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D&G(ドゥルーズ&ガタリ)研究会は,早稲田近辺で開催する読書会を活動の中心とした,てんでんばらばらの参加者による,自由気ままな集まりです。

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G. ドゥルーズ&F. ガタリ『千のプラトー』読書会

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5. BC587年,AD70年――いくつかの記号の体制について: pp.133~

報告: 2003/08/25, 09/08, 10/02

この「いくつかの記号の体制」では,第3プラトー「道徳の地質学」で分節された「内容」と「表現」のうち,「表現」が主題的に取り上げられ,特に人間のもつ言語的な「表現」の形式が論じられています。

ひとつ前のプラトー「言語学の公準」が,チョムスキーを仮想敵として,言語とは何かを論じたプラトーだったのに対して,このプラトーは,言語という狭いカテゴリーにとらわれずに,「記号の体制」という観点から,さまざまな「表現」について考察を行なっています。

これによって明らかになるのは,さまざまな「記号」(音声的であれ,視覚的であれ)をどのように配置するか=アレンジメントするかという問題が,そのまま欲望の,権力の,政治の問題であるということです。

このプラトーでもドゥルーズ&ガタリは,いわば「科学的」に言語を構造として抽出しようとするチョムスキー的な試みに対して,「抽象的すぎると同時に抽象度が足りない」と批判していますが,それはこうした観点からです。 ――大久保

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