今日からSケンさん合流。
全く夫婦の夏休み旅行計画にこいつらはどういうつもりでしょうか。

あれよあれよという間にこういう計画になっていましたからね。
いや、でも、最初に「合流する?」って聞いたのは
相方だったような・・・。

まあ、こういうアバウトな旅は(旅程も詳しく決めず
宿も決めず)同行者が多いほど
楽しみも増すわけです。
それが気心しれた彼らなら、やはりもっけの幸いというべきか。
・・・・・・・・・・
向かうは高知空港。
Sケン氏はこの旅行のために三連休も
一日しか休まずに仕事をやっつけて
高い高い航空券を買ってやってくるのでした。
一刻も無駄に出来ますまい、と、大急ぎで
キャンプ場を後にする私たち。

ところが、この旅行中最大の危機が私をこの後襲うのです。
ええ。お恥ずかしながら。

旅行中、多くの女性が悩むことがありますよね。
私は、普段の生活ではほとんどソレで悩むことはありません。
朝起きて、冷たい水をびゅいーっと飲んで
台所仕事をしていると大概の場合ソレはあらわれます。

そんな調子ですから、旅行先でも朝目覚めた時に
いつもより多めに水をびゅいーーーっと飲むと
まず大丈夫・・だったんです。いつもは。

とはいえ、旅行中は起きる時間も食事時間もまちまちなので
やはり普段通りとはいかないこともままあります。
それがこの日、このときに来るとは。

ということで、多くは語りませんが
高知空港へ向かう途中で泣きの涙で
「コンビニ〜〜」と叫ぶことになりました。

はるばる横浜から飛んできて
僅かな時間さえ無駄にしたくないのはSケンさんでしょうが
一刻の猶予もならないのは私の方です。

結果、待ち合わせ時間には少々遅れてついたわけですが
まぁ、そんな恥ずかしい話も今は笑い話。
・・・・・・・・・・
Sケンさんを乗せてまず向かうは
高知の「萩の茶屋」
相方の会社の四国出身の方が「四国へ行くならここに行きなよ
すごく旨いよ」と教えてくれた店なのです。
海鮮物の店らしいのですが
その中でも特筆すべきは「貝おじや」ということで
前日もしこたま飲んだ私たちは
朝も起きるなり、「貝おじや貝おじや」の大合唱というほどに
この店に来るのを楽しみにしていたのでした。

会社の方が印刷してくれたらしい萩の茶屋の説明のweb頁には
とてもとてもアバウトな店への行き方が一文で示されているのみだったのですが
そこは「女の子とは思えないくらい、証明問題(数学ね)が得意だな」と
中学の時に塾の先生に褒められたという「地図の読める女」である
私の本領発揮。ということで
まぁ、なんのかんのといいながら
(待ち合わせ時間に遅れた原因となってしまったことの汚名返上かも)
このへんのはず・・と車を走らせると
ソレはありました。
大きな看板。




そして



もうがっかりです。
今日二回目の泣きの涙です。
・・・・・・・・・・
4人をうなだれさせるに十二分だった
萩の茶屋を後に、結局似たような店で昼食をとって、
今日は移動日。
今日から合流のSケンさんが一番に楽しみにしていたのが
四万十川。
だから明日一日四万十川で遊ぶ予定なのです。
それにSケンさんの本日の宿の希望が
「温泉宿」ということだったのですが
四万十川周辺にめぼしい温泉宿がなかったので
更に二回目とはなりますが
この日も「森の国」に宿を取っていたのでした。
なので、今日は、四万十を河口から上流へあがりながら
ドライブをして
再び滑床渓谷へ、そして森の国でのんびりする。
という予定。

実は、一昨日宿泊した森の国ホテルには近接した施設として
森の国ロッジというのがあるのです。
作りや雰囲気は似ているのですが、
まぁ、別館というイメージでしょうか。
森の国ロッジには温泉は無いのですが
徒歩2〜3分の森の国ホテルの温泉を利用することができます。
そして、森の国ホテルでは食事が洋食のコースになりますが
森の国ロッジでは和食のコースになるのです。
温泉がついていないのは惜しいけれど、
どちらかといえば和食派の私たち、
先日は洋食を味わったし
今回は・・ということで、今日の宿はこの「森の国ロッジ」に決定していたのです。
ふふふふふ。楽しみ。
・・・・・・・・・・
今までずーーっと助手席でナビをしていた私
今回、Sケンさんの登場で助手席を譲るが早いか
ずっと眠りこけていまして
気がついたら四万十川の河口でした。
Sケンさんが希望した模様。
ぼやけた頭で必死でついていきましたが
半分以上寝ていました。
この辺りでの写真の私は明らかに寝ぼけた顔をしています。
うむ。
河口を見た後は、ひたすら上流に向けて
進みます。
民家が見えなくなったと思ったら、あっというまに
山の中。
四万十川の付近は小さな町がちょこちょこっと
あっては、すぐに山の中になるという景色。
この辺の景色に見慣れると
普段の生活と基準が完全に狂ってきて
ほんの少し民家や店が見えてきただけで
「町だよ。町だよ。」と大騒ぎすることに。
実は、このとき、ハルちゃんは求職中でして
携帯のアンテナがたつわずかなタイミングをみはからっては
面接の打ち合わせをしていたのでした。
四万十川の付近は圏外だらけですよ、皆さん。


ここいらで四万十川で有名なもののご説明をしましょう。
それは「沈下橋」
欄干の無い橋です。
これは、増水時に橋が川の中に沈下しても
問題がないようにと作られているのです。
こんな欄干のない、ある意味無防備な橋が
数キロ毎に設置されています。


左の白っぽいのが沈下橋。
車が一台走れる道幅です。
橋に立っている肌色の物体は中学生くらいの男の子。
なんと、この肌寒い中、
小学生と中学生の集団が
沈下橋から飛び込んでは、川で泳いで遊んでいました。
右側に頭がいくつか並んでいるのが見えるでしょうか。
元気です。本当に元気です。
・・・・・・・・・・
こうして、いくつかの沈下橋をひやかして遊んでいるうちに
ある一つの橋で
川に潜って遊んでいるハタチ過ぎのカップルに出会いました。
「いやあ、寒いですよ」と鳥肌を立てながらも
「でも、あっちの大きな岩に川エビが居て」と笑う彼氏とか
もくもくとシュノーケリングをしては「魚、居ますよ」という
可愛い彼女を見ているうちに
さっきは「子供は元気」と笑ってみていた私たちですが
だんだん「いける??」と思うように。

皮下脂肪が薄くて、寒がりな相方はけしかける一方。
ハルちゃんをせっせとけしかけます。
こういう時、なんの気負いもなく
やってくれちゃうSケンさんは、
おもむろに上着を脱いであっさりと川に入っちゃいます。
ハルちゃんと相方の攻防戦をよそに
シュノーケリング貸りるよー、と一言残して潜っていった
Sケンさんを見ているうちに
だんだんだんだんむらむらむらむらと。

「私、泳ぐ!」

アホでしょうか。
実は私、このとき、あまりそういう体調ではなかったのです。
それを知っていたから相方は私をけしかけなかったのですが
その私が自分から・・・

別に浴場でもなんでもありませんから
着替える所なんてありはしません。
うちの車ったって、普通の4WD。着替える所なんて特にありません。
ええ。着替えました。
車の脇で、バスタオル巻いて。

なんで写真とってもらわなかったんだろうなぁ。
我ながらアホな絵だったと思います。
四万十川の河原でバスタオル一つで着替えるいい大人。
そんで、挙げ句の果てには、ラッシュガード(ウエットスーツの上着だけみたいなの)
着て、シュノーケルつけて。



四国旅行へ来る前にいくつか立てた計画のうち
四万十川にまつわるものとして
「川遊びをして川エビを捕る」というのがありました。
川は海より水が冷たいということで
わざわざラッシュガードなどを買っていったのですが
今年のこの異常気象。まだ梅雨も明けきらない川の水は冷たくて
この計画はそもそも無理かな・・と皆であきらめていました。


異常気象はとりあえず私とSケンさんには関係なかった模様。


実際の川の中は、入ってしまえば割と平気で
シュノーケルをつけて水の中を覗くと
魚が沢山泳いでいます。
川の魚と海の魚は動き方が全く違うんですね。
すごく面白い。
狩猟民族の私は網を持って泳いでおりましたが
水に入ってすぐに私並みに動きの鈍い「ゴリ」という魚を
捕まえたのでした。
(なんで写真撮らなかったのかなぁ。そればっかりだ。)

川エビも見ることが出来ました。
これはですね、石の間にすぐ隠れちゃうので
網では捕まえることが出来ないんですよ。
すごく残念。
・・・・・・・・・・
この日、早めに宿に行って、宿の前の滑床渓谷で
魚釣りという案があったのでした。
釣り命の相方のたっての願いにより。
なのに、その妻が我を忘れて四万十川で泳いではしゃぐ
という暴挙に走ったが為に
宿へ着いたのは
日暮れ間近でした。
すまん、相方。
・・・・・・・・・・
さて。ここで前述の森の国ロッジ。
とても素晴らしかったのです。ホテルのみならずロッジも。
力を入れているのがロッジよりホテルであるのは
歴然でしたが、それもサービスが悪いとかそういうことでは無いんですね。
多分、いっぱいいっぱいの人数の従業員で
きりもりしているらしく、
ロッジの方は夜中になっちゃうと常駐のホテルマンが居ないとか
そういうことなんですけど、
でも、ホテルマンの方はどなたも親切だし
施設は綺麗だし、そしてなんといっても食事!

ここでこの日の食事の献立を

先附    玉子豆腐
御造里   虹鱒の洗い
焼物    天魚の塩焼き
中鉢    虹鱒の甘酢あんかけ
強肴    牛ステーキ
酢物    鶏肉 胡瓜
油物    天魚 粟麩
御食事   白飯
香の物   雷漬
留椀    味噌汁
水菓子

これは完全に私見ではありますが
私は今後、ここに行くことがあっても
絶対にホテルじゃなくてロッジに泊まると思います。
それくらい食事がよかった。
部屋も4人で10畳くらいの部屋に通されまして、
とても綺麗で快適な部屋でした。
言うこと無いです。

ロッジじゃなくてホテルの方に力を入れているのなら
宿泊客が多いのも当然ホテルの方でして
結果、ロッジの方は猿の被害が少ないみたいです。
猿を見たい方は是非ホテルの方へ。


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