商店街の街路照明 調査提案
夜間の歩行空間には街路照明は不可欠で、特に商店街の場合は、その商店街のオリジナリティのある街路灯のデザインが流行った時期もありました。多くは水銀灯でただ光るデザインのものが多く、にぎやかには見えますが、効率も悪く、光害の観点では上方光束も多いため、人にも環境にもやさしいとは言えない街路照明も多く見られます。
LEDの高効率化によって、街路照明のLED化への助成も行われています。省エネだけでなく、その商店街の特性に配慮した光のデザインと環境負荷低減に配慮した街路照明が求められています。
松原商店街における街路灯改善プロジェクト(横浜国立大学商学交流事業)
松原商店街は横浜市の中でも有名な商店街ですが、街路灯の老朽化が著しかったため、商学交流事業の街路灯改善プロジェクトとして参加することになりました。単に街路灯の形状の提案をするのではなく、より商店街に相応しい街路灯整備を行なうために現状を把握することが先決と考え、周辺の住民アンケートと現況の照明測定調査を行いました。既存のポール灯
照度測定
照度分布図
現状調査の結果、照明基準よりも明るさは出ているものの住民アンケートでは暗さに対する改善要望が多いことが分かりました。商店街そのものが夜間は閉店しているところが多く、閉ざされたシャッターの色も暗いため、路面の明るさよりも街路としての雰囲気の暗さが要因とも思われました。住民アンケートと照明環境調査の両方を行うことで、より多角的な提案を行う基礎資料を得ることが出来ました。
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