「ごっこ」を食べてみよう |
横浜に引っ越してきまして、 魚好きの我が家としては、毎日のように チェックをする魚屋があるのですが そこに冬になると並ぶ奇怪な魚 「ごっこ」というのがあります。 鮟鱇などの深海魚に似た風貌で いかにも「鍋にしてくれ」といった風体で店頭で横たわっています。 うーーん。これは一度料理してみなければいかんだろう。 ということで、今回 一匹180円に値下げしてあった「ごっこ」の中でも 小振りなのを買ってきまして(定価だとグラム100円でした。) さて、それでは ごっこ鍋というものを作ってみましょう。 −−−−−−−−−− ![]() でろーん。これが「ごっこ」です。 ごっこというのは通称で正しくは「布袋魚」。 七福神の布袋様が持っている袋に似ているから付いた名前とか。 東北地方の冬の珍味だそうです。 見るからに深海魚です。 ![]() シンクに置いたところ。ほんとにでろーーーん。 ![]() まずはお湯で表面のぬめりをとるということなので 80度くらいに熱したお湯にぼとーんとつけこんだら でろでろだった身体がしゃっきりしました。 面白い。 こいつをぶつぎりにします。 骨ごとがんがん切れます。 これにはびっくり。 ぶつぎりにした写真も、ごっこの全体図を裏っ返しにした写真も あるんですが(この魚、腹の中が真っ黒なの!!) ちょっとグロイと思う方がいらっしゃるかもしれないので 割愛します。 良い写真なんだけど(笑)。 ![]() 鍋に肝と酒を入れてから煎りにします。 そこに大根とネギと味噌を入れます。 ポピュラーな味付けは醤油だそうですが 今回私が味噌味で食べたかったのであっさり変更。 大根も、本場ではじゃがいもだそうです。 それは昨日の夕食でじゃがいもを山ほど食べたので変えました。 ![]() 最後にのりを入れるのだそうです。 あと、本当の美味しさは卵にあるそうですが 我が家のごっこは男の子だったらしく卵がなかったのでそれも割愛。 お味は、といいますと これがなかなか美味しい鍋でした。 この魚、全身是ゼラチンという魚であります。 そしてこのゼラチンがぶりぶり。 ゼラチン質が多い部位というのは若干あぶらっぽかったりもしますが この魚は本当にゼラチンだらけで脂もほとんどありません。 ゼラチンも割と硬めというかしっかりとしたゼラチン。 ほほう。これは美味しい。 身の部分はどうかといいますと、全身本当にゼラチンだらけなので ほとんど身がありません。 背骨の辺りに少し付いていた肉は淡泊で上品でしたが 実際ほんの少ししか食べられてないので この感想もちょっといい加減です。 キョウエの今回の味探訪。 もしくは食いしん坊万歳。 満足な結果に終わったのでした。 下準備も簡単だし、鍋シーズンのレパートリーの一つにはお勧めです。 ![]() 唐揚げも作りました。 右がごっこの唐揚げ。 他では味わえない独特の歯ごたえです。 |
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