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半茶_目眩日記_2月


20020228
「今月も終わり」
一月逝く。二月逃げる。三月去る。四月死ぬ。五月御老人になる。六月録で無し。七月酒池肉林。八月張り裂けそう。九月苦労する。十月重々承知の上。十一月石田十一。師走御白州の上で申し開き。というふうに年月は羽が生えたように飛んでいきます。取り残された僕らは行き過ぎた年月を只呆然と眺めるのみ。


20020227
「Microsoft」
 X-BOXに対抗してSharpのMZ-BOXNECのN-BOXが。MZ-BOXのDead or Aliveやってみたいなあ。


20020226
「『社交界』たいがい」山本夏彦 文春文庫
 私は歴史に関する書というものを好んで読むことをしないが、これは人間の愚かさというものは古今東西変わらないからである。人の愚かさを広く漁る必要も無いではないか。実を言うと目の前にて繰り広げられる人の愚かさを見るまでもなく、自らの内にその愚かさはある。ならばとて、内なる愚かさを広げてみれば、その陳腐さに驚くという具合である。
 


20020225
「黄色い本 −ジャック・チボーという名の友人−」 高野文子 講談社
 なんといいますか。ほかの人がやらないことを軽々とやってのけるところが天才といわれるゆえんでございましょうか。冒頭から、小説の字面のアップだものなあ。この描線、このコマ運び、未だに誰も真似できないというのも考えるとすごいことである。


20020224
「八戒の大冒険 2002Remix」 唐沢なをき バンプレスト
 処女単行本「八戒の大冒険」からのチョイスと最近の作品を足して、マニアに売りつけようと言うあくどい商魂であります。「八戒の大冒険」は徳間書店版も白夜書房版も絶版でありますので、仕方が無いと言えば無いのでありましょうが。自身の似顔絵をネタに60本も四コマ漫画を描いた「うずまきくん」がお勧めであります。


20020223
「やる気」
 顔が汚れて、やる気が出ない〜。アンパンマン! 新しい顔じゃ! よ〜し、ア〜ンパ〜ンチ! と言う具合にやる気がでればいいのですが、なにしろ僕にはジャムおじさんもバタ子さんもいないので、なんともしがたいところである、というのはいかがなものか、再考をうながしたい、可及的速やかに、善処されたし、前向きに。と言った感じで今週はサイトの更新意欲が0でした。何書いてもつまんないような気がして。気がするだけではなく、実際につまらないものを書いているのではないかという恐れも。いや、そんなことは。まさか。でも、しかし。


20020222
「匿名練習祭」
きらびやか扮装で華が咲き

 昨日は台本斜めに読んで本番に挑んだが、結果は散々なものであった。確かに反省しなければいけない。急いで家に帰りTVをつけると国会中継で荒れる議員を写していた。多分、私には関係ないことで揉めているのだろう。ウーロン茶を飲んで一息つくと、私は趣味である和紙製作へ。変に重い紙漉き台、スキルが必要な網の使い方。確かに珍しい趣味かもしれないが、出来上がった和紙を眺めると何とも言えない。急ぎの時は別だが、大抵は風呂上がりの和服で和紙を製作するのがいつものことだ。大切な私の浴衣姿の趣味である。

「匿名雑文祭−花粉症でハナが」の縛りに沿って書いてみました。書いてみたは良いけれど、落ちもひねりもなく、つまらない文章なので雑文祭への参加は控えさせていただきました。

雑文のタイトル:かふんしょうではなが(花粉症でハナが)
書き出し   :きのうはたいへんなめに(昨日は大変な目に)
文中1    :すきだいすき(好き、大好き)
文中2    :あれるぎい(アレルギー)
結び     :あすがたのしみである(明日が楽しみである)
追加     :しりとり縛り


20020221
「2 Remixes by AFX」
 AphexTwinのCDシングル。
1曲目:比較的まともなテクノ。歌詞:え゛〜い゛あう゛ぃあえ゛゛え、う゛〜いあ゛ぃ゛、い゛〜う゛え゛あ゛あ゛、あ゛〜え゛お゛え゛ぇ゛え゛、う゛〜い゛ぁ゛。
2曲目:あいかわらずの踊れない超高速ドリルンベースと後ろで流れる叙情的な音。
3曲目:モデムのネゴシエーションの音だけで曲を構成。
あいかわらず世の中を舐めきっています。


20020220
「AFX in his third analogue bubblebath」
 AphexTwinのCD。聞き覚えがあると思ったら、以前日本版を購入していたことに気づく。輸入板と日本版でジャケットが全然違う(というか輸入板はジャケットがない)んだもんなあ。


20020219
「nanoloop」
 nanoloop欲しい。

ナノループは任天堂ゲームボーイTMで作動するシンセサイザーおよびシーケンサーです。通常のゲームカートリッジに収められたソフトウエアで、ゲームボーイひとつでエレクトロニック・ミュージックを作ることができます。必要な機能はすべて揃っているので、他のハードウエアはいっさい必要ないのです。


20020218
「辻加護問題」
 いつも悩みを抱えているように見えるのが加護、生まれてこのかた悩んだことがないように見えるのが辻。


20020217
「枢軸」
 枢軸はすうじくと読むんだ、知らなかったよ。あくのすうじく。「鉄鋼無敵科学大魔号 改」(唐沢なをき)でもないと出てこないような単語であるのになあ。出てこないけど。


20020216
「あたりまえのこと」 倉橋由美子 朝日新聞社
 捜しても捜しても近所の書店では見つからず、やっと上野駅で入手。(こう書くとホームのゴミ箱から拾ってきたみたいだな。)「小説論」と「小説を読むための小説読本」の二部構成。作者が考えるところの良い小説の条件を述べている。というか、悪い小説の条件を述べている。私小説をバッサリ、太宰治もバッサリ、返す刀で村上春樹もバッサリ一刀両断である。鬼武者3は倉橋由美子でどうだろう。才能ある人が、彼女の言うところを厳密に守って小説を書いたならば、ダイアモンドが出来るであろうが、人はダイヤモンドのみにて生きるにあらず。パンや石ころだって必要なのである。
 これだけ断定的に物を言えるというのは自らの信じるところを信じて揺るぎ無いからであって、いわゆる老人的であり頭が悪いのである。小説家は頭が悪くないと出来ない職業なのである。もう少し頭が良ければ評論家になり、もっと頭が良ければそもそも現実にNONを突きつける小説などに関わるはずがない。私が、老人的で頭が悪い物を偏愛する所以である。


20020215
「冥途・旅順入城式」 百鬼園先生 岩波文庫
 百鬼園先生 の随想は、福武文庫時代に読んでいたのだが、実をいうと小説はほとんど読んでいなかった。めずらしく岩波文庫の棚に発見したので読んでみる。百鬼園先生の著作を新かな・新字で読んで意味があるのかという声もあろうが、手に入らない物は仕方がないではないか。新刊がかろうじて入手できる講談社文芸文庫も中公文庫も随想ばかりだし。「花火」や「件」を読んでいろんな意味で驚く。私の雑文(人は枕木)は、これをお手本にしていると思っている方もきっと居るであろう。今日初めて読んだんですよ。本当に。


20020214
「2・1・4とノックせよ」
 「ルパン対ホームズ 2・1・4の謎」だったかな? 「ダイアル2・1・4を回せ!」だったかな?


20020213
「地下鉄の犬」
 地下鉄の階段を降りると犬がいた。電車がホームに入ってくるとその犬は私の前を駆け抜け、車両の先頭へ向かって走っていった。電車の先頭の運転席のドアが開くと、その犬は運転席に飛び込んでいった。運転手が飼っている犬なのであろうか。そう思って見ていると、今度は運転席から違う犬が飛び出してきた。どうやら犬が交代したらしい。私は電車に乗り、先頭車両から運転席を覗いてみる。運転手は見あたらず、さっきの犬が帽子をかぶって運転席に座っている。

「この電車はワンワン運転です。」


20020212
「2chのコピペ」
 また、2chに「ペペロンチーノの作り方」のコピペが貼ってあるのを発見。今度はPC自作板。
もちろん黙殺されていた。誰だよ「ネオ半茶」って(笑)。別に私のテキストを使ってもらうのは全然構わないが、もっと相手にされるようなものを選んだらどうか。


20020211
「嘘発見器(要旨)」
 理論的に100%の確率で嘘を発見出来る機械を発明した。しかし実験してみると明らかな嘘にも反応しない。あせっていろいろなテキストを片っ端から機械にかけてみる。「猿蟹合戦」と「花咲かじいさん」のテキストが反応する。どうやら間違って臼発見器が出来てしまったらしい。


20020210
「結構毛だらけ、猫灰だらけ」
 座敷に上げてもらえない猫は、暖かいところを探して竈(かまど)の灰に潜り込んだりする。これを指して「かまどねこ」とか「灰猫」とか「へげねこ」とか呼び、冬の季語にもなっている。寅さんの啖呵売の一節「猫灰だらけ」はここから来ている。
 あまり知られていないことだが、農家の中で飼われている馬も同様に暖かさを求めてかまどの灰に潜り込む習性がある。これをカマドウマと言う。
 更に知られていないことだが、農家の中で飼われているサッカー選手も同様に暖かさを求めてかまどの灰に潜り込む習性がある。これをマラドーナと言う。

「大王」黒田硫黄 イーストプレス
 第一短編集。この人漫画描くことが好きなんだなあ。話が破綻していても、突然終わっても、ヒゲオヤジが似ていなくても気にならない。この元気の良さは何処からくるか。

「と学会年鑑2002」と学会 太田出版
 第10回トンデモ本大賞は「奇想天外SF兵器」渓由葵夫が受賞。どこがどうトンデモなのかSFファンしかわからないではないか。


20020209
ウソツキ雑文企画
 一人の嘘に、三連コンボと言いますか、よってたかってジェットストリームアタックをかけたら、嘘がなくなってしまい、嘘をついた事実が嘘になってしまったという超メタ嘘が個人的にヒットしました。これを越えるのは生半可な嘘では難しいのではないか。実を言うと私も参加したくて作詞までしたのですが、11行もある歌を私の手法で誤解釈しようとすると大長編になってしまうので、泣く泣く諦めました。帝国陸軍に関する知識も無いし。


20020208
「親しき中にも冷気あり」
 いくら親友だからと言って、真冬にクーラーつける奴があるか。話は変わる。先日、久しぶりにチャットというものに参加する。(2年ほど前はHotLineのチャットにはまっていたりしたのだが。)JAVAのチャットだったので、(ジャバ・ザ・チャット?)私のマシンでは重くてなかなか発言できずもどかしい思いをしたのであった。ここの読者を発見できてうれしい限りである。


20020207
「火の玉ボーイ」鈴木慶一とムーンライダース/ Dream machine HDCA10081
 今度は1975年のアルバム。鈴木慶一のファーストソロアルバムのようなそうでないような、ムーンライダースのファーストアルバムのようなそうでないような。オリジナルリマスターで再発。アウトトラックなどボーナストラック5曲。当時中学生だった 私は買おうか買うまいかずいぶん悩んだものでした。(結局買わなかった。)慶一氏のボーカル若いわあ。しゃくり上げ唱法もまだ確立していないし。普通に歌う鈴木慶一氏も珍しい。曲と演奏はすばらしい。歌もすばらしい。なによりもアルバムの雰囲気が素晴らしい。


20020206
「Lament」 Ultravox / One way records / 1984
 18年前のニューロマンティックを取り上げて、誰の興味を惹くのか疑問な今日この頃です。ニューロマンティックは、ポップス寄りのバンドとテクノ寄りのバンドがあったのですが、Ultravoxはちょうど良い案配で中間に位置していると言えるでしょう。なんといいますか、そこここ良い音色が散りばめられていて、曲も完成度が高いのですが、そこが物足りないといえば物足りない。


20020205
「超ひも理論とは」
 万物の根元は何であるかということについて、人類は長らく探求し続けているわけであるが、一応の答えとしては、すべての物は原子で出来ているという中間の回答がある。ただし、原子、女性は太陽であったらしい。さらに詳しく調べると原子は陽子と中性子と電子で出来ている。陽子と中性子はわからないでもないが、二頭身のエプロン姿の女性キャラクターがどのようにして原子の中に入っているのか理解に苦しむところである。ジャン! 現代物理科学が日常の感覚と遊離している問題であると言えよう。さて、陽子と中性子と電子をよく調べてみると、これらは更に小さな粒子であるクオークから出来ているらしい。これで終わりかと思いきや、クオークは小さなひもから出来ているというのが超ひも理論である。この理論が正しければ、一種類のひもで森羅万象を説明できるのではないかと期待されている。一人の女性の収入で森羅万象をまかなうことが出来るのではないかと期待するのは、単なるヒモ理論である。物理現象としてひもの相互作用を観察するためには超高エネルギーが必要とされるため現状では物証に乏しく、数学的理論からの検討が主になされている。そのため各種の理論が林立している。以下にその各種理論を簡単に説明する。
 ひもは実は単純なひもの形ではなく、乾燥した魚の形をしている:超ひもの理論
 単純なことだよ、ワトソン君:超まだらの紐理論
 司会者をこなせるタレントが少ない。若手を養成するべきである:超タモリ論


20020204
「Warp」NEW MUSIK / Epic Records International EICP 7015
 1982年のニューウエーブ(英)。巻頭のHere come the peopleをラジオで聴いてからたまげて探し回っていたのは19年前。今の耳で聞き直すと、水音でリズムをとるというのは現在では既に実験的でもなんでもないというのが感慨深い。まあそれもまたよし。

「貴方も女将に代わりますか by 石野真子」
 ウソツキ雑文企画参加作品「女将なんて恐くない」。何にも思いつかなかったので、一年以上前に書いたものを改稿。ギャグを5割増(当社比)にしておりますのでご勘弁を。


20020203
「VIENNA」UltraVox / Chrysalis Records
 1983年のテクノポップ(英)。第2期ウルトラボックスのファーストアルバム。実を言うと間違えて購入したのだが、内容は結構良いではないか。何と間違えたのかは恥ずかしいから秘密。ジャーマンロック寄りニューウエーブ。クラフトワークとギターバンドの間をうろうろしております。

「Anywhere」NEW MUSIK / Epic Records International EICP 7016
 1981年のニューウエーブ(英)。LP時代から探していたので感慨もひとしお。洋楽秘宝館さまさまである。トニーマンスフィールド率いるNEW MUSIKのセカンドアルバム。まだポップから実験へ踏み出すことにためらいが見て取れる。バリバリのヒットチューンも書ける人なんだからどっちかに徹底すればよかったのであろうが、会社の意向と自分のやりたいことに挟まれてそういうことが出来る状況ではなかったようである。While you waitは坂本龍一のサウンドストリートで聴いた記憶がよみがえった。


20020202
「妖怪図鑑」
【九尾の狐】
 千年を越えて長生きした狐は尻尾が九本に分かれ、人語を解するようになり、さらに白面・金毛となり人を惑わすようになる。

【猫またぎ】
 千年を越えて長生きした古猫は尻尾が九本に分かれ、人語を解するようになり、さらには白面・金毛となり毛皮を着て山に篭り、鉄砲で熊を狩るようになる。

【足手まとい】
 千年を越えて長生きした町火消しは尻尾が九本に分かれ、人語を解するようになり、さらに白面・金毛となり手と足が「まとい」の形状に変形し、消火活動を鼓舞するようになる。

【雑文書き】
 千年を越えて長生きした駄目人間は尻尾が九本に分かれ、人語を解するようになり、さらに白面・金毛となり雑文書きと自称し、書いてもせんないことを書き散らすようになる。


20020201
「癒しと構造主義」
 癒しが是か非かという話で紛糾するのは、即ち「癒し」というのが当人の個人的な体験であり、他の人に関係ない話であるからである。あくまでも個人的な体験なのである。
 加えるに、厳しい世間の風と対峙すること、即ち「緊張」。個人的な心の平安を得ること、即ち「緩和」であり、構造として「癒し」は緊張と緩和の構造を自らの内に含有する。「緊張と緩和」即ち「性」の隠喩であり、前述したように「個人的な」ものであるからして、即ち「癒し」は個人的な性行為であるところの「自慰」の隠喩である。
 自慰は別にいけないことではない。したい人は大いに自慰すればよろしい。しかし、自慰を大いにいたしますると宣言する行動に眉をひそめる向きがあるのも、これまた避けられないことであろう。
 なんでもかんでも「性」に関係づけるのはお前の性格が厭らしいからだと糾弾する向きもあるかと思われるが、文句がある方はジグムント・フロイト博士へお願いしたい。そもそも抗議などされては、私が癒されないといけないではないか。


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半茶