磯牡蠣三昧

父の日にかこつけて、実家に帰る。
この日に到着するように、密かに「比内鶏」を送っているので
下心が無かったとは言えないが、
まぁよい。とりあえず父の日である。

前から、この週末には帰ると電話をしておいたのだが
前日に、母から電話である。
「あんたたち、早く来れるんだったら、一緒に銚子に行かない?
磯牡蠣買おう。」

磯牡蠣!!!
日本海の岩牡蠣が夏にも生で食べられる事は有名だが
(実際、去年は秋田でそれを満喫したのだ)
なんと、我が千葉にも、夏に食べられる牡蠣が採れるという。
先月、父と母がテレビでそのことを知って
大騒ぎで買いに行って、有り難いことに、我が家にも声をかけてくれたのだが
相方は仕事(しかも当直)で、私も家を空けて町田まで行っていたのだ。
あぁ、家にいれば、相方に抜け駆けしてでも行きたかった・・・。
食べそびれた、食べそびれたと、相方と騒いでいたが
親の愛とは有り難い物である。今回、それをご馳走するために買いに行こうというのである。


当日、大興奮で家を出る。実家までは高速を使えば1時間ちょいの距離である。
約束の時間に実家につくと、今度は実家の車に4人で乗り込み
2時間程走ると、目的地である。

車を停め、市場に入る。
入ったすぐの店で、まず磯牡蠣発見。大きいのが3つで千円。
でかい。びっくり。
それを横目に、ぐるりと市場を回り、最初のものより、若干小振りだが
(でも、若干)皿に6つほど、盛られたモノを2皿購入。
お約束の、「ちょっとおまけしてよ。」攻撃で更に牡蠣を一つ、ビニールに入れさせる母。

さてさて、こうなったときの両親とは大変太っ腹なモノである。
「あとは、何がいい?何食べる?」と札を握りしめたまま
聞いてきてくれる。おかあさん、いくら日本とはいえ、お札は財布にしまいなさい。
あれだけの大量の牡蠣、そして、午後には届くであろう比内鶏。
あぁ、我々夫婦に何をねだれというのだ。
しかし、市場を練り歩く内に、母が大変なものを発見。
これは!と目をむくほどの本マグロ大トロ。
しかも、一さく、なんてものではない。でっかいでっかい切り身。
4千円という値段だが、その大きさ、生の本マグロという事実、
そしてなかなかお目にかかれないほどの大トロっぷり。さしの入り方が見事。
店のお兄ちゃん曰く「他じゃ、2万5千円ってとこだね。」
「・・・欲しい。食べたい。」
あぁ、言ってしまった。

かくして、今日の夕食は、山盛り生牡蠣、すんごい大トロ、そして、比内鶏一羽。


家に帰って早速牡蠣の殻割り。
軍手装着、トンカチにアイスペールを用意して、ナイフを片手に
こじ開け開始。
まず、母が牡蠣の貝殻の合わせ目部分にアイスペールを
当てて、トンカチでごんごんと割る。
合わせ目が空いたところで
私がナイフを差し込み、貝柱を切ってこじあける。
当社比。


夕食は、このでっかいぷりぷりの牡蠣にレモンをかけて
もちろん生牡蠣で。
更に半分は、溶き卵とアサツキをたっぷりまぶして
陶板焼き。
牡蠣好きを誇る男である相方はあのばかでっかい生牡蠣を3つ
陶板焼きを3つたいらげた。

うまーーい。味こーーい。
うほうほと平らげるいい大人達。
これで、更にとろとろのまぐろや、味のぎゅうっと詰まった比内鶏。
更に更に、母が懲りだしたカクテルを作るべく、
いろいろなリキュールを揃えたばかりだったので
そりゃあもう、食うは飲むは。もぐもぐごくごく。

初夏の牡蠣三昧。最高にゴザイマシタ。

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