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文在寅の使命感と自負(追補)

2019.02.27.

前回(2月22日)のコラムで朝鮮半島の平和と安定及び非核化の実現に向けた文在寅大統領の使命感と自負について紹介しました。第2回米朝首脳会談を2日後に控えた25日、文在寅はさらに踏み込んだ表現でその使命感と自負を披瀝しました。短いですが、追補として紹介します。

「新朝鮮半島体制を主導的に準備」 米朝再会談控え文大統領
2019.02.25 16:45
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅大統領は米朝首脳会談を2日後に控えた25日、青瓦台(大統領府)で行った首席秘書官・補佐官会議で、「朝鮮半島の運命の主役はわれわれ(強調は浅井。以下同じ)」と述べるとともに、「歴史の隅ではなく中心に立ち、戦争と対立から平和と共存へ、陣営と理念から経済と繁栄へと進む新朝鮮半島体制を主導的に準備する」と表明した。
 文大統領は「朝鮮半島問題の主役として、南北関係と朝米(米朝)関係を好循環させ、非核化や恒久的な平和、共同繁栄への道へ進むよう最善を尽くす」と言明。「北の経済が開放されれば、周辺国や国際機関、国際資本が参入することになる」として、「その過程でもわれわれは主導権を失ってはならない」と強調した。
 米朝首脳会談については、「両首脳は誰も歩んだことがない道を歩み、ここまで来た」と評価。「トランプ大統領は過去の北核外交の失敗を繰り返さないため、大胆な決断や新しい外交戦略で対北外交を直接率いている」として、「地球上で最後に残った冷戦体制の解体に成功すれば、世界史に残る一つの偉大な業績になる」と言及した。
 その上で、「核の代わりに経済発展を選び、過去から未来へ進もうとする(北朝鮮の)金委員長の決断にも拍手を送りたい」として、「両首脳に声援を送り、会談の成功を望んでいるのは朝鮮半島で戦争の脅威や安全保障の不安を解消し、平和経済の時代に進むことが可能な決定的な契機になるため」と説明。「今回の会談が成功すれば、それからが本当の始まり」との認識を示した。