ORIGINAL LOVE presents 《BURST!》

第127回 (2001年8月30日放送)


<オープニング>
T「今日はこの番組でお馴染み魂列車1号の登場であります。」


M-01.めくれたオレンジ/東京スカパラダイスオーケストラ

<近況>
 夏が終わり…夏も終わりが近づいてますけども、皆さんどんな夏でしたか?
みたいな(笑)事を聞いたりしてたまには。ワタクシの方はまあ事務所も新しく
なり、心機一転、ホントにもうフレッシュな夏を迎える事ができまして、とても
いい感じの夏だった訳ですけど。えーとね、事務所の引越のゴミの話したんです
けど、ゴミ僕が何キロぐらい捨てたか(笑)…全部で、事務所引っ越すにあたっ
て、何キロ俺はゴミを捨てたか!これハガキ募集します…じゃなくて、これは話
したかなあ。話してないと思うんですけどね。あのーこれ正解ね、約1トンです。
これホントです(笑)。何でかって言うと、ゴミを車に乗っけて自らゴミ処理場
に捨てに行ったうちのスタッフが、という話したと思うんですけど、そこで重さ
計るんですね。ゴミ乗せた車ごと。燃えないゴミが800キロありました。1キロ12
円50銭ぐらいかな?法人の場合。で、全部で1万1千円。で、燃えないゴミの方が
大体2〜300キロ。合計1トン以上。1トン以上のゴミをですねうちの事務所引越に
あたって、まあ僕らスタッフ数人ですけど手分けして始末しましてですね…ゴミ
を1トン始末したミュージシャンという事で(笑)あんまいないかな?と結構胸
張っていろんなとこで自慢してるんですけど(笑)。「ゴミ1トン以上捨てた!」
と「俺に勝つ!」と言えるヤツ。ハガキ送ってきて頂きたいなと思う訳でありま
すけど。そんな話ちょっと…ね…えーと、流して頂いて(笑)。

<今週のリコメンド>
 今週は『サン・ラ』をかけます。『Sun Ra & His Arkestra』の「Pictures of
Infinity」ってアルバムから。まあこれはサン・ラのちょっと普通めの…という
か、サン・ラにしては普通めのジャズですね。普通じゃないですけど全然。「Sa
turn」を聴いて下さい。

M-02.サターン/サン・ラアンドヒズアーケストラ

 このアルトサックス吹いてるダニー・デイヴィスっていう、この番組で前かけ
たかもしれないですけど、僕しょっちゅう遊んでました高校の頃。ホントの話で
すこれ(笑)。一時期このダニー・デイヴィスは、なんと日本の福島県郡山市に
いたんですね(笑)。何でなんですかね?よくわかんないですけど。で、僕高校
の頃よっく遊んでましたダニーと。フリージャズの喫茶店があったんですけど僕
そこに入り浸ってまして。坂田明さんとかあの辺の周辺の人達が東京から福島に
戻ってきてそこでお店開いたみたいなとこだったんですけど。そこにダニーもい
まして。日本語ちょっと喋れたんですね。何で喋れたのかな?わかんないですけ
ど。で、よく高校の頃…僕はパンク・ニューウエーブだったんですけど、セッシ
ョンしたりして(笑)ジャズも全くわからずに。で、「ダニーがいたグループだ
よ」とかって聴かされたんですけど「何だこれ」と高校の時思った思い出があり
ますけども。

<談話室バースト!>
ゲスト:魂列車1号(以下1)

T「今日のお客様は…お客様と言うんでしょうか?(笑)」
1「お客様でしょう!」
T「(笑)」
1「なーに言ってんですか〜!」
T「ま(笑)、魂列車1号でありますけど。」
1「あ、どうも。こんばんは〜(笑)。」
T「お客様かなぁ(笑)…」
1「お客様でしょう。久々なんだから。」
T「あ、そう。全然久々じゃないんですけど(笑)。」
1「頼んますよ。ホントにー。」
T「はいはい。という事で。えーと実家に帰っていた魂列車でありますけども。」
1「そうなんですよ。あの僕実家が湘南でですね。」
T「僕湘南の実家のまで電話かけましたね。」
1「はい。かかってきましたね。」
T「あれはあの、お父さんですか?この間出たの。」
1「オヤジ?!…アニキ?」
T「アニ…オヤ…いや、あれはね、お父さんっぽかったよ。」
1「あ、ホント?」
T「『お〜〜。(口マネ)』」
1「『お〜〜。横井すが。』…あ、ヤベエヤベエヤベエ(笑)。」
T「本名言ってます(笑)。」
1「言っちゃっいましたけどね(笑)。へえー。あ、そう。うちの実家に電話か
 けてきましたね。」
T「そう。ちょっと急用ありまして。」
1「急用っていうかまあ。取り敢えず僕ね墓参りに行ってたんです。お盆ってい
 う事で。」
T「休みはその時だけだったんでしょ?この夏は。」
1「えーと、その翌日も休みだったんですけど。」
T「はーはーはー。」
1「翌日は朝6時半に起きて湘南の海で泳いできました。」
T「え?ウソー!(笑)マージ?!マジですか?!」
1「はーい。9時から11時ぐらいまでいて。」
T「あーいいなー。」
1「全然人がいなくって。」
T「全然焼けてないじゃん。」
1「いやちょっと焼けたんだけどね。あまり焼かないようにして。」
T「はあー。何で?関係ねーじゃん。」
1「こう見えても肌弱いんですよ。」
T「あ、そう。あー。」
1「焼くと夜眠れなくなっちゃうんであまり焼かなかったんですけど。久々にね、
 地元の人間は湘南の海って行かないんですよ実は。」
T「あ、そうなの?何で?」
1「海あんまりキレイじゃないんで。」
T「あーーー。」
1「で、やっぱり東京だ埼玉だ千葉からこう人が来る訳じゃないですか、煩わし
 いんでなかなかその地元にいながらも海に行かないという所で。」
T「へえー。」
1「15年振りぐらいに泳ぎましたね地元の海で。」
T「へえー!」
1「烏帽子(えぼし)岩をこう横目で見ながら。」
T「江ノ島を?」
1「江ノ島を見ながら。」
T「はあーなるほどねー。」
1「浮き輪なんか500円で借りちゃったりして(笑)。」
T「(笑)」
1「プカプカ漂ったりなんかして(笑)。」
T「あ、そう(笑)。じゃ、ホントに海の近くなんだね?」
1「ホントにそうですよ。チャリンコで5分ぐらいのとこです。」
T「へえー。茅ヶ崎だよね?」
1「辻堂。」
T「あ、辻堂か。あー。」
1「非常にいいところなんですけどね。」
T「(笑)。でもホントに辻堂には似合わない音楽性だよね?ジャーマンロック
 とかさ。」
1「ええ。どうなんでしょうねー。」

***
1「そいでね俺ね、実家に戻ってきて、実家のレコードの在庫を調べてて。」
T「はーはーはー。」
1「なんと、今日特集を組んだのはですね、『ソノシート特集!』」
T「ソノシート特集ね!」
1「実家にソノシートがいろいろ眠ってたんですよ。」
T「実家でもレコ探ししてる(笑)。」
1「で、これはバースト!でご紹介しなければならないんではないかと。」
T「あーあー。あ!これシブイ!」
1「シブイでしょ。」
T「このソノシート!」
1「はいはいはい。」
T「うわ!こーれシブイですね。この『僕らの宇宙人ピピ』」
1「(笑)」
T「こーれシブイっすね!これ!」
1「シブイでしょ?これは丁度俺が生まれた1965年の作品。」
T「カーッコイイ!これ作詞:小松左京じゃないですか!」
1「そうです。」
T「これ!作曲!冨田勲!」
1「冨田勲ですよ!歌うは中村メイコ!」
T「(笑)」
1「だ〜れも知〜らないね〜(笑)。」
T「あ、そう(笑)。すーごい組み合わせだねこれ。」
1「これはヤバイですよ。」
T「絶妙じゃないですか。ピピと仲良し。」
1「で、日本始まって初の電子音が入ってるんですよ。」
T「あ、そうなんだ。」
1「はい。」
T「もうこれは先週かけたジョー・ミークにも匹敵する…」
1「いや、かなりジョー・ミークですよこれ。はい(笑)。」
T「(笑)」
1「ジョー・ミークって誰や?って話ですけど(笑)、日本には冨田がいるって
 ぐらいでね。」
T「なるほどねー。年代もちょっと同じ…あ、ジョー・ミークの方が早いか。」
1「そう…いや、同時期じゃないですか?」
T「リルビ早いかリルビ。」
1「そうリルビ(笑)。」
T「これ作詞陣もシブイですね。」
1「ヤバイんですねー。」
T「ちなみにピピのテーマソングの作詞が若林一郎さん。」
1「はい。知ってます?」
T「知らん(笑)。」
1「知らないで言うなっつの(笑)。」
T「でもこれ冨田勲じゃん?キャプテンウルトラも確か冨田勲さん?」
1「キャプテンウルトラもそうだし、レオもそうですね。」
T「レオって?」
1「手塚治虫の。」
T「あー!へえー。キャプテンウルトラカッコイイですよね今聴くと。」
1「♪ウルトラ〜ってヤツですよね。」
T「♪シュピーゲルシュピーゲル ドバーン!つて爆破音がして。」
1「今聴いたんですか?(笑)」
T「今聴いてないよ。5年ぐらい前に聴いた(笑)。」」
1「(笑)」
T「何で聴いたんだっけな?忘れたけど(笑)。」
1「それは冨田勲の全作品集みたいなのを聴いたの?」
T「違う違う。アニメソング集(笑)。」
1「何かそれ訳ありな香りがしますね(笑)。」
T「いや、全然訳ないよ(笑)。何で聴いたんだっけな…コウ君と一緒だったの
 か忘れちゃったけど。」
1「あー、コウ君、L?K?Oとかもそこらへんの…」
T「あ、5年前コウ君と出会ってねーわ。」
1「出会ってない。ど〜ゆ〜事ですか。」
T「忘れたけど(笑)。」
1「ことごとく否定してきますね(笑)。」
T「忘れた(笑)。でもね、シンセの使い方がもうヤバくてさ。」
1「だからシンセじゃないでしょ?」
T「いやシンセだったよ。」
1「あ、キャプテンウルトラの頃はもうシンセサイザーか。」
T「シンセシンセ。何か謎のシンセだった。」
1「そっかそっか。このピピはね、シンセサイザーじゃないんですよ。」
T「はあー。」
1「要はその、冨田さんってNHKの電子音楽スタジオとかにずっといらっしゃった
 んで、そこでのシンセサイザーになる前のオシレーターとかを使って電子音を
 入れているんですよね。」
T「あーそう。はあー。」
1「これはちょっとね…と言いながら構成無視してアナタね話し出すんでね。」
T「あーそかそか。」

***
1「まずは一番最初に紹介したいのが、これは最近東京のある中古店で購入した
 んですけど、昭和38年に制作された、これは何ていうんですか?ソノシートブ
 ックっていうのかな?いろんな音楽を紙面で紹介しつつソノシート盤で音楽を
 聴こうという。」
T「これは増田なんていうんですか?」
1「増田馨(かおる)さんという。」
T「かおるさんと東京アフロキングのソノシート。」
1「はい。アフロキューバン界では名のある方らしくて、谷啓さんと同期らしく
 て。」
T「あー。もうじゃあ今大体50代の人だね。」
1「そうですね。東京キューバンボーイズとかそれ以前の方だと思うんですけど
 今だに活動されている方らしいです。」
T「へえー。なるほど。」
1「はい。じゃあ早速ちょっと聴いてみましょうか。」
T「はい。」
1「『増田馨と東京アフロキング』で「アフロコロロンボ」」

M-03.アフロコロロンボ/増田馨と東京アフロキング

T「カッコイイね。」
1「カッコイイですね。うーん。」
T「ちなみに♪あ〜お!とかいう奇声は自然に飛び出たらしいです録音中に。」
1「録音中に。白熱して。」
T「プレイヤー達が。凄いテンションで昭和30年代に(笑)。」
1「(笑)。で、要はこれは何なのかっていうと、アフロキューバンっていうか
 その当時海外の情報って全然無かった訳じゃないですか。で、行った事のない
 国の音楽とかを紹介しようっていうところで、特にアフリカとかっていうのは
 全く日本人にとってはわからない…」
T「未知のね。」
1「うん。だからかなり誇張されたイメージとかが入ってきてるとは思うんです
 けど、非常に当時流行った…」
T「何かアフリカなんだかラテンなんだかよくわかんない音楽でしょ。」
1「わかんないっすね。」
T「でもマーティン・デニーとかほらあのー…」
1「マーティン・デニーみたいなエキゾチックなモノもありつつ、ハービー・マ
 ンとかマチートとかのキューバンっぽいモノとかも入っていつつ。」
T「そうだね。でもレス・バクスターの日本版って感じすんな。ね。」
1「ですね。はい。こちらはソノシートの中でも珍しい25センチのソノシートで
 した。通常ソノシートっていうとドーナツ盤の形態が。」
T「そうだね。雑誌に付いてたよ昔。」
1「そうですね。最近だと『relax』って雑誌がね付録でたまにソノシート付けて
 たりするんですね。」
T「やってんの?あ、そうなんだ。へえー。今日は魂列車1号をお迎えしておりま
 す。」

***
T「今日はソノシート特集ね。続いていよいよ僕らの宇宙人ピピの…」
1「ピピですよ。これNHKのテレビで放映されてたドラマらしいんですよ。」
T「ドラマなの?アニメのこれキャラクター…」
1「アニメと実写を組み合わせたものなんですよね。」
T「あー。シーブイね。なるほど。実写の何々君と何々君と…」
1「そう。このピピってキャラクターが何なんだかよくわかんないんですけどね」
T「かわいいじゃないですか。作詞小松左京、作曲冨田勲さんで。」
1「でも凄い作家陣ですよね。」
T「凄いね。トシヒコって言うんだってこの男の子(笑)。」
1「この男の子って言ってもわかんないですけどね(笑)。」
T「そうか。このトシヒコ君とヨシコちゃん。今頃40才ぐらいじゃない?多分。」
1「ぐらいですねー。で、絵本になってるんですね?っきのもそうなんですけ
 ど。ソノシートと一緒に絵本がついてて…」
T「あっ!これっ!シーブイっすねーっ!
1「はい。」
T「これ!あの!見て下さい!これ中に…」
1「見て下さいっつったって(笑)…」
T「あ、見えねーか。ごめん。このUFOの造り方の、ちゃんとのりしろとかあって
 さ、描いてあります。カーッコイイこれ。」
1「カッコイイけどね(笑)。」
T「これだけどさ、ここ切り取ってくれって訳じゃないんだよね?」
1「じゃないですね。これだから子供が買って、で、ま、両親が…「おうちの人
 に読んでもらおう」って書いてある…両親が読んで説明もしようという。」
T「あ、違うわこれ。説明してあるだけだこれ。」
1「ただ単に説明してあるだけなんですけどね。」
T「うん。見本ジェット取り出す所とかさ…テレビアイとか…」
1「こんなのがうちの実家にありました。」
T「あったんですか。」

***
1「続けてかけようと思うのが、これもうちの実家にあったんですけど「カルピ
 スの歌」という。懐かしいですよね。」
T「はーはーはー。」
1「これ、子供の頃の記憶があまりないんですけど…」
T「これミスターアンデルセン。カーコイイ…(笑)」
1「4曲入りの…これ多分カルピス買ったら付いてきた特典のソノシートだと思う
 んですけど。」
T「なるほど。」
1「これがね、作曲:筒美京平。」
T「筒美京平なんだ。へえー。」
1「そして、歌うはね、ザ・オズモンズ。」
T「オズモンズ…オーズモンズ〜?(笑)」
1「オズモンズがカルピスの歌を歌うとは。」
T「しかもこのオズモンズ凄く若くないですか?」
1「これは一番年下の子ですね。」
T「あ、そうですか。あれ?もっと老けてなかったっけ?」
1「お兄ちゃん達はもっと上。これが一番人気のあったちびっこちゃんですね。」
T「あ、そうなんすか。あーなるほど。はい。誰が知ってるんだっつー(笑)。」
1「全然わかんないでしょうけどね(笑)はい。」
T「でもね、『僕の宇宙人ピピ』の中に出てくるマンガの和尚が(笑)…」
1「いい味出してますよねなかなかね(笑)。」
T「この和尚多分(笑)…この和尚さんの写真見せたいなー。」
1「この和尚は間違いなく死んでますねもうね。」
T「死んで、そうそう!それが言いたかったの。絶対今死んでるだろうなと。」
1「ね。なんせ36年前ですからね。」
T「という感じで。」
1「はい。続けて聴いて頂きましょう。『僕らの宇宙人ピピ』のテーマソング。
 歌うは、中村メイコ。そして『カルピスの歌』歌うは、ザ・オズモンズ。続け
 てどうぞ。」

M-04.宇宙人ピピ/中村メイコ
M-05.カルピスの歌/ザ・オズモンズ

T「はい。これは僕らの宇宙人ピピ…」
1「テーマソング。はい。と…」
T「そしてこれは…」
1「カルピスの歌。」
T「演奏はピチカートファイヴですね。…違うか(笑)。」
1「ちゃうっつーの(笑)。」
T「(笑)」
1「えーと、カルピスの歌はザ・オズモンズでしたね。」
T「ホントピチカートそっくりだね。」
1「そうだね。ソフトロックでね。」
T「ソフトロックソフトロック。筒美京平さんって事で。このピピの喋り声は良
 かったですね。」
1「ピッピッピっていうのね。」
T「これはでもホントね、冨田勲さんが作曲したとはお〜もえない。」
1「うん(笑)。」
T「(笑)」
1「お〜もえないかな〜(笑)。」
T「どこがなの?って感じしたけど。でもアレンジはぶっとんでますね。」
1「凄いですね〜。」
T「もうジョー・ミークもまっつぁお!みたいな。」
1「まっつぁおでしたね。」
T「ね。日本のジョー・ミークという感じですが。ピッピキピノのせてよ円盤。」
1「あのピッピッピっていうのはピピが喋ってる言葉なんだね。」
T「変なシンセみたいなヤツね。」
1「はい。」

***
1「続いて、これも実家から掘り出してきた物なんですけども、これは『スクー
 ターズ』という、80年代に活動しました…」
T「これジャパンレコード懐かしいですね。」
1「懐かしいですけどね。えーとスクーターズというバンドで今はあのコンテン
 ポラリープロダクションの信藤三雄さんが…」
T「あー!そうだ!(笑)信藤さんがいたヤツだ。」
1「信藤さんのいたバンドですね。」
T「あー知ってますよこの曲。知ってる知ってる。」
1「『東京ディスコナイト』という。これは徳間ジャパンからメジャーシングル
 がリリースされたんですけど。僕が実家から引っ張ってきたのは、多分特典
 だったのかわかんないですけど、このスクーターズの東京ディスコナイトの
 メジャー盤と一緒にソノシートが入ってたんですよ。で、それが全然そのメ
 ジャー盤のバージョンと違いまして、かなりデモテープに近い荒削りなバー
 ジョンなんで、これはなかなか聴く機会が無いと思うんで。」
T「へえー。初回特典だったのかね?」
1「どうかなあ?多分そうなんじゃないかと思うんですけど。じゃあスクーター
 ズで『東京ディスコナイト』を。」
T「はい。」

M-06.東京ディスコナイト/スクーターズ

T「若干これチープなアレンジに。」
1「そうですね。」
T「こっちの方がいいんじゃないかってディレクターの二見さんが…」
1「ね。うん。」
T「意見言ってますけども。あのーこれは…」
1「これ83年で、丁度ほらネオGSが勃発する…」
T「勃発?…全然前全然前。」
1「全然前でしょ?」
T「83年でしょ?」
1「でも何かこういうバンドもいたよね?こういうR&Bバンドっていう。」
T「いましたっけ?ネオGSに?」
1「うん。女の子バンドとかいたじゃないですか。」
T「あのー何だっけ…最近いるじゃない。剣さん…(笑)」
1「クレイジーケンバンドのね(笑)。クレイジーケンバンドは近いモノがあり
 ますよね。」
T「そうね(笑)。」
1「ま、非常に懐かしい…」
T「このジャケット信藤さんが描いてるんですかね?」
1「信藤さんじゃないですね。テリー湯村さん。」
T「はあーなるほど。この頃からでもデザインやってましたよね?信藤さん。」
1「やられてたんですかね?」
T「どうなんだろう。あ、違うのかな。」
1「多分スクーターズ終わってから信藤さんデザインの道に行かれたと思うんで
 すけど。」
T「なるほど。はい。」

***
1「そして最後行きたいんですけど。これは最近のソノシートなんですよ。で、
 ソノシートって最近なかなか作られる事が無い…」
T「そうそう。」
1「レコードもなかなかプレスがされないんですけどね。」
T「でもね、ソノシート結構安くできるらしいんですよね。」
1「や、調べたんですけど、ソノシート高いんですよ。」
T「高いの?」
1「実は。」
T「あ、そうなんだ。ほおー。」
1「今ね、東洋化成っていう所ぐらいしか日本でやってないらしくて。」
T「いや、日本ではそうだけど、アメリカにやると安いんだよ。」
1「アメリカでやると安いんですよ確かに。それはあるんですよ。」
T「そう。それはこの間太田さんに聞いた(笑)。」
1「太田さんって誰ですか?(笑)」
T「HMVの(笑)。」
1「HMVの太田さん(笑)。」
T「確か言ってたな。あ、違ったっけな?」
1「何か東洋化成でしか日本は作ってないし海外に発注するとなかなか来ないん
 です…納期が明確じゃないってのがあって大変らしいですよ。」
T「あーなるほど。」
1「それで最後にかけるのは、これは去年かなんかにその東洋化成が発行してる
 フリーペーパーで『アナログ野郎』っていうのがあるんですけど、それに特典
 として付いたソノシートなんですよ。」
T「はーはー。」
1「ですからフリーペーパー自体もソノシート自体もタダで店頭で配られていた
 というモノで。」
T「あーそう。いいねー得するねそれ。」
1「そうですね。たまたま僕もレコード店の店頭で拾いまして。それでアーティ
 ストが、忌野清志郎さんの『ラフィータフィー』」
T「あー清志郎さんの。」
1「あとカップリングが『スパノヴァ』っていうグループなんです。」
T「ふーん。」
1「これ僕ちょっとわかんないんで聴いてないんですけど。」
T「はい。」
1「清志郎さんのラフィータフィーは素晴らしい内容です。」
T「あ、そうなの?」
1「これこそソノシートで…」
T「やるべき?」
1「やるべきモノだというね。」
T「あ、そう。へえー。敢えてワザとじゃそういう曲にしたのかなあ。」
1「何かアルバムにも入ってるみたいなんだけど、僕はこのソノシートだけで充
 分というぐらい(笑)。」
T「あーそう(笑)。」
1「これはレコード会社的にはキビシイんですけど…こういう形で実際ラフィー
 タフィーのCD買ってないんであれなんですけど。でもね、ホント素晴らしい、
 あ、これソノシートで良かったなーっていう感じですね。」
T「なるほど。」
1「じゃ最後に、ラフィータフィーで『プリプリ・ベイビー』を聴いて下さい。」

M-07.プリプリ・ベイビー/ラフィータフィー

1「素晴らしいでしょ?」
T「素晴らしい。名演ですねこれ。」
1「ねー。これ自宅で娘さんと一緒に…」
T「すーごいですね。」
1「セッションしてるんですけどね。」
T「絶妙ですね娘さんのこの質問の感じも。完璧でしょ。」
1「『おっぱいなんでプリプリなの?』って言われてもねー(笑)。」
T「そう。だから何でも聞きたがる時期ってあるんですよ。で、これ絶妙ですね。
 まいった。」
1「で、ソノシートって元々…」
T「ちゃんとブレイクのところもカッコイイもん。凄くなかった?『なんでー?
 なんでー?』(娘)『…プリプリプリ』(清志郎)…あーーのブレイク(笑)
 スーゴーイ。」
1「(笑)」
T「やっぱ凄いわ。」
1「素晴らしいですねー。ソノシートの音楽っていうのはこうあるべきだってい
 うところなんだよね。」
T「そうかもね。」
1「ソノシートって元々フレキシディスクって言われてて。まあフレキシブルに…
 レコード盤作るよりも簡単に作れるっていうところであみだされたモノなんで
 すけど。」
T「あーでもね、これやっぱ清志郎さんも凄いけど、この娘さん。何ていうんです
 か?…ももちゃん?わかんないけど。」
1「ももちゃんかなー。」
T「ももちゃんって誰か言ってましたけど。こーれ凄い(笑)天才。」
1「天才ですね。子供にはかなわないですね。」
T「だってね、ずーっと叫ばないと思うよあーやって、いい感じで(笑)。」
1「(笑)」
T「天才的ですねこれ。まいったよ。はい。」
1「はい(笑)。」
T「という事で今日はソノシート特集ね。」
1「でした。」
T「でした。」

<エンディング>
T「はい。毎度魂列車の曲は大体脱線する訳なんですけど、最後はプリプリ・ベイ
 ビーで。この娘の天才的な突っ込み…」
1「突っ込みっつーの?それ(笑)。」
T「突っ込みには脱帽で。」
1「家庭内セッションっていうヤツだね。」
T「スーゴイ。」
1「うん。ラジカセ一台で録音したという。宅録の極みですね。」
T「これジョー・ミークの新曲っつったらわかんない…」
1「わかるっつの(笑)。」
T「わかるかな。でもそういう感覚あるじゃない?なんか。」
1「ありますね。」
T「この絶妙の。あとオーバーダビングでは絶対できない。」
1「できないねーうん。」
T「ワンテイクだよね?必ず。一発…」
1「ワンテイクワンテイク。聞いてみようかって最後に言ってるけどね。」
T「じゃ聞いてみようかって(笑)。」
1「(笑)。だからちゃんと娘さんもセッションに参加してるっていう意識はあ
 るんだよ。」
T「多分ね。そうねー。これは凄いですね。うーん。という事で…」
1「はいはい。」
T「今日のゲストは魂列車1号でした。」
1「はい。どーもー。」
T「はい。また来週。」
1「また来週。」
T「バースト!」


 


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Listening & Reported by Jun Arai
Page Written by Kiku^o^Sakamaki