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2001年3月30日 スノウリと軍隊とアグレッシブインディアスノウリの街を出て、再びインド、バラナシへ。 朝一で国境を渡る。 今回はヴィザも持っているので、出入国カードを書いてパスポートを見せるだけ。 ちょろい、ちょろい。 が、相方の鯵はまたイミグレーションで質問を食らっている。 確かに多少日本人離れした顔立ちなのだが、あまりに引っかかりすぎだ(笑)。 早速バスに乗り込んでバラナシにGO! 日本人も我々以外に2,3人はいた。 途中胡散臭い僧侶が上がってきて旅の無事を祈ってくれるという。 予想通りチップを請求されたが、拒否して喧嘩するほどの元気は無かったので適当に渡す。 最初は調子よく走っていたのだが、途中、唐突にバスが止まる。 「?」とか思っていると軍用バスから軍人が数人降りてきて、乗客に職質(?)をかけている。 普通の外国人観光客は大抵素通りだが、(女の子には声を掛けていた。このナンパ軍人が!)主にネパール、中国からのスパイや密入国者を警戒しているようだ。 が、予想通り、鯵は引っかかる(笑)。 軍人「Where are you from?」 英語が出来ない鯵は「?」という顔をしている。 オレ「何処から来た?って言っているよ。」 鯵、慌てて答える。 鯵「Japan!」 オレ、更にフォローを入れる。 オレ「He is my friend.」 軍人「Oh! Girl friend?」 は?何言っているんだ? オレ「He is male and my just friend!」 ここに来てはじめて気が付いた。 今までもこういうこと言ったり(2日目あたりの日記参照)、宿帳や列車の予約等で性別を男って記載して怪訝そうな反応をしていたインド、ネパール人は皆、鯵を女(しかも日本人以外の)だと思い、つまりは我々をカップルだと勘違いしていた事に!! 鯵は心なしか落ち込んでいた。 「オレはれっきとした日本男児だ・・・・・」 そうつぶやきながら・・・・・。 途中、唐突に原因不明の渋滞に巻き込まれる。 ホントに原因不明。 いつかのようにゾウが原因とかじゃないようだ。 お陰で予定を大幅にオーバー。 運転手、それで焦ったのか渋滞を抜けるとものすごい勢いで走り出した。 その上悪路。 下手すると舌噛みます。 運転手の懸命の努力も空しく、バラナシに着いたのはもう真っ暗であった。 当然、銀行などももう閉まっている。 この時点で2人の所持金の合計約IRs120! 下手なリクシャに乗って変な宿に連れて行かれたら、全て飛んでしまう。 ここは安全策として勝手知ったるクミコハウスに行こう! いつも通り、大量のリクシャーワーラーにごちゃごちゃと取り囲まれる。 この時点で対インド用対人プログラム発動! リクシャ「HEI、ジャパーニ、安宿までRs10で案内するぜ!」 オレら「よし、いいだろう。Rs10だぞ!ゴードウリヤーまで行ってくれ。」 当然こいつらの魂胆は分かっている。 バス発着所からゴードウリヤーまで普通Rs10はありえない。 こいつらは提携している適当な宿まで連れて行って宿から紹介料を貰いたいのだ。 だが、そんな手にはさらさら乗る気は無い。 予想通り道沿いの宿(おそらく提携済みの)を次々紹介しては俺らをそこに下ろそうとする。 例のhotel varunaも入っていたから笑う。 日本人なめんなよ!! 「うっせー、ばーか(日本語)! いいからゴードウリヤーまで連れいけ(英語)!」 ってな感じでたしなめながら何とかゴードウリヤーまでやってくる。 降りると今度は又大量のガキに囲まれる。 ガキども「へい、ジャパーニ、どっから来た?トウキョウ?オオサカ?コウベ?ヨコハマ?」 オレら「毛賀だ、毛賀!それと松尾だ!」 ガキども「それ何処?日本?知らない。」 オレら「松尾や毛賀知らないのか?日本で一番大きい町の名前だぞ(嘘)!これ知らないと恥ずかしいぞ(大嘘)!」 とか言いながらなんとかクミコハウスに辿り着く。 オーナーのクミコさんとシャンティーさんは僕らのことを覚えてくれていたらしく、歓迎してくれた。 宿の宿泊客はインド楽器をマスターするために長期滞在しているウメさん夫妻を除いて皆変わっていた。 当然だ、あれから1週間も経っているのだから。 で、ウメさんたちやその他の宿泊客の皆さんと情報交換がてらお話をする。 その中に一人「友達がネパールに行ってさ・・・・・、バラナシで落ち合う予定だったんだけど、その友達が乗っていたバスが事故ってさ、今入院しているんだよね、そいつ。そろそろヴィザも切れるし、どうしよう。」 って人がいた。 そう言えばネパールからこっちに向かう途中事故ったバスがあったような・・・・・。 2001年3月31日 ルピーとアーミーとインド民謡朝からガートから駅までピクニック。 というのはTCの両替と列車の予約と飛行機のチケットのリコンファームが目的。 とりあえず何はともあれ両替。 2人合わせてRs100っていうのはヤバい。 クミコさんに近場の銀行の場所を聞いて出発するが、分からない。 日本と違って町がごちゃごちゃしているので施設の場所とかすげー分かりづらい。 慣れればそうでもないのかも知れないが・・・・・。 分からないからもういいや。 確か駅の3階あたりにSTATES BANK(インドでかなりメジャーな銀行)あたりがあったはず。 適当にリクシャーをあしらいながら一路駅へ。 歌なんぞを口ずさんでみたりしながら。 駅のバンクに着いたが、今日はTCの両替は出来ないから、新市街地の両替屋でやれという。 何のための銀行だ? 相変わらずむちゃくちゃである。 とにかく新市街地へGO。 初めてのバラナシの新市街地。 駅の向こう側が新市街地になっているのだが、駅を出てすぐに物々しい門扉がある。 この向こう側が新市街地か? 何故か門扉には「通行者は身分証明書を提示せよ」という注意書きが書いてある。 パスポートの提示が必要って事か? 流石新市街地、警備も厳しいぜ!!ってちょっとやりすぎじゃねぇの? 近くにいた銃を構えた警備員らしい兄ちゃんにパスポート見せる。 兄ちゃんは怪訝そうな顔をしてパスポートと我々を睨んでいる。 ひょっとしてスパイ容疑!? 「何の用だ?」 「いや、TCの両替をしたいんだけど・・・・。」 「それなら向うの市街地でやれ。」 アレ?ココが市街地じゃないの? 「因みにここは何なんですか?」 「ここはアーミーキャンプだ。」 ははははははっはははっはは・・・・・・・・。 そりゃ怪しむよネェ。 一介の観光客が突然アーミーキャンプに押しかけてきたら。 つーか駅前に軍事施設を建てるなよ!! 新市街地は旧市街地と違って非常に閑静で落ち着いた感じ。 ガート周辺と比べると同じ街の中とは思えない。 が、結局その銀行が紹介してくれた両替屋も見つからず。 観光案内所みたいなところで両替をする。 そして列車の予約と飛行機のリコンファーム。 列車の予約は簡単だ。 適当にカードを記載して外国人用の窓口に持っていけばオッケー。 が、ここでも鯵の性別の欄に「MALE」と書いたのが怪しまれる。 だからコイツは正真正銘、男だって!! 問題はリコンファーム。 空港に電話をかけてするわけだが、今まではボディーランゲージなどの助けを借りてつたない英語で会話してきた。 電話での会話はホントに英語力だけが試される。 その上失敗したら日本に帰れない。 試行錯誤の上何とか無事に済ませたような気がする(汗)。 はっきり言ってドキドキものだ。 帰りも結局歩いて帰る。 途中、客引きをしてくるリクシャーワーラーの皆さんに「待ってるにょ」を連発してみる。 バラナシで流行るといい(笑)。
タブラーという一種の打楽器とシタールというギターのような楽器の演奏。 時に激しく、時に優しく、まるで互いに会話するように共演する不思議な音色に我を忘れた。 我々には全部アドリブで演奏しているようにしか見えないのだが、譜面とかあるのかなぁ、一応・・・・? とにかく不思議で魅力的なインドの伝統音楽を堪能できました。 皆さんもインドに行くことがあったら是非聞いてみてください。 ウメさんたちががんばってマスターしようとしている気持ちもよく分かった。 ところでこの写真に写っている女の子達のうち、3人は韓国人の方々でした。 そのうちの一人は何だか日本のアニメとか漫画とか好きらしい。 いわゆる「海外オタク」ですか!? 『エヴァンゲリオン』だとか『彼氏彼女の事情』だとか『攻殻機動隊』だとかそういう話をする・・・・・。 なんか他の客はやたら引いていたが(そりゃそうだ)。 オタクは国境を越える事が証明されました。 4月1日 ネタとサリーと4月馬鹿今まで何度となくアジアン女性と間違えられた鯵が遂にキレた。 「サリーを着る」と言い出した。 ご存知の方もいるとは思いますが、サリーとはインドの女性用の伝統衣装。 彼も暑さでちょっと頭をやられたらしい(笑)。 同宿の誰かに借りようとしたが、誰も持っていないというので、バザールに買いに行く。 安ければIRs300くらいで買えるという。 いざバザールに出てみたが、今日は日曜日、店は閉まりまくっている。 結局あいていたショップでブラウス付でIRs400で買った。 とりあえずブツは手に入れたので、自分はぶらぶらとガンガーの下流の方に散歩に行く。 ゴード・ウリヤーから大分離れて道をずんずん行くと、町の喧騒から離れて静かないい感じの町並みに入った。 途中ドゥルガー寺院を発見。 ドゥルガーって言うのはシヴァ神の奥さんで破壊と殺戮を好むというちょっちアブない神様。 でもインドじゃメジャーに信仰されている神様だ。 中からは大音声の祈りの歌が聞こえ、捧げ物の花を持った教徒がわんさと集まり、一介の観光客にはちょっと怖い。 その上よく見ると「異教徒立ち入り禁止」の看板も見える。 すげ−中を見たかったが、あきらめて帰ろうとすると、出入り口の番のおっさんが「Come On! Come On!」と呼びかけている。 行ってみると、要するにチップをよこせば中に入れてやる、ということらしい。 ・・・・・・・。金で信仰を歪めるなよ・・・・・・。 結局IRs10ほど払って中に入る。 中では熱心な教徒が真ん中の本尊を中心に時計回りにひたすらぐるぐる回りつづけている。 とりあえず自分もぐるぐる回ってみた。 本尊の所にはこれまた大量の人間が我先に捧げ物をしようと物凄い勢いで殺到している。 バーゲンセールとかで殺気立ったおばちゃん運団のような勢いだ。 何故か男性と女性が並ぶエリアが分かれていてちょっと面白い。 そういえばあの大音声の歌は何なんだ? ガンガーみたいにスピーカーで延々流しているのか? とか思ってそっちの方に行くと・・・・・・20人ぐらいのおばちゃんたちがライブで歌ってました。 あの様子じゃ半日以上歌い続けていそうだ。 それから宿に帰ってきた我々は早速昼間買ったサリーの着付けを行う。 サリーっていうのは一枚の布をぐるぐると巻きつけた衣装で、これがなかなか難しい。 ちょっとどこかおかしい気もしたが、気にせず着付ける。 鯵は多少後悔し始めていたが、今更止められない。 同宿の女性陣に化粧道具を借りたり、土産用に買ってきたアクセサリを付けたりして完璧だ。 ぎゃははははっはーーーーーー!!よく似合ってるよ!! という訳でとりあえずこの宿の主人であるクミコさんに見せに行く。 クリティカルヒット! クミコさんに多大な精神的ダメージを与える。 しかしそこは肝っ玉系の女主人、気を取り直して正確なサリーの着付けを教えてくれる。 サンキューです。 その後、同宿の皆さんに公開。 いや、ウケましたよ、まじで。 IRs400払った価値はあったね。 4月2日 別れと列車とアヤしいお菓子いよいよ旅も終わりに近づいてきた。 次の目的地アーグラ−に移動するために今日は列車に乗る予定だ。 予定の列車が駅に着くまではまだ少し時間がある。 宿に残っている人たちとだらだらと時間を潰す。 さーて、そろそろ出発の準備さ、というころになって・・・・・、鯵の様子が急変。 壁に頭をがんがんぶつけ始めたり、自分の腕を噛み千切ろうとしたりしている。 目も焦点が合っていない!! まるでジャンキーだ!! この時は自分、何が起こっているのか全く分からず、とにかく何とか列車に乗せようと必死。 さっきまで一緒にダベっていた宿仲間もヒキまくり。 なんとも後味の悪い別れとなってしまった・・・。 何故か半ギレでフラフラな鯵を何とかリクシャに乗せて駅へ向かう。 後で聞いたのだが、この時鯵はマジでトんでいたらしい。 同宿にいたとあるヤツから「このお菓子、美味しいですよ」と言って貰ったお菓子を食べたらこうなったらしい・・・・。 自分がバングクッキーを食べたときを思い出してなんとなく納得。 つーか殆ど初対面の人間に何の警告も与えずにそんなものを渡すなんて・・・・何者だ?彼は・・・・。 駅に着くと、早速列車の番号とホームを確認。 なになに、7番ホームね。 が、時間になって入って来た列車は・・・・・ジャイプール行き!? 何じゃこれ!? 慌てて確認に行くと、いつの間にか6番ホームに変わっていた。 ま、インドらしいと言えばらしいが・・・。 4月3日 タージとお城とツッコミカレー朝早くアグラ−に到着。 とりあえずバラナシで紹介してもらった宿に行ってみると、割といい感じ。
屋上からはタージも見えるし、宿はココでいいかな? とりあえず駅でデリー行きの切符を確保するが、鯵はまだクスリが効いているのか、ぐったりしている。 でも折角アーグラ−に寄ったんだから、観光ぐらいしようぜ!? と言うわけで強引にアグラ−城へGO! ここはその昔ムガール帝国の王様だか皇帝だかが暮らしていたお城。 当時の建築がかなりきれいに残っていて非常にいい感じ。 インドの伝統建築と、イスラム式の建築の折衷って感じの建物で異国情緒あふれる。 ちょっとだけRPGの主人公になった気分だ。 なんでも住んでいた皇帝が代々適当に敷地内に建物を増やしたり、勝手に専用モスクを立てたりしたんで、いろんな時代のいろんな形式の建物が一斉に立っているんだと。 それから、ちょっとしたウンチクを一つ。 有名なタージマハルですが、あれってとある皇帝のお后さんのお墓なんだと。 妻を愛するあまりあんな大きな墓を莫大な資金をかけて作って・・・・。 それを見てキレた息子が反乱。 皇帝は捕まってタージの見える塔の上に閉じ込められたんだと。 いい話なのか、へこむ話なのかよくわからない・・・。 一応文化遺産になっているため、警備は結構厳しい。 進入禁止になっている所も結構ある。 ちぇっ・・・。ケチケチすんなよ。 と言うわけで適当に回りながら写真をとりまくる。 すると向こうの方で警笛の音が聞こえる。 どっかのツアー客の集合時間か? ま、俺には関係ないや。 とか思っていると、警備員が怒りの面でおいらの前に立つ。 「ココは立ち入り禁止だ!!笛の音が聞こえなかったのか!?」 あ、あ、そうだったの?ごめんなさい。 で、タージマハルはと言いますと・・・・入場に$20もかかるんだとよ!! そんなに外貨が欲しいかね!! と言うわけで貧乏旅行者の我々にはそんな贅沢は出来ません。 タージは眺めるだけに。 夕飯はタージの近くの屋上レストランで食べる。 が、残念ながらタージは真っ暗で何も見えない。 へこんでいると、唐突に停電が!! すると、向こう側に月明かりでうっすらとタージのシルエットが・・・・・・!! ありがとう!神様!! 貴重なもの、見せてもらいました!! いや、めちゃめちゃ幻想的ですよ! でもさ、ここのレストラン、「ノンベジ・ターリー」(肉入りのカレー定食みたいなの)を頼んだら明らかに牛肉っぽいのが入っていたんですけど・・・? インドでは牛は聖なる生き物だからこういうときは大抵マトンか、チキンなのだが・・・・? いいのか!?オヤジ!! でもオヤジはすげ−いい人。 さらにリピーターにはチャーイを一杯無料サービスとの事。 ついでに鯵はここの娘さんに萌え萌えだ!! (いや、確かにかわいい。写真取らしてもらえば良かった・・・・。) と言うわけで明日の昼飯もココで決まり!! |