ショウイチが確か2歳くらいだったかなあ。母の日になったけど、トメばあちゃんに贈るプレゼントがない。と、言うより、金がない!
「おばあちゃんが一番喜ぶものを…」
ずっと考えていたが妙案がない。トメばあちゃんは働いていたし、いつも帰宅時に立ち寄り、「今晩のおかずの足しに」と言って我が家の予算ではほとんど手が出ないものをあれこれと置いていってくれていたほどだ。
「うーん、何ーもないなあ。しょうがない、ともかくばあちゃんの顔を見に行こう」
ショウイチとオシメを抱えてトメばあちゃん家に出かけ、
「ばあちゃん、今日は母の日やね。ハイ、ばあちゃんの一番好きなもの! じゃ、後はよろしく。 グー、グー、グー」
トメばあちゃんの一番好きなショウイチを渡して、私は昼寝と決め込んだ。普段の寝不足解消もでき、私にとってもいい『母の日』だった。お金も要らなかったしぃ。
ばあちゃん、きっと喜んでくれたよねェ。
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