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半茶日記

070930

「α版Ver.7.9.1」

 手記は、机の引出しの奥に忘れていたものだった。

 適当なページを開いてみると、こんなことが書かれていた。

 ……が流れているのか、淀んでいるのかよくわからない。鉄の橋の上からは×××(判別できず)水鳥が数羽浮かんでいるのが見えるので、きっとれっきとした水なのであろう。橋の向こう側に進むと、更に倉庫の数が増え、次第に東西南北どちらも似たような景色になる。交差点につくたびに見回してみるが、さっきと区別がつかない景色で、進んでいるのか戻っているのかわからなくなる。

 道幅ばかりむやみに広いが、たまに大型トラックが通りかかるだけの車道の長い横断歩道を渡り、二つ目の交差点を左に曲がると海に出た。しばらく堤防に沿って歩いてみたが、灰色の壁が……

 このようなオチの無い文章が延々と書き連ねてある。思い出した。去年、鬱の大波にさらわれた時に、胸にたまった黒い塊をどうしようもなくて書き連ねていた手記である。 このあと、堤防の上をどん詰まりまで歩いて、引き返そうと振り返ると海から大きな……

 などということが書いてあるのじゃ。幸いなことに 手記の持ち主は鬱が去っていったので続きを書くことはしなかったようじゃ。なによりのことじゃ。

 じゃがのう、昔の人が言っているように鬱は心の風邪なのじゃ。その心は、注意していても毎年一回はかかってしまうものなのじゃよ。再びその手記が必要になる時がくるじゃろう。そんなに遠くない将来に。

 なに、手記の続きが気になる? 海から出てきた大きなものは何かって? 手記に書かれておる海から出てきたものは鮫に決まっておる。昔から言うではないか、「手記こそモノのジョーズなれ」。

 とっぴんぱらりのぷう。

070929

YoutubeでAphexTwinのDJステージを観る。

ステージの真ん中には布で覆われた大きな机。観客からは何が載っているのか見えない。机の向こうにはうつむいて机の上の機材をいじるAphex(中年男性)の姿。後ろの大きなメインスクリーンには、機材をいじる手元の様子が目まぐるしくカットを切り替えながら映し出されている。流れ続けるキチガイリズム。ステージ上にはAphexが一人のはずなのに、スクリーンには手が4本出てきたりする。左右のサブモニターには、何かのシルエットが映し出されている。体中から大小の腕が生えている何者かのようにも見えるし、マンデルブロ集合の一部のようにもみえる何者か。その何者かはキチガイリズムで踊っている。

死体のように男の肩に担がれて、二人の少女がステージに運搬されてくる。白いドレスを着た少女たちは、ゆっくりとどこかクラシックバレエを思わせるような動きで踊り始める。

流れ続けるキチガイリズム

メインスクリーンはステージの少女を映し出す。少女の顔はもちろんAphexTwin。

次第に踊り狂い始める少女たち。何者かわからないサブスクリーンのシルエットは姿を次々に変えながら踊っている。ひとり俯いてほとんど動かず機材をいじり続けるAphex。流れ続けるキチガイリズム。

一生AphexTwinについていこうと思いました。そろそろCD出せよ。

070928

盗まれた街映画化便乗企画で復刊となった、フィニィの「完全脱獄」を買う。

070927

創元推理文庫の復刊の件
とりあえず、チェスタトン「詩人と狂人たち」、ロバート・シェクリー「残酷な方程式」、J・G・バラード「溺れた巨人」、フレドリック・ブラウン「宇宙をぼくの手の上に」だけおさえる。
アイリッシュ「裏窓」は手元にあるのでパス。

070926

とりあえずトーキングヘッズの「ストップメイキングセンス」のサントラを買いに行く。

細野晴臣(ハリー・ホソノ&ザ・ワールド・シャイネス)の「FLYING SAUCER 1947」が出ていたので買ってみる。ほんとにカントリーミュージックだよ。(細野流)HIPHOPの「ボディースナッチャーズ」とかテクノポップの「スポーツマン」が、もともとカントリーであったように平然とカントリーになるとは、すごいね。

「ストップメイキングセンス」はいいね。アフリカリズム隊と変態ベースが気持ちいい。特徴あるデビットバーンのボーカルもいいなあ。いま聞くと、あれやこれやの元ネタってトーキングヘッズだったんだなというのがわかって面白い。いまさらですまない。

勢いで、ituneでNew OrderのKraftyを買う。自己パロディのようにも聞こえるが、ベースとギターが気持ち良くていい。

070925

英会話の先生は三回目なのに、あいかわらず帰るときにビルの中で迷子になる。萌えないと言えないこともなくはない。

070924

トーキングヘッズのブームが来る。CD屋に行ってみるが、何を買っていいのか良くわからない。

070923

アップしてみる。

070922

書いてみる。

070921

苦虫を噛みながら宴会。

070920

そういえば「今日の早川さん」を買っていたはずと思い、机の横を掘ってみる。ウエブで読める部分プラスアルファといった感じで、あまりお買い得のような気はしない。
「創造士・俎凄一郎 第一部 ゴースト」山田正紀:俎凄一郎はまだ登場しない。完結するかなあ?
「メルトン先生の犯罪学講習」ヘンリ・セシル:頭を打った教授が自分の意思に反して犯罪の実例を講義するお話。短い話をむりやり繋げている感じが微笑ましい。
机の横から同時に掘り出された本「密猟者たち」トム・フランクリン、「恐怖省」堀明、「なにもしていない」笙野頼子、「ずっとお城で暮らしてる」シャーリイ・ジャクソン、「地下室の手記」ドストエフスキー

070919

安部公房の短編集と戸川純のエッセイ集を買う。読む気になるのはいつごろだろう。各105円。

070917

ポール・ジェニングスのペーパーバッグがあったので購入。とりあえず積んでおく。日本探偵小説全集 (4) 夢野久作(創元推理文庫)を買ってみる、瓶詰地獄の別解釈というのが未だにわからない。

本棚をちょっと整理してみたら佐藤亜紀の「バルタザールの遍歴」と「雲雀」と「天使」がそれぞれ二冊ずつあることを発見してへこむ。買った記憶どころか書名・著者を初めて見るような本がぞろぞろ出てきて、またまたへこむ。

070916

風が強くて、ホームで電車を待っている女子高生のスカートがへそまでまくれ上がる。短パンを履いていたので事なきを得たようだ。備えあれば憂いなし。

坂本龍一のアルバム"CHASM"のリミックス集"Bricolages"を買う。テクノのリミックスは、元より良くなることはメッタにないのだが、これは例外らしい。

070915

ブックオフに出かけると神輿が繰り出していて、なかなか店までたどり着けない。文庫サイズのショートショート選(英語)と「晩餐後の物語」アイリッシュ短編集 (1)を買う。ショートショートは大学の教材らしい。歯が立たず。晩餐後の物語は読後本棚に置こうとしたら以前買っていた物を発見。

ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック(細野晴臣監修)のCDを発見。ブックオフの中古なのに定価。

070914

某所にナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック(細野晴臣監修)の音源が上がっていた。ニコニコ笑いながら聴く。なつかしいなあ。ゼビウス(ディスコバージョン)よりも、こっちが好き。LPで買って聞いていた頃には、それぞれのゲームで"実プレイではありえない"展開をしているのを聴き取ってクスクス笑っていたのだが、今では全然わかんないや。(明らかに演奏しているゼビウスは除く)。

070913

ぞろ目になる。年を重ねる度に、自分の能力が低下していっていることが自覚されて恐ろしくなる。

070912

この坊主気に食わないねと織田が言ったから比叡山延暦寺焼き討ち記念日

070911

英会話の先生が実家に帰ってしまったので、今回から先生が交代。前の先生といい、今回の先生といい、とにかく生徒をほめる。育てるための手法なのか、商売だからなのか勘ぐってしまう。素直じゃないね。

070910

電車から外を眺めていたら「日用品」という看板が目に飛び込んできた。ここで問題です。この「日用品」という単語の中にはいくつ四角があるでしょうか。

<回答例>
日  :小さい四角2つ、大きい四角1つ 計3個
用  :小さい四角4つ、縦長の長方形2つ、横長の長方形2つ、大きな四角1つ 計9個
品  :四角3個
日用品:雑貨販売業の"資格"1つ
    日用品を配達するための運転免許"資格"1つ
    大規模チェーン店の販売戦略の"死角"に入っているのでなかなかつぶれない。
    この看板、四角が多いので"視覚"効果に優れている。
    でも"字画"が多い。
    経営者は"私学"出身の"人格"者。
    堅実な経営は中小商店としては"至極"当然である。
    実は裏の仕事は"刺客"ぞな。
    "嗜虐"癖がある。

計25個。

070909

古本屋で百円だったのでナルニア国物語のペーパーバックを買ってみる。

070908

景品などとして貰えるたぐいの安い文房具が好きで、目に付くたびに貰っていたら家中に散らばっている。シャープペンの消しゴムは非常用だから使うなと何回注意してもシャープペンのキャップと消しゴムを失くしてしまう。わが子ながら馬鹿である。最近の安いシャープペンは消しゴムがないと芯がボロボロと落ちてもう使えない。キャップがないのは格好悪い。ボールペンはどんどんインクが乾いて使えなくなる。普通の消しゴムは見つからない。コピー用紙にどんどん落書きして、いざ印刷しようとすると白紙が見つからない。ハサミは十本はあるはずだが、いざという時には見つからない。カッターナイフも同様。

とうとう家内が切れて、文房具は必要最小限のものを残して廃棄してしまった。

オチはない。

070907

台風の中、通勤。めちゃ込み。二の腕に女性の胸があたって申し訳ない。なるべく当たらないように無理な姿勢をとっていると足がつりそうになる。振り替え輸送をしていたので、途中の駅で降り、いつもと違う路線に乗ってみる。すいていて楽チン。座れたので熟睡。目が覚めると首筋と背中に痛みが。

070906

気圧が低下したせいか、眠くて仕方がない。一文字消去しようとしてDelキーを押した瞬間に数秒間意識を失って、大事な書類の数行が消去される。UNDO機能がないソフト(そういうソフトもあるんだよ)だったのでそのままウインドウを閉じる。

070905

部下のいない管理職って、そういえば何を管理しているんだろう。

070904

P.G.ウッドハウスの著作権が切れているのに気がついたのでMy Man Jeevesを印刷して製本してみる。製本したら読む気が失せるのはいつものことである。

070903

国境の長い仕事を抜けると、そこは神保町だったので古本屋に入ってみる。「マクベス殺人事件の謎」ジェイムズ・サーバー(角川文庫)を購入。翻訳者のサインが入っているせいか割高。ドライバーがピットに入ってるせいかパリダカ。アンコが入っている製菓パリ最中。

070902

なにもしないうちに、あっという間に夕方になる。髪を切りに行く。床屋を出ると耳の中がまだ濡れているようなので指を突っ込んでみる。指先が血で真っ赤になって驚く。耳がまだあるのか心配になる。鏡を見るのがこわい。髭剃りが下手な床屋にあたるとこういうことがある。

070901

実家から持って帰ってきたカセットテープをデジタル化しようと久々にカセットデッキに電源を入れてみる。
動かない。
分解してみるとベルトドライブが延びきってしまっている。ついカッとなってカセットデッキを分解・破棄。
そういえばウォークマンがあったなと思って引っ張り出す。
動かない。
早送りしてすかさず再生にするとかろうじて再生が始まる。ワウフラッターがひどくて聞くに堪えない。


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半茶_日記_'7_09月