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半茶_目眩日記_3月


20020331
「今月は終りの季節」
 ということで、今月の日記は何故か長かったような気がする今日この頃。最近ネタ不足。前のサイトから数えて丸5年、ずっとネタ日記をやっているので、ネタ切れもしょうがないか。「日本の主に休日について」を書くために5年分のウエヴ日記を読み返してみる。ずっと同じことを繰り返しているではないか。進歩ないなあ。毎年日記をリサイクルしてコピーペーストすれば楽なような気もする。1年もたてば読者も入れ代わるだろうし、何書いても反響は無いし。読み返したついでに「パリス」を発掘したので再掲してみる。自分が読んでもよくわからないので、人が読んだらもっとわからないであろう。


20020330
「モンスターズ・インク」
 あるべき場所へ戻れ! というお話でした。お話が単純なので、CGの毛皮のふさふさ感とかライトのみごとさとか、吹雪の感じがいいとかそういうところばかり目に入りました。泣くという噂だったのでハンカチを用意して行きましたが、泣くには至りませんでした。二時間以上もあるのだから、もうちょっとプロットを捻っても良かったのではないか。と、家内が申しておりました。吹き替え版を見ましたが、石塚と田中は不安を裏切り、みごとな声優ぶりでびっくり。たまに俳優とか女優が声をあてたりすると、あまりのへたれぶりにがっくりすることが多いのになあ。お笑いはあなどり難し。
 今後も、ディズニーには愛と夢と冒険と勇気と知恵と御都合主義に徹してもらいたい。いかに子供騙しと言われても。子供向けなんだから子供騙しでどこが悪い(by いしかわじゅん)。子供には愛と夢と冒険と勇気と知恵と御都合主義が必要なのだ。
 「ピーターパン2」の予告を見ましたが、セルアニメ風のところとCG風のところが乖離していて、なんだかがっかり。

 家に帰ると金魚が3匹死んでいてショック。


20020329
「ダリって誰」
 シュールレアリスムを調べてみたら日本語訳は「超現実主義」だそうです。これでは「超・現実主義」なのか「超現実・主義」なのかよくわかりません。「超現・実主義」だったりしたら、もっとよくわかりません。「走召王見実主・」だと、遠近感があるのがよくわかります。
 日本では「よくわからないもの」、「作者の主観に基づく現実から乖離した良く理解できないもの」をシュールと言ったりしますが、シュールレアリスムは、あくまでも現実から連続して存在する客観的な(超)現実を指すので、シュールレアリスムとシュールは、むしろ逆のことだそうです。シュールレアリスムとシュールの関係は、携帯懐炉と携帯の関係と似ているような気もします。電子レンジと電子の関係とは全然違うような気もします。レンズ付きカメラとレンズ付きとの関係とはどうでもいいような気もします。
 シュールだけだとフランス語で「超」という意味なので、チョーチョー言っていることになります。小学生の娘に聞いたらチョーというのはそろそろ恥ずかしいからやめなよ、だそうです。チョーの流行が去った今、程度が甚だしい様子をなんと形容すれば良いのでしょうか。メガでしょうか、それともギガでしょうか。メガは顔の一部です。ギガは鳥獣の一部です。鉱山は埼玉の秩父です。
 閑話休題、といっても最初から最後まで閑話なのですが、国を挙げて規制閑話の時代でありますから如何ともしがたいことであります。ご不満のある方は小泉内閣にぶつけてください。というところで話は戻りますが、単にシュールというだけでは「研修ルーム」の略と区別が付かず、研修しながら柔らかい時計で時刻を計ったりすることになろうかと思います。また、「マジックマッシュールーム」の略とも区別がつきませんが、両者を混同してもどちらとも幻覚みたいなものですから実害は少ないと思われます。  


20020328
「ダイハード」
 123の内では1が好き。何故なら狭いところで知恵を絞る話だから。2と3は犯人よりも主人公の方が頭が良さそうに見えるのが良くない。


20020327
「というふうに」
 具体性に欠けることばかり書いていると童貞くさいと言われる。


20020326
「かといって」
 昨日のようなことを真剣に考えれば、沈黙を強いられる。発言の内容の正当性にかかわらず、発言するということ自体が(以下沈黙)


20020325
「想像力」
 一つ間違えば、自分が公園をうろつき裏道の残飯をあさるホームレスになるかもしれないとか、一つ間違えば、自分が殺人を犯すかもしれないとか、一つ間違えば、自分が性犯罪者になってしまうかもしれないとか、一つ間違わなくても最低であるとか。そういう恐れがチラとでも脳裏をかすめない人というのは、健康な人間であるといえるが想像力の欠如ともいえる。想像力が欠如していることについて怒りをもって非難するのはたやすいが、一つ間違えば、自分こそ想像力が欠如した人間かもしれないということがチラと脳裏をかすめれば、実際のところたった今、想像力の欠如した人間に対する想像力が欠如していたではないか、その振り上げた拳をおろさざるをえない。


20020324
「花見」
 家内と子供といっしょに公園まで桜を見に行く。酒抜きの純粋花見。桜は満開でチューリップも咲いていた。池にはおたまじゃくしが遊び、世間は春の喜びに満ち溢れていた。というのに、わき上がる嵐の前の黒雲に似た陰鬱な固まりが僕のこの胸の空虚な穴に居座り続けるのは何故なのだろう。(答:明日が月曜日で仕事だから。)


20020323
「金魚」
 どうやら新しく買ってきた金魚が病気持ちだったらしくて(白点病)、隔離飼育。とりあえず塩水浴で療養させることにした。近くにペットショップもないし、治療薬を何処に買いに行こうか。会社の研究所に試薬を貰いに行こうか思案する。


20020322
「ど〜んと来い」
 新聞に一面広告を出してTRICK2が終わった。映画化されるようですが、あの表層を雪崩のように滑りまくるくだらないギャグが大画面に耐えうるかとか、意図的にやっているとしか思えない脚本の不備を映画まで持ち越すのかとか、仲間の演技力が映画に耐えられるのかとか、やっぱりアップの多用なのだろうかとか、ミラクル三井をもう一度出してもらえないだろうかとか、不安で一杯なのである。それにしてもTVシリーズのDVD欲しいなあ。プレイヤー持ってないけれど。


20020321
「自分をどう語るか」
 「絡み合うファンタジー」が、いい感じ。分析するとその良さが死んでしまうような気がするのでやめとく。
 話は変わるような変わらないような。ある人から勧められた「中二階」ニコルソン・ベイカーを読んでいる途中。私の雑文と感じがなんとなく似ているとのこと。主人公が昼休みにエスカレーターに乗ってから降りるまでのお話。結構面白い。主人公の思考はあちらこちらに飛びまくり、饒舌に語り続けるが、自分のことを語るのは注意深く避けて回っている。そう言われれば、私の書くものもそういう傾向があるかなあ。というのは自分語りになるのだろうか。何をどう書いても結局は自分の話と言われればその通り。実社会で私の内面を知りたがる人もいないのに、ウエブだからといって私! 私! と主張する気にはなれない。私! 私! と主張したい人はすればよろしいし、あなた! あなた! と読みたい人は、そういう風に読めばよろしいのではないか。

「Kraftwerk EXPO Remix」
 Kraftwerk EXPO 2000のリミックス集。クラフトワークの魅力の一つは「音色」でありまして、一から作りましたと言わんばかりの堅い音が気持ち良い。アナログシンセを何重にも重ねて作ったスネアだったりするので、極端な場合一拍一拍スネアの音が違ったりする曲もある。ということで、クラフトワークをリミックスする場合、リミキサーが「ドラムマシンの音を加工なしでそのまま使用するようなセンスのない人」だったりすると目も当てられなかったりする。このリミックスはそういうこともなく。だからといって本家を越えるはずもなく。


20020320
「唐沢商会のマニア蔵」唐沢俊一と唐沢なをき / スタジオDNA
 蒸気王(竹書房)の原型となった講談社モーニング別冊パーティ版「蒸気王」収録。講談社版のほうが大好きだったので再会できて嬉しい。なんといっても冒頭の「前は狂虎(きょうこ)の顎(あざと)にて 後(しりえ)は飢狼(がろう)の牙とても などか恐るることやある (中略) おヽ蒸気の力」などは暗唱してしまったほどである。後は…う〜ん。下書きの漫画(「電魔の都」)で金をとろうなんて、おまえさん太い了見だねえ。


20020319
「猛獣ヒスラがイラクでな烏賊の女医、あるいは渾然と」
 ぷるぷる日記を読んでから、田口ランディのエッセイを読んでみましたが、まるっきりそのままなので頭を抱えて笑いました(変な表現)。下条氏の職人芸には舌をまきました。ランディを嫌う人の言い分も、ランディに溺れる人の気持ちもわからないでもないので、ここはコウモリを決め込んで灰色の領域に閉じこもることにしましょう。

「Computer World」Kraftwerk / TOCP-8974
 81年に出たこのアルバム。元祖テクノポップバンドが出すには、あまりにも直球なタイトルと内容ではないかと評判になり、クラフトワークは時代に追い越されてしまったと言われたものでした。私は鋼のようなコンセプトと完成度と言う点でこのアルバムは大好きでした。日本ではずっとCD化されず、しょうがないから輸入板を買いました。日本では、結局97年にCD化。
 自分が持っているのがドイツ版(歌詞がドイツ語)ということに気がついたので、日本版を買ってみました。日本版はアメリカ版(歌詞が英語)+ボーナストラックに日本語版「電卓」という構成。全然歌詞の響きが違うのが面白い。思いついて2枚同時に鳴らしてみましたが、曲のスピードが微妙に違うというのが不思議。冒頭のComputer Worldは英語バージョンでは脳天気な(というか何も考えていない)歌詞なのに、ドイツ語バージョンでは現代の管理社会への警鐘となっているのが面白い。


20020318
「金魚の代替」
 夏祭りの縁日で金魚を四匹掬ってきた。一匹はすぐ死んでしまい半年ほど三匹で泳がしていた。しばらく水槽の掃除をさぼっていたらガラス一面が緑になってしまい、それだけならまだしも一番大きな金魚の体に白い綿のようなものが生えてきた。調べてみるとどうやら病気らしいのでとりあえず水替えをしてみたが、そのとたんに二番目に大きい金魚が死んでしまった。水槽を洗ったら水が濁ってしまい、餌と間違えて食べ過ぎたのが原因らしい。
 小沢健二のアルバム『Eclectic』はPOPさに背を向けた音響重視の黒いアルバムで、砂原良徳の一連のアルバムを思い起こさせた。音楽的才能がある人というのは、こういう路線に進んでしまうのかなあ。POPであること、キャッチーであること、歌詞が万人に受け入れられやすいこと、親しみやすいこと。これらと音楽的完成度とは関係が無い。もちろん売れることと音楽的完成度とはもっと関係がない。きっと彼は、水槽と水と金魚とをトータルで見てもらいたかったのに、ひらりひらりと泳ぐ赤い金魚のことばかり誉められるのが厭になって、美しく構築された水槽と澄んだ水だけ置きたくなったのだろう。金魚だけ見たい人はそういう店に行ってくれればいいさ。
 こちらの金魚は、水を換えたら病気は治ってしまった。水槽に二匹では寂しいので、新しい金魚(和金)を三匹買ってきて追加してみる。新入りと古参は喧嘩もせず仲良く泳いでいる。


20020317
「地球儀のスライス」森博嗣 / 講談社文庫
 森氏の短編は長編と同じ手法で書かれていて、結果として短編としての切れ味に欠けるきらいがある。短編推理小説においては、はったりに近い(くさい)スタイルが欲しい。それなりに読ませるからいいけどさ。アシモフの黒後家蜘蛛の会へのオマージュがあるが、正解を知っている者が執事の他にいるという構成で総てが台無し。「マン島の蒸気鉄道」で、本筋と関係ないクイズ(リドル)の解答を載せないというのは反則なのではないかと思う。


20020316
「第三の嘘」アゴタ・クリストフ / 早川epi文庫
 「悪童日記」「二人の証拠」に続く第三部。主人公は老齢にさしかかり、はたして双子なのか一人なのかというのはあくまでも決着がつくことがなく、残った方と亡命した方がどちらが実体なのかそれともどちらの妄想なのかそもそも真実なのか嘘なのか。失った自らの半身を追い求める不完全な私達と死と折り合って生きていく私達のお話。 

「死刑制度に関する議論の是非を問う」
 死刑制度は冤罪の可能性があるかぎり、無謬の裁判が求められる。死刑について語る場合に問題となるのは、自らが被害者および加害者の立場でなく、傍観者の立場にあることである。真剣なる感情移入と死刑に関する知識が足りない状態で死刑についての論争に関わるということは、明らかに無駄な労を費やすことになりかねない。それを回避するために、まず当事者の立場に立ってじっくりと考える必要があろう。即ち、死刑に関する発言をする資格を得るためには、まず自分が試しに死刑に処せられてみるという制度はどうであろう。そういう人物の発言なら傾聴に値するのではないか。
 この場合、死んだら発言できないではないかという、この論の些細な欠陥を指摘される可能性もある。完全無欠の論説というものはなかなか難しいとはいえ、ご指摘の点は、まことに正論である。そこで代替の説を提唱する。即ち、発想を逆転してスペインの異端宗教裁判官制度を導入すれば万事解決。「告白せよ!」「告白せよ!」「我々の武器は3つだ!」「恐怖!」「驚愕!」「残酷!」「狂信!」あ、4つだ。「殺人は死刑!」「強盗は死刑!」「放火は死刑!」「万引きは死刑!」「覚醒剤は死刑!」「駐車違反と公務執行妨害と婦人警官ひき逃げは死刑!」「駅の階段での盗撮は死刑!」「駅のホームで列に並ばない奴死刑!」「冤罪の判決を下した裁判官は死刑!」「タバコのポイ捨て死刑!」こうすれば人口爆発に対する様々な問題も一挙解決。万事丸く収まるというものではないか。「くだらない雑文サイト管理者は死刑!」あ、何をする。私を何処へ連れていくのだ。なんですかその薪の山と十字架は。どうして私を縛り付けるんですか。どうして薪に火をつけるんですか。あの、熱いんですけど。


20020315
「平凡な日常」
 さて、アルファベットA-Zまで終了しましたが、全く反響が無かったのでさっさと終わらせて、通常の日記に戻ることにいたします。ああ、素晴らしきかな平凡なる日常よ! なぜか私の目眩が最近出ないなあと思っておりましたが、何故か今日家内が目眩がひどいということで寝ております。伝染性目眩だったのであろうか。
 昨日アップした「羊を数える」は、一年前に某所でアップしたものの改稿。ほとんどノンフィクションです。


半茶_英和日記_3月


20020331
【vwxyz】アルファベット最後。 アルファベット作文! アルファベット作文!
V! びくとりいぃー目指して! びくとりいぃー目指して!
W! ワンダーな日常を! ワンダーな日常を!
X! xylophne(木琴)を叩いて! xylophne(木琴)を叩いて!
Y! 若々しさに(youthful)溢れる! 若々しさに(youthful)溢れる!
Z! 禅の導師(zen master)に私は成りたい! 禅の導師(zen master)に私は成りたい!


落ちてないので座布団もっていきなさい。


20020330
【Ubiquitous】遍在する。フィリップ K ディックの長編に「ユービック」というSFの傑作がありまして、そこでこの単語を知りました。ディックの長編は失敗作であっても傑作という希有な特性があってうらやましい限りです。わざとやっているのか無意識なのかわかりませんが、彼の長編は、途中で主人公の視点が突然変わる手法をとることが多く、読んでいる自分の回りが実際にぐるりと回るような目眩感が好きでした。実を言うと長編よりも短編の方が好み。奇妙な味というか奇妙すぎる味の短編。


20020329
【Trick2】TVドラマトリック2。ついに最終章。いきなりブレアウイッチプロジェクトのパロディ。ああ!ベタなギャグだと思ったらまさかあの人が!(未見の人のため特に秘す)。馬蹄型の物は鉄で、スコップが磁石だとすれば総ての謎は解けた。


20020328
【Sabotage】怠業



…というふうなこと。

【Suspicious】怪しい。怪しい怪しいと皆さんおっしゃいますが、私は全く怪しくないです。その証拠に「全日本怪しくない会」の会長だったこともあります。残念ながら、この会は解散してしまったようですが。


20020327
【Randam】でたらめ
 でらため。めでらた。でらため。でめらた。たでらめ。たらでめ。ためらで。ためでら。らでため。らでめた。らでため。らでめた。らたでめ。めでたら。めたでら。めらたで。めらでた。らでめたでもいいじゃないか、でたらめだもの。

【Reality】現実。これだけ虚構だとかバーチャルとかのたぐいが氾濫していると、何がリアルで何がリアルでないかよくわからなくなってきます。リアリティが無い方が現実だったりするのも困ったことです。貴方が家に帰ってきてパソコンの電源を入れた時のことをおぼえていますか。ついさっきの事なのに些細なことだから見逃してしまったのかもしれませんが、いつもと立ち上がりのシーケンスが違っていました。どうしてそのことを私が知っているかというと、私がハッキングしたからです。今、あなたが読んでいるこのサイト、実はインターネットではなく、私のパソコンからデーターが送られてきています。良く見ると、いつもとフォントサイズとか背景色が違うでしょう。気がつきませんでしたか。ここは貴方がいつも訪れているサイトではなくて、私が準備したデーターなのです。何故私がこんなややこしいことをしているかというと、ちょっと貴方にお話したいことがあったからです。このまま回線を切断しいただいてもよろしいのですが、まあちょっと我慢して読んでください。
 私は最近何がリアルで何がリアルでないか訳がわからなくなってしまいました。いろんな体験をしてもまるで自分のことではないような宙に浮かんだ感覚です。だんだんその感覚がふくれあがってきて、私自身を押しつぶしそうになりました。去年の夏のこと、リアルでない感覚に苦しめられて、深夜眠れず苦しんでいたときに、一匹の蚊が飛んでいました。私は蚊を叩き殺しました。つぶれた蚊は私の血を吸っていたらしく真っ赤な染みとなりました。その時、不思議なことに私を押しつぶそうとしていたリアルでない感じがすっと無くなってしまいました。気持ちが軽くなった私はしばらくの間、幸せでしたが、ふと気がつくと再びあのリアルでない感じが舞い戻ってきました。今度は蚊を殺してもそれは去っていきません。じりじりと焼け付くような感覚に追いつめられた私はふと思いついてペットショップに出かけました。初めはネズミでした。動物を扱うのは慣れていなかったのでネズミは暴れて私の指にかみつきました。ナイフで切り落とした首から流れ出る血を見ていると現実感が戻ってきました。ネズミにはかわいそうなことをしたと思いましたが、現実に生きているという充実感を得て私は幸せでした。でもしばらくするとまたあの非現実感が襲いかかるようになってしまいました。今度はネズミでは間に合いません。今度は違うペットショップでネコを買ってきました。
 ああ、すいません。グロな話をしてしまいました。もうこれ以上聞きたくなければ、ここで回線を切ってください。このデータを消去し、もう二度と貴方の前に現れないことを約束しましょう。もしよろしければもう少し私の話を聞いてください。
 それから私の秘密の儀式はエスカレートするばかりでした。大型犬の死体を山に埋めに行ったのは去年のことでした。それから私は自分の気持ちを抑えようと努力し、襲いかかる非現実感に耐えてきました。ああ、心配なさらないでください。私は殺人の告白をしようとしているわけではありません。人を殺したことはありません。
 それから私はどうすればこの衝動を抑えることができるのか考えました。誰かにこの秘密の儀式を告白しようと思いました。私のことを知らない誰かに。自分一人で秘密を抱え込むのではなくて、誰かに喋れば気分が軽くなるかもしれない。でも現実の知り合いにはとても話せるような内容ではない。そして私はあなたを選びました。選んだのは完全に無作為でした。あなたのことについて調べるのは簡単でした。なにしろあなたはインターネットに接続しているのですから。申し訳ないと思いますが、あなたの住所も簡単にわかりました。パソコン内のデータを漁れば簡単でした。申し訳ない。謝っても許していただけるとは思いませんが、あなたに関する情報は決して他人に漏らさないことだけはお約束します。そうやって、あなたがアクセスしているサイトを調べるのは簡単でした。そういうわけで、偽のサイトデーターを準備してあなたに読んでもらっているわけです。
 私の話を聞いていただいて感謝いたします。これを読んでいるということは、私の話を聞いてもらいたいという願いを受け入れてくださったのですね。ありがとうございます。もうひとつお願いがあるのですがよろしいでしょうか。駄目だとおっしゃるなら、どうぞブラウザを終了してください。約束通り、二度とあなたの前には現れません。

 ああ、聞いてくださるのですね。ありがとうございます。簡単なお願いなのですがよろしいでしょうか。

簡単なお願いです。「そのまま読み続けていてください。」

 実を言うと、あなたがここに帰ってくる前に先回りして後ろの隅の方に潜んでいたのです。大丈夫。苦しくないようにいたします。できればこの文がフィクションであると信じて読み続けていてください。私は何度も読み続けないように忠告したはずです。あなたがブラウザを閉じればこっそりと帰るつもりだったのに。忠告を無視して読み続けたのがいけないのです。でもこうなったらまだ読み続けていてください。あなたが暴れると面倒なことになります。もうあなたのすぐ後ろにいます。あなたには申し訳ないと思いますが、私の膨れ上がる非現実感を解消するにはこれしかないのです。ごめんなさい。ごめんなさい。あ、「そのまま読み続けていてください。」


20020326
【Qwerty】タイプライターのキー配列
タイプライターのキー配列は、あまり速くタイプするとキーのアームがからまるので、あまり速くタイプできないような配列が採用されました。アルファベット部の一列目の配列をとってQWERTY配列と呼ばれています。QWERTY氏が考案してれば面白いのですが、残念ながらそうではないようです。タイプライターが実演セールスするのに便利なように、一列目だけでTYPEWRITERとタイプできるようになっています。一列目は、その他に、QUERY TWO PI 2つのパイを尋ねる ことができたり、QUIP RYE TWO 皮肉と二つのライ麦 のアナグラムとなっていますが、理由はよくわかりません。考案者のダイイングメッセージではないことを祈るばかりです。


20020325
【Poem】詩

「ガスタンク」
ガスタンク ガスタンク
どうして そんなに 丸いのか
それは ぼくらの 愛の形
ああ ガスタンク ガスタンク

ガスタンク ガスタンク
どうして そんなに 円柱か
それは おまえを たべてしまう からさ
ああ ガスタンク ガスタンク

ガスタンク ガスタンク
どうして 新兵器なのに そんなに 地味なのか
それは ガンタンク でしょ
ああ ガンタンク ガンタンク


20020324
【Owl】ふくろう。こんばんは、ふくろう博士。ホウホウ。ごきげんですね。ホウホウ。そうですか、それは良かったですね。ホウホウ。それでは最初の質問です。オクトバスは8本足なのにオクトーバーは10月で数が合わないのは何故ですか。ホウホウ。なるほど、それまで年の初めが3月だったのをジュリアスシーザーが1月にずらしたため、2ずつ月がずれたのですね。ホウホウ。では次の質問です。なぜ2月は28日という中途半端に短い日数なのですか。ホウホウ。なるほど、一年を365日に調整するために年末であった2月の日数を減らしたのに加えて、ローマ皇帝が自分の生まれた月が小の月なのはけしからんといって、2月からもってきたためですか。ホウホウ。では次の質問です。生命が生存しようとすることに意義はあるのでしょうか。ホウホウ。なるほど、生存しようしないものは淘汰されて生存できないから、生命として存在することができない。すなわち、その設問は意義の問題ではなくて、生命というものの定義の問題である、ですか。なるほど、生存しようとしない生命が生存できる環境というものを考察する事は哲学的には意義があるかもしれない、ですか。どうもありがとうございました。ホウホウ。え? そんなに長く話していない。答えを捏造するな? 鳥のくせにつべこべ言うな。あんまりうるさいことを言うと焼き鳥にして食っちまうぞ。ホウホウ。来週もふくろう博士の何でも回答をお楽しみに。ホウホウ。ほら、餌のネズミだ。バサバサバサバサ。


20020323
【Name】名前。
 このサイト開設するときにサイト名を何にするかちょっと考えて「半茶」にしました。半分茶々を入れるという意味の造語です。検索してみると料理の種類や俳号として使用されているのを発見してちょっとがっかりしました。内容はともかく、タイトルくらいはオリジナリティを追求したいではないか。反響が無ければそのまま放置するつもりだったこのサイト。なんとなく続いているのは皆様のおかげです。さて、サイト名を決めたは良いものの、私の名前を未だ決めていないというのはいかがなものか。便宜的に半茶と名乗っているのですが。まあ、このままで行くか。

【Nano】ナノ。10億分の一。
菜の花:非常に小さい花。
名乗る:非常に小さい声で自己紹介する。
私、あの人のことが好きなの:非常にちょっとだけ好きである。
そんなの嘘だ!:非常にちょっとだけ虚偽であろう。


20020322
【Manneism】マンネリ。表現手段が型にはまって新鮮味を欠いていること。…悪かったな。

【Major】小さくない方の、些細でないこと

【Minor】大きくない方の、重要でないこと

【Mosquito】蚊。何故、あのような羽音をたてて、自分が来たことを誇示するのか。見つかって潰されやすいではないか。昆虫の七不思議の一つ。昆虫は、何故あんなにも種が多様なのか昆虫の七不思議の一つ。何故、あんなにも擬態が上手なのか昆虫のナナフシの一つ。


20020321
【Love】恋愛。ラブとは世界に対してビートルズ仕掛けたトリック。ラブは日本では存在できない感情のような気がします。根拠は、今まで「私が見たことがない」という薄弱な根拠です。同じように私が見たことがないツチノコやヒバゴンや一反木綿が日本に存在するのと同じくらいの確率で存在する可能性があるのではないかとぼんやりと思っています。ただし、情(じょう)は、確かに見たことがあると思うのですが。

【Lunatic】狂気の、馬鹿げた。Lunaとあるように、月によって引き出された狂気。というとなんとなくロマンチック。木の芽時の狂気は露出狂とか痴漢が代表で、なんだかうんざり。月の運行に連動するホルモンと、春に分泌されるホルモンが違うせいであろうか。

【Limbo】地獄の辺土。忘れられた物の所在地。何を忘れたのかすら忘れてしまった。誰かから忘れられていることも忘れてしまった。ここが何処かさせ忘れてしまった。自分が何者であるべきかも忘れてしまった。忘れたことも忘れてしまったし、忘れることも忘れてしまった。


20020320
【Kilogram】キログラム。1000グラム。kiloは1000を表す接頭語であることから考えると、歌手のキロロは1000ロであるという結論が導き出される。
 


20020319
【Jack-o'-lantern】鬼火。
 気がつくと川辺の暗がりを川上に向かって歩いていた。岸に生えている背の高い草の向こうに明かりが見えたので、そちらの方へ進んでみる。苦労して草をかき分けて進んでいくと明かりと思ったのは鬼火であった。空中にふらりふらりと三個の黄色い鬼火が舞っていた。私はしばらく立ち止まったままその踊りを見つめていた。ふと下の方をみると男がうつ伏せに横たわっている。なんだか私に良く似ているような気がする。そういうことかと思い当たり私は、さて川に戻ろうか、それともまっすぐ進もうか思案し始めた。


20020318
【I】我。我思う故に我あり。故に思うことを止めたときに存在を止める存在。そんなぞんざいな。まあそんなことを言わんと、ぜんざいでも食べなさい。我思う故に我 散財す。我篭る故に我 残像が漸増する。


20020317
【H】エッチ。いやらしいこと。最近では性行為を指すことが多い。語源は「変態」の頭文字。そのため、エッチ! と言われても変態なのか正常なのかはっきりしない。

【Hydrogen】水素。初代ゴジラを倒した兵器「オキシジェン・デストロイヤー」に対抗して「ハイドロジェン・デストロイヤー」を作ってみました。これであのメカゴジラを倒すことが出来ます。(と思います。)え〜と、効果としては水素結合がなくなるので蛋白質が変成を起こします。え? メカゴジラは金属製だから効果ないはず? えっと、それから水素は電子とプロトンからできています。水素を破壊するのですから、電子もプロトンも破壊されます。同時に電子とプロトンを持つすべての原子が破壊されます。平たく言うとすべての元素が素粒子レベルに分解されます。でもってディラックの海が形成されます。じゃあ、スイッチオン!

というか光あれ


20020316
【Grotesque】グロテスク。異様な、奇怪な。エログロと来れば後はナンセンス。グロテスク、モンテスキュー、コクヨのデスクが世界三大テスク。

【Goldfish】金魚。子供が縁日で掬ってきた金魚を飼っています。餌のやり過ぎで病気になったのでしばらく断食が言い渡されました。水槽を掃除して水を換えたら体の黴が消えたので一安心。


20020315
【Frequently Asked Question】よくある質問。過去ログ参照のこと。昔は動物を虐待したり自分の手首を切ったり汚物をまき散らしたりしたものじゃった。>過去グロ参照。


20020314
【Earthquake】地震。
「時針の運行が狂ったのは、磁針が揺れたことからわかるように磁場が変動したためであり、地震が起こる前兆であることは自分自身が自信を持って断言できる。」


20020313
【Depression】鬱病。鬱だ鬱だと思うから憂鬱になるのであって、たとえ朝起きて世界が灰色に見えようとも、何一つ気力が起こらなくて、何を見ても何も感じなくて、そのくせ涙だけは所構わずでてしまったり、ホームに入ってくる電車に飛び込みたくなったり、満員電車の中で灯油をばらまいて「みんな死んでしまえばいいのよ〜」と叫びたくなったりしても、鬱じゃない元気だと思えばなんということもない。さあ、元気出せよ。などと迂闊に励ましてはいけない病気。

あ、死んだ。

【Diary】日記。この日記、日記であることをかなり逸脱しておりますが、日付を記しているので日記と主張しております。日記の限界に挑むこのサイト。挑んでいるからといって別に偉い訳ではないのは重々承知であります。  


20020312
【BBS】1.Bulletin Board System。掲示板 カキ子さんという女性について話し合われることが多い。芸能人ではジャニーズのグループ(嵐)がよく出現する。 2.Barbarian babecue Syndrome。野蛮人バーベキュー症候群。バーベキューでは、野蛮人が生焼けのまま手掴みで食べてしまい、同席している文明人は焼けるのも待っていると何も食べられない様子。 3.Barefaced bargain six:恥知らずバーゲンの6人。人の迷惑を省みず、他の人を押しのけて掘り出し物を捜す6人組グループ。

【Coeducation】男女共学。
 中学高校と寄宿舎制男子校だったので、其の年頃の女子というものがどんなものなのかよくわかりません。男女共学というのもよくわかりません。大学に入った当初は、おそるおそる女性とお話をしてみて「なんだ、女性もやっぱり人間に違いはないではないか。」と安堵しましたが、それは大きな間違いであることを後で思い知らされました。未だに女性というものが良くわかりません。人間というもの自体がよくわからないので、女性についてだけ良くわかる道理もないのですが。


20020311
「緒言」
 本辭典に收める英單語は學習に必須と思はれる單語に限らず、編者の興味の赴くままに選定した。選定には半月の年月を要しその漸く上梓の運びに至るや其年にして火災の厄難に會し紙片を灰燼に歸せしめて絶望の悲運に會へり、其の後殘りし紙片基に夜は蛍の光窓の雪にて筆を噛み稿を裂きて昼は昼寝して僅かに成るところを大洪水にて紙片を溺死せしめ、天は我を見放したかと悲運を呪うも家人の励ましにより立ち直り、其の後殘りし紙片基に筆を舐め稿を紙飛行機に折り畳んで飛ばして見るに成るところを大地震にて地割れの地中奧に落下せしめ、嗚呼失われし聖杯と運命を同じゅうすジョーンズ博士!と悲嘆に暮れるも知人の励ましに立ち直り、其の後殘りし紙片基に筆を食い稿舐めて僅かに成るところを借金のかたに沒收され相談しようそうだんねんなどというコマーシャルフィルムに二度と騙されんぞとの決意も新たに、其の後殘りし紙片基に艱難辛苦僅かに成るところを家人に塵屑芥と勘違ひされ塵紙交換にて塵紙へと成り果て尻を拭く心持ちとなる。其の後殘りし紙片基に筆を噛み稿を裂きて僅かに成るところを薪のたきつけにされ泣きながら焼き芋を食し放屁の傍ら殘りし紙片基に筆を噛み稿を裂きて僅かに成るところを本書にをさめ書肆の知遇を得て刊行するを得る。我が才と能、誠足らざるが故、【B】の項にて頓挫するは猶断腸の思いなれども如何ともし難く、なほ英語の道遠きことを思ふ。諸子の學習の一助とならんことを希望す。


20020310
【Boa】ボア。熱帯アメリカ産の大蛇で獲物を絞め殺す。
 身動きの出来ない満員電車でなんだか息苦しいと思ったら、ボアが首に巻き付いていた。どうしようもないので次の駅に到着するのを待つことにした。なんだかだんだんと強く締め付けてきているような気がする。突然電車は止まり、車両故障のため停車いたしますとのアナウンスが入る。ボアをふりほどこうにも満員なので手が挙がらない。向こうの方で人が倒れた音がしたので目をそちらに向けると、どうやらOLがボアに首を絞められて倒れたらしい。回りを見回すと、電車に乗っている全員がボアを首に巻いている。次々と乗客が倒れていく。なんとか我慢して倒れないように気力で持ちこたえる。やっと電車が動きだし駅に到着する。ドアの向こうに、到着する列車に乗り込むためにホームに3列で並んでいるボア達。首に人間を巻いている。

【Baby】赤ちゃん。名曲「こんにちは赤ちゃん」は、最初は「こんにちは赤ちゃん、俺が親父だ」だったと作詞の永六輔が言っておりました。生まれたときに初対面なのはパパなんだから挨拶する必要がある。ママは赤ちゃんとずっといっしょにいたのだからなあ。

【Blood Type B】血液型B。血液型性格判断というのは信じていないのですが、ことごとく当てはまるというのが恐い。すいませんねえ、いつも迷惑かけて>A型の人。しかし、本当の所をいうと、全然反省していないのであるが、正直に反省していないなどと言うと怒られるものですから。いや、申し訳ないという気持ちはあるんですよ、本当に。興味のないことしかやらないのも、相手の気持ちというものが良くわからないのも、自己中なのも、部屋が散らかってしまうのも、だってしょうがないじゃないか、人間だもの。


20020309
【Bar】バール。〜のようなものの代名詞。

【Bankruptcy】倒産。いや、まじで、冗談抜きにやばいんですけど。

【Book】本。片づけても片づけても片づかない物の代名詞。一定以上の量になると、交尾して増殖を始めるとしか思えない。その証拠に題名を見ても内容を思い出せない本が本棚に溢れかえっている。


20020308
【Beauty】美、美しさ。最近流行っている「癒し系」というのは、単に「美人ではない」の言い替えのような気がする。

【Beret】ベレー帽。ベレー帽と言えば手塚治虫の代名詞。私が漫画を読み始めたのは、幼稚園の時引っ越した先の隣が貸本屋だったのがきっかけ。30数年前であるが、桑田次郎とか一峰大二とか好きだったなあ。良く考えると、桑田次郎−平井和正コンビのエリートとかゾンビハンターとかとても幼稚園児には向かないような気がするんだが。当時、既に手塚治虫は「過去の漫画家」だったんだけれども、いつの間に漫画の神様になってしまったんだろう。

【Bootleg】密造酒、海賊版。
「TRIVAL GATHERING」KRAFTWERK / Electric Music KTG 001。
 1997年5月24日イギリス、LutonのTRIVAL GATHERINGにてのライヴの海賊版。妙にスローテンポ。1)Numbers 2)Computerworld 3) Radioactivity 4)Trance Europe Express 5)Pocket Calculator 6)The Robots。クラフトワークは正式にはライブアルバムを出していないのでこういうのに頼らざるを得ない。冒頭のボコーダーから鳥肌が立ったりするのである。ああ、スピークアンドスペル欲しい。ライブ6曲では足りないと思ったか、Remixが4曲。これは凡庸であった。テクノはRemixで良くなることは滅多にないなあ。


20020307
【Audio】オーディオ。アンプがどうのスピーカーのエッジがどうのケーブルはどうのと蘊蓄をたれる人が聴いているのがMP3というのはどうよ。

【Audition】オーディション。これから歌って踊れる多人数女性アイドルグループ新人メンバーのオーディションを開始します。このあと、驚愕の大事実が大発覚!! 「CM中」このユニットが実は森三中のオーディションであったことが判明。動揺する参加者達!

【Advice】アドバイス、助言:また、2chで「
ペペロンチーノの作り方」のコピペを2つほど発見しました。この雑文は煽りには向いていないんじゃないかなあ。道順を長々と案内して、最後そのビルから飛び降りろという秀逸なコピペがあったけど、それと似ているがパンチ力が足りないしなあ。煽りとして使用するなら何もかも厭になったらさっさと飛び降りた方が良いんじゃないかな。って、誰に対して何のアドバイスをしているのか不明なのですが。
 時々、いいと誉めてくださる方がいらっしゃる。もちろん嬉しいのですが、何処がどう良いのであるかさっぱり自分ではわからないのが辛いところです。私の書く物は女性には受けないと思いこんでいたのですが、なぜか「ペ(略)」だけは女性に受けが良いようです。不思議です。
 最初は独立した雑文ではなく、ある日の日記でした。当時は内省がマイブームで、料理の手順に従ってそのまま死んでしまったら面白い(藁。という発想で、ほら、料理のレシピって主人公の内面が描かれていないからハードボイルドだし、という思いつきで。当時は全く反応が無かったので放置していました。なんとなくもったいないので雑文として独立させたのですが、なんか評判が良いようで驚いています。書いた当時に反応があれば、似たカテゴリーの文をもっと書いたかと思われますが、残念なことにマイブームは去っていってしまったので、私としてはいかんともしがたいところであります。同じ事を繰り返すのはなんだか気が進みません。やることは変わっても駄洒落だけは止められませんが、これは最初から受けることを期待していないからだと思われます。


20020306
「辞書」  Aの項で既に息切れなので、辞書の話など。
 字とか文章を書くのは本業ではないので、一応の辞書があれば事足りる。
 とはいえ、辞書へのこだわりが無いこともない。国語辞典としては広辞苑は百科事典としても国語辞典としても中途半端なのが気に入らない。中途半端に新語を入れる姿勢も気に入らない。新しい言葉は調べようがあるのである。新明解国語辞典は辞書というよりは自己主張の大きい読み物であるので字義を調べるには適さない。岩波国語辞典と小学館新選国語辞典を愛用していた。新選国語辞典の方は25年使っている計算になる。
 英和辞典は、仕事で英語の論文を読むのに必要であった。理系の英語は単純なので単語の意味がわかれば事足りる。文法非重視、字義重視ということで、ひたすら収録語数が多い辞書が必要であった。つい最近までリーダースは収録単語の基準が古いという欠点があったので、研究社現代英和辞典をずっと愛用していた。2冊使い潰したが、なにしろ初版1973年の辞書なので最近は講談社に乗り換えた。そのとたんに英語に関係のない部署に移動になったので今はほとんど使用していない。
 仕事には簡単な辞書で事足りるようになったのと、机上の場所を確保するために最近はポケット版の辞書を使用している。簡単な漢字を調べるだけなら国語辞典が無くても和英辞典で事足りる。最近は英和−和英辞典で一冊となっている便利なものがあるのでそれを使用している。
 さて、辞書を使用する際に一番気をつけなくてはいけないことは、「新品の辞書は人前で使うのは恥ずかしい」ことである。真新しい辞書=辞書を引かない奴=物を知らない奴=馬鹿というように電光石火の様に連想されるものである。購入してすぐ辞書を古めかせる作業にかかることになる。まず、一通りパラパラとめくってみる。使い込んだ辞書に見せかけるために、まず紙をくしゃくしゃにする。なにしろページ数が多いので手間がかかるが、手間を惜しんでいては良い辞書として熟成しない。一枚一枚折り目をつけたりくしゃくしゃにしたりする。手軽に水に濡らすという方法もあるが、辞書全体が同じように波打つ恐れもあり諸刃の剣である。小一時間問いつめたい。やるとしても、びしょぬれにならない程度に霧吹きで湿らせる程度が望ましい。乾かないと次の作業に入れないが、慌てて電子レンジにかけたりすると背の部分の糊が溶けて辞書がバラバラになる恐れがある。電子レンジの説明書には辞書を乾かす目的で使用しないでくださいとは書いていないので、訴訟を起こせばPL法で勝てる可能性がある。
 次に汚しにかかる。指が当たる場所に手垢がつくことを想定して汚す。鉛筆の芯の削りかすが適当である。赤鉛筆やサインペンをアクセントとして使用する。表紙はサンドペーパーを軽くかける。
 さらに上級者ともなれば、表紙に軽くカッターナイフで傷を付けたり、辞書をまっぷたつにしたり、どぶにつけ込んだりすることも考えられる。このようにすれば誰が見ても恥ずかしくない古びた辞書となるが、字句を調べるには適さないことになるのが悩ましいところである。
 最近はザウルスに搭載されている辞書を使用することが多くなった。ザウルスを古めかしくしてもちっとも嬉しくないのが困ったところである。


20020305
【a priori】演繹的に、先天的に。(例:アプリオリにプリオンとブリ入りプリンはプリプリしている。)
【Astronomer】天文学者。天文学者になるためには夜空に輝く星に対する強いあこがれが必要であるが、なによりも冬の夜の寒さに耐えうる強い忍耐力が要求される。
【Atlas】地図帳。この世界地図、世界を支えている大きな亀が描かれていないというのは欠陥なんじゃないの?
【Atomic Bomb】原子爆弾。父は河原で昼寝していて、目がさめたら目の前にあった教会が無くなっていたそうだ。


20020304
【Anaemia】貧血、無気力。今日も無気力の王道を行くこのサイト。
【Anagram】アナグラム。
「このダイイングメッセージはアナグラムなのだ。犯罪現場に残されたクリスマスツリーに椅子がぶら下げられていたのは「椅子にツリー」=いすにつりい。これらの文字を並べ替えると「いりすついに」即ち以前から被害者の命を狙っていたイリス嬢についにやられたというメッセージなのだ。」
「イリス嬢に問う。君が犯人なのですか?」
「私がイリスです。今初めてこの話に登場するのですが、その通り、私が殺しました。」
「繋がった! 巨大な鎖の輪が今!」
「簡単な推理ですよ。」
「しかし針井探偵、
この前は違う推理をしてませんでしたっけ?」
「つべこべ言うな。真実はいつも一つだ。」
「それ、違う人の決めぜりふでは?」
「じゃあ、じっちゃんの何欠けて!」
「それ微妙に違いますが。耄碌しているんですか?」
「じっちゃんに成りかけて!」
「その駄洒落、以前も使いましたが。」
「リサイクル精神というものだ。まだまだ使えるものは使おう。」
「はあ、シャンソンとか歌うわけですね。」
「それはリサイタル精神。」
…容疑者を放置したまま、夜はまだ続く。
【Apathy】無感動。近頃の学生の無感動な様子を称してスチューデントアパシーと言われている。それを憂いた先生がスポーツを通して、学生たちに感動の心を取り戻させる物語(俺たちゃアパシー野球軍)。アパシー番外地。アパシーと魔法のランプ。


20020303
【Alert】警戒、警報。もう手遅れであることを知らせるためにある。
【Alibi】アリバイ、現場不在証明。これがある人が犯人。
【Alien】エイリアン。いないです。見たこともないです。さらわれたこともないです。というふうに言えと、黒服の男に脅かされています。


20020302
【Alaska】アメリカの州。仕事で失敗すると転勤させられる。(cf.アラスカへ行け!)。ロシアではシベリアに該当する。うちの会社ではまともなことを言うと飛ばされることになっている。
【Albino】アルビノ。白子。体の色素が欠けていること。SFでは何故か新人類はアルビノであることが多い。(新人類は海苔が良いという駄洒落がここに入る。)
【Alcohol】アルコール。摂取した後アセトアルデヒドと変化し、二日酔いの元になる。気違い水。酒飲みは、深層心理に気違いになりたい願望が潜んでいると推測される。さらに推測するに、酒を飲まない人の深層心理には、正常になりたい願望が潜んでいるものと考えられる。


20020301
【Age】年齢:おかしいよなあ。自分では若いつもりでいたのに、いつの間に中年になってしまったのだろう。
【Alive】未だ生きています(=いつかは死ぬ(大意))。
【And】〜と〜。(例:CHAGE安藤ASUKA。ホール安藤オーツ。)


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半茶