アンの青春の明日が輝く言葉 第21回

「アンドリューズさん、世の中に、明るい面はたくさんありますわ。この世は、本当にすばらしいものです」──『アンの青春』第6章

悲観主義者の老婦人イライザ・アンドリューズを訪ねて寄付をお願いしたアンは、さんざんに悲観的なことを聞かされます。
世界は日に日に悪い方へむかっている、村の改善協会を作っても成果はないだろう、どうせ若い者がやることなど、ろくなことではない、世の中に明るい面などない、と……。
そこでアンは叫びます。「アンドリューズさん、世の中に、明るい面はたくさんありますわ!」と。
小説に出てくる悲観主義者を、私たちは作り話の人物だと思って笑います。
けれど、あなたの心の中に、アンドリューズさんはいませんか?
何かをしてもどうせ失敗する、やっても大した成果はないだろう、何をやっても事態は改善されない、世の中に明るい面などない、あったとしても自分には縁がない……。
こんなふうに悲観的になって、自分と世界をあきらめていませんか?
悲観的な気持ちになったときは、アンの言葉を思い返してください。
「この世は、本当にすばらしいものです」(松本侑子)

『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用。著作権保護のため、無断転載を厳禁します。

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