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半茶日記

071031

 あ、まだ十月は一日あった。

 

071030

 一日で一月分の日記を書いてみる。

071029

 「虚空の逆マトリクス」森博嗣(講談社文庫)
 短編集。特に期待を持たずに読み始めたが、電脳物「トロイの木馬」、タクシー内変格サスペンス「話し好きのタクシードライバー」、ポールオースターをひとひねりした「探偵の孤影」は結構面白いと思いました。

071028

 久しぶりに一日お休み。ブックオフ(百円均一本)と無印良品(文房具)のお買い物でストレスを発散する。我ながら安上がりである。

「殺人もサバもMで始まる」浅暮三文 講談社ノベルズ
 掘られた形跡のまったくない地中の空洞で奇術師は餓死。ダイイング・メッセージ「サバ」が意味するものは? 雪の山荘での第二の密室殺人。
 私の琴線に触れないトリックと動機だったのが残念ですが、あっと驚くことが(私が詳細に推理するタイプの読者ではないからでしょうか)出来なかったのが残念。英語の慣用句を直訳して使う探偵は気に入りました。

071027

 今度は別の研修会で知らない会社の人と沢山出会う。こういうのはすごく疲れる。おまけに台風で駅のホームでずぶ濡れになる。

071026

 福井駅を通過。ウエストポーチをつけた小枝似のおっさんがいないか探してみる。列車の窓からだと駅の周辺には人っ子ひとり見当たらない。車が二台徐行しているのが見えただけである。福井県人は、遺伝子操作で外見を車両に変えてしまったという仮説を唱えてみる。

071025

 歓迎会。イタリヤレストランっぽいところ。店の雰囲気は中近東。味はまあまあ、酒はうまくない。

071024

「ブロードバンドで学ぶ英語」ジョナサン・ルイス(光文社新書)
 2002年発行の新書なので内容が古く役に立たず。

071023

 鳥居みゆきの動画を繰り返し見てしまう。中毒性があるね。

071022

 いろんなキックオフミーティングには散々参加したのだが、第二回目のミーティングが一向に開催されないのは何故だろう。蹴りっぱなしということか。

071021

 最寄の駅までボチボチ歩きながら帰宅の途へ。椎の実やらどんぐりやら拾いつつ。

071020

 研修で海を臨んだり、山に臨んだりしつつ討論したりする。こういう時には、良い景色をみるとかえって鬱になる。
 海をみてもまいる。山をみてもまいる。二重まいるなら遠すぎる。良い天気ならば、なおさらだ。

071019

 いつもなら、週末を楽しみにしつつ作業をこなすのだが、今週は週末が無いことが予告されているので、単に作業をこなす。

071018

 木曜の男は象に乗る。

071017

 急に、この会議には出なくていいよと言われたので時間が余る。急に、出社しなくていいよと言われたのではないことに安堵する。

071016

EX MACHINA ORIGINAL SOUNDTRACK(DVD付)

 初回限定版を買ってしまったが、スコア版CDは不要だし、DVDの細野晴臣インタービューはCUT収載用で、細野氏はあんまり喋っていないし、パシフィコのライブ映像もTVとそんなに変わらないし一曲だけだし、で限定じゃない版のほうがよかったかも。

 細野氏が関与した曲は民俗音楽っぽいエレクトロニカで、それほど細野氏の趣味に走っていない。映像と違和感がないようにするということで苦労した後が見える。

 映像特典で映画の予告編を見た限りでは、ハリウッド的な人物造形で、攻殻機動隊である必然性は無いように感じられました。押井マジックにやられているのかな? 私。

071015

ユーモアの分析はカエルの解剖のようなものだ。
興味を持つ人はほとんどいないし、カエルは死ぬ。
by E.B.White(米・小説家)

071014

”I can't get no satisfaction.”というテーマで雑文を書こうとしたのだが、何を書こうとしていたのか綺麗さっぱり忘れてしまった。

071013

「マイブック 2003年版」 著(新潮文庫)
 105円だったので買ってみる。なぜかあっという間に読み終えてしまう。一月五日で挫折している。スキーに行ったまま返ってきていない。消息が危ぶまれる。

071012

 頭突きおよび投げ技でTKO狙いというのは新しい戦法だなあ。

071011

「本棚探偵の回想」喜国雅彦(双葉文庫)
 気軽に読みました。古本収集の日々。古本は読まないという著者の心境に早く辿り着きたい。

071010

 結婚記念日だが双方とも忘却。

071009

 自分の仕事量は増えていないはずだが、仕事の割り振りを考えているとそれだけで消耗する。やりがいがあるようにしてやんないとなあ。でもそもそもつまらない仕事だしなあ。ビジネス書でも読んでみるかなあ。

071008

 体育の日。これ以上体を育ててどうしよう 途方に暮れるメタボの夕暮れ。

071007

 生きている振りをして、散歩。ブックオフで読みもしない百円本をあさる。サンリオSF文庫が百円だったのでゲット。幻想小説だったので読みたいが、読む気力が湧き出ず積んでおく。

071006

 とりあえず死んだように眠り、死んだように起き上がる。

071005

 やだ、と断ったのだが社内事情のうんぬんかんぬんで部下というものが出現。いままでずっと独立愚連隊でやっていたのでどう扱っていいものかよくわからない。しかも二人ともわたしよりずっと年上だし。給料も上がらない上に仕事が増える。気を使う。胃潰瘍になる。毛が抜ける。

071004

「マイブック 2004年版」 著(新潮文庫)
 105円だったので買ってみる。なぜかあっという間に読み終えてしまう。ずいぶんと余白が多い本である。

 そういえば数日分書き込みされているマイブックは、ブックオフで時々見かけるなあ。デイリーポータルZあたりで特集しないかな。

071003

 久しぶりに新宿に出る。帰宅してから、新宿のジュンク堂で未知谷フェアをやっていることを知る。前を通ったのになあ。

071002

ゲッベルスの贈り物 藤岡 真 (創元推理文庫)

 謎のアイドル捜しに駆り出されたプロデューサーの「おれ」。人気俳優や国際的数学者など、著名人を次々手にかけてゆく殺し屋の「わたし」。五里霧中の展開の果てに「おれ」と「わたし」が出会った時、《ゲッベルスの贈り物》に関する恐るべき真相が浮かび上がる

 本が読めないターンがずっと続いている。昼寝の前にちょいと手に取ったら一気に読了。久しぶりに一気読みが出来て自分でも驚く。

敗戦直後のUボートに乗っている謎の日本軍将校。上司の命令で謎のアイドルを探す主人公。次々と有名人を始末する殺し屋。サービスてんこ盛り。ゲッベルスの贈り物の真実とは。

 いやあ、面白かった。本筋の謎とからまないトリックは、あえて作者のサービスと思えばよろしい。ググってみたら、こういう外に開く形の謎を嫌う人が多いのでびっくり。 外に開ききるとSFとなるのだが、絶妙のバランス感覚でミステリに留まっている。本作のアイディアにリアリティを感じられない人は、いわゆる空気が読めない人である。

071001

ジャック・フィニイ 『完全脱獄』 ハヤカワ・ミステリ文庫

 難攻不落(でもないか)の刑務所から今週中に脱獄しないと死刑。シャバにいる恋人と弟の手を借りていかにして脱獄するか。  こんなに外から自由に入れる刑務所だと、そりゃ脱獄できそうだと思わせるところがネックかなあ。もうちょっと兄(脱獄囚)の心理を書き込んでおけば更に傑作となったと思われる。惜しい。作者の人柄が良いのが裏目に出た感じ。


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