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半茶_の_日記_2月

040229

注意せよ

もう最近、本を読む気力が続かない。奇想コレクションつながりで「不思議のひと触れ」シオドア・スタージョンを読み始める。(そういえば「海を失った男」は積んであるままだな。)こりゃ面白い。奇想の度合いから言えばダン・シモンズの方が奇の度合いが高いのだけれど、スタージョンは奇想の生かし方が抜群にうまい。スタージョンのファンに作家が多いというのもよくわかるわ。と半分ほど読んだところで本屋で「スペシャリストの帽子」ケリー・リンクをなんとなく手にとってしまう。おいおい、冒頭から語り手が死んだぞ。面白いけどなんかこの作者、チャンスがあると男の自慰の方に話をもっていくなあ。女性だから興味あるのかな。そんな想像するほど良いものでもないんですけど。それにしても失う話ばかりだなあ。面白いからいいけど。と、半分ほど読んだところでチャック・パラニュークの「チョーク!」が出ているのを発見して買ってしまう。ファイトクラブの興奮よ再び! セックス中毒の話らしい。最近の若い奴らの頭の中はセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックスセックス。そういえば世間は芥川賞で騒いでいるようなので時代に取り残されてはいかんと思い立ち、笙野頼子「二百回忌」を買ってみる。ジョナサン・キャロルの短編集と指輪物語1、2とみなもと太郎の「お楽しみはこれもなのじゃ」が100円コーナーにあったから買ってみる。理由はよくわからないが「エヴェレストより高い山」ジョン・クラカワーを買ってみる。登山のノンフィクション。三分の一読んで面白かったので積んでおくことにする。読んだのか読んでないかわからなくなったので「葦屋家の崩壊」津原泰水を購入。なんとなく「子供の王様」殊能将之を買う。以上が一週間分。結局のところ一週間で一冊も読了していない。

040229

修行中
四年に一度のうるう年ということで、おもうさま花粉症で目をうるうるさせるがよろしい。いかんなく。そういえば本日が誕生日の方は四年に一度しか誕生日を迎えることが出来ないので年齢は四分の一、と書いて気がつきましたが、

四分の一 ←じっと見ていると何かの獣に見えてくる。

話は戻るが、残念なことに「民事法第143条 期間ヲ定ムルニ週、月又ハ年ヲ以テシタルトキハ暦ニ従ヒテ之ヲ算ス2 週、月又ハ年ノ始ヨリ期間ヲ起算セサルトキハ其期間ハ最後ノ週、月又ハ年ニ於テ其起算日ニ応当スル日ノ前日ヲ以テ満了ス但月又ハ年ヲ以テ期間ヲ定メタル場合ニ於テ最後ノ月ニ応当日ナキトキハ其月ノ末日ヲ以テ満期日トス」 だそうで、何でカタカナなのですか。読みにくい。満期日トススキトキメキトキス。読みにくいので平たく言うと、「満年齢は起算日に応当する前日をもって満了する。」もっと平たく言うと法律では、誕生日の前日に歳をとるらしいので、年齢は冷酷に他の誕生日の人と同じとなる。

誕生日は来ないので、誕生日パーティを開くことはかなわぬが年齢は高くなるのである。これは理不尽であるような気がする。歳をとる日は民法で決まっているので、この決まりに反対の意見の人は小泉内閣を打倒して政権を獲得することをお勧めしたい。さて誕生日パーティーは誕生日に開催することが物の道理であるが、さて誕生日とは一体何を指すか。新明解国語辞典を引いてみると「その人が生まれた日(と同じ日付で、満一歳以降毎年めぐって来る日)」とある。この定義が正しいと仮定すると、2月29日に生まれた人は同じ日付が毎年は来ないため、誕生日の定義には当てはまらないことになる。即ちそもそも誕生日が存在しないことになる。論理的に導き出された結論とは言え、これはあんまりであるからこれは定義のほうが間違っていると結論せざるを得ない。一番現実的な定義は「いわゆる世間一般的に言うところの誕生日の前日の翌日」というものであろうか。ともあれハッピーバースデー。

040225

CHASM 坂本龍一 ワーナーミュージックジャパン ありゃ、一日聴いたらもう飽きてしまったぞ。まずいなあ。この退屈をもうちょっと我慢して聴き続けたら新しい地平が見えてくるかもしれない。ということでもう少し聴き続けてみよう。

040224

夜明けのエントロピー ダン・シモンズ 河出書房新社 生きている死者とかゾンビとか殺し合いとかを使って感動を呼び起こす力技がすごい。ただ、既存のホラーの枠組みに安易に戻ろうとする嗜好がなければもっとよくなるはず。(ああ、なんだかえらそうな物言いをしてしまった。)

040223

講習会(一日かかる)。営業所へ出張(往復だけで7時間かかる)。書類作成(一日かかる)。だからぁ、前にもぉ言ったようにぃ、私は、同時にぃ、三箇所に遍在出来ません。物理的に不可能だということが、何故理解できないかぁ。成長しないタワケめ。一晩で1m成長する竹の子を見習いたまえ。笹の葉でも煎じて飲みなさい。苦いから。上司の命令が聞けないかと言われても無理なものは無理だとこんこんと説明して、何故まだ納得できない。まだ何か言いたげな不服そうな顔をするのかぁ。というふうなニュートンの古典物理学に収まりきれない指示を受けて、特殊相対性業務を遂行する毎日です。と思ってたらまたまた新しい上司が増える。勤務年数が長くなるに従って上司の数が増えるというのはなんですか。こいつも「これは違法な行為だが、誰かが何時だかにOKと言ってたからいいはずだ。」とか平気で発言するお方で、その誰かというのと何時というのをはっきりさせてから発言してくださいね。きっと貴方の妄想でしょ。はいはい、おくすりのじかんですよ。おへやにもどりましょうね。どうしてこの部署は、こう頭のおかしい人しか来ませんか。ひょっとして私もそういう括りでこの部署に配置されましたか。そうですか。ケケケケケ。

040222

ふたりジャネット テリー・ビッスン 河出書房新社 殊能将之が絶賛していたので買ってみる。奇想コレクション 読んだところで感想を書こうと思って細かいところを再読しようと思ったら、あら不思議、あっという間に本が行方不明に。熊が火を発明する話が良かったことと、「万能中国系アメリカ人ウー」シリーズが古き良き時代のSFって感じでよかったです。

040221

今朝見た夢
高い塔の中間に展望台がある。階段はない。エレベーターのドアが開いたがエレベーターが来ていない。落とされそうになったので、代わりにそいつを突き落とす。エレベーターが到着したので乗り込むと、天井から血が滴り落ちてくる。さっき突き落とした奴はエレベーターの天井に落ちたらしい。誰か乗り込んできたらどうやってごまかそうか。

このサイト、デイリーアクセスが24ぐらいですから、考えるとその半分が私。その残りの半分がアンテナ。残りの半分がロボット。2アクセスがイタいサイトのウオッチ。と考えると残りの1アクセスが今これを見ている貴方ということになります。と考えていると、いつの間にか8万ヒット。ということで貴方に感謝。

040216

【瓦斯互被】
中国の秦時代の武将弧呑は敵の意表を突く戦法を好んで採用していた。中国河南省山奥にて敵軍捨狸の多勢に包囲され、敗北は目前と思われた。子呑は当時発明された笑気瓦斯(ガス)を袋につめ、捨狸の軍勢に投げ込むという奇襲戦法に出た。この作戦により、捨狸の軍勢の戦意は喪失し、劣勢だった子呑軍は見事包囲網から脱出することができた。しかし、放出した瓦斯(ガス)に相手軍のみならず自軍もお互いに被ってしまい、双方の軍勢が大笑いしながらとても戦闘が行えるような状態ではなかったと伝えられている。この故事から当人は真面目だがグタグタな様子、(ひいては大笑いしてちゃんと出来ない様子)を「ガスをお互いに被ってしまったようだ」=瓦斯互被【がすごひ】と称すようになった。【用例】このミステリー瓦斯互被。
参考文献:「知られざる古代中国発明の歴史」民明書房

こんなことを断りなく書くと、またわけわからんとか言われちゃうんだろうなあ。補足すると、屁理屈太郎さんのご指摘のとおり、「凄い」を歴史的仮名遣いで書くと「凄い」が正しくて「凄ひ」は間違いであります。ご指摘ありがとうございました。訂正しないですむように上の駄文を書きました。

タブレット買ってちまちま絵を書いたりしているんだけれど、やっぱりブラウザの操作にはマウスの方がしっくり来る。残念なことに光学式のマウスとは相性が良くないみたいなので、タブレットについてきたワイヤレスマウスを使っているのだけれど、WACOMのFAVOのマウスは滑りがよくない上にスイッチが重くて使いずらい。F-430だとマウスが感知する範囲が狭いので気を使う。タブレットを接続すると全体的にパソコンのスピードが低下したような気がする。タブレットを気軽にオン/オフ出来るようにならないかねえ。

040215

塀で囲まれた中庭の真ん中に走る遊歩道。不審な侵入者が現れたことに気が付いた屋敷の主人は、眠っているその動物を隠そうとビニールシートをかぶせた。なにしろ違法に輸入された動物だしね。ばれたら困ると思ったのだろう。物取り目的で屋敷に入ってきた侵入者は、見つかった事に動転し、主人に襲い掛かる。その物音で目を覚ました動物は主人が危険にさらされているのを察知し、侵入者を撃退しようと立ち上がる。その姿を偶然に通りかかった人が目撃したというわけだ。
「すると、目撃者の証言にあった、高床式の校倉(あぜくら)造りの建物とは……。」
そう、実はビニールシートを被ったまま立ち上がったキリンを見間違えたものだったのだ。

キリンは主人の危機を察し、侵入者をヒズメで蹴り殺してしまう。これが、この遊歩道で起こった殺人事件の悲しい真相だったのだよ……。


「このミステリーがすごひ」第一位。「 校倉あぜくら施設しせつ麒麟きりんおお う と 遊歩道ゆうほどう


……冷蔵庫の冷気噴出し口に近い缶ビールはよく冷却され、冷蔵庫の扉の近くに置いた缶は冷えるのに時間がかかる。だから、先に入れた缶ビールから順序良く先に冷えるというわけではないのだ。「なるほど、犯人はその盲点をついたアリバイトリックを……。」

「このミステリーがすごひ」第三位 「順序良く冷えろ」というのも思いつきましたが、別にいいですか、そうですか。

040214

>どうやら私の夢解釈は外れていたようで。そうか、よかった。病気の子供はいないんだ。(推理が外れていた場合の負け惜しみとして使えるフレーズ)

>アクセントが同じであるというだけの根拠では薄いと言わざるを得ないのが残念なところです。仮に「かたつむり」が導き出されたならば、「蝸牛、枝に這い 神、天にしろしめす なべてこの世はこともなし。 」→「なべて」→「鍋で」→「縮『こめ』」→鍋のシメとしてオジヤ という展開もありえたかもしれません。ところで、コンドルは何処へ飛んで行くのでしょうねえ。

040211

くだらな日記 2月10日 より

>夢がヘンなのはまだ続いています。きょうはあんまり早く寝すぎたのが悪かったか、えんえんと和歌の推敲に苦しむ悪夢でした。その和歌が

>新雪を潮とかぶりし寒雀 首を縮こめ時を待ちつつ

>たしかね、なんか雀が塩を頭からかぶって仇敵に復讐を行うというような風習がどこかの地方にあるらしいのですよ。で、塩がないので雪で代用した、というような話らしいんですが、その設定そのものがよくわからないよ。どういう意味なんだ。なんの寓意があるんだ。どう駄文にしろというのだ。知っている人がいたら教えてください。

夢に出てくる事象は夢そのままのものを表現していることはめったになく、何かの婉曲な表現、連想されるもの(駄洒落による連想を含む)となって現れる。従って他人の夢を解釈するのは非常に困難であるのだが、挑戦してみよう。

新雪を→親切にも
塩の代わりに新雪をかぶる→実際には「塩をかけて」は「食べられない」ことの言い訳→白くて塩ではないもの→「砂糖をかけて」「食べたい」。
寒雀→かん→おかん→母が
雀→すずめ→進め→GOサイン→誰かにやれと言われることを待っている。
首を縮こめ→こめ→米→ごはん→米でんぷん→さつまいもでんぷん→わらびもち
さらに米がわらびもちの暗喩であることの証拠がもうひとつある。この歌の背景にあるとされる「敵討ち」これを音階で表すと「ドミミレド」なんと「わらびもち(ドミミレド)」と同じである。このような偶然があろうか。否、必然である。

解釈:澱粉が主成分の「わらびもち」はもちろん塩ではなく砂糖をかけて食べるものであるが、一人暮らしの男所帯では、なかなか食べる踏ん切りがつかない。母のように親切にわらびもち食べなさいと誰かが言ってくれはしないかなあ、と迷っているさまが夢に出てきたのであろう。思い切って食べてみてはどうだろうか、そのわらびもち。さて、更にその「わらびもち」が何かの暗喩である可能性もあるのだが、そこまでは私にはわかりかねます。なにか思い当たることはありませんか。透明感があって冷たくて小さくてプルプルしている……例えばそんな女の子とか。

では、私はまた修行に戻ります。


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