第4ステージ(2023/3/13-3/17)

第16日(2023/3/13) 高知県の西の端の宿毛に移動

暖かくなってきた。天気予報を見ながら晴れが続くのを待っていた。
出発の三日ぐらい前に、13日は雨で14日から晴れが続くとのことで行くことを決めた。
出発の日は、雨でもかまわないので13日の朝にJRおおさか東線の城北公園通駅まで走っていった。

自転車をばらして新大阪、岡山でJR四国の特急「南風」、「あしずり」、土佐くろしお鉄道の東宿毛でおりた。
ここから近くの「米屋旅館」に泊まる。

自転車は、そのままで建物の中に入れていただきました。

第17日(2023/3/14) 宇和島のじゃこてんは美味しい



美味しい朝食をいただいて、7時半に出発しました。

歩き遍路の道は国道より西の松尾峠だが、鹿児島県側が自転車を担ぐ道となるのでパスした。
愛媛県側の道は整備されていて地道だが景色のいい自転車でも走れる道になっている。
今日は、快晴なのでさぞ海がきれいに見えることだろう。

県境に向かう道の国道56号線は、上りだが坂はきつくない。
ただ車が多いので、のんびりとは走れない。一本松トンネルで愛媛県の愛南町。



トンネルを抜けて国道と並行して走る県道のほうに行ったら、既視感がある。
歩き遍路で通ったコースだと思いだした。

のんびりと走っていたら賑やかな街があり川を渡ったら、40番の札所の観自在(かんじざい)寺。


1番の札所からは一番遠いので、ここを過ぎれば一番に近づいていく。

納経をすませて、走っていると「じゃこてん」の工場兼販売所が見つけた。
やっぱり愛媛県、宇和島も近い予感。
宇和島のソウルフードだ。

二枚買った。一枚が43円。
地元の人が20枚やら30枚ぐらい買いにきていた。

店の前のベンチで一休みしていただく。美味しかったです。

走りだすとゆるやかな上り坂下り坂を繰り返して内海という街にでる。
歩き遍路の時は、ここから山越えをした。
その時に道が工事中で向こうに抜けられなかったので今回は国道を走ることにする。

内海トンネルを通ろうとしたら、よこに歩行者・自転車専用トンネルがあった。







このトンネルは「内海(うちうみ)ふれあいトンネル」という。
私は、国道の旧道を利用したものかと思っていたのだが、実は国道のトンネルを作った時に、地元の中学生が通学であぶないからと、この専用のトンネルを作ったということだ。
ここから北に上がったところに鳥越トンネルがあるが、そこも同じように専用トンネルがもうけられている。
車を気にせずに走れるので、歩き遍路の人もここを通ればいいと思う。


快晴で風が気持ちいい。
景色も抜群だ。ずっとこんな天気ならいいのにね。

海から離れて内陸をのんびりと走る。

もうすぐ津島町。

獅子文六の小説「てんやわんや」の舞台が津島町。
執筆した大畑旅館に泊まりたかったけど、まだ1時を回ったぐらいで早すぎる。
今日の宿は、宇和島のビジネスホテルを既に予約している。


宇和島に近づくにつれて車が増えてきた。

チェックインの3時には時間が、あるので市内のベンチでおやつを食べる。
3時のチェックインで入り洗濯。

親切なフロントの女性のはからいで、自転車は部屋に持ち込むことができた。

コンビニで買ってきた焼酎を飲んで無事を祝う・・・ようは飲みたいだけ。

夜は、イワシやら小鯵をいただき酒を飲みました。














第18日(2023/3/15) こころ旅みたいに軽トラのおせわになりました



遍路道は、国道56号から離れて県道57号。
ただ県道といっても車は結構多い。

JR予土線沿いのだらだら坂となる。
JRの本数は少ないローカル線の中のローカル線、たまに思いだしたように一両の気動車が走る。

お遍路休憩所を見つけた。




坂を上がり切ったところが務田(むでん)という街。
コンビニも食堂もあり、閑散とした田舎町ではない。

田んぼの間の道を走って41番の札所の龍光寺。



次の仏木寺もすぐそばにあった。


さてこれからの難関は歯長(はなが)峠。

遍路道は山道だが、つかず離れずで細い県道31号も通っている。
県道を行くことにした。

最初はのどかな道だった。

しかし、だんだんと勾配が増したきた。

押すほどでもなく、休み休み走っているとグーグルマップでは、坂を下りて大きく迂回せよと出ている。

この先いけないのかなと思っていたら軽トラックがのぼってきた。

歳とったおじさんが乗っていた軽トラは急な坂道で止まってくれた。
この先が自転車で行けるかどうか聞いたら、自転車を後ろの荷台に乗せろと言ってくれた。
一応、断ったが「これもお接待だ。断ってはいけない。それにしんどかったから助かった」と思い、お言葉に甘えることにした。
おじさんが助手席の荷物を後ろの荷台に乗せようとしたら車がバック。
ブレーキがかかってないので、必死で車を落ちないようにがんばった。大丈夫かな・・・

助手席にのせてもらって、すぐに歯長峠のトンネル。
ここでいいですと言ったら、次の札所の名石(めいせき)寺まで送ると言ってくれた。
もうお言葉に甘えよう。ただ車のスピードがゆっくりで後ろに自動車がつかえている。
これは、おじさんの好意で「せっかく自転車できたんだから、早く走っては申し訳ない」ということだ。
そこで後ろに自動車がたまったら、退避する場所でやり過ごしていくことを繰り返した。
おじさんも歩いてお遍路をしたことがあると言ってた。

無事に43番の札所の明石(めいせき)寺に到着。この寺は坂の上にあったので非常に助かりました。
ありがたいお接待、ありがとうございましたと礼を言いました。

BSで火野正平が自転車で全国をまわる「こころ旅」の番組みたいなことになりました。

本当にありがとうございました。



明石寺を出たところの食堂兼売店で売っていた文旦(ぶんたん)を買って食べた。一個150円で美味しかった。
今日の泊りは内子町の宿だが、文旦を食べながら考えたことはJRで行こうかと。

歩き遍路の時に思ったことは、この道は大洲まで車が多いこと。景色はイマイチ。幸いJR卯之町駅は近い。
思いたったら卯之町駅に。

無人駅だが新しい。一見居酒屋さん風の建物。

今日は軽トラ、列車と楽ができる。

内子駅で自転車を組み立てて、古い町並みがぶらぶらする。。
時間はあるのでのんびり走る。



今日の宿は、廃校跡地に建つ古民家風の宿「いかだや」さん。

早くついたので、かつて校庭だったのを見下ろす場所でひと休み。



泊っているのは私一人。
テレビをつけたらニュースでノーベル賞作家の大江健三郎氏の事を伝えていた。
大江氏は、この地の内子町の出身である。
私は、彼の著作を読んだことはない。何か難しそうだったから。

晩飯を食べたらぐっすりと寝てしまいました。

第19日(2023/3/16) 坂さかサカ・・・に雨、疲れて松山

朝飯を6時半に食べた。
昨日の晩飯もそうだが、朝飯も美味しい。
調理は、地元のおばあちゃん達でしているとのこと。

天気予報は曇り、明日は雨。
明日が晴れなら久万高原で今日は宿を取り、明日の金曜日に松山に下りていくのが理想だがそれは無理なようだ。



今日の札所は44番の大寶(たいほう)寺、45番の岩屋(いわや)寺、だがこの二つの寺に行くには坂をあがり坂をさがらないといけない。
天気予報は明日は雨だが、既に降ってもおかしくない天気となっている。
44番の札所の大寶寺のルートは、歩き遍路では下坂場峠から鵯田(ひわた)峠の道、前回歩いたコースで距離は短いが二回の峠越え。
もう一つは農祖(のうその)峠、内子から真弓峠を久万高原町に入る道。
真弓峠手前から畑峠があるようだが、このしんどいらしい。

私は、そのどれも通らず真弓峠の国道380号から33号から久万高原町に入る道を選んだ。
距離的には遠回りだが、だらだら上がりで峠がない。ただ車も多い。

走っていると雨が降ってきた。平地と言っても海抜600mはある所だから仕方ないのか。






真弓峠を上がりきって久万高原町。

国道33号を街のほうに向かう。
この街の中心に行くと「ひなまつり」なるものをしていた。



商店街の店や家にひなかざりを出してかざっている。
街おこしの一環かもしれない。

ここから大寶寺の入り口は近い。


ここに自転車を置いてあがっていく。

これが結構しんどい。


44番の札所の大寶寺。入り口から本堂まで結構しんどいコース。
というかこの久万高原町は平地が少なく、坂ばかりの街。

ここから次の札所は同じ町内なのに上がったり下がったりの道、おまけにまたここに帰ってくる。
二回上がって下がって45番目の札所の岩屋(いわや)寺。



自転車は下に置いて上がることにするが、これがしんどい。

時間がないので早々に納経をすまして、坂を二つ越えて久万高原町の中心にもどる。
雨がパラパラ降ってきている。
明日の朝までに止む雨なら、この地の宿に飛び込むところだが、明日はもっと降ると天気予報。

がんばって松山に向かうことにする。
その前に通らねばならないのは、720mの三坂峠。

久万高原町からじりじりと上り坂の国道33号を北に。

時刻は4時前。疲れてきた。

バスで行こうかとバス停の時刻表見たら、次のバスは6時。
こらあかんわ。

大きな展望台があって国道33号は、ここから下る道は自転車は禁止となっている。

国道440号となり車は見なくなった、ここからの上りがまだ続く。






ようやく峠に着いた。4時半くらいだった。

松山市内がはるか下に見えている。

ここから市内まで700mくらいを一気に下りることになる。

これぐらい長いダウンヒルが続くのは珍しいのではと思う。

車はほとんどない。たまにバイクが轟音を上げてくるだけ。

くねくねと曲がった道を駆け降りると、国道33号とまた合流。
ここからは車の数も増えて、安全にはしりましょう。

6時過ぎにホテルの到着。

部屋に荷物を置いてホテルの隣の焼き鳥屋にいきました。
旅行支援でもらった金券は酒に消えました。

第20日(2023/3/17) 松山から大阪に帰ります

松山市内には札所がたくさんあるのだが次回にします。
雨の予報だったが、午前中はもつようだ。

JR松山駅まで走って特急「しおかぜ」に乗りました。

岡山駅の新幹線ホームで「倉敷ぶっかけうどん」を買って車内食べました。



美味しかったです。

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