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202. 仮面ライダー ダイオウグソクムシ 20160924

仮面ライダーダイオウグソクムシは改造人間である。彼を改造したジョッカーは世界征服をたくらむ悪の秘密結社である。仮面ダイオウグソクムシは深海生物の自由の為にジョッカーと戦うのだ。

第一章 君の幼稚園送迎バスが危ない!

「ぐはははは!このバスは我々ジョッカーが乗っ取った。お急ぎのところ恐縮ですがしばらくの間おとなしく我々の指示に従って落ち着いて行動してください」
幼稚園送迎バスが信号待ちで一時停止していると怪しい集団が乗り込んできてこう宣言した。
「何をするのです。子供たちが怯えています。すぐにこのバスからおりなさい」
「我々に逆らうと大変なことになるぞ」
「た、大変なことって?」
「まず貴様らは皆殺しだ。すると幼稚園が園児の再募集をかけて待機児童数が少なくなり地方行政が助かる。このバスも爆破され再度バスを調達する必要が発生するので内需拡大に貢献だ」
「そんなことをして国税局が黙っていると思うの?」
「ふっふっふ、消費税を納入する準備に抜かりはない」
「万事休すだわ」
その時爆音とともに運転席のフロントガラスを突き破ってバイクが飛び込んできた。
「ジョッカーの悪巧みは許さん!」
頭部がダイオウグソクムシの形をしている男が七対の脚をワシャワシャ動かしながらポーズをとる。
「俺は仮面ライダーダイオウグソクムシ!」
しかしその時既にジョッカーの怪人はバイクの下敷きとなって絶命していた。
「ではこれで」
去ろうとした仮面ライダーダイオウグソクムシに幼稚園教諭が声をかける。
「フロントガラス代を弁償してください」

第二章 ダイオウグソクムシ ポエム

つらい朝に 何ということもなく
とりあえず 息を吐く
深海に居るように 息は声にならず
君の耳には 届かない

窓の外は 台風
風と雨は ガラスの塵を流し去り
部屋の中の 私は取り残される。
横殴りの雨が 私を呼んでいる

大粒の雨に流されて 低きへ低きへ
側溝の隙間に吸い込まれ
暗い暗い水の中に沈んで
いつしか海の底にたどり着く

誰にも感謝されなくても
海底を掃除する
ぼくはダイオウグソクムシ
きみもダイオウグソクムシ

第三章 ジョッカー幹部会議

「どうやらダイオウイカ男がやられたようだな」
「しょせん奴はダイオウ四天王の内、最弱」
「内骨格も外骨格もないのに陸に上がるから」
「ダイオウサソリ女の言うとおりだ」
「ここは最初から陸上に生息する私めにおまかせを」
「おお!、停滞している病毒を排出することにより、胸腹の膨満感、腹痛、便秘、小便の出の悪いのを治す漢方薬の将軍と称される大黄(だいおう)将軍!」
「将軍のおでましとあらば我々の出番はなさそうだな」

第四章 大黄将軍の最期

大黄将軍に攻撃され薬理作用により病毒が排出され心身とも健康となった仮面ダイオウグソクムシ。彼は心身ともに健康になると正義のために戦う暗い情念が消失し、やる気がなくなるのだ。仮面ダイオウグソクムシのピンチに先日助けられた幼稚園送迎バスが突っ込み路傍に生えていた大黄が無残にもタイヤで踏みつぶされる。
「ぐはっ!ワシを倒したとしても第二、第三の漢方薬が津村順天堂を通じて貴様を倒しにくるのだ」(採石場で自爆)

第五章 仮面ダイオウグソクムシの必殺技

仮面ダイオウグソクムシは首から上がまるごとダイオウグソクムシになっているんだ。足がワシャワシャ動いて気持ち悪いね!この七対の節足の動きで敵を催眠状態に導き、悪人と戦わずして警察に自首させることができるよ!エコだね。

仮面ダイオウグソクムシ臭い液
仮面ダイオウグソクムシは敵にいきなり襲われると驚いて臭い袋から臭い液を放出して逃げ出すよ!慌てて泳ぐので腹側を上にして泳ぐんだ。弱点のおなかを晒して泳ぐからかえって危険だと思うけど仕方ないね。ダイオウグソクムシの習性からは逃げられない運命(さだめ)なのだ!

仮面ダイオウグソクムシキック
七対の節足で怪人にキックだ!キックの威力は(仮面ダイオウグソクムシの体重)×(速度の二乗)のエネルギーである。相手に与える衝撃は7対すなわち14本の脚に分散されるので14分の1に軽減されるのだ。

仮面ダイオウグソクムシパンチ
普通に人間の腕で殴る。

仮面ダイオウグソクムシ・ダイナマイト
怪人の背後から忍び寄り羽交い絞めにしたまま深海に沈む。怪人がエラ呼吸できない場合は溺死する。エラ呼吸が可能な場合には海底に沈んだまま五年間動かない。怪人は餓死する。

仮面ダイオウグソクムシ・ワイロ
相手の力が強大でどうしても倒せない場合には泣き落とし、コネを使う、裏金を使う、ワイロを送るなどの手段を択ばないダークヒーローである。

第六章 最終決戦

「よくぞここまでたどり着いた、仮面ダイオウグソクムシよ」
「貴様がジョッカーの首領か!」
「まさしく、私が恐怖のアンゴルモア大」王
「貴様が本物のアンゴルモア大王なら、なぜ1999年7の月に降臨しなかった!?」
「ふっふっふ、確かに私は1999年7の月に降臨するとノストラダムスによって予言された。しかしその1999年とはグレゴリオ暦だとは言っていない。バビロニア暦 、マヤ歴さては古代中国で使用されていた太初暦の可能性だって……」
「仮面ダイオウグソクムシ・刺殺!」
「まだ話の途中……ぐはッ!」
必殺技ダイオウグソクムシ・刺殺とは ドスを腰だめにして身体ごとぶつかっていく極めて殺傷力の強い必殺技である。これは特殊な訓練を重ねた熟練の人しかできないので、良い子はマネしないでね。

悪の組織ジョッカーは壊滅した。しかし第二第三の悪の組織が世界の平和を狙っている。
守れ仮面ライダーダイオウグソクムシ、戦え仮面ライダーダイオウグソクムシ!

第七章 エンディングテーマ

誰も知らない知られちゃいけない
ダイオウグソクムシがフィクションだとは
誰も知らない知られちゃいけない
人の世に嘘があり、人の世にでたらめが
この嘘くさいインターネット言論空間を守りたいから
今日もどこかでグソクムシ きょうもどこかでグソクムシ

次週予告

来週からのこの時間は

「閃光!アノマロカリス仮面」をお送りいたします。
(変身の掛け声は「頁岩(けつがん!)」


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