ベリーベリーストロング
先頃、小説家が小説を書いてその話を元に歌を創るという形の共作を行ったという、伊坂幸太郎さんと
斉藤和義さん。雑誌でそんな記事をみつけ、いつのまにそんなことを!を思っていたら
その曲がシングカットされ、その上シングル用に新たに書き下ろされた続編の小説がついてくるという、
その初回限定盤を早速手に入れました。
もともと伊坂さんは斉藤さんの音楽が好きだったそうなのですが、曲を聴いて納得。
音が、雰囲気が、伊坂さんの小説にとてもしっくりきました。
きっとどの小説にも合うのではと思うほど、軽さ、深さ、リズムというものが
ぴったりくる。そしてなぜかなつかしさをも感じました。
同世代だから&ロックだから、でしょうか。
『ベリーベリーストロング強い絆の話だよ』。この曲の詩だけを読むと、
これをどう歌うメロディにするんだろうと思うような文章の長さだったのですが、
三番まで続いていって歌い終わってみるときれいにひとつの物語になっていました。さすがです。
それにおもしろいことに続編の小説には一応架空人物として“斉藤さん”が登場するし、
シングルに入っているもう一曲の「君は僕のなにをすきになったんだろう」という曲もどこかしら関わっていて
楽しんで書いたのが思いきり伝わってきていました。
まさに企画物ならではのおもしろさでした。
<2007.07.15 vol.88>