EF15
  直流電気機関車

          (国鉄)





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EF15形直流電気機関車

[1所属]KATO社製)3062-1 「編 成」へ
JNR DC Electric Locomotive Type EF 15


 EF15は、日本国有鉄道(国鉄)とその前身である運輸省が、1947年(昭和22年)から1958年(昭和33年)にかけて製造した貨物列車牽引用の直流電気機関車です。第二次世界大戦終結直後の輸送需要に対応するために設計された貨物用機関車で、1947年(昭和22年)から1958年(昭和33年)までに202両が日立製作所・川崎重工業・三菱重工業(中日本重工業・新三菱重工業)・東京芝浦電気・汽車製造・日本車輌製造で製造されました。旅客用のEF58形とは台車や電気機器など主要部品が共通化されており、共に事実上の標準型として大量に製作されました。製作直後から直流電化の主要線区(東海道本線、山陽本線、東北本線、高崎線、上越線など)にあまねく投入され、貨物列車牽引用として使用されました。ただし東海道・山陽本線では、EF60形・EF65形の投入によって次第に区間貨物列車への運用が多くなり、1978年(昭和53年)10月改正で広島機関区の運用が無くなり、姿を消しました。
 一方、首都圏や上越線を中心とした運用は、1980年代(昭和55年)になってからも健在でしたが、初期に製造された車両は老朽化が進み、1978年(昭和53年)より廃車が開始されました。その後も、貨物列車の列車キロ削減と老朽化などで淘汰が進み、上越線・信越本線の運用は1982年(昭和57年)までにEF64形に置き換えられて消滅し、東北本線や高崎線の運用も、EF60形に置き換えられて1985年(昭和60年)3月改正で姿を消しました。
 最後まで残ったのは阪和線、紀勢本線の貨物運用です。竜華機関区には昭和40年代(1965年)に初めて配置され、阪和線の貨物列車用として使用されましたが、1978年(昭和53年)10月の紀勢本線電化開業により運用区間が新宮駅まで拡大し、配置車両も最大14両に増加しました。しかし、1986年(昭和61年)3月のダイヤ改正で大半がEF60形に置き換えられ、123158184号機の3両のみ残存し、引き続き使用されたものの、同年11月改正で紀勢本線西部の貨物列車が廃止され、同時にEF15形のすべての営業運転が終了しました。
 最後まで残った3両のうち、158号機のみ西日本旅客鉄道(JR西日本)に引き継がれ、車籍を残したまま保存されていましたが、2011年(平成23年)に車籍抹消され、車籍上においても全て廃車されました。




カプラー:ナックルカプラー付属



編 成

EF15-97

  

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