39-9:静岡県 伊東市 アンモナイト博物館




所在地: 静岡県伊東市大室高原10-303

取材時期:2007年6月

ジャンル:展示?系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

コメント:
伊豆高原・・、私設博物館美術館ゴッタ煮状態のこの場所にひっそりと佇むしぶ〜い博物館。その名も「アンモナイト博物館」。場所的にも、あの岩崎氏プロデュースの宇宙美術館斜向かいにあり、機会があれば是非取材したいものだ!と思っていたのだ。その時がついにきた(大げさな!)。アンモナイトと言えば、あのグルグル巻いた貝。例の蒲郡ファンタジー館でオウムガイは勉強させていただきましたが、アンモナイトは良くわからん、ということで伊豆のバリ島宿泊(これも良くわからんが・・)のついでに取材してみた。

外観はオシャレなデザイナー喫茶店風。まだ午前中も早い時間ということで駐車場にMG一台。すご〜く入りづらいが勇気を出して突撃してみると、し〜んとして誰もいない。すぐに奥からおじさんが出てきた。大人一人600円を支払い、いざ取材開始。館内すべて写真OKというのも太っ腹で気持ちよい!まずは受付前にてオリエンテーションだ。いかにも理系オタクっぽいオッチャン、もとい館長の解説は、意外にもわかりやすい。欧米では、こういった化石収集は大人の、しかもインテリ階級の上品な趣味になっていて一大産業になっているらしいことなど全く知らなかった。

日本でもっとも(アンモナイトに限らず)化石類が出土するのは、どうやら北海道は旭川周辺なのだそうだ。道内には、その手の化石発掘を生業にする専門家が生息しているらしく、館長の吉池氏がその辺の事情を篤く語ってくれた。うーん、やはりマニアック博物館を堪能したければ伊豆高原に来い!ってことだな。現地の発掘屋は絶対に発掘場所の詳細を明かさないらしい。出土品をヨソ者に売りつけて益を得るのは、まあ言ってみれば観光資源の有効活用に他ならないのである。

館長の講義から解放され、自由に館内探索を開始すると、なかなかおもしろい収集品が色々並べられている。その中でも亀甲石にはびっくりである。石なのに亀の甲羅状に模様がついているのである。館長を呼びつけ、何でこういうことになったんだぁ〜、と聞いて見るも水中の堆積物が云々と理解不能の解説始める。結局、良くわかってないのか、ニカが理解出来ないのか、それすらわからずに終わった。消化不良だ〜。収集品も凄いが、入り口横の小さな書棚にニカは注目した。その名も「私のアンモナイト物語・録」!二本木光利著。パラパラとページを捲ると著者の波瀾万丈・アンモナイト人生が噴出している。うーむ、凄すぎる化石研究界。

そんな、こんなで写真など撮りまくっていると、カラカラと別のグループがやってきた。吉池館長が「あっ、いらっしゃい!今日は出来ますよ」って一体何ができるんだ〜、と思っていると、入ってきた家族連れが「あんまり時間が無いから、お兄ちゃんだけね」って何が「お兄ちゃんだけ」なんだ〜、と興味津々、見守っていると、館長が奥の作業エリアに入って行き、岩のかけらとハンマーを持ち出した。家族連れはまず館内見学をしているらしく、ニカ家を手招き。なんとアンモナイト発掘体験が出来るのだ。まずは館長自ら小ハンマーとノミでガシガシと岩を叩く。ジッと岩目を吟味し、「こっちから叩いちゃ駄目なんだよな〜、ここにも小さいの埋まってるし・・」などとブツブツ言いながら、非常に楽しそうだ。結局、すべて館長にお任せし、我々は「ほぉ〜、そうなんですかぁ〜、凄い凄い、石の中からアンモナイトが生まれた!〜」などと騒ぎながら、発掘作業を堪能させてもらいました。「今日は出来ますよ」という体験は、これだったのか・・・。さすがに自分でやったらアンモナイト、叩き壊すだろうな、と思いながら、館長の掘ってくれた化石を土産に頂いて取材終了となったのであった。ちなみに館長手書きの学術名記載証明書ももらえて600円は激安だよね。

   

リンク等:
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