母子の会話(2)

   創作…… 桃太郎 かあちゃんバージョン
むかぁーし、昔、あるところに気の強えー婆さま気の弱え〜爺さまが住んでいました。
今日も今日とて、気の弱え〜爺さまは朝早くから起き出して朝ごはんの用意をして気の強えー婆さまを起こしに行きました。
気の弱え〜爺さまが、「ばあさま、めしができただよ」というと、気の強えー婆さまは「ふんっ」と鼻で返事して起き上がり、メシを食い始めました。気の弱え〜爺さまが小さくなりながらメシを食っていると、気の強えー婆さまがギロリと爺さまをにらみました。
気の弱え〜爺さま気の強えー婆さまとの視線を感じ(ひぇぇぇぇ)と思いながら様子を見ていました。
 
「じいさんっ! 今日は柴かりと洗濯を忘れんじゃねぇぞ」
「はっ、はいっ」気の弱え〜爺さまは、朝飯もそこそこに柴かりに出かけ、その後で川に洗濯に出かけました。
川で洗濯をしていると、川上から何やら流れてきます。よく見ると大きな桃でした。気の弱え〜爺さま気の強えー婆さまを喜ばそうと、その大きな桃を抱えて家に帰り、気の強えー婆さまに桃を見せました。気の弱え〜爺さまが川で拾ったことを説明しようとする間もなく気の強えー婆さまはナタを振りかざして桃を割ろうとしました。
すると、桃がパカンと割れて中から玉のように可愛い男の子が生まれてきました。気の弱え〜爺さまは、もう、ビックリ!
気の強えー婆さまは怒り出しました。「誰がこんな赤ん坊を拾って来いと言った! じいさん、お前が育てろやっ」
気の弱え〜爺さま気の強えー婆さまが怒り出したので、慌ててその赤ん坊を隠して、「ハイ。ハイ」と返事しました。さあ、それからが大変でした。気の弱え〜爺さまは桃太郎と名づけて大切に育てましたが、気の強えー婆さまに桃太郎と気の弱え〜爺さまは毎日毎日こき使われるばかりでした。
 
ちょうど、桃太郎が8歳になった日のことです。気の強えー婆さまが町で鬼が島に行くと宝物が山ほどあると噂に聞いてきて、桃太郎にその宝物を取って来いと言い出したのです。
気の弱え〜爺さまはびっくりしましたが、気の強えー婆さまは一度言い出すと聞く耳を持ちません。桃太郎はそれまでさんざん痛い目に遭っているので気の強えー婆さまの言いつけを聞かないとまたどんな目に遭わされるかしれません。いやいや鬼ヶ島に出かけることになりました。気の弱え〜爺さまは泣く泣く桃太郎を見送りました。
 
気の弱え〜爺さまが作ってくれたキビ団子を腰にぶら下げ、途中で家来にした犬・きじ・猿を連れて鬼が島に乗り込みました。
でも、着いてみると鬼たちは優しい者ばかり。なぜここへ来たのかと問われたので事情を話すと、鬼たちはもうビックリです。
 
「えぇっ?! あのバアさまかい? 俺たちが町に出かけたときにあのバアさまには散々な目に遭わされたんだ。お前も今まで辛かったろう。あんなバアさまの所に帰るより、ここで俺たちと暮らさないか」と言われ、桃太郎は家来たちとともに島に残ることにしました。
お陰で桃太郎は強盗になることもなく、その後鬼ヶ島で幸せに暮らしましたとさ。
 
えっ?! 気の弱え〜爺さまはって? もちろん今日も気の強えー婆さまにどやされながら暮らしております。
 
おしまいっ
更新日時:
2004/08/02

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Last updated: 2004/8/25