上野、そして甲府へ
九月のことになりますが、『第十七回日本歌曲コンクール』の表彰式に行ってきました。
会場は上野の東京文化会館小ホール。先に声楽部門の本選会があり、
表彰式はその後ということだったのですが、滅多にない機会でしたので
公開演奏会形式のその会にもお邪魔させていただきました。
さて結果は、案の定「この声は!」と思った方が第一位入賞されました。
素晴らしかったです。おそらく聴衆側にも試験曲(課題曲)を聴く、
のではなく、リサイタルを聴く、というようなどこか余裕のある空気に安心感が伝わり、
それもプラスに響いたのでは、と思いました。
ただ個人的には他の順位について納得いかない部分もありました。わからないものです。
夕方からの表彰式はやはり緊張しました。舞台に上がって賞状を受け取るのは
卒業式以来だったかもしれません。
その後は打ち上げがあり、式のときにお隣になった方とお話させてもらうことができ、
楽しく過ごさせていただきました。
また、今回東京まで出向いたことにはもう一つ、大切な理由がありました。
それは去年、私の詩部門の佳作入選を知ったとき、声楽家の友人が
「予選がんばるから、是非東京で会いましょう」と言ってくれたためです。
約半年後、友人はその予選をしっかり通過して約束を果たし、
当日、私もその友人の歌を聴くのをとても楽しみに出掛けたというわけです。
残念ながら上位入賞にはなりませんでしたが(私の中ではなっていたのですが)
その日、同じ写真に収まることができたことには、とても感慨深いものがありました。
それから次の日、さらにシルヴァーウィークを楽しむべく、新宿から甲府に出て、
山梨県立美術館のミレー館に行ってきました。
ミレーのあのやさしいまなざしに再び会うことができてとても嬉しく、例のごとく
何度も行ったり来たりしてしまいました。
他にバルビゾン派の画家の作品もあって、十二分にその世界に浸ることができました。
本当によかったです。
あと、帰りに駅で買った『くろ玉』というお菓子もとてもおいしかったです。
そんなあっという間の二日間でしたが、とても素敵な秋を過ごさせていただきました。
…以上、ご報告を兼ねて。
<2009.11.15 vol.113>