑)」
T「(笑)。そんな羨ましくはないんだけど…まあ僕は僕なりでこの今このあれ、
 まあ…」
S「(笑)」
T「僕の場合を抜きにして。僕の場合はこのやり方が気に入っとるんでね。」
全員「(笑)」
T「なるほどねー。うーん。そっかぁ。あのビースティーのアーティストたくさ
 ん面白い人達いたんですけどね。」
S「結局体力が続かなくなっちゃったんだよねー。」
T「あーそうか…まあでもあれですよねーミュージシャンがなかなか社長業をや
 るのは難しいもんだと。いろいろ…あ、俺そういう事言わないようにしようと
 思ったんだ。」
Y「(笑)」
T「(笑)」

***
T「次の曲。次もニューアルバム『I』から『FIVE MINUTES』ですか?」
O「はい。」
T「はい。」

M-04.ファイヴミニッツ/バッファロードーター

T「これひょっとして5分間ジャストの曲ですか?」
S「違うんだけどねー残念ながら。」
T「違うの?残念ながら(笑)。」
S「それは深読み(笑)。」
T「あ、深読み。随分あれですね、これはテクノっぽいアプローチをとった…」
S「そうかな?」
T「そうでもないの?(笑)」
全員「(笑)」
S「この曲一番新しいのアルバムの中で。」
T「あ、そうなんですか。」
S「うん。一番最後に出来た曲。」
T「へえー。」
S「さっきの『ヴォルカニックガール』は一番最初に出来た曲(笑)。」
T「あーなるほど。どんどんどんどんじゃあこういう方向に向かったという感じ
 なんですかね?」
S「そういう訳でもないんだけどねー。」
T「うん。あれですよね、だけどこうインターバルが長いと最初の方の曲とかも
 うやだ!とか(笑)っていう感じになってきません?何か。そうでもないで
 すか?」
S「嫌だっていうんでもないけど。でもミックスはやっぱりやり直したりした。」
O「うん。」
T「ふーん。でもいろいろあんまりたくさん曲出来ちゃうと今度はそれを整える
 のになかなか難しいかなとかね。っていう所が。」
S「うん。曲選ぶのがね。どの曲を捨ててどれを入れようかっていうのが結構。」
T「うん。いろいろこれはもうメンバー全員で決めたんですか?」
S「うん。」
T「メンバー全員でどうやって決めるんですか?投票とか何かわかんない…誰か
 がいろいろ意見を聞いて?」
S「何かでも曲…じゃあ『曲を今から選びますよ』っつって集まったりする訳じ
 ゃなくて、割とこう普段話していきながら…」
T「あーなるほど。」
S「何となくそれぞれの中で『これは捨ててこれはイキだな』っていうのがあっ
 てっていう感じ。」
T「なるほどね。うん。それで段々形になっていったみたいな感じで。」
S「うん。」
T「あのそれで、さっきレーベルの話なんかいろいろ喋っちゃいましたけど。
 バッファロードーターっていうのは、そう、グランドロイヤルっていうレー
 ベルにいたんですけども。グランドロイヤルっていうのはね、ビースティー
 ボーイズのレーベルだったんですね。で、そこがついこの間お亡くなりにな
 ったというか、まあ無くなったという感じで。で、えーと、それぞれまあ、
 散って、いろいろ活動していくという形になったんですよね?きっとね。」
S「うん。」
T「まあそういう話(笑)説明ですけれども。あの立ち入った話ですいません。」
Y/O「(笑)」
S「でもうちね、レーベルが無くなる前にレーベルを離れてたんですよ実は。」
T「あ、そうなんですか?」
S「うん。タイミングが割と同じぐらいだったからグランドロイヤルが潰れたか
 らでしょ?みたいな感じだけど、そうじゃなくって。」
T「あー。」
S「やっぱあのレーベルもう10年もやってるといろいろと中身が変わってきて。
 人事一新したりとかオフィスを動かしたりとか。割と凄い変わり目にあったの。
 この2.3年って。」
T「あ、そうなんですか。へえー。」
S「で、うちのアルバムを丁度作り始めるぐらいから向こうも結構変わり目で。
 何となくその中で『あ、次のアルバムはこのレーベルから出さないな』ってい
 うのが自分達の中ではあって。」
T「はあー。」
S「でね、途中で離れたんですよ。」
T「あ、そうなんですか。」
S「で、それがちょっとしてから彼らもクローズしちゃったんで。」
T「へえーなるほどね。あの、あれなのかな?いろいろ金勘定だ採算だっていう
 感じのムードになってきたんですか?」
S「いや(笑)そうじゃないんだけど。何かねマイクDがもっと関わってたのね。
 最初はやっぱり。」
T「そうでしょうね。うん。」
S「彼は毎日オフィスに来てたし。CEOとしてね。」
T「へえー凄いですね。」
S「でもやっぱりそういうのがちょっと無くなってきて。多分ね、でもそれって
 音楽業界全体の問題っていうか、音楽自体に面白いのが無くなってきちゃって
 たりするじゃない?」
T「うんうんうん。」
S「この3年間だってうちらが全員共通して好きな物とか無いし。」
T「そうですね。僕も無いな。」
S「でしょ?」
Y「そうだよね。」
T「僕も今オーネットだけだもん。」
S「言ってたよね(笑)。」
T「そう(笑)。今オーネットしか聴いてない。」
Y「うん。」
T「うん。そう、それはありますね。」
S「ね。」
T「なるほど。まあそうですねー…何かそういうグランドロイヤルっぽいような
 変な面白い事をやってるアーティストが凄い減ってきたのもあるし。そういう
 音楽がね。」
S「そういう時代でもないんだよねきっと。今ね。」
O「うん。」
T「なるほど。え?どういう時代だと思います?」
Y「愛ですよ愛(笑)。」
T「愛か!なーるほどー!」
Y「『オリジナル・アイ』」
T「オリジナル・アイです。」
全員「(笑)」
T「オリジナル・アイを15年も前からやってますから。もう恥ずかしいバンド名
 だなと思いながらね(笑)。」
全員「(笑)」
T「みたいな。なるほど。ええ。という感じで。まあちょっと波紋を呼ぶ…」
Y「次週に続く…」
T「次週に続きたいと思いますけれども。来週も談話室バーストはバッファロー
 ドーターをゲストにお迎えしてやりたいと思っております。」

<エンディング>
T「今日のゲストはバッファロードーターの皆さんでした。どうもありがとうご
 ざいました。」
Y/S/O「ありがとうございました。」
T「来週もよろしくお願いします。また来週。バースト!」

 


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki