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半茶_目眩日記_1月


20020131
「宇宙を聞く」
 東大のカミオカンデに続き、東北大がニュートリノ観測装置「カムランド」を稼働始めたそうである。低エネルギーのニュートリノに重さがあるかの確認と質量の測定が目的。圧力が低いので、スーパーカミオカンデで発生した事故(光電管の大量破損)は起こらないそうである。え〜、落ちはありませんが、体調悪くて会社休んでいるのでこれくらいで勘弁してください。今月はこれでおしまい。


20020130
「渦を突く」
 腰から下が重くて痛い。おまけにだるい。想像するに、生理痛とはこのようなものであろうか。吐き気がする。想像するに、つわりとはこのようなものであろうか。おまけにおなかをこわして腹が痛い。想像するに、陣痛とはこのようなものであろうか。(たぶん違う。)目眩がして、目の前がぐるぐると回っている。想像するに、月経前症候群とはこのようなものであろうか。いつの間にか女性化しているのであろうか。環境ホルモンの影響であろうか。この辛さから想像するに、とても私などには女性は努まらないように思われる。


20020129
「雲丹を敷く」
 ちょっと人混みの中を歩いたら、調子悪くなってしまった。風邪であろうか。インフルエンザであろうか。精神的なものであろうか。


20020128
「牛を引く」
 この牛は牛引きにくい牛だ。(意味不明)
 牛に引かれて選考し。(意味不明)
 牛のコックまいり(意味不明)
 


20020127
「TRIC>I2 episode1」
 金曜日にepisode1が終了。川島秘書の行方が不明。どうやって洞窟から脱出したか不明。まあ、いいか、えへへへへへ。


20020126
「エイプリルフールは今年から『折れた煙草の吸殻Day』と改称」
 赤ずきんちゃん☆ブレイクダウンでウソツキ雑文企画開催だそうで、参考のためNiftyのコメディーフォーラムとか嘘競演とか覗いてみました。皆様レベル高いわ。
 ウエヴ上では「嘘」というジャンルがしっかり確立している現状があるので、「雑文」で嘘をつく意義を考えないと駄目かなあ。「嘘」は短くまとまっている傾向があり、完成度が高い。そして明らかに嘘であることを明確にしながら笑いを目的にしている。嘘は「純粋」な嘘を目指し、雑文はその名称からもわかるように、出発点からして「雑」であり「混」である。別に他の人のやり方に合わせる必要もないけれど。
 そもそも言葉を発するという行為からして「嘘」を含む物であるからして、テーマが「嘘」と言われると困っちゃたりするのである。第一、全くの真理しか話さない人などというお方はいないであろう。いや、私は真理および真実しかお話ししませんという方がおられたら、宗教を始めたほうがよろしいかも。
 私のスタンスは「ボケ」で「ウケ」なので、なかなか自発的に嘘をつくのは難しいんだよなあ。ほら、根が正直者だから<嘘。
 


20020125
「あ・だ・る・と」高橋源一郎 集英社文庫
 AV業界のおかしい人々を笑いにまじえて紹介する。インタビューかと思っていたら、最後に小説になる。壊れた笑いで掴んで、いつのまにか何ともいえない哀しいお話になる。いつもの手法といえばいつもの手法。成功作とはいえないが、やっぱり源ちゃんのお話は好きだなあ。


20020124
「騙し絵の檻」ジル・マゴーン 中村有希訳 / 創元推理文庫
 2002原書房本格ミステリ第2位だそうで。殺人のぬれぎぬを着せられた主人公が仮釈放された16年後、真犯人を捜し求める。カタカナの名前の12人も登場人物がいるので、途中で誰が誰だか混乱する。あんまりキャラが立っているともいえないし。というわけで、それまで披露した推理が、最後の章でみごとにひっくり返ってしまうという仰天の仕掛けが十分に理解できませんでした。頭が論理的でないとこういうことになりますので注意しましょう。


20020123
「うすを すく」
 もうなんにも おもいつかないので ひらがなで かいてみよう。あ そうだ。 なまえを いってはいけない れいのあのひとが でてくる れいのよんかんを つい よんで しまう。あいかわらず しゅじんこうの しょうねんは おそいかかる こんなんに ゆうかんにも かんにんぐや ほかのひとの てだすけや おやからさずかったちからや ぐうぜんを くしして のりこえていく。そろそろ じぶんの どりょくや ちえや ゆうきで のりこえていくことを おぼえたら どうかね。まだ なまえを いってはいけない れいのあのひとのほうが どりょくしているぞ。がんばれ れいの あのひと。 ぼくは きみの みかただ。


20020122
「地下鉄の牛」
 地下鉄の階段を降りると牛がいた。牛はホームの真ん中にのっそりと立っていた。口をもぐもごと動かし、長い涎を垂らして、尻尾をさっさと払いながら立っていた。近くに寄ってみると牛の黒い胴体は壁のようである。一体誰が牛を地下鉄のホームに連れてきたんだろうか。すぐにその疑問は解けた。耳に地下鉄のマークの札がぶらさがっていた。しかし何故地下鉄公団はホームで牛を飼うことにしたのだろうか。おそるおそる牛に触ってみる。その時列車がホームに入ってきた。

「電車が参ります。危ないですから白線の牛側にお下がりください。」


20020121
「地下鉄の女」
 地下鉄の先頭車両に乗ってみた。運転席が覗けるので結構面白い。地下のトンネルをライトで照らしながら疾走する光景は、電車の運転に興味がない私でも結構興奮したりする。普段気づかない横道や複線を発見したりするのもなんだかわくわくする。
 ふと気がつくと、横に女性が立っていて、ガラス越しに運転手に話しかけている。どうやら運転手と知り合いらしい。もしかしてそう思いこんでいる女性なのかもしれない。運転手は大声で話しかけられているのが迷惑そうに、ちらと一度目を走らせたが、前を向き運転に集中した。女性は無視されたのがよっぽど腹がたったのか、さらに大声で話しかける。それでも相手にされないのでとうとうガラス窓をドンドンと叩き始めた。運転手は全く相手にしない。何を思ったか女性は服を次々と脱ぎ始め運転手に振り向くように呼びかける。運転手はマイクを手に取り車内放送を始めた。

「運転中、運転手にみだらに話しかけるのは危険ですのでお止めください。」


20020120
「針井探偵の今後の活躍について」
 一向に期待されていないようではあるが、針井探偵シリーズの今後の展開について述べる。

「ハリー・ポッターと秘密の部屋」
 針井(他)と清水ノキア
  清水市に誘致された携帯電話会社の工場建設に絡む殺人事件の真相!?
 針井(他)と気密モヘヤ
  空気も通さない密封された密室で死体が発見された。死体の横には謎のモヘアが!?
 針井(他)とミミズの世話
  誰がミミズの世話をするのか押しつけ合う!?

「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
 針井(他)とあずまんがの執心
  漫画オタクがどうしても手に入れたい四コマ漫画の謎とは!?
 針井(他)と安カバンの重心
  一見何の変哲もない安価なカバンが驚天動地のトリックの鍵だ!?
 針井(他)と飛鳥万能提灯
  どうやら発明したようだ!?

「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」
 針井(他)と煩悩のニコレット。
  禁煙中である!?
 針井(他)と本物のブルーレット。
  間違って類似品を買ってしまったらしい!?
 針井(他)と今後のコブ平と。
  海老名家の家族会議へ潜入!?

「ハリー・ポッターとフェニックス勲章」
 針井(他)とヘンドリックス薫製
  ギタリストを煙でいぶす!?
 針井(他)と笛に聞く群青
  よくわかりません!?
 針井(他)と変にくすぐる苦笑
  くすぐられて笑っているらしい。新種のプレイであろうか!?


20020119
「誕生日おめでとう」
 殊能将之氏の誕生日だそうで、おめでとうございます。私と同学年である。 だからどうしたという訳でもないが。

「TRIC>I 2」  キャスティング的に一番怪しかった「作家のアシスタント」があっさり死んでしまった。あれま。死ぬ前に飲んだ水が怪しいのではないか。とうとう洞窟が出てきた。ますます八墓村である。番頭の馬鹿丁寧な言葉使いは、「食事券」と「汚職事件」という伏線であるというのはどうだろう。「レジャーランド」と「俺じゃーランド」という伏線ということはあるまいな。「弁当箱」と「お弁当箱」ではアルマイト。

「Casio QV-10」
 電源がつかなくなって放置しておいたのを、思いついて分解してみる。ヒューズの電通がなかったので直結したところ復活。記憶では25万画素くらいの低解像度で樽型ゆがみが激しいが、ウエブに載せる画像ならこれで十分すぎるほどである。


20020118
「ペペロンチーノの作り方」
 昔、「ペペロンチーノの作り方」という雑文を書いた。ペペロンチーノの作り方で検索して本サイトに辿り着いたという方から感想メールをいただいた。(ありがとうございます、というか災難でしたね。)
 早速googleで検索してみるとトップであった。いいのか、をい。もっと真面目に調理法を書いてあるページの方がよくないか。
 更に検索を続けてみると、2chの野球版に雑文の内容をコピペしている奴がいた。意図が全然わからん。当然のように黙殺されていた。


20020117
「ハーマイオニーの賢者の石」
 映画ハリーポッターでハーマイオニー役の女の子はEmma Watsonというそうだ。ファンサイトを覗いてみたが、あの髪型でない時は普通の女の子であった。髪型の魔術であろうか。この子、普段は「単純なことだよワトソン君。」とか言われて親子代々で、うんざりしているに違いない。


20020116
「改札を抜ける時にもうぎりぎりであったことは重々承知で走り出した。エスカレーターを駆け登ろうとダッシュする。上を見上げると呑気な年寄りがエスカレーターの右端に立っている。関東では右側は空けておくものだと今毒づいても仕方ないので、急遽階段の方に方向を変える。心臓が破裂しそうになりながら一気に階段を駆け登る。こんなに走っては電車に乗り込んでもしばらく息が荒いに違いない。階段を登り切ると、まだ電車のドアが開いているのが見える。これを逃すと遅刻である。階段を登った勢いで電車に飛び込もうとするが、点字ブロックにつまづき、頭から電車に突っ込み、どおと倒れた。
 自分は一疋の蜂がホームで死んでいるのを見つけた。足を腹の下にぴっ たりとつけ、触角はだらしなく顔へたれ下がっていた。他の蜂は一向に冷淡だった。巣の出入りに忙しくその傍を這いまわるが全く拘泥する様子はなかった。忙しく立ち働いている蜂はい かにも生きている物という感じを与えた。その傍に一疋、朝も昼も夕も、見るたびに一つ所に全く動かずに俯向きに転がっているのを見ると、それがまたいかにも死んだものという感じを 与えるのだ。それは三日ほどそのままになっていた。それは見ていて、いかにも静かな感じを 与えた。淋しかった。他の蜂が皆巣へ入ってしまった日暮れ、冷たい瓦の上に一つ残った死骸 をみることは淋しかった。しかし、それはいかにも静かだった。
 と、そこまで思ったときに、電車の 閉じかけたドアに勢いよく頭をはさまれ、私は気を失うのであった」

 駆け込み描写は危険ですのでお止めください。


 *蜂の描写は志賀直哉「城の崎にて」より引用いたしました。


20020115
「TRIC>I2」
 六墓村というのは明らかに八墓村であるし、冒頭にでてくるわらべうた

すずめが六羽とまって
一羽のすずめの言うことにゃ
戦に負けて逃げてきて
村の在所にたどりつき
死が訪れるとき
命おしまいになる
おわらしの戸開き
眠った眠った

は、明らかに悪魔の手鞠唄である。メタ探偵小説を狙っているのであろうか。狂女と山伏両方でてくるというのも過剰であるしなあ。なにかヒントになるかなと思って八墓村を再読してみたが何にも見つからない。


「掘り出す」
 昔書いた雑文が出てきたので再掲。 「庭に埴輪、裏庭に埴輪」「酒とグラスと二分法」「半分論」「歩く方法」TOPの過去の雑文コーナーに中途半端な番号で置いてあります。


20020114
「非ピリン系」
 電車の車内広告にアスピリンのポスターが貼ってあった。驚いたことに”非ピリン系”と書いてあった。アス「ピリン」なのに非ピリン系。知らなかったわあ。調べてみると、ピリン系とはピラゾロン骨格を持った化合物を指すとのこと。(イソプロピルアンチピリン:サリドンA、セデスハイ、プレコール等)。
 アスピリンはバイエル社が命名したが、その語源としては“a”はacetylに,また“spir”はspiraeic acidということでアスピリンと命名という説と、ナポリの司教であり頭痛の守護聖人である“聖アスピリヌスAspirinus”に由来するという説がある。(Medical Tribune1998.12.17)。
 アスピリンは構造にピラゾロン骨格を持たないので非ピリン系。
 類似の分類として、卵焼きに甘みをつけるのに味醂を使用するミリン系と、砂糖を使用する非ミリン系がある。手縫いの非ミシン系と、機械を使用するミシン系とミシン糸。一夫一妻を厳格に守る非不倫系と不倫系。ババロア好きの非プリン系。たった四杯で夜も寝られない非ペルリ系。薬剤師ならば、患者さんからの問い合わせに即答できるように以上の分類は暗記しておくべきであろう。


20020113
「レンズマン」
 銀河の平和を守るために、その能力を認められた者にはレンズが授けられ、レンズマンとして活躍するというスペースオペラの名作がある。レンズマンに選ばれるのは人間に限ったことではなく、いろんな星のいろんな生命体が選ばれる。すると、植物界の平和を守るためにレンズ豆がレンズマンに選ばれても不思議はない。レンズ豆だよレンズマン。女性同性愛者のレズレンズマンとか。訓練中の練習だよレンズマンとか。市民団体オンブズマンだよレンズマンとか。機械化星人の家電製品から進化した電子レンジだよレンズマンとか。ヤマアラシは抱き合おうとしてもお互いの針が痛くて近寄れないというヤマアラシのジレンマレンズマンとか。加藤茶のシンズレイシマシタレンズマンとか。何が何だかわからなくなったところでこの項を終わる。次回の講義は「キャプテンフューチャー」。各自予習しておくこと。夏は活躍しない「キャプテン冬じゃー」とか。


20020112
「捩れ屋敷の利鈍」森博嗣 講談社ノベルス
 講談社ノベルス創刊20周年記念特別書き下ろし作品。メビウスの輪を模した巨大建築の中での密室殺人。S&MシリーズとVシリーズの番外編だそうで。Vシリーズ読んでいないのでいまいちピンとこない部分があってもどかしい。作品としては「普通につまらない」。あくまで番外編という位置づけのせいでしょうか。立ち読み禁止の完全袋とじだったのでつい買ってしまいました。なんといいますか、森氏はオフビートを狙っている節があるのだが、本人が本来オフビートなので、結果として変拍子になっている感がある。真面目にやったほうがよくないか。
 メフィスト賞作家による密室作品の書き下ろしが続くそうなので殊能将之氏に期待したい。袋とじをあけるといきなり解決編とか、いきなり世界が滅亡するとか、実は解決編がレンズ豆の調理法だとか、期待させといて実はまともな推理小説だったりとか。


20020111
「TRIC>I2」
 とうとう始まりました。仲間美由紀美しい。しかしアップになるとTRICKの時よりも目の下の隈や肌の張りが落ちてきていることが見て取れる。諸行無常の響きあり。今の内に仕事を選んで代表作を作っておくべし。話の方は始まったばかりでこれから。家内によると、ニャースの声優さんが出演していたそうです。

「Mac LIFE休刊」
 あれま。記念に廃刊号買っとくかと思って本屋にいくが、既にその姿なし。最近はパソコン雑誌を買わなくなって久しいなあ。


20020110
「フェニミズムへの違和感」
 男性の権利の剥奪は声高に主張するが、女性の既得権は手放そうとしないところ。男女の差別はおろか、区別も許さないと主張するのにもかかわらずスカートをはいていたりするところ。フェミニストが主張するありうべき未来像に魅力がないこと。魅力ある未来像を提示することができれば、闘争しなくてもその方向へ社会は動いていくのではないかと思いますがどうなんでしょう。
 


20020109
「豆知識」
 神は細部に宿ると申します。法螺話は聞いてて面白くて、時に感心したりするのですが底の浅い嘘は嘘とすぐばれて興醒めします。例えば、暴力団の組長を登場させるなら指は全部そろっていなくてはなりません。小指が無い=過去に不始末をしでかした=組長にはなれないのですよ。


20020108
「新しいiMac」
 また、唐沢なをきにネタをふるためだけにデザインしたと言わんばかりの形である。眺めていて思ったのだが、キテレツ大百科にでも出てきそうな形。半茶的には「トキワ莊タイプデザイン」と命名。
 iBookは液晶がでかくなりG4PowerBook(チタン)に近くなって、かえってiBookの魅力が薄れたのではないか。旧iBook(Dual USB)安くなったし、そろそろ買い替えたいなあ。


20020107
「とは言え」
 書くことも無いのでバナーを作っていました。リンクページに置いてあります。「バナーいらない」と書いてある「自己言及型矛盾タイプ」と「飛んでいる飛行機を見上げている内に将棋倒しになると言われている(がどうやら嘘らしい)ペンギン」の2タイプ。


20020106
「ななつのこ」「魔法飛行」「掌の中の小鳥」加納朋子 創元推理文庫
 三冊一気に読みました。三冊とも死体が出てこない推理小説。日常のささいな謎を解決するお話。連作短編で話が揃うと大きな謎が解決されるという仕組みになっています。推理小説としてよく出来ていますが、小さくまとまってしまっている感じはいなめません。そこがまた長所でもあります。どのお話も登場人物が繊細でかつ前向きです。言い換えると若くて可愛いです。お話の構造も登場人物も共にガラスで作った工芸作品のように壊れやすく透明で美しく、そしてそれ自体で完結しています。こういう良くできた話を全面肯定するには、私は疲れすぎています。せめて20代前半までか、もっと年寄りになってから読むべき本でした。


20020105
「正月から凶」
 私信:正月から凶を二回も引いたそうで。こりゃまた災難でした。1月が最低で、これから良くなる一方だと思えばよろしい。しかし、おみくじの中に凶ってどれくらい入れているんでしょうねえ。昔、デートの時に引いてみたら立て続けに3回凶だったことがあります。それでも生きているんだから、おみくじの信憑性はたいしてないと言えるのではないでしょうか。


20020104
「風邪はマンボウの元」
 どうやら風邪らしい。腹にくる風邪なので皆様もお気をつけて。しかし出るものも無いのに腹が痛いというのは苦しいものである。


20020103
「午睡しても いいじゃないか 午年だもの」
 全くもって意味不明である。ウエブ日記につまんないことを書くというのもそもそも意図不明な行為であるからして、意図不明に意味不明を重ねているのである。

「ケキャール社顛末記」逆柱いみり 青林堂
 青林堂ってまだあるんだっけ? 「逆柱いみり」はどうですか? と人に勧められて早半年、やっと手に入れました。一つ目の白猫社長とOLが、会社が倒産したのでインドへの逃避行へと行く話。とプロットを述べても何の意味も無いお話。得体の知れない有象無象な場所と登場人物の間を流浪します。画風はOLの目以外はもろ「ガロ」タッチ。ネジ式を思い浮かべましたが、あそこまで無意識の奧まで切り込んでいく切実さは感じられませんが、しかし長篇でこのレベルを維持するというのはすごい才能だと思いました。オリジナリティを強く主張しないところと、読者の内面に直接影響をあたえることを避けようとしているところが気になります。こういうのが90年代的気分なのでしょうか。他の作品も読んでみたいなあ。

「黒船」黒田硫黄 イーストプレス
 第二短編集だそうでして。「二人シリーズ」のように身の回りで聞いた話を適当にマンガにして落ちもひねりも教訓も無い話というのは、昔は体が受け付けなかったのですが、最近はなんとなくわかるようになってきました。大友克宏の初期短編とか最初読んだ時はどこが良いのかさっぱりわかんなかったもんなあ。きっと私は時代から20年は遅れているのであろう。
 しかし黒田氏のシーンの繋ぎ方って独特だよなあ。わかんねえやつはわかんなくていいと開き直れるっていいなあ。
 逆柱いみりといい、黒田硫黄といい、一コマ一コマじっくり眺めないといけないマンガ。


20020102
「賀正薪胆」
 今まさに明けんとす。今年ぐらいは宜しくお願い致します。馬家老、安家老(馬を部下に持つと維持費がかさまないという様子。)
 またTVの話で恐縮ですが、トミーズが漫才をやっていた。歌の歌詞にいちゃもんをつけるというよくあるネタ。最後にロシア民謡の「一週間」を取り上げていましたが、風呂はその日に入れとか、仕事しとらんではないかとか普通のネタだったのはまあいいけど。家内が大受けしていたのにはちょっとショックを受けた。ちょっとは私の妻であるという自覚を持つように。
 さて、子供のお供で映画「犬夜叉」を見に行く。正月映画だから敵は馬夜叉かと思えどそういうこともなく、(略)。子供は面白かったそうですからそれでよしとしましょう。


20020101
「キンガシンネン」
 寒中お見舞い申し上げます。喪中につき。新しい年になりましたが、特に感慨も無く何の甲斐なく馬齢を重ねていることが身にしみるこの頃です。午年だけに。
 我が家では子供の方がチャンネル選択権があるので、裏番組を見るためにひさしぶりにTVチューナ付きのMacを引っ張り出してみました。とりあえず起動しないので焦りました。いろいろやってみましたが、ハードディスクもCDも認識してくれないのでお手上げです。いろいろやっているうちにZIPで立ち上がりましたが、今度はTV用のソフトが立ち上がらず、時間も無いので諦めました。
 そんなこんなしている内にレコード大賞が始まりましたが、今どきレコードを出しているのはHIPHOPの人たちしかいないのではないでしょうか。CD大賞に改名すべきではないかと思います。でもそのうちネットミュージック大賞に改名する必要が出てくるかもしれません。
 と言っている間に紅白歌合戦が始まりました。ドアップで思いっきり突っ込まれたのは藤井隆が紅白史上初なのではないでしょうか。
 といっている間にMXTVでテレバイダーが始まりました。MXTVでは年末年始に座頭市の映画をやっていますが、なにしろメクラという台詞が多いのでそこだけ音声が途切れ、聞き取りずらくて仕方が無い。昔の勝新太郎は格好いいなあ。それにしても続座頭市のラストは「お前も死ね!」で突然終るのにはあっけにとられました。
 といっている間にナインティナインの年越しカウントダウンが始まりました。途中までの「バカヤロー」はどうでもよい感じでしたが、カウウントダウンとともに火に突っ込み、七福神として蘇る岡村隆史はイリュージョンとして良くできていたのでは無いでしょうか。火に突っ込むため坂を駈け登る岡村が、花火のため一瞬画面から見えなくなりましたが、そのときにスタントと交代したのではないかと睨んでいますがどうでしょう。
 なんか例年になくTVが寂しいなあと思っていたら、SMAPが見当たらないからでしょうか。


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半茶