第6ステージ(2019/8/1-8/5)

第21日(2019/8/1)宇佐大橋から歩いて酒浸り


梅雨があけたからお遍路を再開したかったが、電話工事、その工事でトラブルとなってなかなか行けなかった。
一段落した7月末、「あしたからお遍路いってくる」。
夏の暑さが心配だけど、早めに切り上げて一日の距離を少なくすれば大丈夫だろう。この計算は甘かった。

新大阪を6時の新幹線に乗り岡山、特急「南風」で高知。10時前には着く。
バスの利用も考えたが、この速さは魅力。

ここからとさでん交通のバスで宇佐に向かいます。
前回の歩きの終わった宇佐大橋近くのファミリーマート。
一時間くらいのバスで、運転手に教えてもらったファミリーマート近くのバス停で下りました。

11時過ぎに、ファミリーマートのイートインで軽く昼飯。
バス停から少し歩いただけで暑い、コンビニの中の冷房が気持ちいい。
このままずっと、ここに居てたいな。

ようやく重い腰をよっこらせとあげて、再度の36番札所を目指す。

宇佐大橋は、橋の上は風があって涼しい。
橋を渡り切ったあたりに民宿があるので予約した。

再度の36番札所の青龍寺は歩いて一時間もなく、そこから宿まではすぐの距離。

晴れているが風もあり、気持ちよく進んで札所。


石段を上がって、本堂、大師堂。
納経所は前回行ってるのでパスさせてもらおう。

ここから石段を下りて、受付みたいなところでネコが風の吹く涼しいところを求めて昼寝。
だらけたネコを見たら、ただでさえ少ない歩く気力ががたっと減った。
















宿の人に電話したら、葬式に行ってるのでまだ帰れないと。
そこで帰り道のところにホテルの足湯があったので休憩。


ぬるいので30分以上浸かっていたら足がふやけた。
足拭くタオルもお接待でつかわせてもらった。
まあお礼としいうことで、そこのホテルでビール。

このビールが呼び水いや呼び酒となったのであろうか。

宿に電話したら、帰っているということで再び歩き出した。
ビール一本なのに、足が重い。
宿では食事は出せないので、コンビニまで晩飯の買い物
歩き始めのファミリーマートまで車で送ってもらい、買い物。
角のハイポールのロング缶、ウィスキーのボトル300ml、カニカマ、いなり寿司。
さっそく宿に戻って角のハイボール、ウィスキーと飲んでいたら寝てしまった。
10時頃に宿の人に起こされて、とりあえずシャワー。
枕元に空のウィスキーのボトルが転がっていた。
うー頭が痛い。
今日の歩きは8kmぐらい。
明日からは、歩くで~。口だけはな。

第22日(2019/8/2)巡行船が気持ちがいい、須崎から中土佐、二日酔いだが


36番の青龍寺から次の札所の37番岩本寺までは、58.5km。一日で歩ける距離ではない。
そこで海の遍路道と言われる、巡行船に乗ることにした。

朝の6時に宿の人にファミリーマートまで乗せてもらい、まずは食事。
何故か二日酔いだ。

最後にコーヒーを飲んで埋立(うめたて)まで歩く、すぐの距離。

前日に巡行船乗り場、わかりにくいと聞いていたが、これはわかりにくそうだ。
自販機の赤、交通標識に負けてしまっている。

家の裏のようなところを入っていくと乗り場。

なるほどわかりにくい。















須崎市の巡行船は赤字で国の補助があるからできているそうだ。
もし近くに行ったら、乗ってあげてください。


10kmぐらいを船でいけるから楽だし、景色もいい。
乗客は私一人、最後の乗り場で小学生が四人のってきた。

























横浪(よこなみ)で船を下りる。
ありがとうございました。


歩きを再開、親切な船長さんから「こっちのほうが楽だよ」とのアドバイスを受けてその道を。

歩いているとお遍路小屋がありひと休み。そこでショックなものを見た。










小屋の壁に紙がはってあり「土佐のへんろ道」
そのあとに「ここらがほぼ中間点となります」、なんと土佐のへんろ道の中間点あたりらしい。
がっくりときた、なぜなら土佐はもう少しだけと思っていたからだ。

あたらためて高知県の地図を見た、確かにそうみたい。
高知市から室戸岬、足摺岬を見ると、同じような距離と思っていたが、足摺岬のほうが倍ぐらい遠い。
おまけに室戸岬方面は水平な道だが、足摺岬方面はアップダウンが多い。

徳島は「発心の道場」、高知は「修行の道場」と言われる意味がわかってきた。

昨日の海沿いから内陸に入ると一気に暑さがます。
ここで大事なのは水分と塩分の補給。
水分は空の900mlのペットボトルを三本、常時二本は水を入れている。このコースは水が補給できないと判断すると三本に水を入れる。
塩分は、西友で買った「だし昆布」、これが安くて量が多い。なにより塩キャラメルのように甘さがない。
だし昆布は、最初は口の中に丸めて放り込む。だしを味わいつつ少しづつ噛んでいけばよい。
ただ歯に詰まりやすいのが欠点だ。
今も、これを書きながらだし昆布を口に入れている。
非常食としても有効(腹で膨れる)と思うよね、えっ思わない?

須崎の市内に入って11時ごろだったが、食堂を見つけて入る。
たぶんこのあとは、食堂もコンビニもないだろうから。

店の中はクーラーがよくきいている、気持ちはいいが汗でびっしょりのTシャツは着替えよう。
定食でおかずをサービスしてもらった、これもお接待ありがとうございます。。

今日の行程は、途中から山道の土佐久礼にしようと食後のコーヒーを飲みながら考えた。
店の人に礼を言って歩きはじめる。

JR安和(あわ)駅から山道に入る、お遍路歩きコースだ。
歩き始めて休憩、そこで宿の予約の電話、飯がない素泊まりの大谷旅館。
晩飯は、近くの店を紹介してくれるとのこと。
ところで、、、「今はどこですか?」
これから歩き遍路の山道に入りますと言うと、「その道はやめなさい」。
なんでも去年の台風で道が荒れており、昨日もその道をとった人が迷ってものすごく時間がかかったらしい。

アドバイスを受けて国道56号の焼坂トンネルを通ることにした。こっちの方が楽やからいい。


国道標識は、いつの間にか「松山まで・・・」。


三時すぎに土佐久礼の大谷旅館に入り、風呂、ひと眠り。

五時になったので、おすすめの居酒屋に行く。

そこでのお勧めは「メジカ」。
宗田鰹の小さいもの、鮮度が直ぐに落ちるので三枚おろしし。血合い骨を大きく取ってお刺身にする。
その時に醤油と酢蜜柑の果汁をたっぷり混ぜて食べる。
これが美味しい。

酒がすすんで、またまた焼酎を飲みすぎてしまった。
居酒屋の大将は、若い時に自転車で走り回ったようで話がまたまたはずんだ。


ところで前の「うつぼの刺身」もそうだが、この「メジカの刺身」の写真もない。
なぜなら、写真を撮ろうと思ったら、もう食べてないからだ。
インスタブームで食べ物をアップするのが、はやっているようだが、本当に美味しかったら写真などは撮る時間はないはずだとも思う。

今日も直ぐに寝てしまった。
歩きは、22kmくらいだった。

第23日(2019/8/3)土佐久礼から大坂道超え、37番札所の岩本寺

昨日は飲みすぎたようだ、歩き遍路もこれだけやっているとずぼらになってきているか。
去年は、行く前に長距離を歩いたりして練習してきたが、最近は「行けるやろ」とずぼらににってきているようだ。


要は「心構えができとらん!」となっているのだが、まあまあ反省、、、してない。

朝の6時に宿を出て朝飯は駅近くのコンビニのイートインで朝飯。

大坂谷川をさかのぼる、道は歩きやすい。

谷筋を詰めて、最後に峠の急坂に入るコース。



歩いていると、遍路道の看板、遠くに高知自動車道が遠くに見えてきた。

あんな上に車で走って怖い事はないのかなと思ってしまう。
















谷川沿いにお遍路小屋がありひと休み、汗びっしょりによってくる虫も多い。













谷筋から離れて山道に入る。しんどいがな、こんなこの急坂。
途中は木が倒れているとこもあるし、道は蜘蛛の糸だらけ。
こういうときは金剛杖が役に立つ。体の前で振り回しながら蜘蛛の糸をとりはらう。
これも疲れる。
ところで大半のお遍路は金剛杖の正しい使い方を知らない。
ただの上り坂で使うだけではない。
金剛杖は、バトントワリングの練習にもなる、ただ失敗して飛ばしてしまうと取りにいくのに疲れる。
また「かかってきなさい」とチャンバラの練習、ある時は勝新の座頭市の練習もできる。
あまり人にいるところでは、おすすめできないが。

車の音が遠くに聞こえて、やがて大きくなったと思ったら国道にでた。七子(ななこ)峠だ。
駐車場だった、そこは。

まだ朝の8時半、ここでひと休み。
実は49年前に自転車で七子峠を越えたことがあるのだが、こんなんだったかな?
舗装されてなかったと記憶している。

ここからは台地となっていて峠の道は下りることはなく水平な道となる。




国道と合流する。
道路の行先に宇和島がでてきた。


道の駅あぐり窪川で昼飯の米豚丼を食べる。
米豚というのは、当地のブランド豚らしい。
のんびりと休憩をして歩き始めたら窪川。

岩本寺に着いた。







納経して、これはなんだ?

独古(とっこ)と言うらしい。または金剛杵とも。

片手では持ち上がらない。
確かにこれを上下しながらお経を読むと力もつきそうだ。








お寺を出て、のんびりと生絞りジュース。これは美味しいわ。
土佐の「夏の雫」とかいう蜜柑らしい。

今日はどこまで行こうか、まだ一時半くらい。
歩いた距離は、ここまで21kmちょい。

すると急に歩く気力がなくなった。昨日もそうだが、この距離つまり三万歩を超えると気力がなくなる。

地元の旅館に電話したら、いっぱい。なんでも今日は高校総分(高校総体の文化部編)の軽音楽部門の会場がここ。
旅館はいっぱいと聞いた。
そしたら「宿坊に泊まらはったら?」。

お寺に泊まったら、なんか堅苦しいのやろかと・・・しかしないものは仕方がない。
お寺にまいもどって宿坊を聞いてみた。あいていて泊まることにした。

なんと部屋は広いし、男女別の風呂は大きい、エアコンもついてるし、ええやんか。

窓の外を見てびっくり、土佐くろしお鉄道の線路がすぐそばではないか。

近いので写真が難しい、あっという間に通り過ぎる。
通っているのは特急「南風」、アンパンマン列車だ。















晩飯にはビールも飲めたし、美味しい晩飯でした。これで6,800円は安い。


同宿したのは、家族連れ、軽音楽に出場する高校生たち、多治見からきている家族づれだった。


明日の朝は6時から「おつとめ」があるようだ、なんだろな。


第24日(2019/8/4)朝のおつとめで腹がへった、すごい迫力のお経の岩本寺

6時に本堂に行ったら、お勤めがはじまった。

お経を一緒にあげるということから、お経を書いた紙が配られた。
裏表に書いてあってフルバージョン、繰り返しも多い。

始まって般若心経あたりから、前の鳴り物やら太鼓やらがじゃんじゃん鳴り出してすごい勢いとなった。
これを三回繰り返しやから、いい運動になる。
腹に響くがな、これ。

その後が講話。

終わって朝飯、腹減ったわ。

基本的には国道56号、ところどころに歩き遍路道。
それにしても暑い。
途中で声をかけられ、冷たいコーヒーのお接待。

話をしていたら、お遍路さんの数はぐっと減ったということだった。

夏だから少ないのもあるが、年間を通して少なくなったということだ。

国道から離れて市野瀬遍路道を歩く、全体として下り勾配。

高知自動車道の合流点から車が多くなる。




途中で旧道である熊井トンネルを抜けようとしたら、通行止めの紙が。

ただ納得がいかないのは、書いた主体がはっきりしない。
期間なり何の工事とか、書いていない。
たぶん高知自動車道の工事とは思うが。

行ってだめだったら、かなりの時間のロスとなるので国道にもどった。
これは残念だった。




ずいぶんと下りてきた。
風に潮のかおりを感じると、土佐佐賀。
昔、下の子どもをつれてカツオのたたき体験できたところだ。
あの時の、塩たたきが美味しいかったので、道の駅で食べることにした。
ニンニクもきいて美味しかったです。

今日は行けるところまで行こうかと歩きだした。

万歩計を取り出すと、三万が近い。
この暑さでは限界だな、これ。

土佐西南大規模公園の横を通る。
こんな名前しかイメージできんのか。

地図を見たら一番近いのが、民宿白浜。
もう心は、早く休みたい一心だ。


土佐白浜駅を過ぎて、民宿白浜があった。
海のそばに立つ民宿。

予約してなかったけど、入ってみた。

店の御夫婦が休憩中、泊めてほしいと言ったら明日はおやすみだから、朝飯はないけどと言われてOK。

今日の距離は22km、夏の暑さのせいか年のせいか、さっぱり進まない。
風呂に入って、まだ二時ごろ。
することなく、ビールを飲んでうとうとしていたら、晩飯。
かつおのたたき定食だった。

店のおばさんは74歳、もう店を閉めようと思てるて。
26歳の時に、夫婦で店をあけて忙しい時は人を雇うてた。
しかし客がめっきりと減って閉めたいけど、朝にこの店にモーニングほ食べにくる人がおって閉めづらいなあと言っておられた。

お遍路をしていて、古い宿はどんどんと減りつつあります。宿の人の高齢化です。
頑張ってやってくださいというのも無責任だし、これも時代の流れなのかなと思ってしまいました。


第25日(2019/8/5)朝日を見た。土佐入野から帰ります

民宿はお休みの予定だったので、朝は自分で鍵をあけてでました。
まだ五時前。暗いです。

昨日の夜に、ここは東向きなので朝日がきれいだと言っておられました。
そこで早起きの出発をして写真をとることにしました。

段々と明るくなってきます。


















5時22分が日の出の時間のようです。

三分たつと太陽が雲に切られたようになりました。



晴れは今日まで、今日の夜からは雨の予報。
今回は今日までにしようと決定の軟弱お遍路。

次に来て便利なのは、土佐入野駅。
中村まで行くと北にあがりすぎるのこの駅にしました。




今はやりの自撮りをしてみました。
足が長いやろ。

次回は、土佐入野駅から足摺岬、宿毛までこの間は札所は二カ所だけど距離はありそうだ。
早く涼しくなってね。






































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