アルタン祭り
この夏やっと、ケルト音楽の祭典「アルタン祭り」(九月一日公演)に行ってきました。
今回は、大好きなシャロン・シャノン氏が出演するというので、はりきって出掛けました。
もちろん前日の青山CAYでの単独ライヴにも行き、彼女ののびやかな旋律にしっかりと触れてきました。
フィドル弾きの元気のよさに魅力を感じてケルト音楽に興味を持った私ですが、
彼女のアコーディオンをきいて、その楽器のかっこよさを認めざるを得なくなった感動を、再び生で実感することができました。
さて、この日の出演者は、アルタンwithダン・ステイシー/ポール・ブレイディ/
シャロン・シャノン withデジー・オハロラン/フォー・メン&ア・ドッグ。中でも特に気になったのが、
デジー・オハロラン氏。"爺ちゃんシンガー"としてアイルランド西端の小さな島から初来日し、私もはじめてきいたのですが、
フィドルを持つその姿から、うたから、声から、とても味があってまるで沖縄の唄者のように思えてしまいました。
また、ケルト音楽のライヴに行っていつも思うのが、客層の幅広さとその気さくさ。
人気ロックバンドのコンサートとはまた別の雰囲気で、その違いはおそらく対象がひとつのバンドだけではなく、
ケルト音楽全体という大きな文化に向いているからかもしれません。観客に気どりがないのも、
その音楽がそうさせているのでしょうし、たとえばクラシックのコンサートに出掛けて何故か緊張感が生まれてくるのも、
聴衆の音楽に対する姿勢や、音楽そのものがそうさせているのだと思うのです。
私にとってケルト音楽とはやはり踊るような元気のよさ。祭りの最後はそれにふさわしく、出演者総出で、
その元気のよさを思いっきり出しきって素晴しいフィナーレとなりました。
<2002.10.15 vol.34>