ジャズ体操、その誕生から約50年(1962年考案)、約半世紀を迎えようとしています。
創始者モニカ ベックマン氏の定義づけによると「ジャズ体操とは、体操の根本理念にのっとり、
音楽としてのジャズ、運動の型としてのジャズに基礎をおくものである。」と述べています。

日本にジャズ体操を紹介したのは、佐藤正子氏です。現代的な音楽を用いて、身体運動にとって
非常に有用なジャズ技法の大きな特徴である『孤立運動と多中心性』を、体操の原理に基づいた
運動の中に調和させ、体操として体系化したのです。


Tジャズ体操の基本となる構成要素

1.ジャズ技法   孤立運動と多中心性の運動 

2.自然運動     重力に従った落下運動
            重力に打ちかつ筋力
            人体の法則に従った力学的、物理的な運動
            (振り、はずみ、緊張、弛緩)

3.リズム      空間感覚、時間感覚、エネルギー感覚
           (方向、距離、速さ、動きの強度)


Uジャズ体操と音楽

音楽のリズムと運動が互いに相応し合うことで、より効果的に運動をすることができます。
音楽のリズムと運動の基礎リズムを「はずみ」で表現することを通して、よりリズミカルな
音楽に身体が適合できます。ジャズ体操は楽しいと実感できる大切な要素となり、子供
からシニアまで、生涯にわたって続けることのできる体操となります。

生命力のある美しい動きはひとつひとつの動きが無理なく音楽の中で生かされ、流れ、
連続するところにあります。音楽の中でもとりわけ、ビートを感じ取り、身体を反応させて
いくことで感性がみがかれていきます。これはジャズ技法がアフリカの民族舞踏に起源を
発している所以でもあります。


Vジャズ技法の特徴

孤立運動と多中心性・・・・細部に分けられた部位それぞれに動きの中心があり、
                それぞれの部位が孤立して動き、同時に多部位が動かされ、
                動きの中心を多く持っていることです。

水平移動と低い姿勢・・・・膝を曲げ身体を低い位置に置き、安定した状態を保つことで
                多様な動きの変化に対応できます。

対抗運動とひねり・・・・・身体の各部位が互いに対抗して動き、反対の方向に力が働きます。
                部位と部位がひねられるという現象もおきます。


日頃、何気なく動いている動作も、このように理論付け、体系化されています。
ほんの一部でも基本用語を覚えることで、さらに深くジャズ体操とかかわることが
できます。生涯にわたって体操を楽しみ、健康に過ごしていきましょう。


参考文献 佐藤正子著「ジャズ体操」 成美堂出版              


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