笑いの種
秋も深まってきましたが、今年の夏は、私にしてはとても珍しいことに(多分初めてのことです)国内のドラマを二本、最後まで見続けてしまいました。
『ウォーターボーイズ』と『すいか』です。
『ウォーターボーイズ』は同名の映画の二年後の設定で、一度は取り止めになってしまいそうになるシンクロを何とか開催に向けて奔走する、という青春もの。
もうひとつの『すいか』は、ハピネス三茶というまかない付の下宿で繰り広げられる日常を描いたもの。
とはいっても本人たちにとっては日常でも見てる側からしたらありそうでなさそう、と思うような日常ですが。
でもこの『すいか』は、時にやさしくて厳しいことばをくれる、それでいて楽しくてほっとする時間をくれる、そんな番組でした。
ハピネス三茶に住みたい、というより、ご近所づきあいをしながら外から眺めているだけでもいい、そんな大切さが感じられた本当にいい作品でした。
それにしても全十回で終わってしまうなんて、なんて短いのでしょう。日本のドラマはこんなものなのでしょうか。びっくりしました。
是非続きが見たいものです。
この日本の番組の共通点はおそらく私の笑いのツボと音楽のツボにぴったりハマってしまったところかもしれません。
やはり、音楽とその使い方が見ていて、そして聴いていてしっくりとこなければどちらも最後まで見届けることはできなかったように思います。
さて、音楽ということでもうひとつ。
上海太郎舞踏公司Bのミニアルバム『聴くな』。聴いてしまいました。その中でも「朝ごはん」!
これはベートーヴェンの『運命』にア・カペラで歌詞をつけてうたっていくのですが、それがとてもおもしろい!のです。
この一曲の中でもちゃんとドラマになっていて、ある家族が店に朝ごはんを食べにいくというところから始まって、いろいろ悩んだあげく…結局…食べられないのです。
かわいそうなことに。運命なのです。何度聴いても食べられない(当たり前ですが)。
他の曲もおもしろいのですが、やっぱり「朝ごはん」でしょう。和製のオペラ、というよりは楽しいのでミュージカルのようです。
そんなわけで笑いの種、いっぱい拾ってしまいました。収穫の秋ですね。
<2003.11.15 vol.46>