広島で思うこと・感じることを書き留めていこうと思います

2005.04.02

広島で思うこと・感じることを書き留めていこうと思います。私自身の心の足取りを綴ることにもなると考えるからです。 広島に来てまだ1週間足らずですが、これまでのところ、私の受けている印象はとても好ましいものです。まず書きたいのは、広島の人たちの優しさです。道に迷ったとき、食事をしているときにマスターや店員さんに物事を聞くとき、買い物をしていて尋ねごとをするとき、挨拶回りをしてお話をしているとき、まだ一度として不快な目にあったことがありません。誠心誠意の対応をしてくれます(広島の人間は排他的である、と断言した地元の人にも出会ったことがありますが、その点については今後の体験が結果を出してくれるでしょう)。

広島はとてもこぢんまりとまとまった町であるというのも、これまであちこちを訪れたことからの印象です。車を早々に手に入れましたので、そこここに出かけるのですが、地図の上で受ける印象とは違い、たいていのところへはあっという間に着いてしまう、というのが偽りのない感じです。また、私は数十年にわたって、通勤時間2時間弱の生活を東京でしてきましたが、広島では、住んでいるところから職場までドア・トゥ・ドアで40分なんです。これも大変な感激です。

緑が多く、川の清流に至るところでぶつかることができるというのも強い印象を与えてくれます。私たちが住むことになった住居の目の前には太田川放水路が流れていますが、潮の満ち引きに応じて川の水位が上下するのもとても気持ちが良いことです。ちなみに、市内を川が幾本も流れ、また、市電がそこここを走っていますので、土地勘を養うこともとても簡単な感じがします。

しかし、何よりも私に強い印象を与えたことは、通勤に乗る市電が原爆ドームの前を通り、「原爆ドーム」という駅名がアナウンスされたことでした。私は、これから数年間、ほぼ毎日原爆ドームの前を通ることになると思います。そのことは、私にとってとても強烈なことです。底知れない感慨に圧倒される気持ちを味わいました。この言いようもないショックに似た感情を大切にしていく自分であり続けることが、私が広島でこれから生活していくうえでの原点でなければならないと胸に刻み込んでいます。